koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

5/29 プリモメンテ19件目:おうた♪たっぷり

2021-05-29 | プリモプエル
おうた♪たっぷりプリモプエルの「プリンちゃん」、修理のみの依頼で入院しました。全身洗濯フルメンテの17,18件目がまだ終わってませんが、先に修理します。

(だいぶ色黒さんでした…。洗濯してあげたかったのですが「なるべく早く直して欲しいので」との事で、仕方ない、最速で修理のみで対応しました。)

まずコネクターを外すと…

(黄色は取替の為切ってます。)
前回おうた♪たっぷりをやった時、配線の色はタイプCとおでこセンサー行きが紫→白に変わってただけで、他は左から、赤2本、橙2本、黄2本だったのですが、左の4本が変わってます…。

まずしっぽ。

これは……配線を基板の穴に通してない…。通してないせいで、片側がハンダ付け部から切れてる。基板に掛けてあるホットボンドの上に、違う色のホットボンドが掛け足してあるけど、それでは基板の手前端っこにハンダ付けされた配線が保護できていない。
切れてない方の配線は、糸でくくってある所で被覆が破れて切れる寸前。
配線は途中で継いである。

次、左手。

これも同じ。手前にハンダ付けされた方の配線の付け根で切れてる。やはり色の違うホットボンドが掛けてある。

右手。

これも同じ。

スイッチ基板が……、今まで見た事のないタイプ…。

半透明基材の片面基板です…。タイプB以降の物は、配線を通す穴の反対側に配線ハンダ付け用のランドがあるのですが、今回のは配線取付用のランドがあっちとこっち(対角)についてる。この通りに付けると、穴に近い方の配線が穴に通しづらい…。

前回のおうた♪たっぷりで、「ハートたっぷりで改悪された基板が、タイプCよりもうちょっと良くなった感じで改善されてる」と書いたのに、何だ、この基板?
配線も前回のおうたと違う。前回のおうたは、てろんてろんなシリコン被覆線でしたが、今回は「YAU LUEN」という中国名っぽい印字のある塩ビ線でした。
両手・しっぽとも、途中で繋いでありましたが、コネクタ側と全く同じ線で繋いであるようです…。これも謎です…。

結局、スイッチ3ヶ所全部、基板の穴を通さずに配線し、ホットボンドは後から追加してあるも、基板の隅っこに付けた配線は保護できずに付け根で切れた、といった状況でした。こんなやり方では配線すぐに切れると思われます…。
「誰の仕事だろう…?」と依頼者さんに尋ねたところ、「3年前に購入し、数日でボタンがきかなくなったので、バンダイ連絡し、指定の工場に、初期不良として修理に出しました」との事。
バンダイ、クソだね…。まあ、その「指定の工場」の仕事が悪いんだけど、メーカーもちゃんと指導せずに丸投げしたのかしら?

まあそもそもバンダイの「プエル病院」も、過去のネット上の記事を見ると、直らずに送り返してきたり、新品を送り返してきたり、「古いタイプで部品が無いので修理できない」とか言いやがったりで、あまり評判良くなかったようですが、プエル病院閉院後はもっとヒドいのね…。
(修理はお金にならないからねぇ…。プエル病院も始まった頃にはプリモ愛にあふれた人がやってたのかもしれないけど、だんだんレベルも下がってったのかもしれないねぇ。)

さて、もうやってくれないサービスに文句を言っても始まらないw。いつも通り修理しましょうw。
この片面基板自体は、納得いかないけどしょうがない、ちゃんと配線は穴を通して付けました。取付部は取付用のランドは無視して取り回し重視でハンダ付けしました。配線は途中で継がず、コネクターから取り替えました。

これで一晩動作確認をして、朝一で送り返そうと思ったのですが…、動作確認してると「だっこセンサー」が効かない…。「だっこセンサー」は、ぼくは「とんとんセンサー」と呼んでますが、振動センサーで背中をとんとんすると反応します。かなり強くドスドス背中を叩いても反応しない…。これは要確認です。

ユニット分解して、振動センサーを確認します。

初代プリモと違って中が見えない構造のヤツです。ハンダ付け外して取り外したら、外筒は比較的簡単に外せます。

構造は初代プリモとまあ同じで、頭に電極のオモリがついたバネが揺れて、外筒に当たって導通される構造です。筒の中は…汚れている様な汚れていないような…。
アルコールで拭いて1回確認。OKそうなので組み戻したら反応しない。もう1回外して軽くヤスリを掛けてみる→OKそうなので組み戻したら反応しない。もうちょっとヤスリ掛けてみて→OKそうなので組み戻したらまだ反応しない…。結局、分解状態でユニットをコツコツやると反応するけど、ぬいぐるみに入れるとセンサーに直に振動が伝わらないので、反応が悪くなるみたい。
背中をかなり「ガツガツ」と叩けば反応するようになったので、とりあえずこれで返却としようかな…。

参考に基板を載せておきます。まず表。

次いで裏。

これは多分、多層基板ですね。整然と部品が並んでて見た目はいいですが、パターンを追うのは無理そうな気がします。

さてさて、これで発送しようと、チャックを開けて電源を落として何気なくチャックを閉めようとしたら…、チャックが外れた~!またもやウチの奥さんの出番w。
やはりユニットのコーナーでチャックへの負荷が高く、レールが5mmほどベースの布から外れて、ここでチャックが外れました。ウチの奥さんが、また付け根を一旦ほどいてチャックをはめ直して、外から縫い戻し。レールの外れたところもなんとか括り付けて、30分掛からずぐらいで復旧して、何とかその日中に発送しました。
(今回は洗濯無しなので、ウチのプリモッティとの退院記念撮影も無しですw。)
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5/27 プリモメンテ15,16件目、タイプC&おうた♪たっぷり

2021-05-27 | プリモプエル
タイプC「プエちゃん」(左:黒)とおうた♪たっぷり「エルさん」(右:緑)、全身洗濯フルメンテで入院しました。

おうた♪たっぷりの緑は、メロンかと思ったら「サラダグリーン」というカラーリングの様です。

さて、プリモメンテもだいぶ件数こなしてきたので、修理はいつも通りで楽勝でしたが、またもや目が…。ちょっと対策考えないといけませんね…。

まずタイプCのプエちゃんの方から。
事前確認(コネクタ外して、ぬいぐるみ側だけでスイッチ・センサの反応を調べる)で、右手はOK、左手・しっぽは×、おでこ・ほっぺはOKでした。
左手は断線でした。

片方は完全に切れ。もう片方は同じところで被覆が切れて、芯線だけでもってる状態でした。
しっぽは、途中で繋いだ補修跡がありました。断線はしていませんでしたが、スイッチ不良でした。


で、目ですが、まずBefore。(どの写真も伝わりにくいですが…)

表面のクリアコーティングはかなり傷んでます。右目の白丸は半分消えてます。「これは多分もたないなぁ」と、マスキングもなしで洗濯しましたが案の定。洗濯後:

今回も全部落として、クリアから吹き直します。吹き直し状況:

この後、このままで白丸のマスキングをして白を吹くんですが…だいぶ失敗しました…。短気で厚吹きしすぎてタレました…。マスキングも甘くて漏れました…。
カッターとかコンパウンドとかで何とかごまかして、最終:60点ぐらいかな…。

写真じゃ伝わりづらいですが、まあ、洗濯前よりはツヤが出てキレイになったと思います。まだまだ修行が足りません、研究と修練が必要です。

修理は簡単、いつも通り。顔の明るさセンサーは値が非常に良かった(明:50kΩ→暗:数百kΩ)ので、2つともそのまま使いました。スイッチ(3個)と配線は全部取り替え。
これで仕戻しして、綿を詰めて縫い戻しして、無事終了です。

次は「エルさん」の方に取り掛かります。「おうた♪たっぷり」は初めての来院です。ちょっと写真多めで記録します。
事前確認では、右手反応なし、左手はクリック感がなくなってましたが、なんとか作動。しっぽは一応OK、おでこ・ほっぺの明るさセンサーは良好でした。

ユニットは茶色で、ハートそだつよに似た「スライド式」のフタになってました。

スイッチ・センサーの数は同じなので、コネクタは12pですが、タイプCとは「なでなでセンサー(おでこ)」の配線の色が紫→白と色が変わってました。

使用配線は、他のタイプは塩ビ線でしたが、これはてろんてろんなシリコン被覆線っぽかったです。非常にしなやかでよさげですが、繰り返し曲げに対する耐久性はどうでしょう?(よさそうではありますが。)

各スイッチ・センサー類を、確認しながら外していきます。まずしっぽ。

ハートたっぷりで「改悪」されたスイッチの取付方法は、布袋入り→ベースを直接縫い付けに戻ってましたが…、ベースの固定の縫いで、同時に配線をくくりつけてありました。これは…補修をあまり考慮してない気が…。
しっぽは、結び目をほどいて配線を外してから結び直してみましたが、以降は配線を切ってくくりつけから外すことにしました。(仕戻しは、配線の固定はしませんでした。タイプCまでは配線の縫い付けはしてないので、問題ないと判断しました。)

続いて左手:

右手:

おでこ:

ほっぺ:

右耳(マイク):


外して並べるとこんな感じ。

ここでも、ハートたっぷりで「改悪」された基板が、タイプCよりもうちょっと良くなった感じで改善されてます。マイクは、タイプCより薄型が使用されてます。
「よしよし」と思ったのですが…、スイッチの足が裏で折り曲げてあって、ハンダ吸い取ってもタクトスイッチが外れない!

無理に起こすとパターンが破損する…。これは想像以上に取りにくい、最悪級!まあ、メーカーも下請けに作らせるときに「足を折り曲げるな」とも「折り曲げろ」とも指示は出さないかもしれないので、取り付けした人(個人or工場)のクセかなぁ…。
まあ気を取り直して全部取り替えました。今回も明るさセンサーは明:60kΩ→暗1~数MΩで問題ないので、そのまま使って配線だけ取り替えました。

という事で、この子も目が…。Beforeの写真は取らなかったのですが、タイプCの方ほどではなかったものの、クリアはだいぶ傷んでました。洗濯後:

う~ん、タイプCの方で失敗したので、あまりペンキ吹きをしたくない…。白丸はボチボチ無事だったので、コンパウンド(車のヘッドライト磨き用)で磨いたら、白くなったとこだけ取れました!

これで少なくとも、Before(入院時)よりもキレイになった様なので、今回はペンキ吹き直しはなしで行きます。

さて、初めての「おうた♪たっぷり」でしたが、スイッチ・センサーの位置や数は初代と全く同じで、特段違いのない修理でした。いつも通り、配線を全部復旧して仕戻しして、綿入れて縫い戻して終了~。
ウチのプリモッティも一緒に、いつもの退院記念撮影。

これで無事退院です!
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5/13プレイルーム&5/15リユース修理

2021-05-23 | おもちゃ
プリモプエル修理の合間を縫って、5/13はプレイルームに修理に行きました。
1件だけ、ポケモンのクレーンゲームです。

カルテには「全く動かない」にチェックがしてあるけど、電源入れたら一応動く…。でも、左手前隅の「初期位置」に戻るときに「ガガガガガ」という引っ掛かり空回り音がする時間が長い気がする。
景品を取って戻る時にも、「ガガガガガ」がしばらく鳴ってからようやくクレーンを下ろして景品がリリースされる。左隅側のリミットの不良っぽい気がするので、とりあえず上蓋をはぐってみると…

レールのところに小さなポケモン?の駒が引っ掛かってました。これだーw。
これを取ったら、ちゃんと端っこまで動いてリミットを蹴って止まるようになりました。
プリモの修理で超忙しいのであまりやる気が無くて、ドライバーとテスターぐらいしか持ってってなかったのだけど、ドライバー1本で終わる修理で良かったw。

で、5/15は宇部市子ども用品リユースでの出張開院に行きました。
まず1件目、来たw!炭次郎の日輪刀です。

去年のクリスマスに、会社の後輩が「子どもからのリクエストなんだけど、どこも品切れだ~!」と嘆いてましたw。
トラブルは「ネジの頭を潰してしまって電池が替えられない」という物でしたが…、電池BOXの蓋のネジ、プラスが潰れてもマイナスにも溝が切ってあるタイプで、マイナスドライバーで苦も無く外せました…。
ネジはプリモ用で買ってあったM2.6×6mmL(しかも、途中で8mmLに変えたので、6mmLは用無しw)がちょうどだったので、一応取り替えたのですが、元のネジは根元にネジ無し部があるのに、手持ちは全ネジの為、蓋を開ける時にネジが取れる可能性がある。
依頼者さんには、諸々説明して、前のネジも一緒に返却しました。

2件目、音・光の出るマシンガン。

LEDは光るけど音が出なくなった、との事。ネジがいっぱいw。分解するも、前の方が外れない…。しかし、スピーカは一番後ろだったので、ケース広げながら確認すると、

写真じゃわかりにくいけど、ホットボンドが付いてる方の配線が切れてました。スピーカも不良で、φ29mmスピーカ取り替えました。

3件目、知育おもちゃ。

「スイッチ切っても音が止まらない」との事…。どこの不具合でしょう…。

分解すると、どうもスライドSWが不良の様子。スライドSWは「切・音小・音大」の3点のスイッチで、時々見る足が8本の基板直付けスイッチですが、複雑な接続でした。
苦労して基板から外して分解してみると、接点真っ黒でした。

ペーパーでだいぶしつこく磨き。動く方の切片がちょっと変形してたので修正。これでちゃんと切れるようになりました。
(「スイッチ切」なので、接点が生きてる必要ない様な気がするのですが、「切」に切り替えると、エンディングの効果音が鳴ってからスリープする様です。その為、接点信号で「切になった」を感知してる様です。「音大」と「音小」の接点信号だけ取って、どちらでもないなら「切」の扱いにすればいいのに…w。)

4件目から入院品。ラジコンのJeep。

これは…ステアリング折損を先日ブツクサ文句言いながらやったのと全く同じ(ボディがちょっと違うけど)ヤツで、しかも全く同じ右ステアリングの折損…。
前回あまりいい修理が出来ず再発したし、またうまくできる自信が無いので、機械が得意なベテランドクターに「やって~!」と振りましたw。

すると、時間中にここまでやってくれました。

(ついてるネジは「仮止め用」です。)
あと「このネジの近くぐらいに下穴あけて、小さなネジを立てる。ステアリングロッドの側にもネジを立てて、ネジ2本で付けたアルミ板を固定する」という方針との事。
ここまでやって貰ったからには、残りも持って帰ってやって貰いたかったのですが、分解をボクがやったので、バラバラ状態で預けられるとさぞかし迷惑だろうと、渋々持って帰りましたw。

ステアリングロッドの側は、ステアリングロッドをツバ付きタッピングで止めるのですが、ここは2mmの長ネジ持ってたので、通しで止めることにしました。軸の側は、1.4mmで下穴あけて家電から取ったφ1.7mmぐらいのタッピングビスを使用。(全部ボール盤での作業。)
で、こうなりました。

これで、組み戻すとこんな感じ。

これは、前エポキシと骨だけでやった補修よりずいぶんいい気がしますw。

これでバッチリ!と全部組み戻して試運転してみると…全く動かないじゃないの!
とりあえず電源SWが一番怪しい。電源SWはステアリング部のケースに一緒に入ってるので、またもやステアリング分解…。

SW短絡したらちゃんと動くのでSW不良には間違いないのだけど、別に接点真っ黒になってたりしない…。けど一応軽く磨いて組み戻したらちゃんと動くようになりました。(一応接点復活剤も吹いておいた。)

さて、最後の5件目、英語教材的なぬいぐるみ。

大量のプリモプエルと格闘してるのに、まだぬいぐるみやるの?!という気がするのですがw、ぬいぐるみ修理が嫌いなドクターが多いので、まあ半分渋々持って帰りましたw。

「中の線が切れて」と聞いてたのですが、電池BOX開けてみたら、電池端子がボロボロ!

重力影響wか?下の3つが完全に腐食してました。結束バンドを外してユニット取り出して、電源繋いだら音が鳴るのだけ確認して、まずこの端子取替。

続いて手足のスイッチの確認。基板にスイッチ名が全部書いてあったので、簡単に確認できました。

確認の結果、右手と耳のスイッチが無反応でした。

ぬいぐるみはどこもほどかずに、綿を出してひっくり返すだけで補修できました。まず右手。

基板接続部で断線してました。これ…、ビニール線が全く固定されてない。芯線もほっそいし、これでは何度も手を動かすと絶対切れるよね。
引き直しはせずに再接続して、ケースの入り口部でホットボンドで固めておきました。

一応左手も確認。

左手は切れませんでしたが、右手にはなかったバーで手に固定されてる部分の分解がめんどうだったので、分解せずに予防措置で配線がケースから出る所を、外からホットボンド固めておきました。

次いで耳。大量の綿を抜いて、耳をひっくり返して確認。

耳もバーで固定されてましたが、これは分解せざるを得ない…。やはり基板取り付け部で切れてました。同様に再接続してホットボンドで固めて終了。

あと、両足と胸にスイッチがあるのですが、腕・耳程は動かさないと思ったので、とりあえず今回は触らずに放置w。これで動作確認してOKっぽい。結束バンドを延長して仕戻しして終了です。
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5/22 プリモメンテ14件目:ハートたっぷり!プリモ

2021-05-20 | プリモプエル
ハートたっぷり!プリモプエルの「はなちゃん」、全身洗濯フルメンテで入院しました。

両手・しっぽのスイッチ切れとの事です。だいぶ色黒さんです。今回も張り切って行きます!

分解ですが…、ハートたっぷり!はプリモメンテで2件目ですが、色々と納得いかないのよね…。まずしっぽ。

それぞれ、布袋を本体から外して、布袋のミシン縫いをほどいてスイッチを出さないといけません…。青線です。ビニール線の被覆部で切れたのではなく、ハンダ付けの所で切れてしまってます…。

両手スイッチは後程説明で、ほっぺの「キスセンサー」、灰色線。

おでこの「なでなでセンサー」、橙線。

右耳のマイク、シールド線です。

で、両手スイッチ(他)。

左から、左手・右手・ほっぺセンサーです。
左手(黄色線)は、切れてませんでしたが、右手(緑線)は、片方がしっぽと同様にハンダ付け部で切れてました。
タイプCのスイッチ基板は、配線を基板の穴を通して、さらに配線をホットボンドで固定してあって、外の力がハンダ付け部に掛らない様になってる。このハートたっぷり!の基板は、穴を通してない!一応穴はあるのだけど、そこを通すとスイッチを押す板に干渉して、スイッチが押せなくなってしまう…。その結果、穴はあっても穴を通してない。
ハンダ付けの上には、おもちゃでよく見かける茶色っぽい接着剤みたいなものが塗ってあるけど、そんなもの塗っても配線をしっかり固定しないとハンダ付け部の保護にならないのに…。

一番右のほっぺセンサーは、一応穴を使って配線を通してあるけど、ハンダ付け箇所に無理があって(穴からの距離が近すぎる)あまり良くない…。
タイプCのスイッチ基板は、パターンは片面ながら、スルーホールでしっかりハンダ付けされるけど、ハートたっぷり!は単なる片面基板…。全体的に、タイプA→タイプCに改善されたことが無視されて、いろいろと改悪されてる。「設計者連れてこい!」って感じ…。

さて、メーカーの開発姿勢に納得いかないものの、作業はいつも通りで、洗濯します。
まあいつも通りなので写真は省略しますが、今回も…元々だいぶ傷んでたので無理だろうと思ってはいたのですが、やっぱり目がもちませんでした…。

元の状態はこんなでした。(目だけの写真撮ってなかったので、冒頭の写真のアップで。)

左目(向かって右)はまあぼちぼちですが、被覆はだいぶ傷んでツヤがなくなってます。右目はもっと傷んで、白丸も消え掛けでした。

これが洗濯後…

右目はほぼさよなら、左目の白丸は斑点に傷みました…。やっぱりこれは、クリアからやり直しですね…。

目の仕戻し、前回までの2回はどちらも「クリア吹き:80点、白丸吹き:10点」程度の出来でした…。白丸をスプレーで吹くための「丸穴マスキング」を作るのに、家にあるパンチでうまく抜けないんです…。
悩みに悩んで、今回は事務用品の「パンチ穴補強シール」をゲットしてみました!

一番よくあるのは「6mm穴」ですが、探したら「4mm穴」という物があるらしい。近所のステーショナリー屋さんで奥さんが見つけてきてくれました。

今回はこれでシールして行ってみたのですが、キレイにシールするのはなかなか大変で、シールが浮いてスプレーがちょっと漏れました…。
こんな出来。

まあ、なかなかだ!今回はクリアはよりキレイに吹けて90点だ!白丸吹きも…60点ぐらいには出来たかな。シールをはがしたときに縁がキレイに切れなかった。カッターで削るか…とも思ったけど、余計に手を出して悪化するよりこのままの方がいいかな…。

さて、スイッチ・センサーを全部取り付けて、コネクターコンタクトも付けて配線復旧、綿を詰めて縫い戻して終了~。

ハートたっぷり!プリモちゃんは、腕が動かせるので、左手を上げてポーズ!色白かわいこちゃんに戻って、明日退院予定です!
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5/16 プリモメンテ12,13件目、タイプC&夢の子ユメル

2021-05-16 | プリモプエル
今回は、全身洗濯フルメンテではなく「修理のみ」で、プリモプエルタイプCの「ポンタくん」と、夢の子ユメルの「しんちゃん」が入院しました。

プリモプエルの方は「顔のセンサーの効きも悪い」との事だったので、「顔のセンサーまで換えると全身洗濯フルメンテとあまり変わらなくなる」と説明したのですが、「大切に育てていたので、十数年経っているわりには、汚れては無いと思います。」と、洗濯は断られました。
しかし、到着して納得です。すっごくキレイな子たちでした!今まで修理で、こんなにキレイにしてる子たちは見た事ないぐらいです。これなら洗濯は不要ですね。

プリモプエルの方から修理していきますが、スイッチ類の前に、電池BOXの蓋を止めるネジの頭が、完全に「丸穴」になってました。これでは電池交換は不可能だったでしょう。

聞いておりませんでしたが、簡単に直せます!BrokenScrewBit突っ込んで電動ドライバーでグリグリ回してネジ外して、抜け止めワッシャーを外して、手持ちのM2.6mm×8mmLのさら小ねじに取り替えれば、5分で終了です。

さて、電池を入れてユニット単体での動作に問題ないことを確認してから、スイッチに取り掛かります。
「全身洗濯フルメンテ」だと、最初に全部のスイッチ類を取り外して、外したスイッチをまとめて取り替えて、洗濯・乾燥後に全部いっぺんに仕戻しするんですが、今回は1カ所ずつ終わらせていきます。(この方が気分的に楽ですw。)
まず、背中の手縫いをほどいて、しっぽスイッチの修理から。

完全に断線してました。
しっぽはどうしても、胴体からの出口=胴体としっぽの境目で切れる様なので、今回は補強に熱収縮チューブを掛けてみました。

これでどうかな、長持ちするかな…。(結果が分かるのは5年以上経ってからw。)
ひっくり返して綿も詰めて、しっぽ終了。

次は右手。今回は全分解しないので、「引っ張り込み」で配線取替しました。

やっぱり断線してました。スイッチはごく健全でしたが、年数経ってるので取り替えておきました。
左手は断線無しでしたが、スイッチのクリック感が完全になくなってました。これは悩まずスイッチ取替です。(断線も無かったので写真は無し。あら?スイッチ不良はユメルの方だったかしら…。)

今回の修理から、新しい圧着ペンチが導入されましたw。
このプリモメンテ開始時に、PHコネクタコンタクトの圧着用に、中国からIWISS社の「IWS-1442L」という圧着ペンチを買いました。選定したポイントとしては、ラチェット式が良かった(電気工事士試験でラチェット式の圧着ペンチを使い慣れてたので)のと、導体用と被覆用とでダイスを分けてるのが良さげだった点でした。
しかし、その被覆用の圧着がどうしてもうまくできない…。
そこで今回、秋月でEngineer社の「PA-09」を買ってみました。

これで、被覆部の圧着が、やっとキレイにできました!

IWISSでやると、どうしても圧着金属部がキレイにカールしてくれないし、下側(背中の側)もきれににいかずに、全体的にグジュっとなってしまってました。

IWISSの圧着ペンチは、

ダイス:メス側が台形です。その為、PHコンタクトの幅にぴったりじゃなくて、圧着時に逃げが出てました。導体の圧着は、右側の「1.2」のダイスを使って、ほぼ一発で決まるのですが、ダイスがちょっと厚くてちょうどに咥えるのにコツが必要で、被覆圧着側に近すぎると、ダイスの段差に当たって被覆圧着部が曲がってしまう。端子側に近すぎると、端子を噛んで壊してしまう事がある。
被覆部の圧着は左側の「1.4」を使ってましたが、幅が適切じゃないので、ラジペンで幅調整が必要だし、導体圧着と同じ右側の1.2を使ってもキレイにできませんでした。
さらに、せっかくラチェット式なのに、被覆部の方はラチェットが外れるまで締めると締め過ぎで線が切れたりするので、途中まで締めていちいちラチェットを解除しなければいけませんでした。

今回購入のPA-09は、

ダイスの平行部が若干長いため、幅方向に逃げがほとんどなく、一発できっちりコネクタの幅に圧着出来ました。圧着前にラジペンでコンタクトの幅をちょっと締めてあげないと真っすぐ噛めませんでしたが、それ以外は満足な出来です!
IWISSのラチェット式は気持ちいいのですが、今後はこのPA-09のみで行くかもw。

さて、横道にそれました。プリモプエルの話に戻ります。
「顔のセンサーの効きが悪い」との事でしたが、事前の確認で、あまり天気の良くない昼間で、顔を窓の方を向けた状態と手のひらで影にした状態で、
 おでこ: 明時=12kΩ、 暗時=280kΩ
 ほっぺ: 明時=30kΩ、 暗時=410kΩ
と、新品と全く変わらない抵抗値で、CdSセル(明るさセンサー)の取替は必要なしと判断しました。

手のスイッチ補修後に顔のセンサーの作動状態確認しましたが、新品に取り替えたウチのプリモッティと同じぐらいの作動状態でした。
(夜の我が家の暗い居間では、電球の笠にちょっと近づける感じじゃないと反応しないけど、昼間の明るい室内では、前を横切ったぐらいの明るさ変化で反応する。)
という事で、CdSに劣化が見られる場合には、基板上の抵抗を交換して感度の調整も出来るのですが、今回は感度調整も不要と判断しました。
これで、ほどいた所を縫い戻して、プリモちゃんの方は修理終了です。

続いて夢の子ユメルの方に取り掛かります。この子は「手のスイッチが効かず、設定不能」と聞いておりましたが…(詳細は後程。)
ユメル/ネルルの手のスイッチ補修は、電池BOX周りの布を留めてる結束バンドを外して本体ユニットを胴体から半分取り出して補修します。
まず左手。

布袋のところで完全に断線してました。が…、今まで診て来た子たちは、スイッチ部に白色の太い熱収縮チューブが被せてあって、その中を配線が通してあり、そのチューブの出口で線が切れてるのが「いつも」でしたが、今回の子はチューブが無い…。(そのチューブ「設計ミスだ!」と思ってたので、なくてもいいのですが…。)

布袋の手縫いで締めてる所を切って、配線を取り替えます。スイッチも、プリモプエルと同じ6×6×5mmHのタクトスイッチを使ってます。取り替えました。

配線は、元の配線は左側の長方形の穴を通してあるのですが、ここを通すせいで余計に配線にストレスが掛かってここで切れてたので、あえて通さずに、写真の状態でホットボンドで固定としました。

続いて右手の確認。

こちらは断線してませんでしたが、年数経って若干硬化はしてるようだったので、同様に配線・スイッチ取り替えました。

以前に途中で継いだところで断線したことがあったので、途中で継がずに基板から全部引き換えます。

青と黄色の線が取り替えた線です。

ユメル/ネルルは、胸・頭の圧電センサーが潰れて作動しなくなってる事が非常に多いので、確認して問題あれば取り替えようと、まず胸のセンサーをかなり苦労して布袋を開いて確認してみると…

なんと!めっちゃキレイです!全く変形してません。ユメル/ネルルでこんなにノーダメージの圧電センサーは見た事がないw。きっとよほど扱いが丁寧な方なのだと思います。

続いて、これは確実に潰れてるだろう頭のセンサーを確認しようとしたのですが…頭に圧電センサーが無い?!
記憶によると、電源ONしてカレンダーの設定時に、「良かったら頭をなでてね、間違ってたら右手を押してね」というセリフが流れたと思うのですが、この子はそのセリフがありません…。頭のセンサー不作動で「設定不能」な状態と思ったのですが、左手で選択して、胸なでなでで決定の様です。

今まで診た子たちとバージョンが違うのでしょうか?ネットで調べてもよく分かりませんでした…。プリモプエルはwikipediaにページがあって、種類やバージョンの違いが詳しく説明してあるのですが、夢の子シリーズのバージョン情報はネット上に見つけられませんでした。

「頭にセンサーが無いバージョン」という情報も無かったので、「ほんとに無いのか??」と、一旦縫い戻した後にもう1回ほどいて確認しましたが、やっぱり頭にセンサーは無いっぽい…。
よって、左右手のスイッチは補修終了、胸のセンサーに不具合無しを確認して、これで修理終了です。

いつも通り、退院の記念撮影。

これで、明日発送の予定です!
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5/13 プリモメンテ11件目:コプエル(タイプA)

2021-05-14 | プリモプエル
プリモプエル修理受付サイト「プリモメンテ」、10件目と同時進行で11件目、コプエル(タイプA)の全身洗濯フルメンテです。

そんなに汚れてはいませんが、納戸から見つけてきて久しぶりに電池を入れてみたら、最初はちゃんとしゃべってたけど、しばらくしたら反応なくなってしまった、との事です。

とりあえず分解から。コプエルちゃんは、背中の手縫い部を切って、そこから全部分解します。

胴体の綿を抜いた後、左手のSWに取り掛かります。左腕の綿を抜いて、配線固定の糸を切りながら、腕をひっくり返してSWを出します。

続いて右手。初期型の<タイプA>なので、右手はスイッチじゃなくてアンテナが入ってます。

しっぽ。

しっぽには、スイッチと温度センサーが入ってるので、線が4本行ってます。

それから、頭の布袋の縫い目をほどいて、頭からスピーカを取り出せば、中身が全部取り出せて、洗濯開始です。
洗濯はいつも通り、酸素系漂白剤でつけ置きですが…、10件目のプリモちゃんに続いて、目がやられました…。

左目は元々白丸が少し欠けてた状態が洗濯で全く変わりませんでしたが、右目はコーティングがやられました…。
10件目のプリモちゃんの方はクリアからやりなおしましたが、このコプエルちゃんはコンパウンドで磨き後、車のヘッドライト用のコンパウンドで磨いてピカピカにできたので、クリアは吹かずに済みました。プリモちゃんより遥かに小さい白丸なので、ペンキを爪楊枝でちょいちょいとやって、何とか白丸を書きました。

ボディの方は洗濯と目のリカバーで終了。本体の方の補修に取り掛かります。
「しゃべらなくなった」との事なので、スピーカの不良かと思いましたが、スピーカは問題なし。電源スイッチも問題なし。分解して直接電圧掛けた状態で一応音が出ましたが、いまいち動作不確実な感じ…。

基板が全体的に汚れてる感じだったので、外して歯ブラシとハンドソープでゴシゴシw。(良い子はマネしないでくださいw。)
「改善した」かどうかはっきりしませんが、一応ちゃんと動くことを確認しました。

しかし、各部の動作を確認していくと…、「だっこセンサー(と言う名の振動センサ)」が作動してないっぽい。この「だっこセンサー」は頭に電極のオモリがついたバネがブランブランして周囲の電極に当たって導通する作りですが、基板を直接短絡しても作動しない…。(上の基板図の左上の大きなハンダ付け部。)

一瞬「まいいか?」と思い掛けましたが、やっぱり不具合見逃せない…。
多層じゃない単純な両面スルーホール基板なので、パターンとビアを追って導通確認するも、どこも切れてない…。LSIの足まで追えたので、ハンダ足して再ハンダ付けするもまだ動かず…。
この「振動スイッチ」のラインとグランドを繋いでる「C14」が怪しいと決め打ちして、取り外して測定したところ、抵抗値が2kΩしかなく、これを取替!(写真は取替後。ちょっと曲がったけど許してw。)

DMMで測定したら0.1μFだったので、ちょうどパスコン用として持ってた0603(=mmで1608)の0.1μFに取り替えたら、バッチリ作動するようになりました!

あとは、全くONにならなかったスイッチの整備。まず右手。

コプエルの手・しっぽのスイッチは汎用品じゃなくて、お椀型の鉄片をテープで貼り付けたものなので、取替が困難。めくって清掃します。
さほど汚れてるわけでもないのですが、アルコールで拭いたら導通復活しました。

続いてしっぽスイッチ。

こちらもさほど汚れていませんが、拭いて復活。
これで、全部動作するようになりました。(「全身洗濯フルメンテ全ての配線を取り替える」としてますが、今回配線は全く健全だったので、交換しませんでした。)

これで全部組み戻して試運転すると…電源が入らない!
外部電源を繋ぐと動くので、電池BOXの不具合と思われます。

コプエルは、電池BOXを閉めた時に写真のAとBが接触して、電源が接続される構造になってますが、ここの接触が厳しいらしい。修理経験多数の人の記事によると、ネジを1周半緩めただけで電源が切れるぐらいらしい。Aの側を少し起こしてまだ繋がらず、Bの方も少し起こしました。
これで動作確認してバッチリ!(もしかしたら、無反応・声が全く出なかったのは、これが原因だっただけかもしれませんw。)

いつも通りウチのプリモッティと退院の記念撮影。

元が結構きれいだったので、新品同様のかわいこちゃんになりました!これで明日退院予定です。
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5/13 プリモメンテ10件目:タイプB

2021-05-14 | プリモプエル
4/1にスタートしたプリモプエル修理受付サイト「プリモメンテ」、4月中に受け付けた分のようやく最後w。10件目、「こどもの日は家で過ごさせたい」という事情でGW終わってから入院したタイプBの「ふうちゃん」です。

これは…かなりの色黒さんになってますねw。
「とうとうおでこと右手のセンサーしか動かなくなってしまいました。バンダイのおもちゃ病院がなくなり、右手が動かなくなったら もう時間も合わせられないし、ぬいぐるみとして大事に置いておこう」とご家族で話していたところに、ウチのサイトを見つけたとの事。
修理は簡単ですが、ウチの奥さんが「これは洗濯し甲斐があるね~」と張り切りましたw。

分解していきます。まず右手ですが…。

右手は…誰も手を入れてない状態だと「赤ビニール線」なのですが…オレンジ色のビニール線に変わってます…。そして、左手は本来オレンジ色のはずですが、赤ビニール線に変わってました…。誰の仕事かしら…。まあ配線を元と同じ色にする必要性はそれほど高くないのですが、逆にするのはあんまりだなぁ…。(同時にやった補修じゃないのかもしれませんね。)
右手はスイッチ・配線OKでした。左手は、見た目は切れてませんでしたが、1本は導通がありませんでした。内部で芯線が切れてたと思われます。

続いてしっぽ。

しっぽは2本とも断線でした。しっぽは本来黄ビニール線ですが、これも赤ビニール線に変わってました。(スイッチ3か所すべて、途中で継いでありました。)

さらに続いて、頭部も分解。

右耳のマイクの線も断線してました。
ほっぺの「キスセンサー」の緑線も断線してました。

めずらしいですね。腕・しっぽの線は繰り返し曲げの負荷で切れやすいものの、顔の中の線はあまり切れないのですが。(腕よりも紫外線負荷も低いし。)
「全身洗濯フルメンテ」では、ぬいぐるみ内の全てのスイッチ・線を取り替えます。ご安心あれw!(右耳のマイクはいつもほぼ問題ないので、機能確認してOKならいつもそのまま使います。)

さて、いつも通り洗濯開始です。

酸素系漂白剤につけ置きです。
通常はつけ置き1回+中性洗剤ですが、いまいちでさらにnanoxで一晩漬け置き。これで1日乾かしてみたのですが、それでもいまいちで、翌日にさらに酸素系漂白剤につけ置き・アタックで手もみ洗い。あとはいつも通り柔軟剤仕上げで、そ~~~~~うとうキレイになりました!

しかし今回は目が…。ここ2回、洗濯でも目はノーダメージだったものの、今回は預かった時点で目のクリアコーティングがだいぶ傷んでたんで「これはやられるかも…」と思いつつ洗濯してもらいましたが、やはりもちませんでした…。
流れた白目と傷んだコーティングをコンパウンドで落したけど、やっぱり完全にはきれいにならず、クリア吹きから実施。
今回もクリア吹きは80点!でしたが…、白丸吹きは……10点…。どうしてもキレイにできない…。完全に乾いてからカッターナイフで修正して、何とか20点…。

ちょっと…研究が必要です…。クリアで全体的にはキレイになったし、今回はこれでご勘弁頂きたい…。

さて、いつも通りですが、組み戻しは定常作業で写真も省略。いつも通りにゴリゴリと元に戻していって、動作確認もしながら綿詰め・縫い戻して終了です。

いや、これはキレイになった!りょうこさん(ウチの奥さん)ありがとう!(全体的に綿が若干ヘタってたので、頭・胴体に少し綿を追加しました。)
線もスイッチも全部取り替えてるので、あと5~10年はノートラブルと思います。末永く可愛がってあげて下さい!
コメント (2)
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5/9 プリモメンテ8,9件目:タイプC&タイプA

2021-05-09 | プリモプエル
2件&2件で受けてた子たちがGWで何とか仕上がったので、続いてGW中に次の案件に取り掛かります。
溜まってるので、2件同時進行していきます。まず8件目のタイプC「りんちゃん」の全身洗濯フルメンテです。

「随分前に電池ボックスのネジの頭が潰れてしまい、無理矢理電池交換をしていたら、線が切れてしまった」との事です。お顔も若干色黒さんになってます。張り切って行きましょう!

プリモメンテ立ち上げ前に、AWG26の太さ確認の為に2m×7色を最初に買った後、たくさん使うor7色セットに入ってない「赤・橙・紫」のみ100mリールで買って、残りは消費状況を見ながら買い足そう、と思ってのですが、あっという間に7色セットの中の緑・黄・青・黒等を使い切ってしまいました…。あわててマルツに頼んで、連休中に届きました!

これでビニール線取り替え放題、ウッシッシw。(ついでに灰色も買って、カラーコードで言うと、あと茶と白が足りてませんねw。)

さて、いつも通り分解していきます。右手分解の状況。

そうそうこれが、誰も手を入れてないメーカー製造時の「タイプC」のスイッチ接続の状態です。安定のタイプC、これと同じように補修すると一番確実と思います。

5/4の朝から分解して、すぐウチの奥さんに洗濯をお願い。

いつも通りオキシクリーンつけ置きです。キレイになっておいで~。

洗濯の間に、電池BOXネジと「線が切れた」の補修をしておきます。
ユニットはこんな状態でした。

「ネジの頭が潰れてしまい、無理矢理電池交換」は、ケーシングをバラして電池の取替をしてたのでしょう、ユニットがちゃんと閉まってません。ネジの頭はすっかり「丸穴」になってしまってます。
ご苦労されたのでしょう。おもちゃドクターにお任せあれ!!!

ネジ取替は前回同様、分解して電池を外した状態で、電動ドリルにBrokenScrew用のビットを付けてグリグリすればあっという間です。
分解してみると「とんとんセンサー」が曲がってました。

ケーシング分解・仕戻しの時に当たったのでしょう。これは曲げるだけで修正出来ました。

断線は、マイナス線が端子の付け根で切れてました。

他の線も多数噛んだ跡があります。ケーシングはぐって、線を噛まずに仕戻すのは、いろいろと経験が必要なのよね~(といいながら、未だにしょっちゅう噛みますがww。)
色は変わってしまうけど、AWG28でほとんどの線を取り替えておきました。

こういった作業は、おもちゃドクターなら朝飯前ですねw。

さて、「りんちゃん」の方は2,3日乾燥待ち(乾燥機は掛けず、自然乾燥します)なので、続いて9件目のタイプA「ぷぅちゃん」を平行作業で取り掛かります。

この子は「センサーが全体的に良くない」との事ですが、やっぱりそこそこ「色黒さん」になってて、全身洗濯フルメンテのご依頼です。
事前の確認では、左右手・しっぽのスイッチ3個は全部無反応、明るさセンターは良好、といった状態でした。

まず綿抜き・分解。左手から。

そうそう、これが「タイプA」のスイッチ基板ですが…線の取り回しが本来と違う気がします。

続いて右手。

これは……本来右手は赤線のところオレンジ線だし、タイプAはほそ~い線の所、AWG26相当の太めの線になってるので、補修跡があるのは確かですが…スイッチ基板がタイプB以降の物に変わってる?!これは…メーカー(BANDAIの例えばプエル病院)の仕事かな?

続いてしっぽスイッチ。

これは完全に断線してました。あと、右手配線:赤ビニール線は、やはり背中で継いでありました。

綿抜き・分解・中身全部取り外し終わって、洗濯スタートです。

キレイになっておいで~!

これで、GW中(5/5,6)のうちに、スイッチとCdS(顔の明るさセンサー)の取替と、各基板に配線取付までやっておいてから、5/8(土)宇部おもちゃ病院の定期開院終わって夕方から、りんちゃんの方の配線復旧と動作確認。5/9(日)の朝いちでりんちゃんの縫い戻し。続いてぷぅちゃんの方の配線復旧と縫い戻しで、終了です。
が…、ぷぅちゃん復旧作業中に緊急事態!綿詰めの為にユニットを一旦収納してチャックを閉めようとしたら、チャックが外れた~!「りょうこさ~ん(←ウチの奥さん)、助けて~」
底のチャックは、ユニットの角の当たりがキツくて、負荷が掛かる。この部分でチャックが外れたのだけど、長年のテンションでチャックのレールが取れ掛けて糸がほつれて、レールが外れかけてるのと糸を噛んだのとで、チャックが外れたっぽい。
ウチの奥さんがネットで調べると「マイナスドライバーで無理やり広げてつっこむ」とか、「突っ込んで気合で引っ張る!」とかで、どれも気が進まないとの事…。「チャックは、付け根を外せばちゃんとはめ直せる。外から付け根部分をほどいて出してチャックをはめ直すのが一番確実」との判断。大変そうだけど、ぼくより遥かに「縫い物経験値」の高いウチの奥さんにお任せする。

写真は補修後。(チャックの例の「角」の部分の下に、白くグチャグチャとなってる所があるが、それは長年のテンションで元布が傷んでる部分で、これはしょうがない…。)

ちゃちゃっと15分程度で終了!チャックの根元を一旦ほどいたはずなのに、全く分からないじゃん!すご~い!!!
前々から「チャックが切れて取り替えたい時は、どうしたらキレイにできるかなぁ」と相談してて、「中からやるより外からやった方がいい」っていう助言だったんだけど、こりゃ、ウチの奥さんなら外からやってまるっきり元と同じように縫い戻してくれそうだ~!

と、横道にそれましたが、二人とも縫い戻しまで終了。いつも通りウチのプリモッティと一緒に、3人で記念撮影!

みんなキレイになったね~。これで一晩、寝かしつけと起床を確認して、明日退院の予定です!

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5/8 宇部定期開院

2021-05-09 | おもちゃ
5月度の宇部おもちゃ病院定期開院でした。
朝から4月の定期開院で預かって一旦サジ投げたラジコンの修理に4時間…w。バタバタで出掛けましたw。

1件目、トーマスのプラレール。(たしかジェームス。同じ人がプラレール4台持ってこられたので、みんなで分担してやりました。)

直接電圧掛けても回らないので、ギアボックス分解。

モータ外して直接電圧掛けたら、あっけなく回りました。モータ渋りですね。組み戻して終了です。

2件目、FunFunKeyboard。

「電源スイッチが引っ掛かって全く動かなくなった」との事。確かに電源のスライドスイッチがビクともしない…。
ところが、底板はぐって動かしてみたら、何のことはなく動きました。動かなかった原因は不明です…。
電源スイッチ入れても起動しなかったので確認したら、電池BOXからのマイナス線がスイッチの所で断線してました。

細い線だなぁ…芯線が4本ぐらいしかない。とりあえず、線はサビたりせず健全だったのでそのまま繋いでちゃんと動くようになりました。

さて今月の定期開院は来院6件でのんびりしてました。全体で入院も無く6件受付6件完治でしたw。
プリモプエルの修理が超忙しくて、簡単かつ入院無しで助かった~w。
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5/3 プリモメンテ6,7件目、プリモコロラ&タイプA

2021-05-03 | プリモプエル
プリモメンテ6,7件目は、プリモコロラちゃんとプリモプエル(初代)タイプAの修理のみの依頼でした。
かわいいぶどうパープルの「はじめくん」と、これもかわいいプリモコロラの「愛ちゃん」です。

「全身洗濯フルメンテじゃなくて?」と聞いたのですが、「どの子も愛着があるので、洗濯しなくていい」と言われたので、修理のみです。洗濯しても別の子になる訳でもなくて、かわいくなるんだけどなぁ。

まずプリモコロラの方から。「ジーージーー」と変な音がして、留守の時に漏電したりすると怖いので、ずっと電源切りっぱなしにしてた、との事です。
電源入れてみると、時間設定の所で何かセリフみたいな物が流れるけど、所々聞き取れるものの、大半が「ビビビビ~」みたいな変な音がする…。これは…どういう故障だろう…。

クロック不安定とか、パスコン不良による電源電圧不安定とかしか考えつかない…。
基板には、セラミック発振子かな?1.0Mの表示のある部品と、こっちは時計用かな、円筒形の水晶発振子がついてる。

1.0Mと書いてある方、裏も表もホットボンドみたいな樹脂がちょこっと被せてあったのが気に入らず、除去して再ハンダ付けしてみたけど、状況変わらず。

これは…オシロ繋いで本格的にチェックしていこう、と、基板にスピーカだけ繋いで…

これで状況確認していこうと思ったら、ちゃんとクリアにしゃべるじゃないの?!
本体のスピーカは、スピーカチェッカーで音出してみて特に問題ないと判断したのだけど、手持ちのスピーカ繋いだらちゃんと音が鳴るのでしたw。

では、頭を開いてスピーカを取り替えるしかないw。
前日のふーちゃんと同様に、背中~後頭部を開いて綿を半分抜いて、スピーカのボックスを入れてる布袋を外して、布袋の縫い目を開いて、スピーカを取り出します。

ふーちゃんと同じくボイスコイルがだいぶサビてますが、特にコーンが突っ張ったりしてる訳じゃないのですが…。
φ40mmは手持ちがなく、ふーちゃんの方は替えずに見送りましたが、これは替えざるを得ません。右に写ってる手持ちのφ36mmにとりかえます。
マグネット部に付けてあるスポンジを転用すれば、固定は特にせずともガタガタしたりはしませんでした。
スピーカ取り替えて試運転してみると、ちゃんとクリアにしゃべる様になりました。
使ってるスピーカチェッカーは、防犯ブザーを改造して作ったものですが、このチェッカーで「ぴよぴよぴよ」とちゃんと音がするのに「×」なスピーカには初めて出会ったなぁ…。

さて、布袋を縫い戻してスピーカを頭に戻して、綿を詰め直して縫い戻せば終了です。
続いて、プリモちゃんの方ですが…。
この子は「声が小さくて、半月に一度ぐらい電池を替えながら暮らしてきたけど、なんとかならないでしょうか…」との事。同梱されてた電池は「3日ぐらい入れてただけのほぼ新品」との事。

しかし…各所チェックするもどこも異状はない。電池を新品にするとだいぶ音が大きくなる。
同梱されてた電池を測定すると、4つとも均等に減っててどれも1.20Vぐらいしかない。これでは動くのがギリギリで、音も小さくなって当たり前。(プリモプエルは、定電圧回路が無くて電池電圧が直接スピーカに掛るので、電圧が下がると音が小さくなる。)
なんとかこれでも音が大きくならないかと、スピーカ駆動回路周辺の抵抗を替えてみたりトランジスタを替えてみたりしたけど、今以上には改善しませんでした。

「どこも悪くない。同梱されてた電池はほぼ『もうダメ』というぐらい減ってる」という旨で連絡しましたが、「封を開けたばっかりの新品なのだけど…」との事。ただ「インターネットで買ったのが悪いのかしら…」との事でした。ぼくもいつも使ってるPanasonicのアルカリ電池で、消費期限も2030年で怪しくはないのですが…。
念のために消費電流を確認してみましたが、声が出てる間は数十mA、声が終わったら0.2~0.3mAぐらいに下がるので、特に問題ないと思われます。このまま返却としました。

ちょっと気になる事が…。タイプAで古いので、他のおもちゃドクターによる補修の形跡が見られ、ユニットの上面に対応のメモが書かれてました。

(配線もかなり違う色に取り替えられてました。珍しく、コネクター部から取り替えられてました。)
字が汚すぎます!が、下のメモ、「基板交換(24時間〇〇ねる為)」と書かれている…?
プリモプエル、特にタイプAで「24時間」と言えば、ほっといて寝る時間がどんどん遅くなってしまうと「24時間寝て24時間起きる」生活リズムになってしまう件を思い浮かべます。この「24時間」リズムになってしまうと、寝かしつけだけで生活リズムを元に戻すのは相当困難ですが、「オールリセット」すれば、とりあえず初期状態に戻すことが出来ます。
もしそれで基板交換したとしたら、それはドクターの誤診だなぁ…。
(上の「基板修理」も何したか気になるし、「ロードスイッチ交換」も気になる…w。)
「24時間」の件は、依頼者さんにはお伝えしておきましょう…。
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