koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

3/27 プリモメンテ172件目:Hたっぷり

2022-03-28 | プリモプエル
ハートたっぷり「恵ちゃん」の修理のみでの入院です。

顔がかなり汚れてますが…、だいぶ平たくなってる気がします。(元々ハートたっぷりは、初代プリモよりのっぺりしてますが。)
依頼内容は、両手・しっぽと、「おはなしセンサー(右耳のマイク)」もダメとの事。顔があまりつぶれてると、中の配線にダメージが掛かってるかもしれません。

もう一つ修理依頼で、「電池4本中の2本の消耗が激しく、残りの2本は減りが少ない(バッテーリーチェッカーで確認している)。電池の寿命は2か月程度」とのメールでしたが…。
「4本の内2本だけが先に減るのは、理論上あり得ない。4本が直列なので、開始時の電池の状態・性能が同じなら、4本均一に減っていく」と書いて、いつもの電池に関するコメントを書いたのですが、ハートたっぷりは電池BOXが「引き出し」タイプで、引き出しの裏側でプラス~マイナスで渡り線が繋がってるので、端子や配線で短絡があって、4本中の2本が並列になってたりしたら…と、到着前に考えてみた。

この図で、赤×のところで渡り線が切れて、プラス端子とマイナス端子の両方が短絡したら、4本中の2本が並列になるけど…、誰かが故意にこう繋ぐのでなければ、偶発的短絡でたまたまこうはならないだろうなぁ…。
で、到着してまずここを確認。

以前の「引き出し部」の修理時の写真から究明して、「引き出し部」の中の配線はこうなっている。

到着した電池BOXをテスターで当たると、この通りの配線になってると思われる。電池を入れて電圧を測ると、外端子にちゃんと6V出ている(新品と思われるEVOLTAが入ってて、実際は6.4V)。分解跡は特に見られない。
B1、B2…と電圧を当たっていくと、ちゃんと1.6V、3.2V、4.8V、6.4Vとなっており、4本ちゃんと直列に繋がって、意図しない短絡もない…。
「消耗が早い所は一定で、ちゃんとメモしている」との事で、上図のB1とB2の減りが早いとの事だが、回路に不具合は無いし、回路通りであれば起こりえない…。

これだと分解してもきっと何もないのだけど、例えば端子短絡でプラマイが時々ショートして、電池が時々急激に消耗する、なんてことは考えられないだろうか…と、分解して確認しておく事にした。しかし…

やっぱりどうもないですね…。端子の裏側は、配線取付の凸部でっぱりがセンターに無く、故意にズラしてあるようで、端子同士が接触する可能性はなさそう。(ボクが取り換えるときは、センターに配線取付が出てる端子を使うので、短絡対策は取らないといけませんね…。)
配線にも、被覆が痛んで短絡するような損傷は見られません…。

この「引き出し部」にトラブル無し、これだとやはり「4本中の2本だけ消耗が激しい」なんて事は、「理論的には起こりえません」という結論になりますね…。

「電池寿命が2か月」というのも少し短い気もするので、とりあえず寿命に効くかと、電源スイッチは取り換えてみた。その後、電流を測っておいた。しゃべってない時が3.2mAでした。どうなんでしょう…ちょっと高い気がする…。これだともって2か月程度な感じがする…。
お出かけモードにしたら省電力と思ってたのですが、やはり3.2mAのままでした。これもどうなんでしょう…。
とりあえず、どこも悪いところが見つからないものは、これ以上直しようがない…。他のスイッチ類の修理に移ります。

事前のコネクタからの測定では、両手・しっぽ全部×に加え、おでこセンサーが切れてるっぽい。やはり頭部内の配線にダメージがあるかしら…。マイクは導通があるっぽい。まず左手から。

ハートたっぷり標準の改悪された片面基板で、補修跡は特になし。
後期おうたたっぷり等で使われてる「半透明基材の片面基板」を、以前「最悪」と呼んでいましたが、このハートたっぷり基板のほうがタチが悪い気がしてきました…。
配線固定に、(あまり役に立たないのに)おもちゃでよく使われてる茶色い接着剤が塗ってあって、基盤が汚い…。電動ハンダ吸い取り機に接着剤を吸い込むのがイヤなので、スッポンで吸い取る。
左右のパターンの間が狭く、以前絶縁不良でスイッチがちゃんと作動しなかった疑いがある事があった…。
配線を通す様か穴があけてあるけど、位置が悪いから全く使えない…。

袋に入れられてるので、ほどいたり縫い戻したりも手間がかかる…。まあ仕方ない、やってくしかないw。次、右手。

これも同じ基板で、補修跡もなし。続いてしっぽ。

しっぽは明らかに断線してました。

続いて頭部の明るさセンサー2つ。

おでこ(橙線の方)、見た目には切れてなかったのですが、被覆内で断線してる様です。ほっぺ(灰色線の方)の配線は大丈夫っぽかったですが、ハートたっぷりは配線も細い(AWG28相当のペア線)ので、両方取り換える事にしました。

さて、問題の右耳のマイクですが…、結論は「シールド線の信号線とシールドのショート」でした…。まさかそんな事があるとは思いもよらず、苦労しました…。

ハートたっぷりの「マイク基板」はこんな状態です。

テスターで当たって断線はしてない様なのですが、音は拾えてないっぽい。コネクタ部に手持ちのマイクを繋げたらちゃんと音声認識してくれたので、やはりマイクが悪いと考えてマイクを取り替えてみたけど、良くならない…。
コネクタ側から導通測ると、ほぼゼロオーム。これはもしや、ダイオードがショートモードで壊れてる?と思って外して確認したけど、悪くなさそう…。
で、基板側も配線外して、コネクタ側から両端子の抵抗を当たったら…なんと、先に何も繋げてないのに抵抗ゼロ!これは…信号線とシールドが短絡してる?!配線取り換えるしかないですね。

使われてるシールド線は外径約1.8mm、そんな細いシールド線は持ってないので、φ5mmぐらいの手持ちのシールド線で取り替えました。
取り換えたシールド線をむいてみると、外被覆を剥ぐと信号線もちぎれて、信号線被覆がどこかで破れてるかどうか分かりませんでしたが、マイク近く側が怪しかったです。

これで、電池不均一消耗以外の故障はすべて直しましたが、ふとぬいぐるみを見ると、右肩に変な糸が出てました。そして、右肩が固定されてるようで、腕が上がりません…。

見た目も悪いので、ここの変な手縫いは全部切って、いったん腕を外してちゃんと縫い戻して、腕が動くように修正しておきました。
(右手を触るのに、手首の辺で切らずに腕の付け根の手縫いを切って、肩に縫い付けて仕戻しした様です。誰がなんでこんな補修するかねぇ…。)

大変でした…。「全身洗濯フルメンテ」の「洗濯無しバージョン」で、全身洗濯フルメンテと同じ手間がかかりました…。6時間ぐらいかかったなぁ…。
おでこ・ほっぺの明るさセンサーは、袋から出して顔に直付けしました。これで、洗濯せずともかなり感度が良くなったっぽいです。
電池の減りの件は解決しませんでしたが、これで退院とします。
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3/26 プリモメンテ171件目:コプエルA

2022-03-26 | プリモプエル
タイプAコプエル「そらまるくん」の全身洗濯フルメンテでの入院です。

そうですね、だいぶ汚れてます。いつも通りですが、張り切って行きましょう!

いつも通り分解していきます。まず左手。

配線に修理跡は感じられないのですが、スイッチベースの手のひらへの固定が切れてます。配線は、腕に几帳面に固定されてますが、先端はフリーになっちゃってます。次、右手。

右手も…特に補修跡は見られないのですが…、後述、右手は切り開かれていまいちな縫い戻しがされてました。続いてしっぽ。

しっぽも補修跡無しですね…。
(コネクタを固定する部分のプラスチックが割れてたし、ボックスを上で止めてる紐もなくなってたので、誰かが何かの補修をした形跡はあったのですが、配線類にはっきりとした補修跡はありませんでした。)

頭のスピーカも外して、これでいつも通り洗濯。目は健全だったしマスキングしてノーダメージでした。左手スイッチは、タクトスイッチに取り替えました。しっぽスイッチは…タイプAのしっぽにはサーミスタ(温度センサー)が入ってて、手と基板・取付が違うので、手と同じようにはタクトスイッチへの取替が出来ず、まだ方針を検討してません…。整備のみとしました。
配線は、左手スイッチの配線だけは取り替えて、他はそのまま使いました。
両手・しっぽの配線の固定は非常にしっかりしてたのでそのまま使って、元の通りに配線を通しなおしました。

これで乾燥したら組み戻し・縫い戻して終了なのですが…、ふと見ると、左手にヘタクソな縫い戻しが見られました…。

全部ではないのですが、一部が「かがり縫い」みたいになって、縫い目が見えてしまってます。元のミシン縫いの水色の糸もピロピロ出てます…。「…まあいいか…」とも思ったのですが、「プリモメンテの縫い戻しはこの程度」と思われるのはシャクなので、やっぱりほどいて縫い直すことにしました。
ところが手縫い部を全部ほどいたら…

Oh My God!肩のすぐから手の先まで切り開かれてました…。コプエルの手のスイッチ補修は、背中の手縫いをほどいて綿を抜けば、手をひっくり返して補修できるのですが…。(手先の手縫いはぼちぼちキレイではありましたが。)
指先は形が複雑なので、だいぶ気を使いましたが、全部「はしご縫い」で縫い戻しました。

これで「プリモメンテ」として恥ずかしくない縫い戻しになったでしょう。

どうよ!めっちゃキレイになりました!

(ほっぺのピンクも塗りました。)これで今日、退院しました~。
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3/26 プリモメンテ165件目:タイプC

2022-03-26 | プリモプエル
タイプC「モボ子ちゃん」の全身洗濯フルメンテでの入院です。

まあ、ぼちぼち汚れてる子ですが…到着して最初の驚きは…、ファスナーが壊れて、ぬいぐるみに穴をあけられて黒い「閉じ紐」が通してある…。これは…あんまりじゃないかい?

事前のメールでは「おしり部分の詰め物がパンパンでファスナーが閉めづらい」とあったのですが、これでは聞いてた話と全然違う…。
「話と違う」と訴えたところ、「前回の修理で、その紐をつけられて戻ってきたのです。理由は聞いても教えてもらえず、詰め物を入れすぎてファスナーが閉まらなくなったかと、勝手に理解していました。」という返事が戻ってきました…。そんなバカな…。ファスナーが壊れてるのは一目瞭然と思うのですが…。

スライダーが片側から外れただけなら、付け根をほどいてスライダーをはめ戻せるのだけど、BOXの角に当たって厳しいレールの「赤矢印」の部分の傷みが激しくて、はめ戻しても多分すぐ外れてしまう…。スライダーの「引き手」が取れてなくなってるし、これは、プリモメンテ初の「ファスナー全取替」案件ですね…。

とりあえず、いつも通り分解して洗濯します。左手:

左手は多分、補修跡なしかな?次、右手。

右手は…ホットボンドが掛ってない、配線は途中で継いで黒線に替わってます。ホットボンドが掛ってない以外には、配線をちゃんと基板の穴に通してるし、ちゃんとした補修と思います。続いてしっぽ。

これも途中で継がれてますね。ホットボンドも掛けて、ちゃんと補修されてます。

頭のセンサー類をまとめて。

頭は…事前のメールで「前回、おでこセンサー修理の際に、お顔のあご部分の詰め物が少なくなったようで元の顔よりげっそりしてしまいました。本来はもう少しふっくらさんで可愛かったので、元に戻ることを願っております。」との事でした。
顔は…特にげっそりしてる様には思えなかったのですが、たしかに後頭部はミシン縫いを切って手縫いで縫い戻してありました。(ボクも頭の中のセンサー類の取外しや補修は、後頭部のミシン縫いを切りますが、ボクが切るよりもかなり広い範囲で切られてました。)
センサーは、配線は継いでありませんでしたが、おでことほっぺの明るさセンサー配線がホットボンドで止められてなかったので、先端で切り縮めなりで補修した可能性があります。

まあとりあえず全分解したので洗濯。目は、傷んでるので最初から塗り直し希望。スイッチ・配線類は、いつも通り全部新品に取り替えます。
BOX部は、全体的に怪しかったので、電源スイッチは取り替えました。

外して分解すると、接点はこんな状態で、やっぱり顕在化したトラブルが無くても、20年近く経てば取り替えた方がいいでしょうね。フタがセロテープで止めてあり、フタネジは取り替えました。

目の塗り直しなのですが…左目は一発で塗れたのですが、右目を失敗して何度もやり直すハメになって、随分日数を食ってしまいました…。通常は、金曜晩に到着して、翌週の日曜or月曜日に退院、入院期間:1週間~10日ぐらいでやるのですが、もうプラス1週間食ってしまいました…。
右目は何回か失敗した後、結局ペーパー掛けて失敗跡も全部消してゼロリセットして、クリア吹きからやり直して、最終的にはなんとかボチボチにもって行けました。

プリモメンテ初の「ファスナー全取替」は、ウチの奥さんが1時間かからずぐらいでやってくれました。

すげー、外からやったとは思えない出来栄え!(普通の切り開いた所の縫い戻しはここ1年で百何十体もやってきたので、ウチの奥さんより上手い自信があるのですが、こういった帳尻合わせ的な縫い物は、経験値がダンチです。)
ファスナーも在庫がたくさんあるのですが、在庫でいいのが無く手芸屋さんに買い出しに行ってもらいました。しかしちょうどいいサイズの白が無く、ピンクになりました。まあ、元が黄色&ピンクの子なので、そう違和感ないかと思います。
閉じ紐通すのに開けられてた穴は、思ったよりも大穴で、縫い縮めでごまかせる大きさではありませんでした…(こんなに大きな穴開けなくても紐ぐらい通せるのに…)。ファスナー外した時に裏からフェルトを当ててもらいました。

これで組み戻し・縫い戻しです。
吟味の結果今回から、ほっぺのピンクを入れてみる事にしました。
今まで、周りに広がったりしないか心配で、何で塗るべきか悩んでたのだけど、しばらく前に「おてもやん」な子が来て、何で塗ったか聞いた所、「蛍光ペンで塗った」との事。そっか~、水性ペンか~、という事で、丁度いい薄い色のサインペンが無いか、近所の文房具屋さんに探しに行ったら、良い感じのラインマーカーがありました。

円のテンプレートをガイドに当てて、ラインマーカーでちょいちょいちょいとピンクを付けます。「しまった、濃すぎるぞ!」となりますが、指でごしごしとこすって、丁度いい感じになります。(人のメイクと同じですねw。ちなみに、やっぱり頬紅が消えてしまってたウチのプリモッティで試してみてから、他の子にやってます。)

さて、目が難航して2週間以上かかってしまいましたが、ウチのプリモッティと退院時記念撮影。

ちょっと黒ずみが取れきれなかった感じですが、まあぼちぼちキレイになったかしら…。
頬紅は、写真では「…どこか塗った?」ぐらいですが、写真じゃ写らないぐらいの控えめな感じが大事ですw。これで今日退院していきました。
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3/21 プリモメンテ番外:コプエルA2体

2022-03-24 | プリモプエル
ウチの奥さんが、メルカリでタイプAのコプエル2体を購入しました!

送料込み2体で1,780円の所、メルカリの1000円offを使ったとの事で、ほぼ送料だけで入手した様です。
両方とも壊れててちゃんと動かないようですが、日本一(自称w)のプリモドクターの家、壊れてても楽勝ですw。汚れてたら洗濯もしようと思ってましたが、2人とも十分キレイです。
ちょっと余裕のある日にとっとと修理しましょう~。

まず、液漏れで全く動かないというオレンジの子の方から。フタ側のプラマイセットになってる方のマイナス端子スプリングが、液漏れ腐食で折れてます。

ドリルでカシメを落として取り替えます。

プラス端子の方は、普通の端子だとどうしても「逆接続防止」の段差に対して低くなりすぎるので、プラ板1枚上げ底して両面テープで貼り付けます。
左手・しっぽスイッチが反応なしだったので、整備しておきます。まずしっぽ。

いつも通り、そんなに汚れてるふうでもないのですが、アルコール付けた綿棒でゴシゴシ拭いて、おまじないの接点復活剤をつけると、導通バッチリになります。次、左手。

スイッチBOX固定を切りたくなかったので、何とか隙間からフタをはぐって、同様に整備します。これで縫い戻して終了です。

次、水色の子の方。この子は「ご、じゅう」とかしゃべる、と書いてあったので、しっぽスイッチ不良で設定が進まない状況と思われました。果たしてしっぽスイッチ不良だったので、同様に整備です。

整備して縫い戻しして終了~。2体合わせて2.5時間ぐらいかな。2体とも通信はちゃんと動きました。

普段しょっちゅう入院の子の動作確認をしながら、たくさん持ってる人は大変だろうな~、と言ってたのに、我が家も合計4体になってしまいましたw。
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3/20 プレイルーム出張修理(2件)

2022-03-20 | おもちゃ
宇部市多世代ふれあいセンターにある「すくすくプラザ プレイルーム」から修理依頼です。
プリモプエル修理が忙しいのですが…昨日4体送り出してちょっと気持ちに余裕が出来たので、道具持って行ってきました。2件修理です。

1件目、アンパンマンのキーボードです。

「人形が動かない」との事。人形が動かなくてもキーボードがちゃんと鳴るならいいじゃん?と思いながらも、一応修理しますw。

開けてみたら、モータの両端子に宙ぶらりんでインダクタが付いてて、そこから宙ぶらりんでビニール線が繋げてあるのですが、くっついてショートしてます…。

これでは回らなくて当然。しかし、外してもやはり回らない…。そうでしょうね、この位置でショートしたら、インダクタが切れずにトランジスタが切れるよね…。(この宙ぶらりんは、片側一応ビニールテープ被せておきました。)

基板はぐって確認。メイン基板にサブ基板が乗ってるタイプですが、そのサブ基板の上の「Q6」が、モータ制御のトランジスタです。

マーキングが「Y1」。手持ちがあります、SMDのSS8050です。テスタで当たっても基板に付いた状態で判断しづらいので、とっとと取り替えます。
プレイルームへの出張で、こんなこまい仕事をするとは思わなんだ…。延長コード忘れたので、コンセントの近くの床に座って作業。はんだゴテも1本しか持って来てませんでしたが、なんとか外して取り替えたら、とりあえず予定通りモータは回る様になりました。
次は、ゆるゆるなプーリーベルト。

こりゃ、スカスカですw。コード繋いで作るの面倒なので、部品箱の中の適当な中古を掛けて回してみると…回る時に「ダダダダダ」と音がする…。ベルトがちょっときつすぎるか…と、自転車のタイヤチューブを切ったちょっと緩めのベルトに替えてみるけど、止まない。手回しでは違和感ないのですが、ギアの割れかしら…。ギアボックス分解。

あーやっぱり、ギア割れです。大プーリと同じ軸に付いてる10Tピニオンの割れです。即取り替えw。
これでやっとばっちり、人形たちも動くようになりました。

さ、次!またもやアンパンマンで、「ボンゴであそぼう」です。

「頂いた物で最初から動かなかった」との事。音もLED点灯も、何も作動しない。
とりあえず、液漏れで電池BOX端子のスプリングが1カ所だいぶサビてたのでリューターで磨いてみたけど、まだ動かないので分解。

液漏れはだいぶヒドかったみたいで、中でマイナス線が電池側・基板側両方切れてプランプラン。プラス線も基板側で断線して行先不明でした。マイナス線は芯線真っ黒で、新品に取り替え。プラス線は大丈夫っぽかったので、再接続。

写真は接続後ですが、基板に配線が切れた感じの穴に「CC」と「GND」と書いてあったので、繋ぐところは悩まずに済みました。

これでばっちり動くようになりました。
導電ゴムSWがたくさん付いている。分解したついでに、スイッチ基板パターン側を一応アルコールで拭いておきました。組み戻して動作確認して、操作スイッチは全部ちゃんと効いてる様です。

「楽勝だった!」とはいきませんでしたが、何とか時間内に終える事が出来ました。
プレイルームが10時からあく、10時よりあまり前には行きづらい。12時には昼休みに入るし、ボクも昼ごはん食べに帰りたい。午後13時から行っても15時には閉まるので、結局2時間以内に片付けなければ、入院で持って帰って、また持ってこないといけない。
という時間制限の中、単身で道具・部品担いでやってきて、その場でトランジスタ取替・ベルト取替・ピニオン取替の複合故障を片付けきれる人は、そう多くないのじゃないかしらw?と自画自賛w。
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3/19 プリモメンテ169,170件目:タイプC&プリモコボル

2022-03-19 | プリモプエル
タイプCプリモ「なおきくん」の修理依頼ですが、その後「電池を入れても無反応なプリモコボルがある、それも診てもらえますか?」と追加がありました。もちろんです、一緒に送って貰いました。

プリモプエルの方は左手SW不作動の修理依頼で、忙しいので依頼があった左手の修理だけにしようと思ったのですが…、タイプCは発売からの経過年数が長く、配線も紫外線で硬化してる事が多いので、悩んだ末に連絡して了解を得て、両手・しっぽ全部、スイッチ・配線取り替える事にしました。

まず、完全に「×」だった左手から。

配線の片方が、手首のすぐの辺りで切れてました。補修跡もなく、スイッチ基板もタイプC標準のスルーホール基板です。次、右手。

これも同様、補修跡無し。続いてしっぽ。

これも同様ですね。スイッチ3個全部、スイッチ&配線新品に取り替えて、コネクタ直近の熱収縮チューブもやり替えて、コネクタ接続。綿入れ戻し・縫い戻しして終了。2時間半ぐらいかな~。

次にプリモコボルの方。フタを開けると、フタ側のマイナス端子の腐食でした。

この端子は、フタを閉めた時に本体側の端子と接触して回路が出来る構造なので、取り替えると回路が繋がらなくなります。何度もやってる「基板から配線で直結」に改造します。

カシメ2か所をドリルで削って端子取外し、配線を通す「溝」を掘って、単3用のスプリング端子を切って整形して配線を取り付けた物を両面テープで固定。
しまった、写真撮り忘れた…。配線の取り回しだけ、以前にやった時の写真を掲載しておきます。

これで組み戻して動作確認。電池端子以外に、通信も含めて不具合はありませんでした。左手のスイッチは若干抵抗値が高め(10Ω程度)でしたが、今回は触らずとしました。
これで2体とも今日退院していきました。
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3/19 プリモメンテ167,168件目:おうたたっぷり&プリモプエラ

2022-03-19 | プリモプエル
おうたたっぷりの「くろちゃん」とプリモプエラ「プエラちゃん」の修理のみでの入院です。

事前に頂いた情報では、2体ともしっぽスイッチ不良との事だったのですが、くろちゃんの方は両手ともクリック感無しとの事。プエラちゃんも合わせて、両手・しっぽ共スイッチ全部取り替えましょう。

まずくろちゃんの方、いつも通り左手から。

特に修理跡はありませんね。おうたたっぷりは、手首の後ろが手縫いじゃない、と思ってましたが…手首の後ろではなく腕の部分が手縫いになってるのがデフォルトの様です。(やっと学習した…)
次、右手。

これも補修跡無し、基板もタイプCと似てる「いい基板」ですw。続いてしっぽ。

これも同じく補修跡無しです。

次、プエラちゃんの方、左手から。

これは…「改悪基板」に替えられてますね。ただでさえ配線の固定が悪いのに、ホットボンドも掛けてありません…。配線は腕の途中で継いでありました。(真面目に熱収縮チューブが掛けてありました。)
次、右手。

こちらは補修跡無し、基板も「いい基板」です。おうたたっぷりと同じく、手縫いが手首の後ろじゃなく腕部分なので、腕部分の手縫いをほどいて、手の部分はひっくり返して補修です。(左手の方は手首の後ろを切って補修して手縫いされてたので、そのまま手首の後ろを切りました。)
続いてしっぽ。

これも補修跡無し、基板も変更なしです。

2体ともスイッチ3個全部新品に取り替え、おうたたっぷりの配線はあまり硬化してない事が多いので、配線はそのまま使用としました。仕戻し・縫い戻しして今日退院しました。
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3/14 プリモメンテ162,163件目:コプエルB2体

2022-03-14 | プリモプエル
コプエルBの「和くん」「ももちゃん」の全身洗濯フルメンテでの入院です。

この子たちは…「9/18 プリモメンテ56,57件目:コプエルB2体」で入院して、「ひく~~~い声でゆ~~~っくりと『コ プ エ ル、 なん…』まで言ってそこで止まって、あとはどこを押しても進まない」という難解な故障に加えて、兵庫県の某おもちゃ病院で、メタメタに切り裂かれた上、しっぽのスイッチは無くなってる、というヒドい状態で入院して、1ヶ月以上の長期入院になった子たちでした。
今回は元気になって「全身洗濯フルメンテ」の予約で入院しました。張り切って行きましょう!

前回は、動作不具合とボロボロなぬいぐるみの復旧だけで、スイッチ・配線類の補修跡は触りませんでしたが、今回は「全身洗濯フルメンテ」なので、全部バラバラにして補修跡もリセットします。
まず和くんの方の分解状況から。

いろいろ継がれてますね。両手・しっぽ、スイッチの配線は全部途中で継いであります。しっぽスイッチは前回無くなってて、ボクが「これでどうだろう」というタクトスイッチが付けてあります。

次はももちゃんの方。

これも同様、右手としっぽの配線は途中で継がれてます。黒線に繋がってる左手のスイッチですが…裏の真ん中に穴があってそこから配線を出してるのは、本来しっぽ用のスイッチじゃないかしら…。まあ、同様にしっぽスイッチはタクトスイッチむき出しで付けてます。
写真じゃちょっと見にくいですが、おでこの通信用コイル基板の配線:黄・緑は、被覆が切れて断線寸前な感じでした。

さてこの、無くなってたしっぽスイッチ用に使ったタクトスイッチですが、プリモプエル用の6×6mmスイッチよりデカいだけあって、クリック感がかなり強かった。「押した!」感が強くて操作はしやすいですが、繊細なコプエルちゃんの操作としてはだいぶ違和感が出てしまいましたが、6×6mmタクトスイッチは、何かケース&ボタンが無いと、裸ではボタンが小さすぎて押しにくいでしょう。今回は何かケースを考えて、プリモ用と同じ6×6mmタクトスイッチにしたい…。100円ショップを端から端まで回った結果、お弁当にソースやドレッシングを入れるボトル2種類のフタを使って作ってみる事にしました。

(ノギスで測って買ってきたわけではないので、大の中に小をスポっとはめるために、相当削りましたw。)
無駄なゴミ(ボトル側)が出てしまうのがちょっと難点ですが、思ったように出来ました!
これを2セット製作。しっぽに入れてみて、良さげな感じです。

さて、前回入院時に目の白丸が消えかけてたのでお尋ねしたところ、やはり白丸は塗って欲しいとの事で、先の入院の子に続いて、白丸塗りにチャレンジしました。
先の入院の子は、2mmのハンドポンチでマスキングテープを抜いて、車用の筆の付いた「レタッチペン」で塗ったのですが、今回は「HIQパーツ」という所が販売してる丸カットのマスキングシートを使ってみました。

φ2mm丸を使って、200円で80pcs付いてるのでコスパはそう悪くないのですが…φ2mm以外の丸が余ってしまうのが難点かな…。

これで二人とも白丸塗りをします。

ところが何度か失敗した…。最初は、半日ぐらいしてからマスキングを剥がしたら、縫った白丸もいっしょに剥げてしまった…。乾燥時間が長かったのか?短かったのか…?
次は3時間ぐらいで剥いでみたら…もっとマズかった、ネチョっと変な風に剥げかけた…。
結局、しっかり固まってカチカチになった方がいいだろうと、最後は丸一日ぐらい経ってからマスキングを剥がしたら、やっとキレイになりました。(日々、試行錯誤ですねw。)

さて、先日入院の子たちと同様に、スピーカ線以外の線は全部取り替え、両手のスイッチは手の布にちゃんと固定。仕戻し・縫い戻しして、いつものノミ取りもして終了です。

いつもの様にウチの子たちと記念撮影。バッチリキレイになったと思います!これで今朝退院していきました。元気でね~!
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3/12 宇部定期開院(他)

2022-03-13 | おもちゃ
昨日は宇部おもちゃ病院の3月度の開院でしたが、来院少なく暇でしたw。
1件対応、アンパンマンの知育おもちゃです。

「スイッチ入れても音も光りもしない」との事。しばらく前に入会したドクターの方が、「中2の娘を連れてくるので、おもちゃ修理にてついて教えて欲しい」との事で、中2の女の子に説明しながら修理したので、途中の写真を撮りそこないましたw。
電池BOXのマイナス線が断線してたので、説明しながらハンダ付けして貰いましたが復活せず。抵抗型ヒューズが切れてたので、これも説明しながら取替して貰いました。(宇部の「発明クラブ」の卒業生との事だったので、ある程度の予備知識はあるのだろうと、バリバリやって貰いましたw。)

さて、記事が1件でさみしいので、今日行ったプレイルームでの修理記事も載せておきます。
トーマスの「ひらがなパッド」です。

「さ行が全部鳴らない」との事。これは…全国のおもちゃドクター達を悩ませる、久々の「マトリックスシート補修作業」になりそうです…w。
とりあえず裏ブタを分解、マトリックスシートと基板の接続部のアルコール清掃だけで復活したらいいなぁと思ったのですが…

仮組してみて全く改善せず…。マトリックスシートは接着剤で張り付けてあるのでやりたくないのですが…全部剥がしました。
シートは二重で、字・キャラが印刷してある紙は剥がす必要なく、2枚目のシートだけ剥がしての作業。どこか分かりませんが、確かに「さ行」の一番上から基板接続部までのどこかで切れてる様です。
AWG30の単線ビニール線で、基板側は「挟み込み」、マトリックス側は「並み縫い」の作戦にしましたが…

(全部剥がして作業してるところ、撮り忘れた…。手直し時にめくって撮った写真です。)
これで仮組み戻しして動作確認したけど、復活せず…。並み縫いしたのがちょうど、キャラ面の一番上のトーマスが書いてある辺りで、そこを上からギュウギュウプレスしたら、時々復活するのだけど安定せず…。
「並み縫い」に加えて、銅箔テープ挟み込みも足して、トーマスの辺りをかなりプレスして、ボチボチになりました。
全部組み戻して何度も動作確認して、とりあえずちゃんと動く。依頼者さんに電話して、「調子悪くなってきたらトーマスの辺りをゴシゴシ押して下さい」とお願いしておきました。
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3/13 プリモメンテ166件目:コプエルB

2022-03-13 | プリモプエル
コプエルBの「こっぷんくん」のしっぽSW修理のみでの入院です。

ごっつん通信も含めて動作確認しましたが、しっぽ以外は異状なし。500円の図書カード同封だったし、しっぽSWのみの修理です。背中を開いて確認します。

配線2本とも、被覆・芯線が切れて補強糸だけでもってる状態ですね。先端切り縮めで補修、スイッチ鉄片・基板は、いつも通りアルコール付けた綿棒でゴシゴシ+接点復活剤で整備しておきました。

これで縫い戻して楽勝!1時間もかからなかったのですが…配線が短くなって、BOXを突っ込むと配線が引っ張られて、しっぽ内でスイッチが胴体寄りにちょっと引っ込み気味になってしまう…。
元々コプエルの各配線は18cmなんですね。しっぽは比較的近くにあるとは言え、先端を2cmも切り縮めするとさすがにちょっと厳しいか…。せっかく縫い戻したところをもう一度ほどいて、配線の引き回しを最短にして、なんとかギリギリぼちぼち…。今回はこれで勘弁して頂こうと思います。
昨日の晩到着で今日の午後修理してすぐ発送。動作確認はちょこっとしかしてませんが、おもちゃ病院の対面修理だと必ずこんなものなので、まあ普通でしょう。
コメント
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