あとだしなしよ

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2006年07月04日 | 木下恵介

1948年、昭和23年 松竹。
監督:木下恵介
出演:水戸光子、小沢栄太郎

犯罪者の逃亡者とその恋人の別れ話における心理描写が、映画の背景とリンクしているかのような作り…に見えました。出演者が二人しか出ないと知っていたのですが、ラストの熱海の火災シーンはなかなかスペクタクルで大仕掛けな内容でした。戦後3年目ということで、主人公の男が戦地帰りのカタワモノで(「我が恋せし乙女」の恋人役も脚が不自由でした…)それゆえか犯罪に手を染めてしまうという、当時の時代背景が否応なしに見えてきました。熱海の楽隊のシーンが異色で、ギター、アコーディオン、バイオリンの編成で皆さん無表情に歌を繰り返し歌います。木下忠治さんはこの手の曲は上手いですよね。戦後すぐの、「真鶴」や「熱海」の街並みや風景はノスタルジックで、まだ自然が沢山あるように見えました…小沢栄太郎さんは、「大曾根家の朝」のアメリカに寝返った、自分が儲かれば何でも良い腐った軍国野朗といい、この手の役はうまいっすね…

** 映画中の曲は木下忠治さんの曲では無いみたいです。岡晴夫さんの歌でヒットした曲みたいです…

*啼くな小鳩よ
作詞 高橋掬太郎
作曲 飯田 三郎

なくな こばとよ 心の妻よ
なまじ啼かれりゃ 未練が残る
たとえ 別りょと 互いの胸に
抱いて いようよ 面影を

旅は はるばる 果てないとても
呼べば 届くよ 夜ごとの 夢
思い出したら 祈ろうじゃないか
尽きぬ えにしを 身の さちを

さらば こばとよ 心の妻よ 
ひとみ 曇るな また会う 日まで
帽子 振り振り あと 振り向けば
明けの 野風が ただ寒い

*港シャンソン 昭和14年
作詞 内田つとむ
作曲 上原げんと

赤いランタン 夜霧にぬれて
ジャズがむせぶよ 埠頭の風に
明日は出船だ 七つの海だ
別れ煙草は ほろにがい

泣いてくれるな 可愛い瞳よ
どうせ船乗り 波風まかせ
明日はどこやら 鴎の仲間
青い海みて くらすのさ






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