koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

4/29 arduinoでオシロスープ&サーキュレータ用DCモーターの調査

2018-04-29 | PIC・電子工作
珍しく、修理以外の記事です。うまくいってうれしかったので。

ちょっと調べたいことがあって、とうとうオシロスコープが欲しくなり、2週間ほどネットオークションを物色して何件か入札掛けてみたのですが、なかなかお手軽な値段では落とせない。
ちょっといいスペック・状態の物は、やっぱりそこそこの値段まで上がってしまう。まあ、当然だよね~。
やっぱりデジタルオシロでないと。デジタルでもブラウン管のヤツはブラウン管が逝ったらおしまいだから、やっぱりデジタルオシロで液晶モニターがいいなぁ…。
使い方に慣れるまでは、スタンドアローンよりもパソコンにつないで使うUSBオシロの方がいいかしら…。
最低でも20MHzは欲しい。27Mhzのラジコン電波が見れた方がいいかしら。100MHzぐらいあれば文句ないけどなぁ…。

秋月のキットは、カラー液晶でかっこよくて¥3,780だけど200kHzまでのと、1MHzまで測れるけど白黒液晶で¥4,700のとあるけど、どっちもどっち。果たして出費に見合う性能だろうか…。

と、長らく悩んでいましたが、ふと、「arduinoで簡単にUSBオシロができる」という話があるのを思い出しました。「オシロが欲しい」の検討の中で、arduinoは所詮クロックが16MHzなので、測定可能な周波数も限られるし、スタンドアローンが欲しかったので眼中になかったのですが、目前の調べたいことに対しては役に立つかも。

で、調べてみると、やっぱり簡単そう。
九州工業大学の情報工学部(飯塚キャンパス)さんが作ってくれたプログラムです。
https://www.iizuka.kyutech.ac.jp/faculty/physicalcomputing/pc_kitscope

arduinoはとりあえず持ってないけど、事実上「Rxduino」のGR-SAKURAが1台ある。クロックが違うけど、移植できるかしら…、と妄想を膨らましていたらば、arduinoはunoじゃなくてnanoでも行けるとの事。
だいぶ前にaitendoで買ったnano互換品を1個持ってるじゃないか!

という事で、家にある部品だけで、構想・製作:半日、長らく悩んでたオシロスコープが、あっという間に出来ましたww。

こちらのサイト→Arduino講座 1000円で作れる簡易USBオシロスコープも参考にさせてもらいました。(参考というより、そのまんまですww)
ブレッドボードで試作せずに、いきなりユニバーサル基板で作っちゃいました。
nanoの取付には、手持ちであったピンソケットを使いました。ちょっと不必要に背が高くなって見栄えが悪いですが。
トリガー機能用の1μFコンデンサと100kΩ抵抗は、nanoの下に隠れてます。

任意周波数の矩形波生成がついてるので、作ってすぐ動作確認もできます。
どうやら、100kHzあたりが限界の様で、波形がだいぶなまってしまいます。

画面もオシャレかっこいいです。上記画像が、自分(nano)で生成した100kHzを測った結果の画面です。

さて、オシロができたので、早速調べたかった物を調べてみよう。
調べたかった物は、ブログ題名の通り、サーキューレータ用DCモーターの制御信号です。

話せば長いのですが…、「8×8×8 LED-CUBE」に続くLED工作第2弾として、「LED GLOBE(又はLED Sphare)」なるものを作ってみようかと。
円周状に並べたLEDを高速で回転させると、残像で球状に見える。LEDを高速で点滅制御させて、地球儀の様な表示をさせる物です。(「バーサライター」という分類名の装置の一種になるらしい。)

どうやって回転させようかしら…。マブチのRE-280ぐらいじゃ力が足りなそう。RS-540ぐらいならどうかしら。でも、減速機が必要かしら。プーリ・ベルト駆動かしら…。
でも、模型用モーターはブラシの耐久性が問題。ディスプレーで何時間も回すと、すぐダメになりそう…。

耐久性で言えば、ブラシレスDCモーターがいい!でも高い!
ホビーユースでも、コントローラと合わせて1万円ぐらいする…。
そうだ、回転軸に直接磁石くっつけて、ブラシレスモーターを自作してしまおう!と、いろいろ調査&勉強。しかし、なんだかんだで結構お金かかってしまう…。

そうだ!扇風機とかサーキュレーターファンとかの家電のモーターを使おう!
と、ネットオークションを漁ってたら、いいのが出てました!
「サーキュレーターが動かなくなったので直そうとしたけど直らなかった」という、バラバラにしたサーキュレータが¥199で出てました。そのまま最初の価格で落札出来ちゃいました。(送料が1300円掛かりましたが。)

落としたサーキュレータの基板・メインモーター部が下の写真。

ほとんどの線がぶった切ってありましたww。コンセント(電源コード)もついてませんでした。

首振りモーターの線はぶった切って、基板確認して電源コードつなげて、切れてたモーター行きの線3本を色の通りに繋いで、コンセント差してみると、ちゃんとモーター回りました。速度も5段階、ちゃんと切り替わりました。
ラッキーでした。モーターのコイル(外磁)だけ使おうというつもりで購入しましたが、モーター生きてれば、駆動回路を手作りしよう。
でも、駆動回路も生きてるなら、電源IN・速度切り替え等の制御をなんとかすれば、そのまんま使えるわ~。

速度切り替えやタイマー・首振り等は、写真右下:緑の操作基板の方に乗ってるマイコンがやってます。操作スイッチは静電容量式の?タッチスイッチなんですね。
メインの方の基板には、8ピンのFETの様なICが3つ乗ってます。

ブラシレスDCモーターの3相のON-OFFの為かと思いきや、型番調べたらトライアックでした。DCモーター制御なのに何故トライアック?と思ったら、この3つは、左右首振り用の交流シンクロナスモーターと、上下首振り用の交流正逆回転シンクロナスモーターの駆動用でした。

DCモーターの中身は、こんなんなってました。

モーター巻き線からは「U,V,W」の3本線が出ており、3相ブラシレスDCモーターには違いないようですが、モーターへの線3本は、黒がGND、赤がDC24V、黄色は制御線の様です。
センサーレスと思われますが、モーターについてる基板上のICが、各相のON-OFFも含めた制御全てをやってる様です。
メイン基板の回路を起こそうかと思ったものの、結構複雑で無理でしたが、どうやらメイン基板はDCモーターへの24V電源供給しかしてないようです。

黄色の制御線は、DMMで測ると2.4Vと出ます。PWMかしら…。でも、速度切り替えても電圧変わらない。PWMならDMMでの測定電圧変わると思うんだけど…。

で、このたび、arduinoオシロ作って測定しました。180~700Hzぐらいの、Max約5V、DUTY50%の方形波が出てました。(だから、DMMで2.4Vだったんですね。)
左が「速度4」、右が「速度5」の測定結果です。
 
測定画面、下にFFT結果を表示できます。拡大してカーソルを合わせると、周波数が出せます。
速度1~5で、180,350,450,510,700Hzぐらいの周波数の様です。速度設定を切り替えると、ゆっくりと周波数が変わる様になってます。
速度5の時のFFTでカーソルを合わせたときの表示が、こんな感じ。

九工大さんの作品、なんて便利!方形波ジェネレータも付いてるので、制御のテストもできちゃいました。
SWとかのついてる制御基板を外しちゃって、arduinoからの方形波出力を直結して、150~700Hzを出すと、ちゃんと速度制御でモーター回せました。
これで、LED Globeに向けての準備着々です~!
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4/14 宇部定期開院

2018-04-29 | おもちゃ
この日は、4月度の宇部おもちゃ病院定期開院の日でしたが、春の嵐で「台風並みの暴風雨」という予報で、誰も来そうにない…。
4月で、宇部おもちゃ病院の総会日で、誰も来そうにないので早めに15時頃から総会を始めてたら、15時過ぎに1件来院ありました。

先月修理したトミカ「にぎやかドライブ」の再来院です。(写真も使いまわし)

「しばらく動いてたけど、急に動かなくなった。」との事。
あけてみると、モーターのプラス線が外れてました。
配線がルーズで、ベルトコンベアのひだひだに引っかかったのかもしれませんが、外れてたビニール線は、根元で切れたわけでもなく、モーターの側に切れ端も残っておらず、ハンダ付けがポロっと外れたような感じです。ハンダ付けが元々いまいちだったのかもしれません。
ハンダこてで付け直して、あっという間に直りました。
配線は、ぷらぷらしないように、ケーシング側にセロテープで貼り付けておきました。
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3/25 エコリユース出張開院

2018-04-08 | おもちゃ
この日は、恒例の子ども用品リユースにひっついての出張開院でした。
いつもは「まちなかエコ市場」というイベントの一角で出てますが、今回はリユースだけだったようで、来院もそれ程多くなく、6件対応。

1件目、アンパンマンのキーボード。

これは、つい先日やったばっかりです。何種類もあるのですが、先日やったのとまったく同じ。症状も「め」が勝手に連打されてしまう、というそっくりな状況。
分解して、マトリックスのフレキシブル・フラット・シート部分をアルコールで清掃で直りました。

2件目、ポケモンの「フォッコ」の…、タケコプター、の様な物です。

「巻けなくなった」との事。分解してみると、どうやら巻きすぎてストッパーを越えてしまったみたいで、組みなおしてボチボチ直ったみたいです。

3件目、たまごっち。(写真撮り忘れ。多分下の画像の物)

電池端子サビをリューターで除去のみで復活。

ここからは、主に入院で対応。4件目、ジムメリー。

左右に動くのが、動かなくなったとの事。また、音楽も鳴ったり鳴らなかったりみたいです。

まず「左右に動かない」は、プーリーベルトの外れでした。

とりあえず付けてみましたが、だいぶ緩くなっててまた外れそうなので、たまたま手持ちのそこそこな径のベルトに取り替えました。
しかし、やっぱり動作不安定なようです。家に持って帰って確認しましたが、スイッチ押しても鳴らなかったり、ぶら下がってる部分を動かすと止まってしまったりします。
ぶら下がってる部分の紐の中を通してる配線の断線の可能性大と思われます。
どれか探さずに、全部引き直すことにします。

写真は引き直し後。紐を通してる配線は7本でした。使ったビニール線が、元々の配線より少し太くて、基板の穴に差すのが大変でした…。
配線全部引き直したら、ちゃんと動作するようになりました。
(さて全部終わって組み戻してみると…、どうやら紐を前後逆に取り付けてしまったようで、ぶら下がってる部分が後ろ向きになってる~!という事で、再度配線全部外して付け直す羽目になり、いらぬ苦労をしてしまいました…。)

5件目、IWAYAの歩いて鳴く犬です。

他のドクターが見てた物なので、最初の状態が分かりませんが、時々は動くようですが、どこかで引っかかって動かなくなるみたいです。
分解してみると、右後ろ脚の支点が折損してました。

頭まで剥がさないと、胴体ケーシングが分解できそうになくてめんどうだったので、分解せずに補修。軸4mmだったので、外からドリルで電池BOX部まで貫通する穴を開けて、いつもの補修用のφ4mmプラ棒を圧入して補修しました。

さて最後、よく来る底面が5角形の知育おもちゃです。
結論は「電池の電圧低下」だったのですが、大迷走してしまう所でした…ww

LEDは光るけど、音が鳴らない、という状態。
スピーカーも配線もOKで、基板を確認。

低周波アンプは、電子工作定番のLM386のSOP版でした。ネットでピン配置を調べて、IN端子をクリスタルイヤホンで当たってみると、小さいけど一応音は出てるみたいで、LM386の動作不良と思われます…。

困ってとりあえず、LM386の足を全部再ハンダ付けしてみたら、音が鳴った!
「よしよし、直った!」と思いきや、しばらくしてON-OFFしてみると、また鳴らなくなってる…。
これが不思議なことに、ハンダこてでICを温めると音が鳴り始めます。
COBではよくあるのですが、ちゃんとしたICでは経験がないなぁ…。LM386の不良だろうか。家にDIP版のLM386は1個持ってる。リード線で足伸ばして無理やり付けてみるか、秋葉原通販50円でSOPのLM386を買ってみるか…、と悩み…。

家に帰って再度、基板の亀裂も疑ってVCCラインとGNDラインをビニール線で引き直してみたり、電源不安定を疑って電圧当たりながらSW入り切りしてみたりと悩むけど、あまり改善せず…。
休みの日の午後中ぐらいをゴソゴソつついてみた挙句、諦めて晩御飯食べた後、ぼんやりと考え事をしていると…、ふと、「電源電圧当たってた時、4V未満ぐらいでなかった?」とひらめいた。

テスターは、40年近く前に買ったアナログテスターを使ってるのですが、アナログメーターなので、電圧あるかないか/変動あるかないか、だけを見て、あまり絶対値を気にしない。改めて当たってみると、電池3本で3.8Vぐらいしかない!
LM386のデータシートを見ると、最低動作電圧は4V以上との事。一般論として、部品は温めると抵抗が上がる方向と思われますが、半導体素子の場合、電子の動きが活発になって、障壁が下がるといった現象があるのかも?

使ってるテスターには「電池チェック」があり、多分適当な負荷電流を掛けて測ってるのではないかと思いますが、その判定によると「ちょっと減ってるけど、まだ使えるかな?」といったレベルに思われました。
マンガン電池とアルカリ電池とでは、相当特性が違うのかも。
例えば、減っていく過程で、マンガン電池は電圧が下がるとともに、内部抵抗が上がっていって、電流供給能力が下がっていく/アルカリ電池は、内部抵抗はあまり上がらず、電流供給能力もあまり下がらないまま、電圧だけがじわっと下がっていく、とか…。

という事で、言い訳が見苦しいですが、電池取り替えたらちゃんと鳴る様になりました。
電池の確認は、おもちゃ修理の基礎の基礎の基礎。今まで「なんだ、電池消耗だけじゃん!」と、何度も痛い目に会ってるのに、またもや電池消耗で悩んでしまいました…。
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