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臓器移植と<バラ色の人生>

先日、<バラ色の人生>を見終わった。

チェ・ジンシル扮するスニは、胃がんで苦しみ、最期は、人里離れた<民宿>で一人苦しみながら亡くなる。

病気が発覚する前は、浮気をしていた旦那であったが、妻の病気が分かってからは、<寄り添って看病を続けた>

その夫は、銀行に勤めていたが、銀行からお金を借りるばかりで、仕事の方はさっぱり。銀行が合併する際、真っ先に解雇された。

<寄り添う>ことが可能でなったのだ。

 

スニは、自分の命が短いことを悟り、二人の娘の前で死にたくないと、夫を連れて民宿に移った。

しかしスニは、その最愛の夫にさえ、死ぬ瞬間を見せたくはなかった。

彼女はいよいよ、最後の死の瞬間が迫っていること、それが今晩であることを悟る。

 

<今日はとても気分が良いから、カルビタンが食べたい>とスニは、最後の元気さで、真夜中に夫に願う。

山の上にある民宿から車で街中に出て、大雨の中、<カルビタン>を求めて、夫は彷徨った。

 

1時間後、夫は部屋に入るなり、カルビタンを落としてしまう。

スニが、吐血したまま、本人の希望した通り、孤独なまま一人で亡くなっていたのだ。

 

スニの人生は、誠に過酷であった。母親は10歳の時に、蒸発している。

貧しい生活を余儀なくされ、家族の住んでいる団地のごみ置き場に捨てられた衣類を拾ってきては、着る生活。

おしゃれ等程遠い生活。口紅や化粧道具もない。

 

なのに、胃がんで自分の命が短い事を悟ると、<これまでの人生で、世の中のためになるようなことは何一つしていないことに気付き>

<臓器移植>を思い立つ。

父親、夫、妹と、臓器移植の許可を得るために、一人一人相談する。

最初は猛反対されたが、最終的に全てから賛成してもらえた瞬間の<歓喜の顔>を見た瞬間、小生は大泣きした。

 

がんが転移しているため、移植できるのは<角膜>のみ。

夫には、角膜を移植した患者さんに年1回でいいから、家族に会いに来てもらえるよう頼んでほしいと懇願する。

そうすれば、死後も家族の様子が1年に一度分かるからと。

全く不可能な話であるが、スニの純粋な気持ちは良く分かる。

ここでも、小生、号泣。

 

終盤は、涙なしには見ておれない。

ハッピーエンドのドラマを求めて、<バラ色の人生>を見るつもりであった。

タイトルに騙されたのではあったが、そしてとてつもなく悲しいドラマであったが、<勉強>になるドラマであった。

 

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                  昨日のアルコール

              ハートランド   1本

              大吟醸      1杯

          睡眠時間

              6時間

 

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