小梅日記

主として幕末紀州藩の学問所塾頭の妻、川合小梅が明治十八年まで綴った日記を紐解く
できれば旅日記も。

仏手柑酒

2011-05-25 | 雑記
時々、この日記に出てくる「仏手柑酒」ですが、これは仏手柑を焼酎に漬けた飲み物です。
「仏手柑」というのは蜜柑の一種。
果実はナツミカンぐらいの大きさの長楕円体で、見ての通り先が十数個指のように分かれています。この姿から仏の指が連想されてこういう名前になったのかもしれません。香りがよくて濃い黄色に熟します。しかし、実が少ないので果実としては食べません。一般的に砂糖漬けなどで菓子にしたり、乾燥させて漢方薬にしたりして利用されました。そして、焼酎につけたのが仏手柑酒で爽やかな味が女性にも好まれたのです。時々この実を見かけたのですがつい最近まではかわった果実があるんだなあと思っていました。この秋には一つでもいただいて焼酎に漬けてみたいです。小梅さんの家にはこの仏手柑の木があったのでしょう。季節になるとつけ込む仕事になっていたみたいです。

コメント
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