koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

4/9 おもちゃ修理(1件)

2017-04-30 | おもちゃ
前後に動くだけの、リモコンのマリオカートです。
(簡単すぎて、写真撮り忘れました。ネットより、似た物の写真を。)

買ってすぐ、リモコン側の付け根で線が取れちゃった、分解はしてみたものの、ハンダごてが無いと修理できない…、との事。

ハンダ付けが取れただけだったので、付け直して、あっという間に終了でした。
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4/8 宇部定期開院

2017-04-29 | おもちゃ
4月度の、宇部おもちゃ病院定期開院です。

1件目、音・光の出るおもちゃの鉄砲です。(写真は修理後。ケーシングが割れて、テープで止めていましたが、割れた欠片もなかったので、これは直しませんでした。)

引き金の部分が取れて鳴らせなくなった、との事です。分解してみると、引き金の軸部分が折損してました。接着等の固定では強度が出ないと判断し、ボルト通しで固定としました。

写真はボルト通し後。SWが超適当な構造です。引き金のバネが電極にもなってますが、てきとーにリード線に引っ掛けてありました。組み戻す時に、どの辺に引っ掛けるかで、微妙に鳴ったりならなかったりする…。
回路起こすのは面倒なので、適当につついてみた結果、バネの先端をちょこっと切って邪魔な所に当たらないようにしたら、ちゃんと機能するようになりました。

「ぶるぶる」するように、モータに先端に重りをつけて偏心させたバイブレーションがついてますが、とりあえず最初は動いていませんでした。
「渋り」と思ったのですが、ごそごそしてると回ったり回らなかったり。
仕方ないので分解してみたら、断線でした。付け根から引き直そうかと思ったのですが、いろいろ困難で、途中から継ぎ足して直りました。

2件目、アンパンマンの電車です。

音が全く鳴らない。あと、開いたドアが閉まらなくなった、との事。

電池電極が錆びてましたが、サビを取っても復旧しない。
分解の結果、スピーカが不良でした。予備品に取り替え、線もかなり傷んでいたので、引き換えました。

「ドアが閉まらなくなった」の件は、分解してみましたが、特にどこも割れたりしてない…。
バネに対して部品の剛性が低くて、ロックが解除されにくい様です。
解除のボタンの端の方を押すと解除できるのが分かったので、その旨説明して返却することにしました。

3件目、ラジコンカーです。が…、難航でした。自分のおもちゃドクターとしての実力がまだまだなのを痛感させられる1件でした…。

症状は「ステアリングは動くけど、前後進は動かない」という状態。
このラジコン、2.4GHz。開院中に、他のドクターが対応してたのですが、送信機から電波・信号が出てるかどうか、誰の検波器を使っても確認できず…。
上のアンパンマンの電車と同じ人だったので、ぼくが持って帰る事になりました。

さて、ステアリングは動くので、電波も出てるし、エンコード・デコードはできてるはず。
モータ単体で電圧を掛けると、ちゃんと回るので、モータや配線の不具合ではない。
①送信機側の不具合で、前進・後進の操作が認識されず、前後進の信号が出ていない。
②前後進のモータ駆動回路の不具合
③ICから前後進の信号が出てない?(または、ICから信号は出ても、途中の基板断線等で、モータ駆動回路まで信号が伝わってない。)
等の不具合を疑ったのですが、なにせ検波ができないので、①の確認ができない…。

ネットで調べると、確かに2.4GHzの検波確認は難しいらしい。周波数高いので、ON時間の短いショットキーバリアダイオードの方が良く、中でも、順電圧の低い「1SS108」が最適らしい。
ぼくのラジコン検波は、日本おもちゃ病院の技術講習会で製作した倍電圧整流の検波器で、受講したときのテキストによると、使ったダイオードは「ショットキーバリア」とだけ書いてあり、型番は書いてない。
ちょうど秋葉原に行く用事があり、最近入手困難になってきた1SS108を置いてる店が見つかったので買ってきて、検波器のダイオードを取り替えてみたのだが、やっぱりどうしても検波ができない…。
送信機側は、全点再ハンダ付けしてみたり、前後進操作のVRを外して抵抗値確認してみたりしたけど、状況変わらない…。

①の確認ができないので、③と②を確認したい。
基板はこんな感じの、超こまかい片面表面実装基板。

真ん中らへんに2個、3.3kΩの抵抗が2個並んでる所が、ICからモータ駆動部への信号ラインに違いないと思うが、コントローラ操作しても、信号が確認されない。モータ駆動回路の健全性もよく分からない…。
仕方なく、回路起こしてみる事にした。
かねてから作ろうと思ってた、LEDが光るだけの導通器を作って、基板のパターンを追っていきます。(テスタで追うと、当たりながらテスタの方を見ないといけなくて、目を離すと当たってる所がズレて追いにくいので、手元で確認できる導通器が必要でした。)
相当細かい基板、かなりの拡大率のルーペでのぞきながら、導通を追っていきました。
モータ駆動回路付近のみ追った結果が、下図。

さ~て、回路図を起こそうとしたのですが、各Trがどう繋がってるのか、知識不足でよく分からない…。いつもの日本おもちゃ病院協会の「困ってます」掲示板に質問を出しました。
NPNとPNPのトランジスタが2個ずつあるので、てっきり「4-Trによるフルブリッジにモータ駆動専用ICが繋げてある」と思ってたのですが、モータ駆動の8PINの素子3つ、「上の2つ:4953がP-ch、下の9926がN-chのMOSFET」との回答あり。
ネットでMOSFETの動作・使い方等調べて、ようやく回路が起こせました。
P-ch・N-chのMOSFETを使ったフルブリッジ正逆回路で、ラジコンICからの出力では直接動かせないので、ドライブ用にTrで受けてたんですね。

回路起こす段階で、「どこがV+ラインなのか分からない…」で、アナログテスタでGND間との電圧を当たってみようとしてたら、NPNの方のTrのコレクタを触ると、モータが回った!
逆のTrのコレクタを触ると、ちゃんと逆転もする。
回路起こし終わったら、何故そうなるのか理解できましたが、結論としては、モータ駆動回路は壊れていませんでした。
そしてやっぱり、中央付近の3.3kΩ×2がICからの制御ラインで、やはり信号は出ていないようです…。

検波確認ができてないので、送信機側か受信機側かの切り分けがまだできてないのですが、復活の見込みがなく、「修理不能で返却しよう」と思っていたのですが…。

写真には写っていない基板の裏側に、でっかいセメント抵抗が乗っています。「5WR33J」と書いてありますが、協会掲示板の回答によると、Rは小数点の意味で、「0.33Ω」との事。
掲示板に書き込みするのに、もう1回確認してみようと、基板止めてるネジを外して確認していたら、このセメント抵抗、リードが基板から外れてる!
回路図の通り、このセメント抵抗は、モータをGNDに繋げるラインなので、ここが断線してたらモータは絶対回りませんね。

ここでむくむくと疑惑が…。もしかして、不具合は最初からここだけだったのではなかろうか…?
現時点で、送信機操作しても、ICから前後進の出力が出てないのは確かなのだけど、調査の過程で掛けるべきじゃない所に電圧掛けちゃって壊してしまっただけで、最初はちゃんと信号出てたんじゃないのか…?回路をつつき始めるより前に、信号出てるかたしか確認したよね…?
思い出そうとしてもハッキリしない…。考えてくとどうしても、壊れてなかったラジコンICを、自分が壊してしまった気がしてきた………。

真実は定かではない…。しかし、壊れてなかったところを壊してしまって直らないのでは、おもちゃに申し訳ない…。(依頼者さんにも申し訳ないのですが。)
しっかりした駆動回路で、まだ健全。電池はUSB充電式の7.2VLi-ionバッテリーで、高級感あり…。ボディもまだキレイ…。このままゴミにしてしまう訳にはいかない…。

①送信機からのコードを解析して、PICで受信機を作る→しかし、検波ができないのではコード解析もできないし、ペアリングしているようなので、双方向なら送信コードの解析だけでは通信できない?
②PICを使って送信機と受信機をオリジナルで作って換装してしまう。
③別の送信機・受信機を入手して、健全なモータ駆動回路に繋ぎこんで復活させる。

②は、がんばればできるかもしれません。が、試行錯誤と勉強しながら3か月ぐらい掛かりそう…。送受信の高周波部は、完全自作すると部品集めも含めてめんどうなので、aitendoのモジュール辺りを使うと、合計1500~2000円ぐらいは掛かるかしら…。
③の為にネットオークションで調べるも、送料込みで納得の物がみつからない…。

という事で、近所の店に探しに行くと、2000円ぐらいで新品が売っている…。結局、ホイーラタイプのコントローラのヤツで、使う予定の無い500円引き券を使って、税込み1,620円で購入。そいつの受信機で換装することにしました。

分解すると、基板はこんな。

回路起こすまでもなく、信号ラインは明白。かつ、テストランドがついていて、明白かつハンダ付けも楽チン。
元の本体の方の基板は、信号ラインを既設ICの出口で切り離して、代わりにビニール線をハンダ付け。既設基板から、電源・GND含めて6本、線を取り出し。元の本体のケーシングの上に固定して、こんな感じ。

コントローラ(送信機)は、買ってきたやつをそのまま使います。
テストして、ステアリングの左右・主モータの前後を合わせて、完成です。
(完成までに、「電源来ない現象」でだいぶ時間を費やしたのですが。)

という事で、何とか動くようになりました。が、これはおもちゃドクターとしては、失格と言わざるを得ない…。
おもちゃドクター活動は、「直せば使えるのにもったいない」「物を大事に使って欲しい」「まだ使えるものをゴミにしたくない」といったポリシーなので、おもちゃ1個直すのに、新品のおもちゃを買って「にこいち」では、もはや修理とは言えなくなってしまいます…。

今回「頭脳を取っちゃって、胴体・手足だけになってしまったラジコン」は、自分の勉強の為にも、いずれ送信機と受信機を作って復活させることを心に誓って、この度の修理は完とします。
(しかし、いつの事になるやら…)
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3/18 まちなかエコ出張開院

2017-04-02 | おもちゃ
恒例の、まちなかエコ、子ども用品リユースへの出張開院です。
結構来ます。じゃんじゃん片づけていきます。

1件目、歌の絵本です。

直接受け付けてないのでよく分かりませんが、絵本からはがして裏蓋開けてゴソゴソしてたら、ちゃんと動きました。絵本からはがす前にちゃんと動いてたのかどうか、記憶が定かではないのですが、一応動くので返却としました。

2件目、電池で動くSLがあったのですが、電池からの電極金具にモータの端子が折り曲げて接触させてるだけで、モータ側の端子がサビてポロポロで動きませんでした。何とかハンダ付けしようとしたけど、きれいにハンダが乗らず…。「モーター取替:100円」と伝えたところ、「それなら(直さなくて)いいです」と言われて、組み戻してお返ししました。(ノーカウント扱いとさせて下さい。)

3件目、プラレール、らしいです。

先頭車両にモータがついて引っ張るのが普通と思うのですが、中間車両である石炭車にモータが付いてます。
裏蓋と動輪軸を外して、ギアボックス部を裏から見ると、なんだが変な金物がギアに噛みこんでます…。
ギアボックス分解してみると、中間のフリーギアの短軸が抜けて、中に歯車が1個引っかかってました。軸も歯車も、なくなってなくて良かった~。
「何故抜けたのか、また抜けないか」不安でしたが、歯車・軸、組み戻して、ちゃんと走る様になりました。

4件目、アンパンマンのSLです。

歯車数多くて、なかなかめんどうでした。グリス相当汚くなってたので、全部拭いてきれいにしました。

モーターピニオンが割れて、ずれてしまってます。モータ外して、まずこれを取り替えましたが、まだ走らず…。
モータの次のクラウンギアと同軸についている、同じ8Tのピニオンが割れてました。厚さに制限あるので、薄刃のノコで切って取付。組み戻して終了。

5件目、アンパンマンのお風呂シャワーです。(写真撮り忘れたので、以前の写真を使いまわしで…)

来ました!お風呂シャワー。というのが、去年の11月に別のおもちゃ病院で修理依頼があった際に、送料単価を下げるために、水中ポンプをメーカーに4個発注して以来、予備品出てなかったので。

「故障でメーカーに出した所、無償修理で戻ってきた。ポンプも新品のはず」との事でしたが、ポンプに直接通電で回らず。羽根をつついてみるとかなり固い…。予備品の説明をして、予備品に取り替えることにしました。

誰でもメーカー:アガツマに発注すれば手に入るのですが、ポンプ代:500円と送料が500円。1個頼んでも4個程度頼んでも送料同じなので、4個頼んで1個当たり計625円。単に取り替えるだけでは修理とは言えないかもしれませんが、おもちゃドクターだからできる単価下げ、という事にしておこう。

6件目、「カタカタペンギン」といった様なおもちゃです。

ペンギンが坂を上って行って、スロープを降りてくる、といったおもちゃですが、上りはベルトコンベアではなく、階段の青い部分が円弧状に(?)動いて、一歩ずつペンギンちゃんを押し上げていく作りでした。

分解の結果、電気的にはどこも悪くないが、モーターが若干固い…。分解して確認した結果、回転子のケツ側、ブラシのついてる方の軸の回転が固かったので、2mmのドリル歯で軽くさらえた結果、ちゃんと動くようになりました。

7件目、アンパンマンのハンドルです。(多分、歩行器の前につけたりするものと思われる。)

つい先々月、別のドクターが全く同じものの修理をしたので、それと同じ人の再来院かと思ったのですが、分解してみたら、どうやら違う人の様でした。
中開けた結果、SP線の断線で、ハンダ付け直してちゃんと動くようになりました。

最後8件目、よく来るアンパンマンのキーボードですが…、長らくがんばってたのですが、ついに諦めました…。

症状は、「電源は入る。鍵盤やリズム等を押すと人形が動き出しすが、ブーンと雑音が聞こえるだけで、音は鳴らない」という物。

基板はこんな感じ。

以下、様々やってみて、結局修理不能の判断なのですが…。
1.COB基板をメイン基板に直角に差してハンダ付けされてる所の不良が多いので、とりあえず、メイン基板との接続部を再ハンダ付け→変わらず
2.増幅は汎用の2回路入り8PINアンプで、入力端子はすぐ分かったので、入力端子に音入力が来てるか確認→来てない
3.アンプの入力端子からCOB基板までたどって、COB基板の音声出力で信号確認→COB基板から音が出てない
4.アンプ入力に音信号を入れると、スピーカからちゃんと音が出る→アンプ回路は問題なし。
5.COB基板のレジスト削って、COB基板側に音信号入れると、スピーカからちゃんと音が出る→COB基板~スピーカまで問題なし
6.できる範囲で、COB基板→メイン基板間の導通確認→確認できたところは、全て導通あり(COB基板側が狭すぎて当たれない箇所が中央付近に数か所あったが、多分キーマトリックス行きと思われ、たとえ切れてても、何も音が出ないことはないと思われた。)

水晶発振も疑ってみました。
(鍵盤押すと人形がしばらく動いたり、リズムを押すと人形が動きっ放しになったりするので、マイコン自体は動いてると思ったのですが、クロックが落ちて、可聴域で信号が出てない、なんて事も考えられないか?と。)
だいぶ前に買ってまだ作ってなかった周波数カウンタキットを急遽作って、クロック測ろうとしたのですが、うまく測れず…。(プリアンプをあれこれ試行錯誤したりして、これも相当時間を食いました。)

しかたなく、とりあえず、
7.知り合いのドクターが同じ12MHzの水晶持ってたので、ちょっと借りて取り替えてみたが、状況変わらず。
8.その後、秋葉原に行く用事ができたので、各種水晶買ってきて取り替えてみる→変わらず。
9.8MHz、12MHz、16MHzと、周波数変えて付けてみる→変わらず
10.発振用コンデンサ:20pFを替えてみる→変わらず
11.発振用コンデンサを10pF、20pF、42pFと容量を振ってみる→変わらず

もうすっかり行き詰って、「もうダメだ、フタしちゃおう」と、しばらく切りっ放しにしてた電池BOXへの配線を復旧させて、電池を入れてみたら、突然「それゆけアンパンマン!」と起動音が鳴って、ちゃんと鍵盤も鳴る様に!!!
ところが、もう1回再現しようとしても、またもとの雑音の状態。さっきは何で鳴ったの?何か違う事は?

それから、
12.電源電圧上げ下げテスト(3.0~6.5V)→変わらず
13.負荷電流確認→20mA前後で、電源電圧に比例。
14.電源ラインの平滑電解コン(470μF)確認→容量・絶縁度共に問題なし。
さらに諦めきれず、ネットで調べると、やはりCOB基板とメイン基板との接続部に問題ありのケースが多い様で、
15.COB基板一旦抜いて、ビニール線で全部繋いでみようかと、COB基板の取り外しを試みるも、指やけどしかけつつ、あまりに困難で断念。
16.少し隙間が空いたので、COB基板→メイン基板間の導通を再確認→COB基板の全端子、メイン基板側と導通あり。

……という事で、長時間試行錯誤してみたのですが、「IC(COB)不良による動作不安定」で修理不能という最終判断となりました…。
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3/12 おもちゃ修理(2件)

2017-04-02 | おもちゃ
1件目、回転ずしの回転台、の様です。

多分、回転テーブルがあるのでしょう。全く動かなくなったとの事。

液漏れで電池端子にサビがありましたが、磨いても動かないため分解。スライドSW不良の様で、短絡したら回りました。
同じ型の予備品は持ってましたが、SW分解して接点磨いて復旧させました。作業中に案の定線が1本切れてしまいましたが、芯線サビててハンダの乗りが非常に悪かったので、SW~基板間の線は取り替えました。

2件目、リモコンで前後に動くジェット機。

単純に、リモコン線の断線です。途中も怪しい箇所があったので、手持ちの2線のビニール線に取り替えました。
100円ショップで買ったとの事。SW周りの作りがチャチで微妙で、元より太くなった線が邪魔で接点がちゃんと当たらず、ちゃんと前・後共に動くようになるのに、ちょっと苦労しました。
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3/11 宇部定期開院

2017-04-01 | おもちゃ
3月度の、宇部おもちゃ病院定期開院です。

1件目、歩いて鳴く犬のぬいぐるみです。

これは、当日の来院者ではなく、保育園からの預かり物の様です。

リモコンのSWが付いてます。最初これを疑ったのですが、問題なさそう。
ぬいぐるみは、背中をほどいて、分解途中でした。
完全に脱がせて確認したところ、足の関節部にぬいぐるみの毛が絡まって動かなくなってるだけだったので、1回ネジ緩めて除去したところ、ちゃんと動くようになりました。
また絡まりそうな不安はありましたが、ぬいぐるみ着せ直して、背中をほどいた所を縫い戻して、終了としました。

2件目、雑誌「ちゃお」4月号の付録の掃除機「プリちぃ」です。

「月刊雑誌付録初の家電!」と話題になってて、実は、ウチの奥さんが「欲しい~」とちゃお買って、我が家にもあるのでした。(写真取り忘れたので、上の写真は我が家の物。)
「きっとおもちゃ病院に来るに違いない!」と思ってましたが、やはり来ました!

モーター線が片方外れてました。ハンダ付けして、ついでに中開けてグリスアップして終了。
(実は、ウチの奥さんも、組み立ての途中で線が外れて、ハンダ付けを頼まれました。)

3件目、レジスターです。

何個か一遍に持ち込まれて、「どれがいい?」と言われたので、一番簡単に違いないヤツを選んでしまいました。
「引き出しが引っ込まなくなった」との事。中開けたら、レゴの小さな部品が引っかかってて、取ったらちゃんと開け閉めできるようになりました。

4件目、遅めの来院だったので入院対応、いつものIWAYAの歩いて鳴く犬のぬいぐるみです。

後ろ足が倒れてる。これはいつもの「後ろ足の位置決め支点」の折損と思われました。「1時間コースですね。」
しかし、シッポが骨折してる!シッポの骨折は、接着剤の付きにくい材質でもあり、「これは2時間コースです。」
しかし…、入院対応でぬいぐるみ脱がせてみると、相当ボロボロに壊れてました…。

破損個所は計5ケ所。

①左前足のクランク付け根
②左側の前足と後ろ足を繋ぐリンクバー
③シッポ骨折
④いつも壊れる「後ろ足の位置決め支点」
⑤鳴き笛破損

①と②の破損は、下記。

①はかなり困難そう…。何とか直しても、強度が出るか心配。②は、スペース充分にあるので、当て板補修。

(写真は全部、エポキシで固定前の状態です。)
①は、折損したクランクの支点軸に0.9mmの穴を開けて、ゼムクリップの針金を足の方に沿わせて、エポキシで固定とします。
写真真ん中は③のシッポ骨折。同じく0.9mmの穴を4つ開けて、ゼムクリップの針金で押さえて(ホッチキスで2か所止めたような状態)、エポキシで固定。
写真右が②のリンクバー。瞬間接着剤で仮固定後、当て板をエポキシで固定。

④はいつもといっていいほど壊れる箇所。ここの修理用で買ってあるφ4mmのプラ棒を短く切って、φ1mmのクリップ針金で刺して固定。
⑤の鳴き笛は、かなり破れてて補修は不可能、トレーシングペーパーで作り直し。前回は、破れにくいようにと思って「蛇腹折り」してみたのですが、伸縮が吸収されて鳴きが弱くなったようだったので、今回は深く考えずに密閉で貼っただけにしました。

全箇所終了でぬいぐるみ着せ戻しですが、このタイプは、普通はシッポが曲げやすいプラスチックでできてて、ぐにゅっと曲げながら無理やりぬいぐるみを脱がせて、着せる時も曲げながら被せるのですが、針金+エポキシで固定してるので、補修後は曲げられなくなってしまいます。
シッポを外した状態でぬいぐるみを着せた後、お尻~シッポの途中まで縫い目を切って開いて、シッポの骨をセット。その後縫い戻します。
最後に、電池ボックス周りの布をホットボンドで固定して、終了です。
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