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病院における死のボーダーライン

 ヨーテボリの話は明日することにして、本日は、病院における死のボーダーライン
について。
 
 すこぶる重いテーマである。過日、市民病院の外科部長が人工呼吸器を外した
ことで社会問題になっている。家族の同意を得ずして外したのならもってのほかで
ある。

 末期がん患者さんの場合、あるいは老衰の場合、死期が迫ってきた段階では毛
細血管がずたずたになり、破れて機能しなくなることが多い。否、毛細血管が機能
しなくなるから死期が迫るのである。その段階では、生命を維持するために輸血し
ても、輸血しても流れ出てしまう。自発的呼吸はその段階ではできている。呼吸が
できていても、輸血が無意味になる時、主治医や家族はどうするのであろう?どう
しているのであろう?どうすべきなのであろう?

 家族は輸血が意味をなさないと分かっていても来る日も来る日も輸血を続けるべ
きか。状況を理解し、受け入れて家族は輸血を断るべきか。その家族の逡巡に対
し主治医は、どう対応すべきだろうか。また現実的にはどう対応しているのであろう
か。
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