君と一緒に生きよう森 絵都毎日新聞社このアイテムの詳細を見る |
一気に読んでしまった。
それぞれの章と巻末の写真と見比べながら読んだ。
犬って、本当に賢いし、人間(飼い主)のこと、無条件で好きだよね。
その期待を裏切る人間たち。
そして、無償の愛で明日への命を繋ぐ人たち。
毎朝通る川沿いの道にいつも何頭かの野犬がいる。
同じ車(の人)が、エサを与えているのを見かけたこともある。
まっすぐのばした背を道に向け、川に向かって座っている。
尾を下げ、土手下へ歩いて行く姿もみかける。
何かをあきらめたような眼。
子どもの頃は、犬が怖かった。
田んぼ道で犬と出会うと、身体がすくみ、道を変えてドキドキしながら、走らないように、でも急いで家に帰った。
つながれていても吼える犬がいる家の前は避けて通った。
7年前にはっぴーを室内で飼い始めるまでは、子犬にもさわれなかった。
なめられるのさえ、咬まれそうな気がして怖かった。
子どもがもらってきた子犬を外の小屋で飼っていた時は、世話は一切ばあちゃんまかせで、散歩へ連れて行ったこともない。犬は、私の管轄外だった。
そして、犬に餌代や病院代、トリミング代をかけている人の気がしれなかった。
犬の餌は、残りご飯にお味噌汁をかけたもので十分だとおもっていた。
でも、はっぴーのおかげで、犬と暮らす喜びや安らぎを知った。そして、別れも。
今は、おバカで病気知らずで、なにかといえば顔をなめてくるハッピーを邪険にしながら、ボールを投げてやっている。
まだ、病気の犬や大きな犬をボランティアで飼うということはできないけれど、犬は、人間の仲間、家族だと思う気持ちは育った。
その日がくるまで、ハッピーと一緒に生きよう、と思っている。