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ユナイティッド93 as himself or herself !!

   現在上映されている『ユナイティッド93』は、2001年9月11日の悪夢を人類が二度と見ないように5年前の過去を検証する意図で製作された映画である。

 ところが、先日イギリスとパキスタンでテロ実行犯がテロを実行する前に未然に逮捕されたことにより、ユナイティッド93は、過去ではなく、現在に警鐘を鳴らす映画となっている。

 この映画は、亡くなった乗客・乗員40名の家族・知人や航空管制官、軍関係者へのインタビューをベースとして(ペンシルベニア州に墜落し激突する前、多くの乗客が機内に設置された携帯電話で家族等に最期のメッセージを残していた)、機内で起きていたであろう事実を推測し、事実をできる限りリアルに再構成した映画である。

 リアルへのこだわりは、9・11当日ハーンドン連邦航空管制センターで管制業務についていた管制官自身に出演してもらい本人自身を演じていること(as herself or himself!)とスターを全く起用せず無名俳優を意図して使っていることに現れている。

 この映画を製作した監督に一言。リアル感を高めるために、カメラのアングル移動を激しくし、加えて対象をアップで映しているが、もう少し斜め上から俯瞰するようなショットも取り入れてほしい。でないと、機内全体で今何が起きているのか、さっぱり、ワカラヘン。オウジョウシマッセ!

 9・11当日あるいは以後のマスコミ情報は、ユナイティッド93に関して限定的であった。この映画を見て、「そうだったのか!」と教えられる点が多い。お勧めの映画であるが、春日井の人は、エンターテイメント重視なのか、ユナイトッド
93以上に空席が目立った。観客は20名程度だったので、こちらとしてはホームシアターのような雰囲気で頗る快適であった。


 それにしても大の飛行機嫌いの小生が、来月中旬のフライトを控え、我が家の監督を誘い、何故観に行ったのか?この夏最大のミステリーである。 
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