koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

3/25 エコリユース出張開院

2018-04-08 | おもちゃ
この日は、恒例の子ども用品リユースにひっついての出張開院でした。
いつもは「まちなかエコ市場」というイベントの一角で出てますが、今回はリユースだけだったようで、来院もそれ程多くなく、6件対応。

1件目、アンパンマンのキーボード。

これは、つい先日やったばっかりです。何種類もあるのですが、先日やったのとまったく同じ。症状も「め」が勝手に連打されてしまう、というそっくりな状況。
分解して、マトリックスのフレキシブル・フラット・シート部分をアルコールで清掃で直りました。

2件目、ポケモンの「フォッコ」の…、タケコプター、の様な物です。

「巻けなくなった」との事。分解してみると、どうやら巻きすぎてストッパーを越えてしまったみたいで、組みなおしてボチボチ直ったみたいです。

3件目、たまごっち。(写真撮り忘れ。多分下の画像の物)

電池端子サビをリューターで除去のみで復活。

ここからは、主に入院で対応。4件目、ジムメリー。

左右に動くのが、動かなくなったとの事。また、音楽も鳴ったり鳴らなかったりみたいです。

まず「左右に動かない」は、プーリーベルトの外れでした。

とりあえず付けてみましたが、だいぶ緩くなっててまた外れそうなので、たまたま手持ちのそこそこな径のベルトに取り替えました。
しかし、やっぱり動作不安定なようです。家に持って帰って確認しましたが、スイッチ押しても鳴らなかったり、ぶら下がってる部分を動かすと止まってしまったりします。
ぶら下がってる部分の紐の中を通してる配線の断線の可能性大と思われます。
どれか探さずに、全部引き直すことにします。

写真は引き直し後。紐を通してる配線は7本でした。使ったビニール線が、元々の配線より少し太くて、基板の穴に差すのが大変でした…。
配線全部引き直したら、ちゃんと動作するようになりました。
(さて全部終わって組み戻してみると…、どうやら紐を前後逆に取り付けてしまったようで、ぶら下がってる部分が後ろ向きになってる~!という事で、再度配線全部外して付け直す羽目になり、いらぬ苦労をしてしまいました…。)

5件目、IWAYAの歩いて鳴く犬です。

他のドクターが見てた物なので、最初の状態が分かりませんが、時々は動くようですが、どこかで引っかかって動かなくなるみたいです。
分解してみると、右後ろ脚の支点が折損してました。

頭まで剥がさないと、胴体ケーシングが分解できそうになくてめんどうだったので、分解せずに補修。軸4mmだったので、外からドリルで電池BOX部まで貫通する穴を開けて、いつもの補修用のφ4mmプラ棒を圧入して補修しました。

さて最後、よく来る底面が5角形の知育おもちゃです。
結論は「電池の電圧低下」だったのですが、大迷走してしまう所でした…ww

LEDは光るけど、音が鳴らない、という状態。
スピーカーも配線もOKで、基板を確認。

低周波アンプは、電子工作定番のLM386のSOP版でした。ネットでピン配置を調べて、IN端子をクリスタルイヤホンで当たってみると、小さいけど一応音は出てるみたいで、LM386の動作不良と思われます…。

困ってとりあえず、LM386の足を全部再ハンダ付けしてみたら、音が鳴った!
「よしよし、直った!」と思いきや、しばらくしてON-OFFしてみると、また鳴らなくなってる…。
これが不思議なことに、ハンダこてでICを温めると音が鳴り始めます。
COBではよくあるのですが、ちゃんとしたICでは経験がないなぁ…。LM386の不良だろうか。家にDIP版のLM386は1個持ってる。リード線で足伸ばして無理やり付けてみるか、秋葉原通販50円でSOPのLM386を買ってみるか…、と悩み…。

家に帰って再度、基板の亀裂も疑ってVCCラインとGNDラインをビニール線で引き直してみたり、電源不安定を疑って電圧当たりながらSW入り切りしてみたりと悩むけど、あまり改善せず…。
休みの日の午後中ぐらいをゴソゴソつついてみた挙句、諦めて晩御飯食べた後、ぼんやりと考え事をしていると…、ふと、「電源電圧当たってた時、4V未満ぐらいでなかった?」とひらめいた。

テスターは、40年近く前に買ったアナログテスターを使ってるのですが、アナログメーターなので、電圧あるかないか/変動あるかないか、だけを見て、あまり絶対値を気にしない。改めて当たってみると、電池3本で3.8Vぐらいしかない!
LM386のデータシートを見ると、最低動作電圧は4V以上との事。一般論として、部品は温めると抵抗が上がる方向と思われますが、半導体素子の場合、電子の動きが活発になって、障壁が下がるといった現象があるのかも?

使ってるテスターには「電池チェック」があり、多分適当な負荷電流を掛けて測ってるのではないかと思いますが、その判定によると「ちょっと減ってるけど、まだ使えるかな?」といったレベルに思われました。
マンガン電池とアルカリ電池とでは、相当特性が違うのかも。
例えば、減っていく過程で、マンガン電池は電圧が下がるとともに、内部抵抗が上がっていって、電流供給能力が下がっていく/アルカリ電池は、内部抵抗はあまり上がらず、電流供給能力もあまり下がらないまま、電圧だけがじわっと下がっていく、とか…。

という事で、言い訳が見苦しいですが、電池取り替えたらちゃんと鳴る様になりました。
電池の確認は、おもちゃ修理の基礎の基礎の基礎。今まで「なんだ、電池消耗だけじゃん!」と、何度も痛い目に会ってるのに、またもや電池消耗で悩んでしまいました…。
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