goo

テレビ番組と大阪大学助教授。

  皆さんは、中京テレビ(東海地方)の『たかじんのそこまで言って委員会』という番組をご存知だろうか。日曜日の午後1時半から3時と言う時間帯なので、ご存じない方も多いかもしれない。読売テレビ系列なので、曜日や時間帯が異なっているかもしれないが、関東でも放映していると思う。ご存知の方も少なくないのかも知れない。

 一言で言って、右傾化した超過激番組である。過激すぎて近々番組が終了するようなコメントを昨日の番組で司会者がしていた。その司会は、やしきたかじんとシンボウ氏(読売解説委員)。毎回8名程度のレギュラー、准レギュラーが登場するのだが、顔ぶれがまたすごい。評論家宮崎氏、勝谷氏、橋下弁護士、政治評論家三宅氏、落語家ザコバ氏、志方氏など。

 何故か昨日は、スウェーデンを取り上げていた。サッカーのワールドカップに引っ掛けて、ワールド福祉カップといったアプローチ。予想通り、レギュラー陣はスウェーデンをこき下ろす、扱き下ろす。そのような空気の中、大阪大学助教授Sさんが真っ赤なスーツに身を包み登場。多勢に無勢だから、そしてスウェーデン大反対の悪い空気の中だから、上手くスウェーデンの現状を解説できなくてもしょうがないわ、といった面持ちで、やりすごしていた。15分ぐらいのコーナーなのにS助教授が話したのは4分ぐらい。小生と全く同じクセがあるようで、「あのー、そのー、えーと・・・」を乱発で、正味2分半ぐらいか。短い解説の中で、「法律婚をする前に、サンボと言って同棲する家族も多く・・・」と言ったから、三宅氏がそこに噛み付いた。実は三宅氏の理解の方が正しく(何故三宅氏がスウェーデンのことを良く知っているのかは不明であるが)、サンボは法律婚の前段階とは言えないのである。正確に言えば、ライフスタイルとしてのサンボ(この場合は法律婚には主義として移行しない)と法律婚を前提としてお互いを知るためのサンポの2タイプあるので、そのことを大阪大学の先生は説明すべきであった。

 その助教授とは、全く面識がなく、小生の研究業績を送ったこともないのだが、
共著の本を数冊出版され、スウェーデン研究者としては有名な方である。1990年代前半に3年間スウェーデン(ルンド大学)に留学され、最近も半年間スウェーデンの社会庁(Socialstyrelsen)に留学されている。しかし、彼女は社会福祉・社会保障の専門家であっても家族社会学の専門家ではない。だからサンボについて不十分な説明をしてしまったのである。

 しかし番組では、スウェーデンの合計特殊出生率の話や家族形態の話が中心となってしまった。Sさんに同情すると同時に、もう少し、論客レギュラー陣に伍して、スウェーデン研究者ここにあり!という存在感を示して欲しかった。スウェーデン社会のあり方をめぐって、レギュラー陣と司会者2人が論じ合うのを、ニコニコ見ていては、だちかんよ。

 番組最後の方での、ざこば師匠「スウェーデンには、どうも隠された誰も知らない悪いところが絶対あるはずや。」という発言には、キョトンZ!

 ○●○● 画面左上のカウンターの真下にあるボックスを1回クリックして
いただければキョトンCがスマイルSに変わります!!


コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする