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元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

映画の言霊「椿三十郎」

2007-11-10 12:10:00 | 映画
椿三十郎<普及版> 椿三十郎<普及版>
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2007-11-09

「本当にいい刀は、鞘(さや)に入っているものですよ」                                   入江たか子演じる老奥方が、三十郎に言う。「あなたはぎらぎらして                           抜き身の刀のよう。本当にいい刀は、鞘に入っているものですよ」能                           あるタカはつめを隠すのたとえもあるが、確かに本当の人格者は自                           分からエラぶったりしない。質よく鍛えられた鋭さを持ち、内側からに                           じみ出る輝きをたたえながら、品の良い鞘の中に静かに納まってい                          る。若いころ見たときは、自分も「鞘に入った刀」になりたいと思った。                          なのに最近見直したら、まるで違うことを感じてしまった。「鞘に納まっ                          てる刀って、気持ち悪いよな」と思ったのである。表面は何事もなく平                          穏で、しかし内部には刃が潜んでいる。その不気味さに思い至り、何                          やら現代社会の様相が重なった。世は「鞘に入った刀たち」ばかり。                           いい刀ぞろいという意味ではない。そのフリをしたほうが得策だと教わ                          っているから、おとなしく装い育ってきた刀たちである。本当はハジけ                          たい。「オレってスゴイ」と言ってみたい。でも・・・ と抑圧された刀                           たちにとって、たまに見る「抜き身」はうらやましくて、ねたましくて仕                             方ない。たとえば、ボクシングの<亀の一家>や女優の<ナントカ                            様>だ。彼らの非常識を面白がる余裕は、今のストレスフルな社会に                          はない。最終的に彼らを追い込んだのは、世間の常識の勝利ではなく、                        「おまえだけ好き勝テしてんじゃねえよ」というみたみ力の集積だった                          のかもしれない、と思っている。かく言う私とて、小心者ゆえ、ぎらぎら                          生きている人を見るとねたましくて仕方ない。この性格の時点で、すで                          に「いい刀」の道はなし。あとはこのまま恨みつらみを身に秘めて、                            年経りた妖刀と化すと決めた。(重田サキネ=ライタ-)                                 「椿三十郎」(黒澤明監督、1962年、日)城中にはびこる悪をただそ                           うと集まった9人の若侍に、流れ者の浪人・椿三十郎が助太刀を買っ                          て出た。適の裏をかく作戦の数々とダイナミックな立ち回り、個性的で                          ユ-モラスな登場人物たち、すべてが見もの。                                                                                                                                                                                                                                                            

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