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今週の一番付記:黒子のバスケ

2009年07月24日 | マンガ
【7月第3週:ぬらりひょんの孫 第六十六幕 今へと繋ぐ】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10420.html#596

【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



「黒子のバスケ」(作・藤巻忠俊)のライバルキャラ・緑間真太郎が良いキャラで、彼が本性を顕わす前回(28話)と今回(29話)がとても良かったです。「黒子のバスケ」は中学時代に無敵を誇り“キセキの世代”と呼ばれた5人の天才たちがそれぞれ別の高校へ進学した。そして彼らキセキの世代のチームメイトで“幻の6人目”と呼ばれたプレーヤー・黒子テツヤが誠凛高校に入り、そこから全国制覇を目指す…必然的に“キセキの世代”と対戦して行くことになるという物語ですね。
必殺技/魔球マンガと言う程ではないんだけど、リアル・スポーツマンガというワケでもない…丁度「アイシールド21」あたりの感覚のマンガだと思うんですが、僕から観ると正直、キャラも、ギミックも、インパクトが足りないというか……可・良・優の“可”ぐらいの連載に思っている状態だったんですが。(主人公の黒子は悪くないですね。伸びしろのあるキャラだとも思います)

…が、この緑間はいい…これだよ!って思う。…いや、何の事はないんですが(汗)緑間は「コートのどこからでも必中の3Pシュートを打てる」事が宣言されただけなんですけどねwでも、僕は「ギミック」ってこうだよね、分かりやすさってこうだよねって思うんですよね。だって聞いただけで勝てそうもない“能力”なんだもんwww分かりやすいからそれが皆に伝わる。28話で披露されたその「ワード」に対して、29話がその支配を受けるんですけど、緑間徹底マークという対抗手段に対して“何か知らんけど緑間の方が上手”という表現だけで絶望寸前の緊迫感を与えるネームになっています。皮肉な事に、他のキャラのインパクトが低かった分、緑間のギミックのエッジが強烈に利く形になっているんですよね。こうなると緑間の「~なのだ」口調や占い狂なキャラも、全部「キャラ勝ち」についてくる。

…以前に先輩キャラの紹介で“二重人格”とか“駄洒落を言う”とか出していて………そうじゃないと。そんな“小さなキャラ立て”に1コマ割くんじゃないって思ってしまう……逆に緑間を1話分使って描くのは全然ありなんですよね。実際に「活きたギミック」は、誠凛メンバー達の「心が…折られる…!!」までの流れを支配して「納得力」を引き出しています。
たとえば逆に以前、先輩キャラたちを“1グループ”としてまとめて扱って、誉めている回があると思うんですが、それでいいんですよね。チーム5人いたら5人とも“尖ったキャラ”じゃないといけない……なんて話は都市伝説で(←?)、むしろ火神と黒子をしっかり支えられるキャラが設計されるべきでしょう。(そこを駄洒落とかどうでもいい埋め方をするからイラッとくる)ハアハア三兄弟は、最初は“三兄弟”でいいんですwその上で“真打ち”がしっかり「キャラ立て」されれば、その差がエッジになってくると思う。

…まあ、この緑間、かなりジンクスを重んじるナーバスなキャラとして描かれているので、ちょっとした事でフィーリングが崩れて、そこが突破口になるかな?という展開イメージもあるんですけどね。今は、その辺の抜かりの無さよりも、まず「勝てそうもない技」を打ち出して来た事を取り上げたいです。収集がつけられるかとか、次の敵をどうするかとか、そんな事おかまいなしに、まずやる!そして明日のことは明日考える!!(`・ω・´)それがジャンプイズムってもんじゃないか?って思ったりもします。…いや、明日の事を考えちゃいけないってワケじゃないんですけどね(汗)


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2 コメント

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Unknown (kou)
2010-06-19 06:33:50
過去の記事で恐縮ですが、最近の本誌の展開に絡む話だと感じましたのでコメントさせていただきます。

>「コートのどこからでも必中の3Pシュートを打てる」
このたった一文だけで、初見から1年経ったにもかかわらずゾクっときてしまいました。
仮にバスケというものを全く知らない、さらにこの回から読み始めた読者が相手でも、ただ「ボールをゴールに入れるスポーツである」という認識さえ持ってくれていれば確実に伝わるであろう、射程圏の巨大さを感じますね。

現状、「最強」青峰にそこまでの問答無用の威圧感がないにもかかわらず、「誰も超えられない」展開になっているのはやはり不満です。

彼の特性「読み不能の型破りなプレイ」は、どうせなら直前に連載していた「アイシールド」の土壌でやって欲しかった。
「黒子」は正直、バスケにおける「作戦」「先読み」「駆け引き」といったモノに関しては全く「積めて」いないと思います。
元ネタ?阿含の方の読み否定=後出し超反応は、読みが大きなウェイトを占める世界で繰り出されたからこそ恐ろしいのでありまして…。
下手になぞるよりは、単純に身体能力最強の「純粋な天才」にした方が、一般読者的にはよほど映えたのではないでしょうか。
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Re:kouさん (LD)
2010-06-19 18:02:57
こんにちは。kouさんの意見に概ね賛成です。

http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/67f68b2676bad0c640e150fbe69a86cb

(↑)以前、この記事で“一歩対ウォーリー”でのウォーリーの型破りなバトル描写を絶賛したんですが、青峰にはこのくらいの描写が欲しかったと思っています。
それは森川先生だからできるんだろう!…というのであれば別のアイデアですね。この作者・作品は嫌がるのかもしれませんが、やはり必殺技(っぽいもの)などを出すとか。
そうすると黄瀬が「何をコピーするのか?」という命題も明確になって燃えが増したと思います。

あるいはkouさんが言われるみたいに「何故か分からないけど、とにかく勝てない」という天才にしてしまうとかですね。これは一番恐ろしい形ですけど。
この作品、青が良ければ、相当違うレベルまでが観える作品になったと思っているので、そこらへんは残念です。これから調整して(あるいは紫、赤とかに注力して)どこまで行けるか…という所でしょうか。
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