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Demain il fera jour.
遠回りして歩きましょう 
素敵な景色に遇えるかも・・・

行く川の流れは絶えずして~温泉で「青春」を味わう・・・

2010-03-15 | 小さな旅の思い出
【川の流れと満開の梅】

先日、父の七回忌の法要の後
こんな景色の見えるところで、食事をしました。

                                         



【ガラス越しの庭の向こうにはこんな景色が見えます。】

江戸時代、この地の城主が湯治場として利用していた場所に旅館が建っています。
近年新しく立て替えられ、プロ野球選手も訪れる事のある
隠れ家的温泉旅館となりました。

木曽川の支流と、里山を借景にして
静かな眺めを独り占めできます。

行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず
よどみに浮ぶうたかたは かつ消えかつ結びて、久しく
とど まる事なし・・・


雨で水かさの増えた流れは、よどむどころか
瞬く間に、下流へと消え去っていきます。

時の流れは、ぼ~っとしていると
記憶にも残らぬほどの速さで過ぎ去ってしまう・・・

そんな想いが頭をぎりました。
この6年間の、なんと短かったことでしょう。

                                         



【ラジウム温泉】

このお風呂から少し降りると川を間近に眺められる露天風呂もあります。

                                         

  
  【お風呂上りにひと休み】



【フロントにて】
部屋数が少ないせいか、フロントもアットホームな雰囲気です。



        
【コース料理の中の
「飛騨牛の石盤焼き」】
各自で、好みの焼き加減に出来ます。
とろけるような柔らかさでした。




                                         

  

【女流書家・香竹さんの書】


食事をした座敷の二面はすべてガラスになっていて
広々とした庭と川の景色が眺められます。

そして、反対側の壁にはこんな書が掲げられていました。


「サムエル・ウルマン」の70歳のときの詩だそうです。

ユダヤ系ドイツ人として迫害を受け、アメリカに渡った後
実業家として、教育者として活動を続け
晩年になって、書いた数編の詩の中のひとつなのだそうです。

マッカーサーや松下幸之助も座右の銘にしていたといわれている
この「青春の詩」は
    青春とは人生のある期間を言うのではなく
     心の 様相を言うのだ・・・


で始まる有名な詩ですが、全文を読んだことはありませんでした。
        
折角の機会にと、皆で読もうと思ったのですが
何せ達筆過ぎて読めません。

こういうときに、携帯は便利です。
早速、webで探してみました。



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青  春
           
原作 サミエル・ウルマン
邦訳 岡田 義夫

青春とは人生のある期間を言うのではなく
心の様相ようそう を言うのだ

優れた創造力 逞しき意志 炎ゆる情熱
怯懦きょうだ を却ける勇猛心 安易を振り 捨てる冒険心
こう言う様相を青春と言うのだ

年を重ねただけで人は老いない
理想を失うときに初めて老いが来る
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ

苦悶や狐疑こぎ や 不安 恐怖 失望
こう言うものこそ あたか も長年月の如く人を老いさせ
精気ある魂をもあくたに帰せしめてしまう

年は七十であろうと十六であろうと その胸中に抱き得るものは何か
曰く 驚異への愛慕心 空にきらめく星辰 
その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰 事に処する剛毅な挑戦
小児の如く求めて止まぬ探求心 人生への歓喜と興味

人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる
人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる
希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる

大地より 神より 人より 美と喜悦 勇気と壮大
そして偉力の霊感を受ける限り人の若さは失われない

これらの霊感が絶え 悲嘆の白雪は人の心の奥までも蔽いつくし
皮肉の止厚氷あつごおり がこれを堅くとざすに至れば
この時にこそ人は全く老いて 神の憐れみを乞うる他はなくなる

原文はこちら
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こんな静かな場所で、ゆっくりと食事をし
お湯に浸かってから読む詩は

普段の慌しい暮らしの中では感じられない何かを伝えてくれるようでした。

                                         



ロービーに飾られた雛人形も、瞑想をしているかの表情をしていました。

                                         

・・・それにしても、このお雛様のおでこに
    とても親しみを感じてしまうのは、何故?・・・・・

今日も訪問ありがとうございました!