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Demain il fera jour.
遠回りして歩きましょう 
素敵な景色に遇えるかも・・・

いちばんの赤 

2014-11-15 | 小さな旅の思い出
 風致探勝林に指定されれているのは
国有林の中にあり、湖沼、渓谷と一体になって優れた自然美又は、史跡
名勝等と一体となって潤いのある自然景観を構成している森林等であり
自然探勝等の森林内における休養活動に適した地域なのだそうです。
詳しくは中部森林管理局




先週の日曜日、雨がぱらつく中

以前からこの紅葉の時期に行ってみたかった渓谷を訪ねました。



JR中央線野尻駅の西、木曽川に架かる橋を渡り支流に沿って山奥へと道が続いています。

鬱蒼と木々が茂り阿寺川の流れる「阿寺(あてら)渓谷」です。

水の美しい木曽の中でも、この阿寺川は「どんな激しい雨が降っても濁る事が無い」と言われています。

川床の石が白く森が深いためでしょうか、限りなく透明で澄んだエメラルドグリーンをしているのです。

この美しい水の色は「阿寺ブルー」と呼ばれ、新緑そして紅葉の季節には

多くのカメラマンが訪れることでも有名です。

この日も一日雨との予報が出ていたのにも関わらず

大勢の方たちが訪れていらっしゃいました。

 水が清らかなために浅瀬のように見えますが

かなりの深さがあるので注意してくださいとの案内板が立っています。

時折、熊が水浴びをしている姿が見かけられる事から
名がついた【熊ヶ淵】

そして、一番の赤を見せてくれたのがここ


【亀ヶ淵】

エメラルドグリーンの水が楓の赤を一層引き立てていました。

立派なカメラをお持ちのカメラマンたちがずらりと並んで

シャッターを切られていました。

生憎のお天気にも関わらず、この色の美しさにはうっとりしてしまいました。

そして、この渓谷を奥へと進むと更に美しい水に出会えます。



静かなキャンプ場の真ん中、森林の岩間に湧き出る清水・・・

  

江戸時代、山の管理を任された尾張藩の役人の奥方が

毎日この冷水で洗顔していたところ

色白美人になったと話題になったそうな。

もちろん、試しに洗顔してみようとペットボトルに水を持ち帰ったのですが

効果のほどはいかんせん

帰宅途中に喉が渇いて、飲んでしまったのでした。(笑)


こちらも同じく大桑村にある【岩出観音】

江戸中期に建立された長い歴史ある懸崖造りの観音で。

木曽馬の産地であることから馬頭観音が祭られています。

絵馬、筏流しの立派な歴史ある絵が多く保存されているそうです。

京都清水寺に似た崖屋造りに特徴があり

その昔は木曽の清水寺とも呼ばれたそうです。

木曽街道六十九次「伊奈川橋遠景」(渓斎英泉)の図にも(ものすごく小さくですが)描かれています。

 

 

 すぐ隣に立つこちらの大楓も見事でした。

車ですぐとはいえ、阿寺渓谷の紅葉も初めてなら

岩出観音は全くの初めて

この紅葉の季節とお休みの日、そして予定の入っていない日が重なってでかけられるとなると

中々チャンスが無いものですね。

何年かの想いがやっと叶った日曜日でした。

今度は青空もそれに加えたいものです。