koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

8/10 宇部定期開院

2024-08-18 | おもちゃ
8月度の宇部おもちゃ病院定期開院日でした。
それにつけても暑い!お盆休みも始まるし「来院少ないだろうなぁ」と思ってた通り、受付5件。このぐらいだとのんびり対応できますw。

1件目、「超鳴動ゴジラ2000」ですが…。

やる気の起きない案件です…。多分メルカリとかで動作保証のない「ジャンク扱い」で買ったものと思われます。「メルカリやヤフオクで買った物の修理はしません」という事は無いのですが、同じ人の5回目ぐらいなんです…。前回は、ラジコンのでっかい「モスラ」で、「糸を吐かない、最初から口の所の部品が無い、作ってくれ」という件で、断りました…。
「動きません」と書かれてるメルカリ品を買って「おもちゃ病院でタダで直してもらえばいい」というのは虫のいい話と思うんですよね…。簡単に直る様な故障ならやらなくもないですが…。

会場で他のドクターが分解して確認。

(写真は入院時に撮った写真。)
単3×5本ですが、デバイス駆動用に2本と、モータやLEDも?駆動用の3本に分かれてて、電池BOX端で電圧はOK。2回路ABのスライドスイッチもOKっぽい。
「電源を入れて、押しボタンスイッチ(上の写真の左側)を1秒以上押すと、約15秒間のギミック起動」という作りですが、押しボタンスイッチ押しても無反応。トミカのおもちゃ等でよくある鉄片スイッチを使った押しボタンスイッチも、導通に問題なさそう。

「COB不良で修理不可」っぽいなぁ、と思いつつ、自分でゆっくり確認するべく入院扱いとさせて貰ったのですが…、電源ラインが鉄片スイッチに直接つけてあって、そこからゴジラ内に繋がる配線に直接行ってて、電源ラインがはっきりしない…。
「配線がボロボロに切れて、誰かが適当なところに付け直した」様な形跡は特になく、多分この通りだとは思うのだけど、押しボタンスイッチの信号がCOBにどう入ってるのかとかがよく分からない…。
ゴジラ側を確認しようと思って固定のネジを回すと、固定がポリポリ折れて極力触りたくないし、ゴジラ側はソフビを切開しないと接続が確認できそうにない…。

ネットで検索すると、発売時価格で3万円台、完動品はプレミア付いて5万円台、ジャンク品でも3,000円以上、といったマニアックな商品。ソフビを切開したりすると、商品価値がなくなる可能性もある。
これ以上深追いせずに「COB不良で修理不能」で返却としました。

2件目、子ども乗用のレクサス。

デカい!重い!
開院中は他のドクターが診てくれて、鉛蓄電池の充電電流の確認とかをしてくれてましたが、付属のトランス式アダプターで0.07Aぐらいしか流れず、いつもの鉛蓄電池の過放電による劣化でしょう。
ボクの方が購入コストが低いので、預かって帰りました。

バッテリーは、今回は「薄型」のタイプです。

6Vバッテリーは、秋月がダントツに安かったのですが、最近ちょっと値上げされた。ネットで調べたら送料込みだとAmazon(prime)が安かったのでAmazonで先に発注してから、充電の確認。
先日、パルスかけて劣化バッテリーの復活が出来る?充電器を購入してたので、24時間ぐらい「リペアモード」を掛けてみたら、だいぶ復活して、とりあえず人が乗ってない状態ならモータが回るぐらいまでは復活した。けど、これで人が乗って何分位遊べるかは全く保証できない…。
自分の物ならこれで使ってみるけど、新品よりはきっと性能落ちてる。人の物なので新品に替えておく事にしました。
アマプラの送料無料で1,989円、到着してすぐ搭載して、すぐ返却としました。

3件目、乗用レクサスと同じ人のラジコン。

これは、開院中に他の初心者ドクターが担当してて、「ひっくり返して負荷無しなら車輪がちゃんと回るけど、床に置くとゆっくりしか進まない」→「それはギアの滑りだね」と確認。
軸にはまってる平ギアの空回りで、ビニール線の芯線を2本噛ませて開院中に修理して、OKだろうとレクサスと一緒に返却したのですが、返却してすぐ「再発しました」と連絡あって、再度受け取りに行って再チャレンジになりました…。

開院中の処置で、噛ませる線が細すぎて「すぐ再発しそうだなぁ」と心配はしてたのですが、やっぱり…。
お宅まで取りに行って、すぐ再分解。

写真は「修理後」の状況ですが、軸が「左右対称」で、右よりの同じ位置にもローレット加工された箇所が見えてます、このローレット加工部に平ギアが固定されるのですが、軸端の車輪の固定もローレット加工で、軸端のローレットの方がゴツいので、圧入が厳しい…。ギア固定のローレット加工部は、幅がほぼギア幅分ぐらいしかないし、でっぱりも低め…。
まず、AWG30単線ビニール線の芯線を2本突っ込んで圧入してみたけど、まだまだ弱い…。細めの部品リード線の切れ端を2本突っ込んで、なんとか圧入する。

ハンマーで叩き込むとギアやホイールが割れそうでよろしくないんだけど、手持ちの「レバークランプ」のスパンが足りなくて押し込み出来ない…。ホイール側は軸端が少し引っ込んでるので、そのまま叩き込むとホイールが割れて非常に面倒なことになるので、ホイール中央に当てものしてゴムハンマーで何とか叩き込む。
リード線2本でかなり厳しい叩き込みだった…。なんとかギアもホイールも割れずに叩き込めた。トルクも結構掛けられそうで、これで組み戻して試運転して、返却としました。

今回の他の来院案件では、学童支援員の人が持ってきた「ラミネーター」が来ましたw。
「子どもがシートを逆に(止まってない方から)突っ込んでしまって、中で巻き付いて出てこなくなった…」との事で、他の初心者ドクター(強電の電気屋さん)にお願いしました。みんなでよってたかって分解して、何とか巻き付きシートを取り出せましたw。

参加の初心者ドクターに「おもちゃの定義って何ですか?このゴジラって、おもちゃでしょうか?例えば「対象年齢」とか?」と聞かれたけど、そうだよね…。
例えば「蓋を開けたら鳴るだけの作りのオルゴールって、おもちゃ?」→「オルゴールがおもちゃかどうかは微妙だけど、日本おもちゃ病院協会でもユニットを売ってるぐらい、おもちゃ修理としては定番案件」。
じゃあ、「ぬいぐるみに入ってて、動かすとぬいぐるみが首を振るようなオルゴールだったら、おもちゃ?」
「アンパンマンの腕時計はおもちゃ?」「ディズニーの仕掛け付きメロディ掛け時計はおもちゃ?」、子どもが使うならおもちゃで、大人が使うならおもちゃじゃない?…キリの無い疑問ですねw。直せそうな物は直すしかありませんw。(今回来た「ラミネーター」はどう考えても「家電」ですけどw。持って来られた学童支援員さんもそれは重々承知の上で「ダメ元」で持って来られたのですが、「子どもたちにとっては、これも「おもちゃ」になるんです」と言われてました。)

「大人のおもちゃは修理しない」とか「メルカリで買った物の修理はしない」とかの線引きはしませんが、おもちゃ病院活動の「子どもに物を大切にする心や、科学への興味を持ってもらいたい」といった重要な活動趣旨には沿いませんよね。
(会員さんに、おもちゃ病院によっては「ゲーム専用機は修理しない→メーカ修理が基本」「100Vに直接繋ぐ物は修理しない→火災や感電が起きた時の補償が出来ない」「エアガン等の人を傷つける恐れのある物は修理しない→おもちゃドクターが修理した事によって誰かがケガをするような事があってはいけない」「浮き輪の様に、不具合が命に係わる様な物は修理しない→補償が出来ない」といったルールを決めてる所はあります、という説明はしておきました。)
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7/13 宇部定期開院

2024-08-03 | おもちゃ
7月度の宇部おもちゃ病院定期開院日でした。特に難航品もなかったのだけど、ブログさぼってましたw。
最近、定期開院は忙しい…。ドクター初心者さんが多くて、あっちこっち助言したり手出したりしながら、他の人が埋まってったら自分の分も修理して、今回は受付15件。だいたい10件超えると、終わって「忙しかったわ…」ってなりますなw。

開院中は…電池とか端子磨いただけとか何件かやった気もするけど、記憶にあるのはクレーンゲームの断線修理だけ。
全体的に動きが悪かったけど、単1×3本のうちの1本だけすっからかん。しかし、電池替えてもバケット上下だけは×。
上蓋はぐって確認したら、モータまで電圧が来てない。「負荷の高い所で断線か、途中の真っすぐな所で切って継ぎ足そう」と、切る寸前で、分解手伝ってくれてたドクターが「ここ外れてます!」と、3段BOX部のミニ基板の付け根での断線を見つけてくれて、余計な事せずに済みましたw。

あとは入院1件目、いつものIWAYAの犬です。

一応動くのですが、「カカカカカ」と引っかかった音がする。右前足がふにゃふにゃでちゃんと歩けない。骨折かギアの割れか…と思ったのだけど、右前足のクランク部の「キャップ」が外れてただけでした。

矢印の部品ですね。「接着剤を付けてつっこんだ」という修理事例も見た事ありますが、とりあえずギュっと突っ込み直すだけにしておきました。
(キャップが見つからず苦労して「作るんばいけんかなぁ」と思いましたが、ひっくり返したぬいぐるみの鼻の辺りに引っかかってたのをやっと見つけましたw。)

2件目、CASIOのキーボード。

電源は入って、音色の変更等の操作ができてるっぽけど、音は全く出ない状態。
分解してスピーカチェッカーで確認して、スピーカはOKっぽい。(けど、左のSPにスピーカチェッカー繋いで、どうも右のSPが鳴ってるっぽい。「左が鳴ってないんじゃない?」と思って依頼者さんや周りの人に聞いたけど、「2つとも鳴ってるんじゃない?」と言われたので「SPはOK」と思ったのだけど、間違いだった…。)

イヤホンで当たりながら音声信号がどこまで来てるか確認しよう、と思ったけど、その前にイヤホン刺してみよう!と思ったら案の定、イヤホンにはちゃんと音が出る。であれば、イヤホンジャックの不良だな?と、イヤホンジャックが付けてある基板を確認。

イヤホンジャックとDCジャックが付いてる。イヤホンジャックは、プラグを刺すとスピーカ側の回路が切れるように作ってあるはずだけど、見てもよく分からないので、外して分解してみた。

おケツを外したら分解できたけど、接点抜いてみてもめっちゃキレイ。これは、イヤホンジャックの接点不良じゃないなぁ…。
基板のスピーカのラインを追ってみると…

左右のスピーカは直列なんすな。左のSPが不良で、SP2つとも鳴らなかったんですね…。(スピーカ2つ直列接続は、音響的にあまりよろしくないんじゃないかしら…)
直径12cmぐらいのスピーカ、通販で買ったら送料含めて1,000円ぐらいしてしまいそう…。とりあえず、取外しはせずにつけたままで、配線を外して短絡としました。
(合計インピーダンスが半分になるので、アンプ負荷が上がるのとスピーカ負荷が上がるので心配ではあるのですが…)

入院対応はこの2個だけど、ウチの奥さんの職場(学童)からの修理依頼をついでに。モータで走るミニカー。

う~ん、時々ある事ですがバラバラ状態での入院。まあギア少ないので簡単だけど、クラウンギアの軸が無い…。「作るか…」と思ったのだけど、ウチの奥さんに言ったら「職場にある!」との事なので、持って帰って貰って改めて修理。
あと、ボディ固定の支柱がモゲてたのでエポキシで固定。学童の悪ガキどもが「動かないじゃん、電池どっから替えるの?」とボディをひっぺがしたんじゃなかろうかw。
今月はとりあえずこんな所で。
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