flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

天方新城

2008-06-13 18:00:48 | 城郭・城下町

(天方城 静岡県周智郡森町向天方 町指定史跡)
 城下延城橋を渡り、向天方桜堤を経て、天方城のある城ヶ平(じょうがだいら)入口へと差し掛かった。沢伝いに上がる昭和5年築造の碑が立つ「武士新道」が距離的に近いようなので、レンタサイクルを押して上がった。舗装されていない道だが、バラストは敷いてある。然し、突然山道となった。急な坂道に加え、倒木が多く、途中でバリケードも存在した。自転車を担いで上がることになり、距離の遠い方の道よりも労力と時間のロスをしてしまった。ようやく舗装してある道と合流し、標高249mの城郭へと向かった。
     
 城跡は現在、城ヶ平公園として整備されており、その一環として主郭部の堀、土塁遺構の補修も行われている。主郭上には城主天方通興の姫、朝姫を祀るという石祠がある。
         
 今川氏に属する天方通興が、それまでの天方古城に変わって、永禄十一年(1568)に新たに対岸の山に築いたのがこの城である。翌年、徳川家康勢が攻め入り通興は降伏したが、元亀元年(1570)通興は篭城したために再び徳川方の大須賀康高、榊原康政らが攻め入っている。元亀三年(1572)には四万の武田勢が押し寄せ、通興は武田方に降伏した。武田勢はその後、三方原で徳川家康勢と戦い勝利している。然し、天正に入ると徳川方の大久保忠隣、渡辺守綱らが攻め入り徳川方の城となったが、通興が没すると共に城も廃城となった。

 この後は、再び森の町並みへと戻った。


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