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スウェーデン高齢者ケアのトラブル。

高齢者虐待の事件発生の話ではない。

2011年の<カレマスキャンダル>以降も、事件は発生している。

 

トラブルは、組織間トラブル。

社会保健庁(日本の厚生労働省のような国の組織) VS スウェーデン・コミューン・ランスティング連合会(SKL、日本にはこのような立派な組織はない)

先日は、SKLの方針に<断固反対>と明言したが、<断固反対>は<断固撤回>。

私の理解が浅はかであった。

 

2014年1月に施行される法律には、最低設置基準の規定だけではなく、介護の付いた特別住宅に入居する認知症高齢者に対して適切なケアプランとケア実施を要求するものである(ようだ)。

これまで各コミューンは、介護の付いた特別住宅に希望する高齢者を入居してもらうことが妥当かどうかを判定していたが、

来年からは、入居後のケアの在り方について具体的なマネジメントをすることがプラスされた。

本来のケアマネジメントが実践されることは、確かに理想的である。

 

が、しかし今回の争いは、<あまりにも社会保健庁が急ぎ過ぎたこと>と<援助判定員を増員しなければ、法律順守できないのに補助金を一切出さないこと>が大きな原因である(ようだ)。

こうしたトラブルを未然に防ぐために、スウェーデンには、ある計画(案)が整った段階で、利害関係組織・団体に周知し、問題点を洗い出し、最初の案を改善していくという<誠に民主的な手続き>が行われてきた。

<レミス>と呼ばれている。エアロ・スミスもラミレスも関係ない。<レミス>である。

 

 社会保健庁は、この初動段階で、レミス、否ミスしたようだ。

私のスウェーデン研究の出発点、リンショーピング・コミューンが断固反対しているのも無理はない。

 

スウェーデンは本当に実験国家だと思う。前向きであり、かなりチャレンジングな国家でR.

思えば、援助判定のシステムを標準化しようとプロジェクトを2年前に立ち上げたばかりだが、この標準化(判定のプロセスの透明性と公平性)を急いだのも、この法案とリンクしている。

 

恒例のスウェーデン出張も、来年1月か2月。リサーチ課題も<このトラブルの行方を追う>ことになりそうだ。

 

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                    昨日のアルコール

               生中   1杯

        今朝の血圧・脈拍

               右・・・127-79-75

               左・・・124-80-80

        睡眠時間

               珍しく7時間  

 

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