゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

シネマの風景「函館市」

2007-10-29 20:00:00 | 映画
星に願いを。 スペシャル・コレクターズ・エディション 星に願いを。 スペシャル・コレクターズ・エディション
価格:¥ 4,935(税込)
発売日:2003-10-03

「生と死」描いたドラマ切ない恋引き立てる街                                         あらすじ・・・交通事故で障害者になった笙吾(吉沢悠)は、通院先                            の看護士の奏(竹内結子)と、心を通わせていた。ところが、笙吾は                           ある日、車に再びきねられ、帰らぬ人に。悲嘆に沈む奏の前に、笙                            吾がよみがえるという奇跡が起った。笙吾は生前には告白できなか                           った思いを奏に伝えようとするが・・・。香港映画「星願」をもとにした                           日本版リメ-ク。共演は高橋和也、牧瀬里穂、国村隼ほか。監督:                           富樫森、脚本:森らいみ、冬月カヲル、撮影:上野彰吾、音楽:野澤                           孝智。カラ-106分、2002年。

100_0218 函館はつくづく<星の街>だと思う。幕末期に造                           られた様式城郭「五稜郭」は、その星形の外郭が                          とりわけ印象的だ。また、函館山の山頂から見え                          る夜景は、天上から地上に舞い降りた星群を、目                          の前にしているようだ。函館の象徴「星」のイメ-                           ジを、華麗に映像化したのが今回の「星に願いを」。                         オ-ル函館ロケで撮られた、幻想的な愛のドラマの力作である。事故              で失明し、声も失ってしまった青年、笙吾が、車にはねられて死んで                           しまう。しかし、「星のチカラ」によって数日間だけ再生する。恋人の奏                         (かな)に自分の姿を知られると消滅するという条件つきだった。端正                          な演出力で定評のある富樫監督は、「星がテ-マなので、夜景が綺                           麗な函館をロケ地に選ばなければ」と構想した。その熱い思いを待ち                          の中に投影する作品となった。ロケは2002年4月上旬から一ヵ月間                          に及び、撮影は脚本の描いた通りに進む順撮り方式で行われた。                            ロケ地が、とにかくすごい。函館山の展望台をはじめ、旧ロシア領事                          館、新島橋、金森倉庫群、カフェテリア「モ-リエ」など市内や近郊を                           含め十ヵ所以上ものロマンチックな場所が選ばれた。いずれも切ない                          恋物語をさらに引き立てる舞台となった。ロケ協力を依頼された函館                           市は、前面的にバックアップした。長丁場で汚れるロケセットを清掃す                          るボランティア、市民150人を集め、支援に尽くした。

100_0219作品の中で、記憶に焼きつく場面が二つある。                            一つは、笙吾が生前に書いたという日記を奏に                           読み上げるところだ。日記帳は事故の日で途切                           れて本当は「空白」だったが、笙吾の言葉には                            奏に寄せる思いがあふれていて、切なかった。                            この重要シ-ンは、外国人墓地の奥にひっそりと建つ「モ-リエ」で               撮られた。日本海を眼下に見下ろすロケ-ションの良さのせいか、                            記念写真を撮りに来る人たちが全国から絶え間ないという。もう一つ                          は、奏の投身自殺を試みるラストのクライマックス。撮影は緑の島に                           架かる新島橋で、深夜から夜明けに及んだ。映画の影響から、今は                           恋人たちの格好のデ-トスポットになっている。当時、ロケコ-ディ                            ネ-タ-として協力したのが、元町にある「カフェやまじょう」の代表                           大田誠一さん(55)。遺愛女子高の講堂を使った笙吾の葬式シ-ン                          に、葬儀社の社員として出演している。「函館の言葉で、人が死ん                            だことをセリフに表現するのが難しかった。主役の吉沢くんには、                             ハ-モニカを吹く場面で、海外のア-ティストのしぐさを教えました                           よ」。忘れられない思い出だ。やまじょうの店内には、撮影で奏が使                           用したコ-ヒ-カップと、笙吾が一気飲みするトマトジュ-スのグラス                         が、ガラスケ-スの中に大切に保管されていた。大田さんは「函館伝                          統の品物を画面の中にさりげなく置いてあるので、見逃さないように」                          と内輪の話を教えてくれた。観光地としてよく知られている街で恋愛                           ドラマを創ると、中身のない表面的なご当地映画になりかねない。                            しかし、「星に願いを。」はテ-マである人の「生と死」、そして再生の                           ドラマを、函館の町並みと見事に調和させながら描いたように思う。                            しかも美しい星の下で、だ。ロケされた現地を訪れながら、<映画>                           になる景観の良さに、思わず、心のなかで嫉妬していた。                                (高村賢治)NPO法人「北の映象ミュ-ジァム」推進協議会

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