和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

勇将45/小説「新 ・人間革命」

2013年04月05日 05時47分09秒 | 今日の俳句
     小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)4月5日(金)より転載】



o☆:*:.♪o☆:*:.♪o☆:*:.♪


勇将45(4/5)

 溝渕義弘と静恵は、真剣に信仰に励むようになった。すると、医師仲間や親戚などが、信心に反対し始めた。まだ、学会への誤解と偏見が根強い時代である。

 なかでも静恵の母親は、「恥ずかしくて外も歩けないから、やめてちょうだい」と、涙ながらに訴えるのである。

 しかし、夫の義弘が、日ごとに元気になっていく姿を目の当たりにした静恵の信心は、揺らぐことはなかった。

 山本伸一が、最初に義弘と会ったのは、一九六六年(昭和四十一年)一月に、四国本部で行われた地区幹部らとの記念撮影の折であった。
義弘は、救護班として着任していたのである。
ノイローゼは克服したものの、まだ痩せて、顔色も優れなかった。

 伸一は、救護の労を讃え、こう励ました。

 「人の命を預かる、大切な責任を担っているのが医師です。
それだけに、医師であるあなたは、絶対に健康になってください。

 健康のためには、強い生命力が必要です。その生命力は、深い祈りから生まれます。
また、御書を拝して、広宣流布に生きる自らの深き使命を自覚していくことです」

 伸一の言葉に、義弘は奮起した。

 彼は、真剣に御書を拝した。

 そのなかで、大聖人が病床にあった南条時光を励まされた「法華証明抄」の一節を目にした時、全身に震えが走った。

 「鬼神め(奴)らめ」(御書一五八七頁)と怒りをもって呼びかけ、「この人の病をすぐに治して、むしろ法華経を行じる人を守るべきではないか!」と、時光を悩ませる病魔を、叱責されている箇所である。

 弟子の病を撃退せんとする大聖人の、烈々たる気迫と確信、大生命力に触れた思いがした。
これこそが、医師の魂だと感じた。命を守るためには、強くあらねばならない。
あらためて伸一の指導の意味を噛み締めたのだ。

 入会から七年で、彼は巨額の負債も返済した。
また、その間に、心臓も病んだが、それも見事に乗り越えたのである。


    ■


┌─── PR ───┐
携帯・PCから!!
  朝、元気が出る!!
古今東西の名句・秀句を!
 【和井弘希の文芸政談】まぐまぐ!
 http://mobile.mag2.com/mm/M0095690.html
└────────┘

 「和井弘希の文芸政談」に掲載した俳句集
 http://u-736632kazui.hatenadiary.com/
,

春の暮/今日の俳句 第1244号

2013年04月05日 04時31分45秒 | 今日の俳句
    ◇春の暮/今日の俳句◇

    ◇※第1244号※◇


 2013年(平成25年)4月5日(金)


      ■


   ※今日の記念日※


※ 4月5日。

■ ヘアカットの日。
 1872(明治5)年4月5日、東京府が女子の断髪禁止令を出した。
 前年に散髪、脱刀が許可されたが、これを受けて断髪をする女性が続出したため、「男性に限って許可した断髪を女性が真似てはならない」とする禁止令を発布した。

■ 小笠原返還記念日。
 1968年4月5日、第二次大戦後アメリカの施政下に置かれていた小笠原諸島を日本に返還する協定が締結された。
 同年6月26日に協定が発効し、日本に返還された。


【「ウィキペディアフリー百科事典」より転載】


      ■


   ■※今日の俳句※■


 春の暮汚れ流るゝ音澄めり
      日野晏子


 いづかたも水行く途中春の暮
      永田耕衣


  遠きより山かげ消ゆる春の暮
      相馬遷子


【季語・解説】
 春の暮(三春)。
※ 春の日の夕方で、夜がまだ更けない宵のうちのことである。
春の宵というのもだいたい同意義だが、言葉がもたらす感じはいくらかの違いがあるようである。
春の宵のように、いわばローマンチックな感じはないかと思われる。

【「俳句歳時記(春)/飯田蛇笏編」・平凡社より転載】


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


※わが友に贈る/寸鉄※
【「聖教新聞」2013年(平成25年)4月5日(金)より転載】


      ■


    ※わが友に贈る※


      ■


 生命を育む

 女性の慈愛は

 平和創出の源泉!

 家庭に 社会に

 励ましの光を送れ!


    ◇※4月5日※◇


      ■


   ◇※寸 鉄※◇ 


      ■


会長(SGI)の平和精神を後世に残したいー博士(アルゼンチン)。世界が仰ぐ英知。胸を張り前進



今日できることを明日に延ばしてはならぬー英雄(リサール)。さあ挑戦!今を悔いなく



「根ふかければ葉かれず」御書。青年時代の労苦は飛躍の土台。祈り戦え!



交流サイト(SNS)でストーカー被害増と。安易な利用に落とし穴。注意を怠るな



大石寺檀家総代の神社氏子総代兼務に黙(だんま)りの邪宗門。もう「悪鬼乱入」の山


      ■


┌─── PR ───┐
携帯・PCから!!
  朝、元気が出る!!
古今東西の名句・秀句を!
 【和井弘希の文芸政談】まぐまぐ!
 http://mobile.mag2.com/mm/M0095690.html
└────────┘

 「和井弘希の文芸政談」に掲載した俳句集
 http://u-736632kazui.hatenadiary.com/


4月4日(木)のつぶやき

2013年04月05日 01時50分29秒 | 広島カープ

勇将44/小説「新 ・人間革命」

2013年04月05日 00時06分34秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)4月4日(木)より転載】



o☆:*:.♪o☆:*:.♪o☆:*:.♪


勇将44(4/4)

 溝渕義弘は、妻の静恵に言った。

 「私は、創価学会に入ったよ」

 最初、彼女は、“何か医学を研究する学会なのだろう”と思った。
しかし、ほどなく宗教団体であるとわかり、ショックを受けた。

 やがてノイローゼを克服した義弘は、静恵にも入会を勧めた。
彼女も“この信心には何かあるのかもしれない”という思いはあったが、実家は他宗の檀家総代であり、世間体も気になった。
学会をさんざん批判し、「信仰は自由です!」と、頑なに入会を拒否した。

 だが、義弘に、「何も知らないのに批判するのは感心できないな。
人格が問われるぞ」と言われ、活動はしないつもりで入会した。

 すると、婦人部の幹部が激励に訪れた。

 「私は、夫の顔を立てるために入会しただけですから、活動は一切しません」

 「入会の契機はなんであれ、信心に励んでいけば、功徳がありますよ。
仏法では、『発心真実ならざる者も、正境に縁すれば功徳猶多し』と教えているんです」

 「功徳ってなんですか」

 「あなたは、なんだと思いますか」

 「衣食住に恵まれることでしょ」

 「それも功徳には違いないけど、それだけではありません。
もっと大事なことがあります。何があっても負けない、強い自分になること。
そして、“生きていること自体が、楽しくて、楽しくてしょうがない”という境涯になること。
さらに、人の幸せを願い、幸せへの確かな道を教えてあげることができる、歓喜の人生を送ることですよ」

 「強い自分」という言葉が、静恵の心を射た。
人の良さから、多額の負債を背負ってしまった夫を見て、“人間は、いつ、不幸の落とし穴に嵌るかわからない。
一寸先は闇だ”との、不安をいだいていたのだ。

 「人間の中に光が生ずるや否や、人間の外にも、もはや闇はない」(注)とは、ドイツの文豪シラーの言葉である。
一切を決するのは、自分である。だから、その自分を強く光り輝かせていくのだ。そのための信仰である。

■引用文献
 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「人間の美的教育について」(『シラー選集2』所収)新関良三訳、冨山房


    ■


┌─── PR ───┐
携帯・PCから!!
  朝、元気が出る!!
古今東西の名句・秀句を!
 【和井弘希の文芸政談】まぐまぐ!
 http://mobile.mag2.com/mm/M0095690.html
└────────┘

 「和井弘希の文芸政談」に掲載した俳句集
 http://u-736632kazui.hatenadiary.com/
,