今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)

マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。

今週の一番付記:「鍵人」チルダもトレマも、もう少し眺めていたい。

2009年09月24日 | マンガ
【9月第2週:バチバチ 第17話「初土俵」】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10428.html#604

【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/




バカメ!!……ミミ子を外したなあ!ミミ子を外したなあ!ヽ(`Д´*)ノ ……というワケで「鍵人」(作・田中靖規)なんですが、掲載かなり後の方ですねえ…。冷静に比較してみて、この連載より「弱そう」な連載がちょっと見当たらないので、相当やばそうな事が想像されます(汗)しかし、僕は好きですね。応援しています。何というか、この人のマンガをもう少し眺めていたい気にさせてくれます。
ストーリーが面白いワケじゃないです。まあ、いかにも“ジャンプっぽい”よくある物語で。あ、内容を紹介しておくと。文明が崩壊した世界で“鍵人”という自らの身体に埋められた錠を開く事で強力な武器を取り出しそれを振るう超能力者たちがいて。その鍵人を巡る陰謀に立ち向かう、褐色の少女・チルダ少佐と“断空の鍵”を持つ少年・ツバメの物語です。まあ、いかにも“ジャンプっぽい”よくある物語で。(というかジャンプでそんな想像を絶するような物語は滅多にお目にかかれない)

だから、これはそういうよくあるTVドラマなんかで、ちょっと光る役者さんを見つけた時のような感覚に似ている…のか?TVドラマ「六番目の小夜子」はストーリー自体良いけど、それでも他の「ドラマ愛の詩」シリーズと一線を画すのは、鈴木杏と栗山千明が出ているからだろうというか……違うか?というか例えがマイナーか?(汗)
まあ、それはそれとして、この作品のヒロインのチルダ少佐が何かいいんですよね。トーン子(褐色)だからいいよね!とか、おっぱいの形がエロくっていいよね!とか、いろんな誉め方があると思うのですが……なんかキャラクターがナチュラルなんですよね。こういう設計でデザインをしました!みたいなにおいがしない。それでいて強烈じゃない程のエッジ…つまりナチュラルにエッジが利いているキャラなので、割りと何をやっても…ああ、そこそこ強いんだ…とか、ああ、こういう事するんだ…とか、何か新鮮に感じる所があります。…というかこの人の前作「瞳のカトブレパス」買ってきたんですが、今回、この人が改善してきたのは“女の子を気合い入れて描く”事ですね(´・ω・`)

まあ、それだけだと僕もチルダいいね!いいね!言っとるだけなんですが。次に出てきたミミ子=トレマ、この子がいい!この子の“泣きべそ”の演技は本当によかった!wちっちゃい子の泣きを描けている。これは武器になるレベルで、だから今回のエピでトレマを外したのは不味かったんじゃ?って話になるワケですが…(汗)あと、ツバメのキャラが「弱い」ので後回しになりましたが、彼の「ギミック」である“断空”の描写は悪くないです。分りやすくて豪快で良い……はずが、どうも強すぎと判断したのか色々制限をつけてしまっていますよね。僕はもっと節操なくぶんぶん振り回せる方がいいと思ったんですけどね。(当然、敵側にそれを封じるだけのアイデアを必要とする)さらに、その断空の描写を支える背景がいいですね。これはアシさんが良いのか。荒涼とした空間が描けていて、それだけでこの世界に奥行きを与えています。

…そこらへん観て行くと、なかなか再現性の難しい連載に思えるんですよね。チルダ少佐は、あまり計算を感じないが故に、またこういうバランスのキャラに会えるかどうか分らない。“泣きべそ”の画は、確かに武器になる(再現性がある)と言いましたが、あんまり振りかざすと“嫌味”になる。主武装にはできない。あとアシさんとかね。悪くない配合が出ている気がするんですよね。……そんなワケで、もう少~し、眺めていたい連載なんですが、まあ強烈に「華」があるって話とは少し違うんで…どうなんでしょうねええw難しいかな(´・ω;`)


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2 コメント

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Unknown (てんもん)
2009-09-24 18:28:28
こんばんは。

トレマ、泣き顔魅力的でしたよね!
同行しなかったのはマイナスでした。だって負けて腕は無くしたとはいえ、将軍まだ生きて居るじゃないですか。
あれで改心する人なら、最初から悪にはならないでしょうに……
助けたからには面倒見る責任が生まれるんですよ!(どこかで誰かが言ってました!)

主人公の魅力が活かせてないのが致命的な気がします。残念ですけど。
せっかく爽快感のある技があるのなら、使わないとか使えない方向で制約をつけるのでは無く、敵側の努力と工夫で封じ込めるやり方でいくべきだと思いました。
読者に主人公側から窮屈な感じを押し付けちゃダメですよね……二話ラストみたいな使い方、町中だろうが味方が居ようがやり方はあると思うんですよ。
下に隠れて下から空へ放つとか、空中に敵を飛ばして放つとか、自分自身が空へ飛んで下に向かって『突き』を放つとか。
敵側なら、背後に人質を配置するとか、ミラーや蜃気楼の能力でねじ曲げるとか。
それを『工夫』というんだと思います。
師匠の荒木先生はそれが出来てたからジョジョは面白かったんだと思います。
設定やキャラクターに魅力があったのに、工夫でつまづいて活かせなかった……残念無念です…(/_;)
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Re:てんもんさん (LD)
2009-09-25 05:32:47
> せっかく爽快感のある技があるのなら、使わないとか使えない方向で制約をつけるのでは無く、敵側の努力と工夫で封じ込めるやり方でいくべきだと思いました。

全く同感です。…それが少なくともツバメという主人公が今一つ振るわない最大の要因のように思えます。彼のキャラクターは“断空の鍵”に集約されているので、なおの事、その技は自由で広々としたものであって欲しかった。

時に作家さんあるいは編集さんは、物語制御出来なくなる予想を持つギミックに腰を引かして制限を加える事を、ピンチを与える仕掛けを用意する事と、取り違えて設定をする時がしばしばあります。

ルパン三世は天才的な頭脳や技術を持った泥棒ですが、生来の女ったらしがしばしばピンチを生みます。…これが果たして女ったらしの仕掛けを外して、頭脳や技術に制限を加える設定を設けるのが面白くなるかどうか……「面白さ」に正解はないので規定的に言う事はできないですが、要は…

物 語 制 御 で き な い 予 感 に 負 け て

「 面 白 い 」 設 定 を 潰 し て は い な い か ?

…って事なんです。それを“ピンチを与える仕掛け”を用意したと取り違えていないか?と。
話の流れから「鍵人」を出汁にしてしまいましたが、これは物語凡てに言える事ですね。
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