森羅万象、政治・経済・思想を一寸観察 by これお・ぷてら
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2つの党大会
二つの党大会が終わった。
安倍晋三が自民党大会であらためて改憲を明確に位置づけたのにたいして、民主党の大会はまったく印象が薄い。
当たり前のことだが、改憲の前には手続き法案を通さねばならない。したがって大会のもようを伝える報道のかぎりでは、自民党の並々ならぬ決意が大会の内外で示されている。
これにどう打ち勝つのか。民主党はそれにこたえる必要があると思うのだが、それを聞くことはできなかった。(参院戦での)与野党逆転を小沢一郎党首はぶちあげた。それならば野党第一党の民主党はこれにこたえなければならない。国民投票法案に反対するのか、賛成するのか。むろん、民主党案が準備されているのは承知の上だ。
メディアも辛らつだ。与党と区別がつかないと酷評している。メディアの論評のように自民党(の政策)とほとんど区別がつかないのが民主党のいまの状況で、だから、別のエントリーでのべたように、経団連の選択基準に民主党が入るわけだ。
このあたりの構図について、blog-bluesさんが簡潔かつ的確に紹介されているので参照いただきたい。
敵勢力が思い描く最善のシナリオは、民主党が左派・市民派の票を取り込んで、自民は安泰、社共が壊滅することです。反対に最悪のシナリオは、民主党が保守層の票を取り込んで前進、左派・市民派の票は社共がキープしたまま、自民が一人負けを喫することです。仮に民主党が過半数を制しても、社共壊滅なら全然オッケー、なんですね。下掲は11日付毎日新聞朝刊の切抜記事。敵勢力にとって、民主党は手の内なんですよ。確かな数字は僕には分かりませんが、民主党議員の3割以上は、新自由主義・改憲志向なんじゃないのかな。
元を辿れば、小選挙区制は、なぜ導入されたのか。半永久的自民党政権に終止符を打つためなんかじゃござんせん。
それは、表向き。真の狙いは、日本の米国化。日本を米国型の左派を排した二大政党制にするためのものなんよ。もちろん、ターゲットは、日本国憲法改正。
押し付けてくれたのも米国なら、取り上げようとするのも米国だ。
通常国会がはじまる。
国民投票法案を成立させることが自民党にとっての「至上命題」なのだ。すでに民主党は揺さぶりをかけられているといってよい。参院選までに自民党が争点にしようとしている改憲問題、正確にいえば手続き法案はある意味でこの国会で決着がつく可能性を残している。その可能性はつみとらなければならない。
だから、民主党が国民投票法案に反対の立場をとりうるかどうかが、当面の焦点だといえる。
当面の「護憲派の結集」が必要なのはそのためだ。国会内外の多様な市民の運動が改憲阻止の条件を切り開く。
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