小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

11月17日  鯖大師、なが~い帰路

2016-12-21 | 四国遍路 土佐(高知...
11月17日  鯖大師、なが~い帰路

奈半利駅 8:52
甲浦駅  11:41 (土佐交通バス)
        11:11 (阿佐海岸鉄道)
海部駅   11:22  
       12:33(JR牟岐線)
鯖瀬駅   12:43 
鯖大師   12:50  
鯖瀬駅   13:57
牟岐駅   14:02
牟岐駅   14:04
徳島駅   16:00
徳島港   16:30 (南海汽船)
和歌山港 18:35

6時起床。くろしお鉄道奈半利駅までママが送ってくれた。
モネの庭を勧められたがジベルニーのモネの庭に行っているのでパスした。
くろしお鉄道と土讃線の直通便だと高知まで2時間足らず。岡山経由新幹線と特急くろしおで5時間で和歌山到着だ。7,8時間かかる。遠いなあ。
今日は帰るだけなんだから「ぶらり旅」を楽しむか…というわけで徳島に向かうことにした。著名な番外寺の鯖大師に詣ることもできるかもしれない。


くろしお御免奈半利線の始発駅の奈半利駅は地域のコミュニティを兼ねているようで直売所などもあった。センターの前のベンチでバスを待つ。
一人しか乗っていないバスに乗る。室戸岬をぐるっと回って甲浦まで行くのだ。途中で集落に寄ってながらずうっと海辺を走る。時々お客さんが乗っては降りる。料金表が次々と変わっていく。終点の甲浦に着いたときは2640円だった。



甲浦の駅は可愛かった。やはり地域のコミュニティになってるのか。おばさんが二人(甲浦婦人会の方だとか)売店にいて乗車券を売ってくれた。
待ち時間で駅の周囲を歩いた。甲浦駅は阿佐海岸鉄道阿佐東線の駅で他の高知県内の駅と隣接していない飛地状態の駅となっている。甲浦、宍喰、海部の3駅しかない単式ホーム1面1線を有する高架駅である。室戸・奈半利方面へ延伸できるような構造となっているが国鉄が民営化した為に中断したままだ。駅舎は高架上にあってプラットホームから階段を降りた線路脇に設置されている。住んでみたい長閑さがあった。海部で次へ行く電車を1時間待つ。








海部も駅舎はコミュニティになっている。そこでお茶をしていた職員さん(海陽町の?)二人から紅茶とおせんべいをお摂待されながら観光の悩みを聞いた。安芸町が阪神のキャンプ場になって賑わってるような何かを模索しているようだ。サーフィンのメッカではあるがそれは一部だけらしい。
駅舎の外にある階段を登ってホームへ。この階段、かなり長くて急角度だから高齢者にはきついかも。
乗れば早い。鯖瀬までは10分。徒歩10分で鯖大師に着いた。






番外 八坂寺 鯖大師(さばだいし)
ご詠歌 かげだにも我名を知れよ一つ松 古今来世をすくひ導く
本尊 弘法大師
徳島県海部郡海陽町に所在する高野山真言宗の寺院。四国八十八箇所霊場番外札所、四国別格二十霊場四番札所、阿波七福神霊場・布袋尊札所である。通称は鯖大師本坊または鯖大師。
鯖大師と呼ばれる由縁はこの地を訪れた大師の伝説による。
伝説によれば大師が八坂八浜を訪れた際に塩鯖を馬に背負わせた馬子が通りがかかり、塩鯖を所望すると馬子は口汚くののしり断った。坂にさしかかったところで馬が急に苦しみ動かなくなった。慌てた馬子は先ほどの僧は巡錫中の大師に違いないと思い鯖を差し出し馬を治して欲しいと懇願した。大師が加持水を馬に与えると馬はたちまち元気になった、というもの。それに感服した馬子が小さなお堂を建てて大師を祀った。
空海が加持祈祷を行った海岸は鯖瀬(さばせ)と呼ばれている。
またサバは仏教語で鬼神等への供物を意味する「生飯(さば・さんばん)」が同音である鯖へと変化したものではないかと考えられている。
鯖大師伝説も民話に絡んだ行基伝説と混じって大師信仰の隆盛と共に行基から弘法大師へと移り変わっていったとの指摘もある。
泊めてくれなかったという衛門三郎や鯖をくれなかったからという大師伝説は好みじゃない。
ここに詣りたかったのは阿波の最後の名刹で会館も付属していて賑わっているらしいとたくさんのブログで読んだことに加えて大師が修行のために三年間鯖を絶ったという伝説に超人大師の人間くささを感じたから。








見事な鯖が飾られていた。しかし、境内は静か。ベンチでお遍路さんが一人横になって眠っていた。陽の光が降り注いでいる。本堂の山腹をくりぬいてつくられた全長88メートルの大洞窟に全国の都・道・府・県別にまつる万体不動尊奉安殿や護摩堂などもあるらしい。なんとなく集金の臭いがしてそれらはパス。誰もいない怖さもあったかも。

駅までゆっくりと戻る。駅傍の大福がおいしいと評判なのでおみやげに買うつもりだったが店は休みだった。国道を渡れば鯖瀬の海。浜辺を歩けば良かった。浜からお遍路さんが一人出てきて海部の方に去って行った。
電車の待ち時間は1時間。ホームでじいっと農家の庭で吠え続けている犬の声をきいていた。
牟岐に着くと向かい側に徳島行きの車両。なんと各駅停車だ(知ってたけど)。
お大師様の御心か。窓外に目をやり流れに流されるまま帰宅した。
南海汽船の甲板からは夕焼けがきれいだった。





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