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今週の一番『ヘレンesp』週刊少年誌の片隅にあった“小さな物語”

2010年07月04日 | マンガ
【6月第4週:LOCK ON! 17枚目 蹴飛ばせ!!】
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【漫研】
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『ヘレンesp』(作・木々津克久)が最終回でした。元々、不定期に集中連載して最終回して、しばらくしてまた再開……みたいな連載だったので、今回の最終回が本当に最終回になるか分かりませんが(実際、最終回っぽくないエピソードでしたし)…しかし、今回の連載は期間が短く、単行本を出す数合わせのような雰囲気があったので、よっぽど反響がない限り、かなり一旦終わりかなあ…と思ったりもしています。

秋田書店のチャンピオンコミックは、少年チャンピオンの連載作品の中で人気がない……というか、あまりパッとしなかった作品は単行本化しなかったり、仮に1巻出しても、売れ行き次第で続刊が無い事はザラという状況なので、この『ヘレンesp』、1巻出された後も……まあ、単行本の未収録分が再び陽の目を見るのは難しいかな~と思っていました。それがここまで漕ぎうつけたというのは、嬉しい誤算というか、ちょっとした、小さな快挙という気もしますw

『ヘレンesp』は、交通事故によって両親を失い、自身も見えない、聞こえない、喋れない、という三重苦を背負う事になった少女・高原ヘレンの物語。何も見えない、何も聞こえないはずのヘレンなんですが、それ故か、不思議な能力を持つことになって、ヘレンにしか見えないモノ、ヘレンにしか聞こえないモノ………超能力者?…幽霊?…妖精?といったようなモノたちに出遭い、話し、触れあって行きます。あと、いつも盲導犬のヴィクターが一緒です。

基本一話完結。……実は僕から観ると、そんなすごい完成度の高い作品というワケではないんですけどね(汗)妙にまとまったオチをつけたかと思うと、投げっぱなしというか…何だか分からない描写で締めたりする。毎週、『ヘレンesp』のページをめくると“こういう話が読めるだろう”という感覚を持ちにくいというか……その感覚も持ちにくさがそのまま『ヘレン』の世界という感じなんですよね。
まあ、なんか微妙……に展開が盛り上がらないので(汗)何となく低血圧なマンガのイメージはありますw……どうなんでしょうね?wどうもヘレンの主観で話が進んで(ヴィクターとのコミュニケーションもヘレンの主観に過ぎない)、ヘレンに知覚し得ない出来事は処理しない→オチが何だか分からない場合がある。という事みたいなのですが。なにしろヘレンの知覚ってそれこそ超人的に広いのでwなんだか(作品として)安定してないように観える所があるのかもしれないw

しかし、“こういう話が読めるだろう”という感覚を持ちにくいとは言いましたが、別にシュール/超展開な作品でもないワケで、『ヘレン』の世界が大体こんな感じ…というイメージはありますし、そういう、ふわ~っとした、つかみどころの無い不思議なストーリー・ラインは、なんか良かったんですよねw好きな感じです。はっと喚起されたワケでも、へらっと癒されたワケでもないけど、なんか“不思議”だった。


ヘレンesp 1 (少年チャンピオン・コミックス)
木々津 克久
秋田書店


ん~2巻はまだ無いのかな?2010年8月6日発売予定のようですね。


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