koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

11/11 宇部定期開院

2017-11-26 | おもちゃ
11月度の宇部おもちゃ病院定期開院日です。

1件対応。アンパンマンことばずかんDXです。

「音が割れるというか、アンパンマンの声が変」との事…。
スピーカーの不良?低周波ラインの不具合?

いつも分解苦労するのですが、先端のキャップのところ、爪つっこんでしばらくグニグニしてたら、外れました。
防犯ブザーを改造して作ったスピーカーチェッカーで当たってみると、正常なスピーカーが「ピヨピヨピヨ」となるのに対して、付いてるスピーカーは「ピリピリピリ」と、ちょっと変な音がします。
「この感じだと、スピーカー取り替えたら直るかもしれません」という事で、取り替えてみたところ、無事普通のアンパンマンの声が出る様になりました。

外したスピーカー観察してみると、ボイスコイルの中心が鉄芯の様になってますが、その鉄部分がずれて、ボイスコイルが押されて、コーン紙(フィルム)が不自然に突っ張ってる様です。外から鉄芯を押してみましたが、動きそうになく、廃棄としました。
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11/5 宇部まつり出張開院

2017-11-11 | おもちゃ
これも恒例になってます、宇部まつりでの出張開院です。

1件目、結構大きな仕掛けオルゴールです。

ぜんまいがかなり固く巻かれた状態ですが、引っ掛かったような感じで動かない。分解してみます。

分解し方がよく分からず、この部分を外す前に、ユニット固定のネジを外してしまったので、元の状態がよく分かりませんが、ギアの噛み合いを確認していきます。

ドラムのギアにクラウンギアを当てて、直径3cmぐらいの大きなクラウンギアを回して、これで首を振る作りになってます。首の軸には、ピニオンがつけてあります。

最初、見た感じから、首の軸のピニオンは、大きなクラウンギアに噛んどくべきと考えて、ちょっと無理があるものの、噛む位置でつけてみたのですが、動かない…。
よく考えてみると、首振りは、大クラウンギアについてる棒がクランクになって揺動運動する作りなので、首の軸のピニオンが噛んでちゃ、動く訳がない…。首の軸のピニオンは、単なる「押さえ」の意味しかなく、ギアとしては噛ませず、写真のように、大クラウンギアの上に乗ってるだけなのが正のようです。

いろいろ悩みましたが、この状態で各所シリコングリス給脂で、ぼちぼちな動きになりました。

2件目、プラレール。

ギアボックスが接着してあって、分解にちょっと苦労しましたが、モーター渋りだった様で、分解して電圧掛けて手回しで復活しました。

3件目、小さな機関車です。

SW入れたら、まあまあ動くのですが、SW作動がいまいちなので、一応分解。

スライドSWが分解整備しづらい付け方だったので、とりあえず接点復活剤吹いてみて、そこそこ良くなった様なので、終了としました。

4件目、…歌って踊る牛さん、3回目の来院です…。

1回目:歌は流れるが、踊らなくなった(口はしばらく前に動かなくなったけど、それは直らなくてもいい)→電池切れの診断。
2回目:歌も流れなくなった。→電池切れていた→口を動かすモータのブラシがチビて短絡(これが電池がすぐ切れる原因)、モータブラシ手作りで補修。
という来院歴です。

またもや分解。スピーカー確認すると、どうもボイスコイル断線の様です。5cm薄型SP、取り替えました。(音が小さい様な気もするのですが、会場がうるさくて判断付かない…)
口を動かすモーターは、動作確認したのですが、どうもいまいち…。前回、取り替えようかと思ってマブチのRE-260を買ってあったので、今回はもう取り替えてしまう事にしました。
で、SP取替、モータ取替で、ちゃんと動くようになりました。

5件目、入院で対応、ポケモン図鑑BWです。

「両側の赤いスイッチが効かない」との訴え…、電源は入るけど、メニューからの選択ができません…。(操作部=モンスターボール中央の決定ボタンはちゃんと効きます。)
しかし、結論はどこも悪くありませんでした。

分解していきます。まず液晶の付いてる側の裏ブタ取り外し。

スライドさせる方の機構を外すのがちょっとめんどうでしたが、白い樹脂部分を全部外して分解。FFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)が接着止めしてあって外しにくかったです。(仕戻しに不安…)
続いて、操作SWが付いてる、スライドさせる側を分解。

……両側の赤いSWは、中にバネが入ってるだけで、電気的なSWは付いていません…。一応ネジを外してみたのですが、バネが外れて、仕戻しが面倒だっただけでした。
それでは、メニューの選択はどうやって?
ネットで取扱説明書を検索の結果、モンスターボールの部分がタッチになってるとの事!
いや~、見ただけでは分からなかった~。モンスターボールの赤い部分をクルクルと指でなぞると、メニューが選択できました。

分解してしまったので、仕戻しですが、接着剤が塗ってあったFFT-コネクタの部分が差し込みにくくてちょっと心配。仕戻し・動作確認後、1回電源が入らなくなったので、再度分解してFFCの差し直しをしました。再発が心配ですが、何度か動作確認して動くので、これで返却とします。

多分譲り受けた物とかで、取扱説明書が無いのでは?ネットで検索したヤツ印刷して、お付けして返却することにしました。
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10/15 美祢市「福祉の市」出張開院

2017-11-11 | おもちゃ
毎年恒例になってます、美祢市で開催される「福祉の市」での出張開院です。

1件目、ピアノ絵本です。

鳴らない鍵盤がいくつかあるとの事。
分解して導電ゴムSW清掃で復活。

2件目、アンパンマンのキーボード。

鍵盤がほとんど鳴らないとの事。同様に、導電ゴムSW清掃であらかた復活しましたが、いまいちな2か所ほど、アルミ箔貼り付けしました。

3件目、おもちゃのピストルです。

音が鳴らなくなった、との事。
分解・調査の結果、接触が不確実だったので、タクトSW2個取り替えて、ちゃんと動くようになりました。

4件目、プラレールアドバンス。

プラレールアドバンスが発売されてから、もうだいぶ経つと思うのですが、今まで1回も診た事がなく、「どんなんやろう?来ないかな~」と思ってたのですが、いきなり赤外線リモコン操作の高難易度のヤツが来ました…。

結論は、モーター付け根でのモーター線の断線だけでした。

小さいので気を使いますが、まあ、分解はしやすい構造でした。

5件目、音の出る消防車。

スピーカー・配線・SW等、どこにも異常が見られず、残念ながら「IC故障」で修理不能の判断となりました。

結構な雨天で、いつもある幼稚園生のステージ等も中止になって、イベント自体のお客さんが例年より少ない感じでしたが、全部で10件の来院がありました。
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10/14 宇部定期開院

2017-11-11 | おもちゃ
10月度の宇部おもちゃ病院定期開院です。

1件対応、小さな新幹線のプルバックです。

動きが悪いとの事。ぜんまいブロックは問題ない様で、他の車軸を外してぜんまいブロックだけにすると、ちゃんと走ります。
他の車軸にサビが出ていたので、紙ヤスリでサビを落として、シリコングリス給脂で、ぼちぼち走る様になりました。

2件目、ヒーリングパートナー「ダッキー」の、2回目の再来院です…。
8/12に来院頂き、苦労して瞼を駆動するプーリーベルトを作って修理したのですが、また瞼が動かなくなったとの事…。

またぬいぐるみほどいて分解。φ1.5mmの手芸用ナイロンコードで手作りしたプーリーベルトが、熱融着で繋いだところで切れてました…。

前回、つなぎ目の所が引っかかって回らなくて苦労したので、妻に頼んでφ1.0mmのコードを手芸店で買ってきてもらって、それでチャレンジしてみる事にしました。(「シリコンコード」と書いてあったので、「シリコン樹脂だと熱融着できないのでは…」と心配でしたが、杞憂でした。)

前回は、ある程度テンションをかけてやらないと、つなぎ目の所でスリップする。テンションかけすぎると負荷が高くて回らない…、と、微妙な所でしたが、φ1.0mmコードだと、つなぎ目は適当でもよくて、テンションも緩めで大丈夫そうでした。
「大事なお友達」の様なので、これでもつといいのですが…。
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11/5 8×8×8 LED-Cube作りました

2017-11-04 | PIC・電子工作
ここのブログは、いつも修理したおもちゃの記録のみを書いてるのですが、ちょっと更新滞ってるので、去年作った「8×8×8 LED-Cube」の紹介(自慢?)を書いてみます。
(修理件数が多くて、何をやったか把握できなくなってきて…。ちょっと受付簿かカルテを確認してから記事を書こうかと。)


とりあえず、「動画はこちら」から。

完成したのは、ちょうど1年ぐらい前なのですが、明日の宇部まつり出張開院時にディスプレイとして展示するのにプログラムをちょこっと追加したついでに、記事にしてみます。
ほぼ「初めてのデジタル作品」で、いろいろと苦労しました…。

コントローラには、下記の様な理由で、PICやArduinoではなく、ルネサス製のがじぇっと「GR-SAKURA」を使用しました。
・初めてのLEDダイナミック点灯、しかも数が多い。どのぐらいの処理速度が必要かよく分からないのに対し、SAKURAはクロックが90MHzもあり、PICやArduinoよりも高速。
・どのぐらいの容量のプログラムになるか、想像がつかないのに対し、メモリ容量が大きい。
・三角関数等を使うのに、高級言語が使いたい。速度も欲しい。
・SAKURA基板がかわいくって、単に使いたい…。

製作記:
①LED-CUBE体作成
8×8の穴を開けた台を作って、1段ずつ作っていきます。

LEDは、1個3円の格安な5mm青色LEDを使い、600個購入して、使用分は点灯チェックをして使いましたが、格安のせいか後で苦労する事に…。

1段作ったら台から外して、次の段を作成。
8段作ったら、今度は一番上の段を再度台に差し込んで、2段目以降を重ねて、段を連結していきます。
1段を作るのに1時間×8、8段を連結するのにさらに8時間、ぐらいの時間が掛かったかな~?

②回路検討
512個のLEDを制御するのに、ラッチシフトレジスタの74HC595を使う事にしました。
回路図はこんな感じ。

その後、トラブルで若干手を加えますが、後述の「苦労話」の所で。

データ構造は下記。

SAKURAの豊富なI/Oを使って、データは1BYTE一括で送信、8個の74HC595に一括でシフトを入力、8個データ送り終わったら、やはり8個の74HC595に一括でラッチを送信で、1段64個のLEDを同時に制御します。

層の切り替え(点灯)は、1段当たり64個のLEDを点けないといけないので、Trダーリントン接続にしました。

③基板作成
基板おもては、こんな感じ。(トラブル発生・修正後の状態。)

なかなかきれいに配置できたのではないかと思っています。
(基板ウラは…、あんまり見せたくない状況なので、ヒミツ…)

LEDへのケーブルと、SAKURAとの接続をすると、こんな感じ。


④プログラム
GR-SAKURAは、多分ほぼArduino準拠。という事は、多分ほぼC(C++)。
プログラミング自体は楽勝でした。(もしこれをアセンブルですると思うと、ぞっとします…。)
Arduinoはプログラムの汎用性を重視するので、「1ポートまとめての制御」の情報があまりなく、その辺ではちょっと苦労しました。(ネットでだいぶ探した。)

「どんな表示をさせるか」→「それをプログラムと式でどう実現するか」なので、何を表示させるかが重要。技術はそれなりにあってもセンスがなくって…。

苦労話:
①LEDの不良
最初にCUBEと基板とが出来て、試しに斜め1列にLEDを点灯させるだけのプログラムを走らせてみると…、指定してない箇所のLEDが点灯する…。
何故かしら…? 散々ソフトを悩んで、ハードを悩んで…。調べていくと、2段目のLEDに常に電流が流れてしまって、他の段で点灯を指定したのと同じ位置の2段目のLEDが点灯してしまう状態。どこか配線のショートかと、1個ずつ動作を確認していくと、2段目の端っこのLED一個の逆方向に導通があって、それを経由して、HC595のLOW出力のシンクに電流がながれて2段目のLEDが点灯してしまうみたいでした。
逆方向に導通があるLEDを取り替えたら、ちゃんと指定したLEDだけ光る様になりました。
1個目はCUBEの端っこだったので、取り替えは簡単でしたが、そのうち、6段目のど真ん中のLEDも1個不良になり、取り替えるのに相当苦労しました…。
(さらに、全部完成後にも、下の方のど真ん中らへんのLEDが2個いかれて、大変でした。)

点灯しないならすぐ分かるのですが、点灯するのに、逆電流が流れてしまうという、困った不良…。やはり、格安LEDのせいかしら…。

②74HC595が壊れた~
「さて出来た!」と、点灯させてたら、いつのまにか縦2列:74HC595の2個分、点灯しなくなってる…。
どうにも、HC595が壊れたとしか思えない…。
気になるのは、SAKURAにプログラム書き込み中に、CUBEのLEDのあちこちがチラチラ点灯する事。
「プログラム書き込み中のSAKURAのポート出力はどうなってるのだろう…?」と、困ってルネサスのサポートページに質問。
「プログラム書き込み中は、ポートはデフォルトの『入力状態』で、つまり『ハイ・インピーダンス』の状態。」との事。
サポートページのベテランの皆さんの指摘によると、「層の点灯制御がダーリントン接続。増幅率が非常に高いので、微小なノイズでTrがONしてしまい、全層が一遍にONしてしまう可能性があり、そうなるとHC595がもたない。SAKURAのポートがハイ・インピーダンスだと、Trの入力が宙ぶらりんなので、誤作動防止のためには、プルダウンが必要」との助言。
HC595の入力にも、プルアップかプルダウンが必要、との助言でした。

で結局、層切り替えのTrの入力は5kΩでプルダウン、HC595のデータ・ラッチ・シフトの各入力は
10kΩでプルダウンして、プログラム書き込み時のLEDチラチラはなくなりました。

③SAKURA暴走?
上記プルダウン改造前ですが、4時間ぐらい順調に動いていた後、急に表示が乱れて、SAKURA基板のリセットも効かない状態に~。
続けてルネサスのサポートページに相談を出すと、「これだけの大電流を高速でON-OFFさせると、電源は相当に不安定。CPU動作不安定の一因になる。消費端のできるだけ近くに大容量のコンデンサ、SAKURAへの電源供給の近くにもコンデンサを追加。基板の電源ラインとGNDラインは、できるだけ短く太く」といった助言を頂きました。

結局、電源ラインの引き直し・太線化、電源ラインに470μFの電解コンデンサ追加、SAKURA電源供給ラインに47μFの電解コンデンサ追加、の処置を取りました。

そんなこんなで、デジタル回路初心者がいきなり大作にチャレンジして、いろいろと苦労しましたが、なんとか完成にこぎつけました。
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