四月十日
くもる。
朝、桃井隼人が来て茶菓をだすのみ。
昼過ぎに主人と桃井は和歌の橋の見物に行く。九右衞門どのも行くらしい。
一昨日、ようやく板を外したとのこと。まだ欄干は出来ていないそうだ。
が、祭礼までには出来るらしい。
昨日は餅投げが三カ所であったという。
小梅は画板に絹を貼る。くじら癪で二尺二寸の長さがある。
四月十一日
降る。
唐詩撰の会でみんなくる。
夜は岩橋での会があって岩一郎が行く。
主人は伊藤泰蔵殿方へ行った。跡目の相談らしい。
おおきに良しとのこと。
深夜に帰る。
小梅は美人画を描く。
瓦屋が来て直させる。11匁1分渡す。
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