さくらおばさんの ひとりごと

日々の想いを綴ります。

本を読みたいなあ

2010-02-23 | 
 やっと春が見えてきた感じですね。

 夕方の番組で、気象予報士の木原実さんが、 鶯の初音 のお話をしていました。

 きょうは、熊谷できけたそうです。



 先日、バスでSへ出たついでに(おかげさまで私はバスを年間千円で利用できますので)、インクを買おうと思ってKストアの5階(だった?)へ行きました。
 たいてい、ここの さくらや で買っているので。

 エスカレーターであがっていくと、・・あわわ・・、そういえばそんな話をきいたことが・・・。

 売り場が・・・

 商品がほんの少し、残り物だけ隅の方に・・・

 え、もうこんな状態・・・

 「全国的に閉店」です。

 春を待たずに さくら が散ってしまいました。


 気をとりなおして本屋さんのある階へ。

 お目当ての本は お取り寄せ しなければなりませんでしたので、じゃ近所の本屋さんで、ということにしてN駅にバスで戻ってきました。

 ありました!

 発売の噂をきいた時から気にしていた本なのですが、目の前には、まだ読んでいない本が高さ45センチほどに積んであります。

 こんなにあるのにまた買うのか。

 だって読みたいんだもん!

 買いました。


   浅尾大輔 『ブルーシート』  (朝日新聞出版)


 四つの短編がおさめられています。

 このうち『ソウル』だけは読んでいましたが、なんと言っても『ブルーシート』を読みたかったのです。


 登場する一人ひとりがとても大事に書かれていて、浅尾さんのやさしさが私の心に沁みてきます。

 喘息のお母さんを看取る過程では、お母さんの息遣い、声にならない声、抱き上げた時の体温、体の軽さまで、私に伝わります。

 浅尾さんは、決してごちゃごちゃ説明はしていないのに、読んでいると感じてしまうのです。

 登場する人たちは、きょう生きるのが精一杯な人ばかりです。

 みんなばらばらにされて、「一緒に生きていく」ことなど考えていなかった。でも・・・。

 そして、「苦しんでいる人間をとことん信じることだけでいいんじゃないか」に、私は「うん」と答えました。


 人間の根源的なところでの連帯──浅尾さんはこんな言葉など使っていません──。

 読み終わって、「ロスジェネ」創刊号で、ほんの少しでも連帯できる糸をと探っていた浅尾さんを思い出していました。



 映画でも演劇でもそうですが、深く読みとるにはそれなりの訓練も必要ですよね。

 本もそうなのでしょう。
 深く読めるようになりたいです。

 もっともっと本を読みたいです。

 本は45センチもあるのですから!

 ああ、でも生きているうちに読みきれないですね、絶対に。


 読みたいなあ。
コメント (2)
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