koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

6/8 宇部定期開院②

2024-07-11 | おもちゃ
いろいろと忙しくてアップ遅くなりました、6/8の宇部おもちゃ病院定期開院での入院品の残りです。
残ってた物の中で簡単な物から。プラレールの音の出る車両(新幹線の2両目)です。

これは、とあるドクターが個人的に持ってきたものだったので「次の開院日までにやればいい」と後回しになってた物です。そのドクターが開院日に修理してて、「スピーカがダメ」との事でφ29mmスピーカ予備品をあげて取り替えたのですが、「ジジジ…」みたいになノイズが鳴るだけでセリフ等が出ない…。「諦めて修理不能にします」というので、「電圧不足な気がする、電源回路を確認させて」と預からせてもらいました。
が…、スピーカの不良でした。ボクが渡したφ29mmSP予備品が最初から不良だったのでしょうか、SP取り替えたらちゃんと「新幹線をご利用いただきありがとうございました」みたいなセリフも出ました。
(トイスピーカの不良は、コーンフィルムが微妙に突っ張って変な音になるとかいろんなケースがありますが、外観に異常もなくノイズみたいな音しか鳴らないケースは初めての気がするなぁ。)

通算9個目、たまごっち。

「充電できない、電源も入らない」との事。USBの「マイクロB」コネクタでの充電ですね。「確か手持ちがあったはず…」と手持ち部品をひっくり返したらやっぱり持ってたので、「コネクタ不良だったらコレに取り替えます」と預かりました。

ネジ隠しを外して分解。

USB刺してみて電圧測ってやっぱりコネクタ不良っぽいので、予定通りコネクタ取替。

いつどこから買ったっけかなぁ…、写真のコネクタに取り替えます。(写真は既に取替後で、右が外したヤツ)

リワークステーションで炙ったら、ちょっと温度が高すぎたかな、炙ってる途中ですぐに風でスルっと取れた。けど、こちらから見て左から2番目のランドが一緒にモゲた…。
この左から2番目の端子は、ホスト側ではV-に繋がってるらしいけどデバイス側では多分NCで、それでモゲたんだろう、「悪影響無し」としよう。
再接続は、ランドから端子が少し浮いてるように見えたので、リワークステーションじゃなくて手ハンダ付けしたけど、SSOPピッチで厳しかった…。信号線が2本ともちゃんと接続できたか自信が無い。パソコンに繋げてみてUSBストレージとしては認識されなかったけど、ネットで調べてもパソコンに繋いでどうなるか分からなかった。
とりあえず充電出来て電源が入る様になったので、これで完治としておこう。

外したコネクタ「ほんとにダメだったか」確認の為に、ガワを外して確認してみた。

一番左の先端が少し欠けてますね。これでダメだったんでしょうね。

最後、通算10個目、ミミクリーペットです。(タカラトミーアーツの「純正ミミクリーペット」です。)

他のドクターが対応してて、電源線が×→プラマイ両方とも取替、SWはOKそう、しかしウンともスンとも言わない…という状況で、マイコンで換装案件を覚悟して預かって帰りました。

基板はこんな。

電源ラインがよく分からない…と思ったら、電源が単2×3=4.5Vに対して、右下の3端子の素子が多分3端子レギュレータで、3.3Vに落として使ってる様です。
・電源は3.3Vちゃんと掛かってる。
・マイク両端に電圧が掛かってない。(マイクへの電源供給はデバイスからと思われる。)
・「マイクへの電源供給ラインだけの死亡」の可能性もあるかと思い、マイク信号ラインをテスター(抵抗モード)でつついてみたけど、録音・再生はスタートしない。
といった事で、「COB不良」と判定。

しかし…ミミクリーペットは、いつもネットとメールでお世話になる先輩ドクターがプログラムを作ったり、それを元に換装基板を作って配布してるおもちゃ病院があったりして、COB不良で直らない故障が多すぎる気がする…。
COB不良は基本的に「モールド内でのボンディングワイヤー切れ」だろうと思うのだけど、やはり切れやすいとすれば、一番電流の流れるVddラインかGNDラインだろう。であれば、電源ラインを加熱したら一時的にでも復活する?
と思って、上の写真の矢印の部分をハンダごてで加熱してみたら、案の定起動した!
けど、やっぱり1分ぐらいしたら冷めてまた無言に戻る。
宇部おもちゃ病院の往年の先輩の「一か八かの起死回生」ネタで、「ドライヤーでCOBを加熱して、火傷覚悟で親指でギューっと押す」という技があるので(w)、念の為COBのモールドを240℃設定のハンダごて当てて押してみたけど、ビクともせなんだ…(熱硬化性樹脂だよね…w)

という事で、COB不良でマイコン換装でしか直らない。逆を言えば、マイコン換装すれば直る(元の機能が復活出来る)。
前回「たしか苦労してやったよなぁ」とブログを探すと、ミミクリは2022/7月にやったっぽい。それ以外では、2023/1月に録音メロディの再生をやってるっぽい。それから1年半経過だね。年1回ぐらいしかやらないと、億劫だし忘れるよねw。
しかし、出来ないのなら仕方ないけど「出来るけど、面倒だからやらない」では、もはやおもちゃドクターの資格なし…。面倒でも出来るならやるしかない…。(「出来ないのなら勉強して出来るようになるべき」と言えばそれはそれですけどw。)

いつもの様に「つつじが丘おもちゃ病院」の大泉さん製作のプロジェクトを使わせて頂きます。
回路は少し変更。スピーカ駆動のFETが「スピーカの逆起電力で壊れる」というトラブルが起きるらしいので、前回はスピーカにダイオードを直列に入れて保護としたのだけど、「それならトランジスタ駆動の方がいいんじゃない?」と、FET→SS8050に変更。モータの駆動もSS8050を使用。

前回も手書きで基板検討して作ったけど、どうも「2年前に手書きで書いた絵」は信用できない…w。今回も一から手書きで基板検討。

細かい所が違うけど(駆動Trのベース抵抗とかも値が違う)、こんな感じで配置・配線検討して製作に入ります。(の雰囲気を伝える為に掲載w。これをパソコンでちゃんと清書しておけば、次にも使えるんだろうけど、その根性が足りない…w)

出来た基板のおもてはこんな感じ。

電源平滑コンは、元の基板に100uFが3つ付いてたのを「200uFあれば十分かな」と2つ使用。
Attiny13aと24FC256は、全体をハーフ(1.27mm)ピッチのユニバーサル基板を使う手もあるのだけど、今回は変換基板を使って2.54mmピッチの基板を使用。(2.54mmピッチ基板だと、ICの裏も使えるので、結局その方がコンパクトに作りやすいのよね…)

裏はこんな。(出入りの配線も全部繋げて、本体にネジで固定した状態。)

ボクのポリシーでは、裏面にできるだけジャンパーが無くて、プリント基板を作る様な感じでライン取りまわすのが好き。(しかし…あまりキレイに出来てない…。たまたまちょうどいいサイズの両面基板があったのを使ったけど、この使い方なら片面基板を使った方が良かった…。スルーホールにハンダが吸い込まれていくので、SMD部品がハンダ付けしにくかった…。)
(プリント基板を作っておけば簡単に換装できるようになるんだけど、本体にきっちり収まるのに毎回サイズ・レイアウトが変わるとか、元基板の部品を転用したいとか、その時その時で状況が変わると思うのよね…)

これで間違いがないか念入りにチェックして、いざ通電…一発でOKでした!(大泉様、毎度ありがとうございます。この場をお借りしてお礼まで。)
ちゃっちゃとやれば1日掛からないと思うのだけど、重い腰をなんとか上げながら絵をかいて、ちんたら基板を作ってったので、丸二日ぐらい掛かったかな…。

「プリモピースの単3×3本のニッケル水素充電池パックを「電池BOX型」に改造してエネループが使えるようにする改造」の作業とかがあったりして忙しかったんだけど、なんとか7月度の定期開院までには終わらせられて良かったw。(と言う間に、今週の土曜日は7月度の定期開院ですなw)
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平成6年度応用情報技術者試験に…受かった!

2024-07-05 | おもちゃ
今年の春季のIPA応用情報技術者試験を受けてたのですが、昨日発表があって、無事受かってたので自慢の記事ですw。

勤務してるウチの会社、(遅ればせながらかもしれませんが)去年ぐらいからDXを推進してるそうで、DXに関するEラーニングと、受講前後の社員の実力把握のテストを実施したりしてるのですが、「ボクって…「DX人材」かしら?」と、実力試しと社内アピールの為に、長年「まあ取っときたいかな」と思ってた応用情報技術者を取ってみようと思いました。(IT人材とDX人材はイコールではありませんが)

600円で中古の参考書1冊買って1月からちびちび勉強しながら、事前に民間試験団体の「サーティファイ」という所の「情報処理技術者能力認定試験 1級」という資格がノー勉で取れそうだったので、実力試しに1月末に受けてみて予定通り受かって(時間が足りなくてめっちゃ厳しい試験でしたがw)、引き続きちびちび勉強。(勉強と言っても、会社の昼休みに参考書を15分見るだけw)
で、いざ、4/12に受験!

試験会場がどこになるか、受験票が来るまで分からなかったのだけど、山口県は秋穂の「セミナーパーク」で行きやすい所で良かったw。
自己採点では…いけそうな感じ!
昨日、待ちに待った合格発表で、無事合格!

全くもってギリギリな成績だったのだけど、結果公表w。

午前試験は、受験後の感想では「結構できた感じ!8割ぐらいできたんじゃない?」と思ったのですが、自己採点すると余裕なし…。公表結果もその通りw。
一応「プログラマー」の延長として受けてるつもりなのに、「テクノロジー系問題」がギリ60点で足を引っ張って、「ストラテジー」と「マネージメント」でだいぶ稼いだぞ、という状態w。長い会社生活でストラテジー・マネージメント系に強くなったかねぇw。
「(消去して)後は2択…どっちかなぁ…こっちにしよう」と悩んだ問題がかなりことごとく裏目に出た感じ。まあ通って良かったw。

午後問題も手ごたえはあった。IPAからの模範解答は遅いんだけど、違うサイトに模範解答が出てたので自己採点したのが上の結果。
先の通り「プログラマー」の延長で受けてるつもりなので、「プログラミング」の問3でほぼ満点を取って、他の4問を半分以上取ればOK!という見込みだったのに、プログラミングの問題は解き始めたものの難しくて途中で断念…。(応用情報処理の最近のプログラミング問題は、ほとんど「再帰関数」の問題のような気がする、苦手なのよね…。しばらく前に、イラストロジックを再帰関数使って解くプログラムを作って、再帰の仕組みは分かってるつもりなんだけど、感覚として理解できてるというより、入れてみながらゴリゴリ追っかけるみたいな解き方しかできないのよね…)

「組込システム開発」は、普段の生活(趣味)からいっても得意分野なんだけど、まあ自己採点7割。結局最終的に、必修のセキュリティはだいぶ足を引っ張って、やっぱり「マネジメント系問題」でちょっと稼いで、トータルで「ギリギリ合格!という結果でしたね。
(ウチの奥さん曰く「1点でも足りなかったら落ちるんだから、受かりゃいいのよ!」との事。確かにw。)

一応「ちびちび勉強」はしたんだけど、午前も午後も「あ~これ、参考書で見た記憶はあるけど、何だっけ…」みたいなのが多くて、勉強した成果はあんまりなく結局実力で受かった感じだなw。

大学在学中に「情報処理2種」を取って(大学は工学部機械工学科ですがw)以来、「いつかは1種も」と思いつつ長年が過ぎて、そうこうしてるうちに試験もすっかり様変わりして、応用情報技術者試験は単に「プログラミングが出来る人」ではなくて、システム開発の「プロジェクトマネジメント」とか「システム監査」とか「経営ストラテジー」とかの資格になってしまったけど、まあ長年の「壁」を超えたかなw?

さて、応用情報技術者試験に通ると、その上の「レベル4:高度試験」の「午前Ⅰ」が2年間免除になる。だったらレベル4も受けてみる…?
得意分野からすると「エンベデッドシステムスペシャリスト(ES)」が一番近道そう。だけど、会社で今、社内システムの改修に関わってて(「開発サイド」じゃなくて「ユーザーサイド」として参加してるだけですがw)、「データベーススペシャリスト(DB)」の勉強をすると一番役に立つ。
これまた300円ぐらいで中古の参考書買って、早くも今年の秋季試験を狙って昼休みの「ちびちび勉強」を始めてみた。
「応用情報技術者」だけでもかなり自慢できると思うけど、「レベル4:高度試験」が取れたら、もはや「スペシャリスト」だよね~(当然w)。どうかね~、300円とちびちび勉強で取れるかね~w、乞うご期待w。
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6/8 宇部定期開院①

2024-06-09 | おもちゃ
昨日、6月度の宇部おもちゃ病院定期開院でした。
ドクターも7名来てましたが、来院18件で忙しかった…。おまけに、3Dプリンター持って行ってデモもしたので、めっちゃ忙しくてげっそり疲れた…。

来院中の対応は、忙しくて写真撮ってない…。
1件目、よく来るアンパンマンのキーボード、電池端子サビをルーターで磨いて瞬殺。
2件目、ミニーのラジコンカー、単3×4本全部すっからかん、「電池消耗のみ」で瞬殺。
(しかし、あっちを覗き、こっちに呼ばれ、3Dプリンターを起動して…と、忙しかったのです。故意に楽そうな物だけやった訳ではありませんw。)

さて、大量に入院持って帰った…。何個なのか把握できないまま持って帰ったけど、でっかい物が多くて、数は8件でした。
入院で3件目、KAWAIのピアノ。

「鍵盤が1個下がったままで戻らない」との事。これは…折れてるでしょうね。天板はぐって確認、やっぱり折れてたので入院にしました。
天板はぐった上、鏡板を抜いて確認。

「ピアノ」ですが、仕組みとしては「鉄琴」です。さすがKAWAI、素敵な音色です。(ほんとにKAWAIかどうかは分かりませんが…)
ハンマー側が抜けないかと思ったのですが、ひねったりしたら抜けたので、抜いて補修します。

キレイに割れてたので、このままくっつけてエポキシで補強にしましょう。
強度がちょっと心配ですが、無茶しなければ大丈夫かな…

4件目、ポケモンのクレーンゲーム。

会場にてしっかり動作確認しなかったのだけど、どうも動きが悪い様で「まあギアの割れとかでしょうね」と持って帰ったのだけど、結論は「電池消耗」のみでした。
家で動作確認して、走行(左右)はそこそこだけど横行(前後)はいまいち、バケットの上下は大変怪しい、といった状態だったので、屋根はぐってギアBOXも分解してみたけど、とくに異常が無い…。
組み戻して再度動作確認すると、巻き上げが途中でとまったりして全然しっかり上げ下げできないけど、上げ下ろしが「時間切れ」ではなくて、時間が短い事があるような感じ…。走行・横行の初期位置への戻りもいまいちだったり、戻ろうとして再度起動音が鳴ってもう一度戻ろうとしたり…。「これは…電池の電圧不足か…」と電池確認したら、3本とも1.2Vぐらいしかなかった…。電池消耗による動作不具合だわ~、最初に確認するべきだった、入院せんでも良かったのに…。
(忙しかったし確か時間も遅かったので、よく確認せずに入院になってしまった。アンパンマン等でよくあるクレーンゲームは普通「単2×3本」なのに、これは「単3×3本」。これだけモータをがんがん使って、単3電池じゃモチが悪かろうねぇ…。)

5件目、すみっコぐらしのレジ。

「音が出ない」との事で、スピーカの不良だろうと思うのだけど、「バーコードリーダー」が動いてるのかどうか分からない…。画面・操作部の下に受光部?があるんだけど、以前に診た事のあるレジでは、発光部-受光部で遮断を検知する構造だったけど、今回は上にしか受光部?か何かが付いておらず、手とか付属のスマホのバーコード部分とかをかざしてみても反応しない…。
とりあえず分解してみよう。

下から分解し始めようとしたけど、いや、上だけでバラせそう。操作部の裏からネジを外したら、パネルが外せた。線が短くてパカっと見れないけど、これは…

「ことばずかん」とかと同じ「イメージセンサー」だわ!
唯一いっしょに預かってた「スマホ(を模した板w)」を見ると、バーコードが書いてあるけどそれは単なる「ダミー」で、ことばずかんと同じように「パターン」が印刷してあった。
とりあえずφ27mmスピーカ不良で取替。イメージセンサーのLEDは、スマホの内カメで見ても点灯が確認できなかったけど、「レジ袋:3円」だけ押してスマホのパターン絵で清算したらちゃんと支払いできたので、イメージセンサーに異常はないんだろう。付属の「バーコードシール」を貼った物じゃないと、商品読込できないっぽい。商品は何もついてなかったけど、まあスピーカ取替だけであとは不具合はないんだろう、これで退院だな。

6件目、キーボード。(足つきで巨大な箱に入ってて、めっちゃ邪魔…)

「(宇部市の)リユースで貰ったんだけど、家についてから「要修理:光りますが音は鳴りません。おもちゃ病院さんなら治せるかもしれません」と張り紙してあったとの事…。
以前は、会場で利用させて貰ってる「市民活動センター」が受注して、宇部おもちゃ病院が協力してた宇部市の子ども用品リユース事業ですが、今は宇部市のシルバー人材センターが受けてて、シルバー人材センターに登録してるウチのドクター1人と、発明クラブ指導員1人ぐらいが「おもちゃ相談コーナー」と言う名前でおもちゃを診てるはずなんだけど、なんと無責任な…。
(まあ、これに参加してるウチのドクターにチラシをばっさり渡して、「出来ないもんは全部ウチに回して下さい」と言ってあって、「ただで宣伝して貰ってる」という状態でもあるんですが…
それにつけても受け付けの人が、「これ、現状では動かないんだけどいいですか?」って確認するべきじゃない?)

とりあえず、音は鳴らないけど鍵盤押したりしたらそれに応じてLEDが光るので、デバイスは動いてるんだろう。裏ブタはぐって開けてみると…中が相当汚い…。中にホコリの付いた綿棒が1本引っかかってた。底板は「ジュースかなんかこぼした?」みたいに茶色くなってる…。

大きなスピーカが付いてる、配線も含めて問題はない。メインの基板を見てみよう。

なんか…色々と怪しい…。COBにハンダの溶けたのがくっついてる。表面実装の部品も曲がったりしてるものがある…。COBの丸は2つあるっぽい。スピーカへの出力は、COBから直接出てて、電解コンデンサを経由してSP→GNDと繋がってるようなので、COBの片方はアンプなのかもしれない…。

どこまで信号出てるか当たってみようかと思ったけど、その前に音量調節のスライドボリュームが怪しい…。これを確認しよう。

電源入れて「リズム」とかを起動してボリュームを動かすと、2カ所ぐらい音が出るポイントがあった。やっぱりスライドボリュームの不良っぽい。恐々接点復活剤つけた綿棒で拭いてみたけど、まったく良くなりそうにない…。
リズム等の「速度調整」も同じスライドボリュームだったので、状態がマシそうなそっちと付け替えてみたけど、それでもちゃんと音が出ない…。回転式のVRがあれば、それに取り替えてみるか…。
パネル取付VRの手持ちを探したら、100kΩのがあった。多分分圧だろうから、抵抗値は適当でいいだろう。適当に配線繋げて見たら、ちゃんと音も出て音量も調節できた。
これでケースに穴あけてVRを取り付けよう、と思ったのだけど、音量MAXにしてもさほど大きい音じゃない。静か~なウチで鳴らしてても「あーうるさい!」という程ではない。「穴あけてVR追加」じゃなくて「音量MAXで固定」の方がいい気がしてきた…。仮配線したVR外して中点を短絡して、音量MAXで固定で仕戻しして終了としました。

7件目、オルゴール人形。

「きーちゃん」だそうです。最悪でも「ユニット取替:350円」で直せるでしょう、と入院。
今日ネジ巻いてみると、「ちゃんと動くじゃないか」と思ったけど、途中で「ガシャン」と一気に戻ってしまった。やっぱりこれは、どっかギア歯の不良があるでしょうね、分解しましょう。

ワンピースがパンツにホットボンド止め、パンツはお腹の辺にさらにホットボンド止めで、ホットボンド外してけばパンツが下げれて(足もいっしょに外れる)、セロテープで止めた発泡スチロールの胴体部分が割れて、オルゴールユニットのBOXが出てきました。

「首振り」付きですね。頭部側はスポっと軸が抜けたので、BOX外して分解。
風車駆動等、見えてるギアに特に異常はないけど、途中でガシャンと一気に戻ってしまう。これは…ゼンマイ側のギアの不良っぽいなぁ…。
ユニットに新品を使って「櫛歯・ドラム入替」にしたいんだけど、首振り軸が抜けなくて、軸受けを回してドラムを外せない…。

上が取替に使いたいユニット、下が元のユニット。首振り軸は少し遊びがあるんだけど、引っ張っても抜けそうにない…。しょうがない、カシメを落として分解しよう。

ドリルでカシメを落として香箱を外したら、あ~これは「第2ギア」の歯が3分の1ぐらい削れて噛まなくなってますなぁ。第2ギアはどうやって取り替えるんだ…?

このギアは、ドラムのわっかにはめ込まれてるだけでした。指でちょっと押せばスポっと取替できました。
首振りの軸は、突っ込んで段差で止まってるだけのようですが、抜くのに苦労しました…。
やっと抜いて、新しいユニットにドラム・櫛歯セットして、軸差し戻してBOXに仕戻し。
発泡スチロール戻してパンツ・ワンピースもホットボンドで止め戻して終了~。
途中でくじけそうになって「首振りはナシでもいいんじゃないか…」と思ったのですが、ゆっくり首をかしげてくのがすっごくかわいいです。ちゃんと直せてよかった~。

さて今日の所はここまで。あと…3つ残ってるかな。
そもそも、他の人が請けなかったり頼みづらかったり諦めたりした面倒そうなものを主に持って帰ってるうえ、その中でもさらに面倒そうなのが残ってる…(という宿命w。)
来週にはもう、プリモメンテの「受付再開」の1番目の洗濯の子もやってくるけど、まあどっち(プリモ・おもちゃ病院)もそんなに慌ててやることも無いので、ぼちぼち出来るでしょうw。
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5/11 宇部定期開院

2024-05-12 | おもちゃ
昨日、5月度の宇部おもちゃ病院定期開院でした。2件の入院分、翌日に全部終わらせたので、早速ブログもアップしましょう。

1件目、「かぼちゃん」です。

「全くしゃべらなくなってしまった」との事。ネルルみたいに「スポっ」と取れる単2×4本の電池BOXで、BOXに付いてる抵抗型ヒューズ(多分1A)が切れてたので、手持ちの2A品で取り替えてみたけど、まだうんともすんとも言わず…。とりあえず分解してみるしかない。

お尻のファスナーを開けると、底を結束バンドで締めてある。外して中身を引き出そうとするけど、全然抜けない…。首の辺りでもう1箇所結束バンドで締めてあって、そこも外さないとケーシングが分割できない。外そうとしたけど困難で、上は切断。
上も切ったけど、まだ抜けない…。ケース上部から棒状の物が出てて、おでこの辺りで固定してあるっぽい。(無理矢理引っ張るとおでこの辺りが凹むので分かる。)
上の結束バンドも切れば、めくってなんとかケーシングが分解できる。

結構な基板…。φ50mmぐらいのスピーカは異常無し、電源SWも導通あるっぽい。
この辺で「難航しそう…」と入院に切り替え。

ご依頼のおばあさん、預ける時に涙ぐんでた…。(多分、ナースさんが修理を受けてくれたことに感動してたんじゃなかろうか。)
「難航しそうなので入院にさせて下さい。『入院すると寂しい…』って事は…ないですよね」と尋ねたら「寂しいです!!!」と言われたので、出来るだけ早く返したいですね。

ギアBOXが見える。定期開院終わってから考えてたら閃いた!モータ異常で過電流が流れて電流取られて起動できないか、モータ回らないせいで初期位置を蹴らずに起動しないんじゃないか~。
(修理後確認したら、電源を入れたら最初に首を一回動かす。その時位置決めのリミットを蹴らないと、設定等のセリフがスタートしないシーケンスの様でした。首を動かす機構は、位置決めのリミットが無いと、首が傾いた位置で止まってしまう可能性があるので、きっとリミットが付いてるはず、と思った通り、リミット付きでした。)

上の写真まで分解すれば、ギアBOXは固定されておらず、ケーシングが全部外せる。その状態でギアBOXからモータだけ外して確認。

280相当のモータかな、手回しすると少し抵抗があるのと、「キリ、キリ」と異音がする…。
単3×2本直結して、回ったり回らなかったり、ちょっとつついたら回り始めたり。電流測定すると、回らない時には2.5A、回る時でも1.5A流れる。抵抗型1Aヒューズが切れた原因はこれですね。(2Aしかなかったので手持ちの2Aを付けて復旧したのですが、駆動回路の方が壊れなくて良かった…)
おけつを直接ハンダ付けして固定してあるので、ハンダを除去してモータ外して分解。

なんか、何かが削れ出てきたような屑?ゴミ?がいっぱい付着してる。ロータと磁石との間に噛んで抵抗になってる様ではなかったけど、出来るだけ除去。
ブラシが…だいぶチビてますね…。

これが整流子の境目に引っかかったりして「キリキリ」異音がしてたのかも。反対側はそこそこでしたが、こちら側はもう切れる寸前ぐらいだったので、これは作りましょう。

リン青銅板で作って固定。これで組み戻して、3Vで回転中0.1A(100mA)まで下がりました。これで大丈夫でしょう。

これで仮組したら、ちゃんと首が動いて設定のセリフが始まったので、仕戻ししました。上の結束バンドは仕戻ししなくても問題なさそうなので放置しました。底の結束バンドは外したのでそのまま刺せないかチャレンジしたのですが、相当苦労したけど断念…。やっぱり3cm程延長して仕戻ししました。

両足の先に(多分導電ゴム式の)スイッチと、両手にチルトスイッチも入ってる様です。頭は「なでなで」との事なので、ネルルと同じく圧電素子が入ってるのでしょうか。一通り動作確認して、とりあえず問題無さそうです。
お尻のファスナーの持ち手がなくなってました。ウチの奥さんに「なんかない?」と聞いたら、すぐ、後付けできる着脱可能なファスナー引手を5個ぐらい出してくれましたw。シックな黒鉄色の金属製で、デザインとしては合いませんが、確実に開閉しやすくなるので付けておきましょう。

日曜日の朝から作業して、10時過ぎには終了。そこそこ近くだったのでさっそく電話して届けてきましたが、感激されて2千円押し付けられてしまいましたw。(ファスナー引手代もあったので「200円を」と言ったのですが、「いやいやそれだけじゃ!」と2千円出されて、「いやいやせめて千円だけで」「いやいや2千円」と、断れませんでしたw。)
これだけ喜んで頂けると、修理し甲斐がありますね。「スイッチ類も悪くなる事あると思います。『どうしても治せない故障』もありますが、スイッチが効かない等の普通の故障はいくらでも直しますので、不具合起きたらまた持って来て下さい」とお伝えしておきました。

さて2件目、2.4GHzラジコンのマリオカートです。

「ステアリングが左で引っかかったままで動かない」との事。この日から入会した新人さんにお願いして、ネジを外してケーシングを少し浮かせたら引っかかってたのが取れてフリーで動くようになったんだけど、念の為開けてみたら、中身がバラバラに…。
二人で閉め戻そうとしたけど、どうしてもきっちりはまらない…。
散々苦労したんだけど、よく見るとステアリング部のピニオンが大規模に歯欠けしてるに気付いた。これじゃあ組み戻してもまともに動かんなぁ…と入院に。

そのギアですが、

m=0.6・10Tのピニオンですが、2カ所、2枚と1枚歯が欠けて、これじゃダメっすね。2段ギアの様に見えますが、ピニオン-クラウンの2段ギアです。

モータピニオンから軸が90度変わるので、クラウンギア(かラック)が必要ですね。逆に平ギアは不要でしょう。(例えば、ステアリングを切ったらハンドルが回ったり人形が傾いたりする造りにすれば、平ギア部分も使うかも知れませんが、確かそんな作りにはなってなかったと思います…)
そのまま取替は無理なので、また「差し込み」としましょう。
普段は押し入れに締まってる卓上ボール盤を出してきて6.5mmで穴あけしたのですが…全然センターが出ず…。ヘタクソ…。
6.5mmじゃまだ小さかったので、センターがズレた方に向かってヤスリで少し拡大して、せめてセンターを少し修正して、クランプで押し込み。
これで見ため的には修復できたのだけど、まず、差し込みの分だけピニオン部が短くなって、モータピニオンとクラウンギアが全く噛まず空回り…。
ギアが短くなった分、下にスペーサを入れてみたら、今度は扇状のギアがピニオンに噛まずに空回り…。ステアリングロッドにスペーサ貼って扇状ギアも嵩上げ。見た目としてはこんな感じに。

これで組んでみるも、どこかせって動かなかったりバネだけでは戻らなかったり、動かしたらガリガリ音がしたりと難航…。そうこうしてるうちに差し込んでたピニオンが抜けてしまった…。徐々に抜けてったせいでセリが悪化したりしてたっぽい。再度クランプでしっかり突っ込み直して、ケーシングの当たりそうなところを削ったりして、最終何とか操作できるようになったっぽい。
なかなかスピードが出るし操作も機敏で楽しそうなラジコンでした。

今回の定期開院は、今年度からの入会の人と、前回見学・今回から正式入会の人とかで、ドクター総勢9名に対して、来院は7件と少なく、うれしい苦労ですw。(その割にはいろいろと忙しくて疲れましたが。)
そんな中でも、1件「お断り」をしました。ラジコンの大きな「モスラ」で、「他はちゃんと動くけど、肝心な糸を吐かない。ジャンクで買ったけど、口の中に付けるらしい部品が最初から無かった。この部品を作ってくれ」という案件。それは…困難だし虫のいい話じゃなかろうか…。
ボクもジャンク品を買ってみたり、狙ってジャンク品を買ったりすることはあるけど、それは「動かなかければ自分で直しゃぁええ」と思っての事。「ジャンクで買って、動かなかったらおもちゃ病院に持ってけばいい」というのは納得いきませんよね…。

糸吐きのボタンを押しても口が開かない。手で口をあけた状態でボタンを押すと、中で何かがちょっと動いてるのが見えるけど、その「無い部品」とやらが口の開閉機構とリンクして口があく構造になってる様には思えない…。分解して内部の構造を確認したらもしかして…とも思うけど、この依頼者さん、2年前ぐらいにUFOキャッチャー景品の小さな仮面ライダーを5,6体(メルカリで買ったって言ってなかったかしら)持って来て修理依頼、次はこれもUFOキャッチャー景品クオリティでソフビを切らないと電池も替えられない本郷猛の貯金箱、これが強烈な納豆臭がする激クサ案件をイヤイヤイヤイヤ修理した、という人で、どうしても請ける気がせず断りました…。
おもちゃ病院はボランティアだし、おもちゃドクターもただの人。やりがいある気持ちいい修理をさせて貰いたいですね…。
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4/13 宇部定期開院

2024-04-16 | おもちゃ
宇部おもちゃ病院の4月度定期開院でした。
この日はこの日から入会の新人さんと見学の人が来てました。来院は12件でいろいろバタバタして忙しかった。

1件目、仮面ライダービルドの「ハザードトリガー」というおもちゃです。(写真撮り忘れた…)

4~5年生ぐらいの男の子とお母さんが持ってきたのだけど、「プレミアついて高かったのをメルカリでやっと買ったのに、音が出ない!」との事。分解したら、フィルムコーンスピーカのフィルムが外れてました。ボイスコイルは断線してなかったのですが、φ29mmスピーカ取り替えました。
「やったー!!!」と大感激して帰っていきました。やりがい出ます!

2件目、これも仮面ライダーで、ギーツの「デザイアドライバー」っぽいです。

そこそこ動くようなんですが、左右のパーツ(ゴーストバックルとか)を「ガシャン」とはめた時のギミックが起動する時と起動しない時がある。これは、BANDAIヒーロー物おもちゃで頻発する、ディテクタスイッチの作動不良だな。(写真撮り忘れたけど、3個×左右で6個付いてる。)
導通自体はあっても、チャッタリングだけでちゃんと認識しなくなるらしい。「接点復活剤でチャッタリング良くなる」という修理記事があったので接点復活剤を吹きたいのだけど、金属ケースでほぼ密閉されてて吹きにくい…。仕方なく隙間に少し吹いてみる。
「ちょっと良くなったんじゃない?」と思ったのだけど、50%ぐらいで外れがある様だったので、入院とさせて貰った。
しかし、翌日動作確認すると、90%以上ぐらいで成功するっぽい。接点復活剤が時間差で効いてきたのかも。ハンダ付け外して分解しようかと思ってのだけど、このままで返却にしよう。

3件目、同じ子のIWAYAの犬。

動作確認すると、これもそこそこ動く。しかし、右側の足の動きが悪い様でくるくる回っちゃうし、鳴き笛も全く鳴らない。これは入院ですな。

分解前に外から触って分かった、首の骨(頭蓋を固定してる部分)が折れてますね。

いつもと同じところで折損してます。ここ、強度の出る繋ぎ方がしにくいのよね…。下に、大阪のドクターから頂いたここの補修用部品を並べてる、これを使ってみようと思いますが、どうやって付けようか…。あと、鳴き笛は見た事ないぐらいボロボロです…。

首は切りこみを入れて挟み込んでみました。

これで、周囲をエポキシで盛って首は終了。鳴き笛はいつも通りトレペで作り直して増え部分をホットボンドで固定。
あと、右前足が…これは「ヒビ」ぐらいでしょうか…。

ちゃんと歩けなかったのは、右前足クランクストッパーの「キャップ」が外れてたせいですが、この「ヒビ」も放置は出来ませんね…。右側の灰色のは、これも頂いた光造形の右前足です。
「取り替えよう」と思って並べて写真撮ったのだけど、比較的直しやすそうな「ヒビ」。補修でいってみます。

リブの所に穴をあけてクリップ針金を輪っかにしてはめ込み。これをエポキシでぐるり盛って補修。これでエポキシが固まってから組み戻して終了です。

4件目、「CareBears」と書いてある、しゃべるクマのぬいぐるみ。

「液漏れを吹いてみたけど動かない」との事。まずは電池BOX確認。

ケース下側の端子が3個ともだいぶ傷んでます。ルーターで磨いて導通的にはOKにしたけど、音は出ず。液漏れが下に降りたようなので、スイッチもダメだろうね…。とりあえず分解。

スピーカが…端子部がモゲてます。こりゃダメだ。しかし、途中で継いでビニールテープ巻きしてある。テープはがすと、よじってるだけだった。φ27mmSPだけど、ケース側はφ29mmがちょうど。ハンダごてを持ってない人が、配線がハンダ付けしてある適当なスピーカを使ったんでしょう。1件目のビルドで「直せばまだ使える」φ29mmのスピーカがあるので、それに取り替え。しかしまだ鳴らない…。やっぱスイッチだね。

2回路3接点で、おもちゃではよく見るスイッチなのだけど、国内ではあまり売ってない…。分解して整備を試みたのだけど、傷みがヒドくて相当磨いたけど復活しない…。
SWは「PLAY-OFF-DEMO」の3位置で、短絡すれば音は出る。PLAYとDEMOは、ポート線をHにするとPLAY、HI-ZだとDEMOになるようにSWが結線されてたので、普通の1回路2接点のスライドSWでON-OFFだけして、ポート線はHに固定でPLAYだけとした。(DEMO状態とPLAY状態との動作を比べたのだけど、差が分からなかったし…)
これで一応動くようになったっぽいので、これで返却。

2,3件目の子が泣く泣く(まあ「渋々」程度かな)入院だったので、出来るだけ早く返したかったし、今度の日曜日には資格試験がある。(IPAの「応用情報処理」で、難易度は相当高いしほぼ1日潰れるw)
入院3件を日曜日には全部終わらせて、月曜日にはセンターに返却しました。
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4/7 ノータッチハンドソープ修理

2024-04-09 | おもちゃ
ウチの奥さんの知り合い(ボクも知り合いですが)からの依頼で、手をかざすとハンドソープの泡が出てくる、ミッキーの「ノータッチハンドソープ」の修理です。

「お気に入りなのに、手をかざしても出なくなった…」との事。「おおかたセンサー部の汚れぐらいじゃないの~」と思ったのだけど、甘かった…、苦労しました…。

底の電池入れる所は、非常に単純な構造。O-リングの付いた蓋をはめてるだけ。

ネジ4本を外せば、内部ケーシングの底板も外れて中が見れる。

とにかく、どこもかしこもハンドソープでヌルヌル…。(まあいいにおいがするんでさほど苦痛ではないけどw)
真ん中に、多分回転を検出する為のマイクロスイッチ(マウスに使われてるのと同じタイプ)が付いてる。
基板も相当傷んでるみたいで、とりあえず外してシャカシャカ洗いたいんだけど、上部をバラしてハンドソープ出口横に付いてるLEDを外さないと基板が抜けない…。
それが、ソープのボトルを止める上の爪の下にネジが2つあって、ケーシングに爪で固定されてるその爪(w)を外さないと上部が分解できない。この爪が固くて外すのにだいぶかかった…。
下側からでっかいマイナスドライバーで相当力掛けて押して、なんとか外れた。

基板表はこんな。

電源スイッチ付け根部にソープの濃くなった結晶みたいなのが付いてる。配線はみんな、PHのコネクタで繋がってる。基板裏、

相当にメタメタ…。やっぱりこりゃ、シャカシャカしないと埒明かない。コネクタ外して洗いたいけど、どうやってもコネクタが外れない…。やむなし、ハンダ吸い取って、怪しいスイッチとコネクタを外して、蛇口で水流しながら歯ブラシでシャカシャカしたら、レジストがポロポロはげ落ちた…。

コネクタは、外したら抜けた。

こんな作りだったんだ…。ハンダづけしたらもう抜けない構造なのね…。

ここまでしたら、電池繋いで電源入れると基板表の赤色LEDが点滅し始めた。しめた!デバイスは死んでないかも、直るかもw。しかし、ここからもまだ長かったんだな~w。

結論は、コネクタ直近のランドでパターンの断線2箇所。そこを繋いだら直ったのでした。
シャカシャカ洗浄・スイッチ・コネクタ再ハンダ付け後の基板の写真。

結論は、a~a’が上部の赤外LEDの駆動ライン、b~b’が回転検出のリミットスイッチに繋がるライン。(コネクタ部が…もう1個ずつ上の2つかも)

電源が入ったら基板に付いてる赤色LEDが1秒2回周期で点滅したので、「フォトリフレクタ」の構造かなぁ…と思ったのだけど、この赤色LEDは単なるインジケーターで、注ぎ口横の赤外LED→(多分)フォトトランジスタの「遮光」を検知する構造の様ですね。
最初に「赤外LEDが点灯してない…」でLED駆動ラインを直したら、何故か2回は「遮光」を検知してモーターが回る様になったけど、何故か2回終わった所で赤色LEDが点滅になって、3回目は起動しなくなる…。こんときの赤色LEDの点滅は1秒1回の周期で、先の1秒2回周期の点滅とは違う…。
調査・検討の結果、赤色LEDの1秒1回周期での点滅は、何らかのエラーの表示らしい。
今回は、「モーターに電圧かけたのに、ポンプが回ったリミットを蹴らなかった」が2回続いて「ダメっぽいですよ」という表示だったっぽい。
(1秒2回の点滅の方は、多分上の赤外LEDからの信号検知待ちの状態と思われる。)

そんなこんなで、a~a’・b~b’の切れた所をビニール線で繋いで、無事ちゃんと動くに様になりました。
プリモプエルの修理が一段落してて、「なにしよっかな~」と思ってた日曜の午後が全部潰れましたw。

「中までソープでベトベト」は、上から入ったとしか思えない。下のシールは簡易的ながらそれなりだし、下から上に液は流れないでしょう。ソープのボトルを抜き差しする時とかに上から入ったんだろうなぁ。ボトルを抜き差しする時には、ひっくり返してボトルの口を上に向けた状態でやった方がいいかも、と思うのでした。


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3/9 宇部定期開院

2024-04-06 | おもちゃ
3月度の宇部おもちゃ病院定期開院時の対応おもちゃ報告です。(もう4月ですがw)
ドクター7名で受付12件、当日完治4、不能1、入院7、でした。まあ12件も来るとちょっと忙しく、ボクの入院も増えてしまいますが、このぐらいの件数が今の所ちょうどいいぐらいかな。

1件目、夢の子ネルルです。

以前にボクが左手を1回修理したらしいですが、今回は右手が効かなくなって設定が出来ないとの事。入院覚悟で来院したそうですが、「1時間ぐらいで直します!入院無しで」と気合でいきますw。
作業は、BOX周りの結束バンドを外して、綿を抜いてひっくり返して両手のスイッチを修理して、仕戻し・結束バンドの止め直しをするだけなのですが、「結束バンド外し・仕戻し」が大変なのよね…。
右手はいつもの「太くて硬い熱収縮チューブ」の出口の所で断線でした。
前回やったらしい左手も、…たしかスイッチのクリック感がなくなってて確認・取替しておきます。

継いだ所は…とりあえずOKでしょうね。両手ともタクトスイッチ取り替え、右手も途中で継いで熱収縮チューブ掛け&ビニールテープ巻き。
外した結束バンドを延長(これが面倒…)して仕戻して終了です。(頭のセンサーの作動に違和感があって、全体的に動作がちょっとおかしい気がするのですが…依頼者さんが違和感を感じてない様だったので、今回はとりあえずこれで終了にします。)

ここからは入院対応。2件目、よく来るアンパンマンのクレーンゲーム。

当日、別のドクターが対応してて、横行(前後の動き)駆動ギアの割れだったのですが、手持ちのm=0.6のギアよりもうちょっと大きい…。預かって帰って3Dプリンターで製作にしました。
9Tなので直径が測りにくいですが、8mm弱ぐらい。m=0.7で歯先外径7.7mmでしょう。
ギアの3Dデータは、以前に八尾おもちゃ病院(大阪)のドクターに教えて頂いたサイト「Gear Model For 3D Printer」というサイトでアッという間に出来ますw。

フィラメントはこないだ買ったASA(ABSの対紫外線性能を向上させた材質)を使って製作。

左が割れたギア、念の為&ついでに4個作っておきます。
これで下穴加工だけして簡単に取りつけて終了ですが、形状精度が…ASAで作ると下の方が少し潰れ気味で、少し「末広がり」になる…。PLAで作った方がキレイな形に出来るのよね…。(しかし、プラとしては長年の実績があるABSの方が確かな気がして…)
ベッド温度を少し下げるとか、ちょっと調整したら良くなるかもしれませんが、低速ギアならこの程度でも問題ないので、今のところはこれでヨシとしておこう…。

これで終了のはずなのですが、横行手前側位置検出リミットのボタンが無い…。開院時に担当したドクターが入院の為の仮仕戻ししてる段階で「ここに赤いボタンがあったはず!無いと困る、探して!」と言ってあったのだけど、結局見つからなかったのだろうか…。仕方ないので、適当な寸法でこれも3Dプリンターで製作。

相当いまいちだ…。「末広がり」ではなく3Dデータ書いたのだけど、めっちゃ末広がりになってる…。まあ動作には問題ないし見えない所でもあるので、これでヨシとしよう…。

3件目、トイザラスの携帯型おもちゃ。

「一番下(写真左側)のボタンを押すとLEDが光るけど、音がしない。1~4のボタンは無反応」との事。他のドクターが対応してて、小さいけど音は鳴ってる、スピーカや配線に異常は無し、という状態で、「BTLの出力不良かしら…」とボクの入院になりました。分解の状態。

スピーカへのラインあたり、基板・部品の腐食がだいぶみられて、これ以上破壊されない様に触りたくない…。写真上の方に鉄板リミットが付いてるのだけど、これがどう働くのか分からない…。
しかし、何度も動作確認してると、このリミットをONにすると普通に大きな音が出る事が分かった。(スピーカラインに抵抗が入れてあって、リミットONで抵抗短絡させて音が大きくなる回路と思われる。)
ケーシング内にこのリミットを蹴る様な構造は無く、ただケース裏側に細長い穴があり、その穴から何か薄板状の物を差し込むと音が大きくなる、といった構造に思われる。例えば、三輪車や歩行器のような「台」にセットすると音が大きくなるような作りだったのかもしれないけど、定かではない…。あまり必要性は無いと思われるので、常時短絡で常時大きな音が出るように改造。
あと「1~4のボタン無反応」は、写真左下でコモンラインのパターン腐食断線のせい。パターン断線部をバイパス接続して解決。

4件目、乗用の「レクサス」。

依頼者さん曰く「充電出来ない。充電器繋いでアクセル踏むとモータは回るけど、空回り」との事。まあバッテリーは注文・取り替えでしょうから入院で対応。

「モータ回っても空回り」の状況ですが、結論は…小さくし過ぎて写真では分かりにくいですが、右後輪に黄色いシールで矢印と「電動/足蹴り」の記載がある。要は、電動で遊びたい時はホイール部分を回してロックして、「電池が切れてもまだ足蹴り人動で遊びたい」時には逆にホイールを回せばフリーになって足蹴りで遊べる、という作りなんですな。
それに気づかず、ギアボックスの不具合?→タイヤを外さないとギアボックスが分解できない…タイヤがどうしても外れない…と、だいぶ悩んでしまいました…。なんとかタイヤが外せないかと四苦八苦してる時に「電動/足蹴り」の切り替えに気付きましたw。
(その後、一旦外したモータの取付が悪くて空回りしてたのに気づかず、また時間を食いました…)
結局、少し値上がりしたけどやっぱり他より安い秋月でバッテリー買って、取り替えただけで終了です。

5件目(この辺から手を食ったヤツ達w)、アンパンマンの「スポーツ育脳マット」の再来院です。

前回:1月度の定期開院時に持って来られて、「電源を入れてもすぐ落ちてしまう→ネットで調べて、電源保持のコンデンサの不良を取り替えたら直る」まで調べて貰って、当日で電源落ちは直してお返ししたのですが、会場でTVに繋いで動作確認は出来なかったので、「マットのスイッチの動作不良等があったらまた持って来て下さい」と言ってあったのですが、動かしてみたら「緑が効かない」という状態らしく、再来院。

前回「このコンデンサーを取り替えなさい」という参考にした「はしもとおもちゃ病院」の記事では、コメント欄にさらに「緑のボタンが効かない→プルダウン追加で直せる」というやりとりが書いてあったのですが、同様に抵抗値を測定してみる。

一番左が少し離れてたので、なんとなくそれがコモンかと思ったのだけど、一番右のP1がコモンで、残り一番左からが「ピンク・青・緑・赤」の順です。基板との接続部を外してテスターで当たって抵抗値測定すると、ピンク190kΩ、青290kΩ、赤:460kΩ、緑:76kΩで、やはり緑の抵抗が低くなってる。(基板に繋いでON/OFF時の電圧も測定したんだけど、だいぶ日が経ってメモがはっきりしなくなったので、結果は割愛…)

先ほどのブログコメント通り「C31に並列に抵抗追加」で直せるんでしょうけど、絶縁低下をプルダウン抵抗で誤魔化し調整すると、絶縁低下が進行してまた動作しなくなる可能性がある。マット側に絶縁低下の要因があるなら解消しておきたいし、「マット内部の接続は不明のまま」とあったので、後学・皆様の参考の為にも分解して確認しておこう。

とはいえ、最小限のほどきで済ませたいので、緑ボタンの下側辺りを20cmぐらいほどいて、内部を確認。一番表をめくると、その下はこんな状態。

先のブログコメント通り「櫛形導電印刷」のパターンです。もう1枚めくるとクッション材。

その下はメッシュ状に全体的に導電塗料が印刷されてる。

要は、リモコンや電卓の導電ゴムSWと同じ作りですな。全部分解して確認はしてないけど、1枚目の「櫛形導電印刷」のパターンを書くと、おそらくこんな感じ。(櫛の数は、実際より少し減らしてます。)

(各ボタンへの配線をぐるりと外を回してるせいで、ボタンの位置と基板接続部とで、ボタンの並びが逆になってる。基板ではさらに表・裏引っ張りまわしてボタンと同じ配置に引き直してる…。コモンを一番左で外・下側を回して、各ボタンへの配線は上を通せば、位置が左右で反転せずにもっとシンプルに取りまわせるのに…)

導電塗料のマトリックスでよくある、パターンの上に絶縁塗料を塗ってその上にさらに導電塗料を印刷する「跨ぎ」みたいな箇所があって、そこで絶縁が低下してる様な状況を想像してたのだけど、導電パターンは単純で「跨ぎ」もない。
上の写真の様に、「ON」を導通させる「メッシュシート」を完全に浮かせた状態でも絶縁が良化しないので、「クッション材のヘタリで常時導通気味」という訳でもない…。
先のブログの記事でも同じく「緑」の絶縁低下だったので、本質的に緑ボタンに絶縁低下が起きやすい本質的問題がありそうなのだけど、確かに緑はCOMに一番近いけど、「櫛形」部分ではどれも各配線とCOMはどうせすぐ近くにあるので、緑だけ不良になるのも解せない…。
めくってよく見ると、櫛型パターン間に傷の様な導電塗料の糸引きの様な何か?があるので、そこをちょっと切ってみたりしたけど、抵抗値アップしない…。
不本意ながら基板への抵抗追加で誤魔化そう…。

はしもとおもちゃ病院さんのコメント通り、C31に抵抗追加。

(ちゃんと電圧計算したつもりだったのだけど、最初12kΩ付けて×、18kΩに付け変えました。)
これでON/OFF時の電圧もボチボチになって、TVに繋いで動作確認もOKになって、終了。

6件目、これは簡単だったけど、次の大変だったIWAYAの犬と同じ人の依頼で、合わせての入院。電池で動く小さなトーマス。

電池を入れても最初は動かなかったけど、次は動いた。電池BOXマイナス端子側が潰れ気味で接触が悪いだけっぽい。少し曲げておいた。あと、連結器が折損してたのでエポキシで固定して終了。

最後7件目、あちこち壊れて何度も組んでは再分解して苦労した、いつものIWAYAの犬。

最初の症状は、SW入れても「ウイン」とロックして全く動かない。分解して確認すると、右前足のクランク駆動部分がズレて軸の曲がり部で固着してた。

あと、鳴き笛が鳴らなかった。ふいごから笛が脱落気味なのとふいご部分に少し穴が明いてたので、トレペでパッチ当てとホットボンドで笛の固定し直し。
軸部がズレた原因は…定かではないけど、ここを正常に組み戻して「楽勝~」と思ったのだけど、ぬいぐるみ被せ直して試運転すると…足が「伏せ」状態のままで地面を叩くような感じで歩く状態…。これは何かおかしい。「伏せ/歩きの前足の位置変更の為のバネの折損」に違いない。再度分解。

やっぱりっす。本来矢印の位置にバネが掛けてあって、前足の位置変更のクランク軸を引っ張ってるのですが、バネ先端が折損して外れてます。以前に火で炙ってなまして整形しようとしたら、炙りすぎて折れちゃった事があったので、今回はなまさずになんとか引っ掛けられる様に整形し直しました。

これで再度ぬいぐるみ被せて動作確認…「伏せ」動作の時に、なにやら「ガクン」となる…。これは「伏せ位置のまま歩く」時にも気にはなってたのだけど、多分どこかのギアの欠けがあると思う。やはり放置はできない…。また分解。

やっぱり歯の欠けがありました。(ここのギアは以前にもやった気がするなぁ)
12T-28Tの2段ギアでピニオン側も少し長くて、そのままで使える予備品は持ってない。28T側はそのまま使って、12T側を補修しよう。

元のギアから12T部分を切除して、下穴あけて0.55mmのSUS番線を差し込んで「足」を作る。

これで左側の12Tピニオン既製品を合体させて、エポキシでそこそこ盛って固定。(動作状況を確認すると、ピニオンは先端部分しか使ってないので、根元に多少エポキシ盛っても大丈夫。まあ、先端しか使ってないから先端が欠けるんだけどなw)

あと、しっぽの駆動ロッドが今にも折れそうになってたので、折れる前にエポキシ盛って補強しておいた。
これでやっとちゃんと動作するようになって、ぬいぐるみ被せ直してホットボンドで固定して終了です。
(こういった「機械的力業修理」は、ボク以外のドクターも出来るようになって欲しいのですが、今の所宇部おもちゃ病院内に他に任せられるドクターがいなくて…。誰かに教えてもらったわけではなくて自分で試行錯誤して直してきただけですが、技能伝承していかないと将来困りますね…)
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3/24 コプエルA通信回路確認

2024-03-24 | おもちゃ
プリモメンテに全身洗濯フルメンテで入院のタイプAコプエル「メロンコちゃん(右の黄緑の子)」ですが、

修理終わって動作確認すると、通信がいまいち…。
ウチのタイプAの子と通信すると、メロンコちゃん側から送信すると、受け側は信号を受けておしゃべり開始するけど、メロンコちゃんの方はスタートせず、受信側の子だけのおしゃべりになる。
逆にウチの子側から送信すると、どちらもおしゃべりスタートできない、といった状況。
メロンコちゃん側、送信は出来てるけど受信が出来てない、といった状況に見受けられる。

タイプA・タイプB共に、通信の回路・信号はまだ解析できてない。もうちょっと調査を進めたい。
タイプAコプエルの基板(表)はこんな。

トランジスタは、左のQ1は、たしか2SA1950…だったと思う。向かい合って付いてる2つは、2つともS8050。
タイプBコプエルは、通信用コイルのハイサイド・ローサイド両方にトランジスタが入ってると思うけど、このタイプAコプエルは、通信用にはローサイドにS8050を1個使ってるだけっぽい。(残り2つは…サーミスタの上下限検出ではなかろうか…)

以前にタイプBコプエルの通信回路を調べようとしたときは、「74HC02を外さないと回路の確認が出来ない…。ダメージなくSOP14チップを外すのは無理…」でしたが、今回はリワークステーションがある。74HC02を一旦外して回路の確認をしよう!

その前に、正常動作のウチの子で、電源入れて何も起きてない時の各ゲート出力を確認しておく。

これで、各ゲートのIN・OUTに論理的矛盾は無いでしょう。
今回修理品の方はこんな。

う~ん、ちょっと違いますね…。ただ、論理的に矛盾はありませんね。

74HC02を外した状態。

この基板ですが、誰かが触った跡がある…。32.786kHz発振用のコンデンサの片方:C4が変な位置に付け替えられてる。溶かす前の74HC02の足も、ハンダを盛り足した跡があった。

さておき、裏・表行ったり来たりしながら、なんとか回路を起こしてみると…

多分こうなってると思う。これは…回路を間違えてなければ「RSフリップフロップ」ですな。
1個目のゲートは波形整形用、4個目のゲートは多分不使用。
RSフリップフロップという事は、1個目のゲート出力が変わるたびに、デバイスからリセットを入れてやらないとちゃんと信号出力しないという事だろうか…。

通信時の各ゲートの入力・出力信号を観測しようと、10時から用事の有る日曜の午前中に、まず正常動作品のウチの子に苦労してリード線をハンダ付けしてオシロを繋いだのだけど、よく分からない…。
はっきりしないまま何度も通信してると、全く通信できないと思われたものが、時々通信成功する。
ウチのタイプB・タイプAと通信チャレンジしてみると、成功率低いものの、しっかりコイルを接触させたらボチボチ通信できるっぽい。
時間にも気持ちにもあまり余裕がない。正常動作品は常時家にあるので、調査未完だけどまた余裕のある時に調べる事にして、今回は退院にしよう…。
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3/17 おもちゃ修理2件

2024-03-17 | おもちゃ
知り合いから乗用のベンツを預かってた。まあ結論は「6Vバッテリー×2:取替」だけなので、もう一つ話題で、ウチの子のPSVita修理の記事も載せておきますw。

症状は、
・USB刺すとオレンジは点灯する。(充電フルだと点灯しないけど)
・電源SW押しても無反応…。
・電源SW:30秒長押しとか、1分長押しとか2分長押しとか、セーフモード起動とかはやってみたけど、状態変わらない…。

症状からすると「電源SW(orフレキ)不良?」と思うけど、お椀型スイッチめくって短絡しても起動はしないし、ミニミニなコネクタにマチ針当てて確認すると、電源SWは押すとちゃんとONされてる。これだと電源SWフレキを取り替えても多分状況変わらない…。

同じ状況の修理で動画を上げてる人が居て、その人は基板に少し怪しい所があったのでホットガン(200度?)で炙ってみたら起動するようになった、けど、コネクタに怪しい所があったのでそのせいだったかもしれない…(原因はっきりしない)という動画。PSVitaは、裏面カメラ・内カメ・背面タッチ等が全部繋がってないと起動しないという理解らしい。(10分×5ぐらいの動画で、見るのが大変だった…w)

コネクタ4個ぐらい外してマザーボード一旦外して、フレキをアルコールで拭いて刺し直して組み戻したけど、やはり起動せず…。
もう一度マザーボード外して、リワークステーションで控えめに300度で全体的に炙ってみた。
これで組み戻したら…起動した!!!

という、写真も何も撮ってない修理でしたw。300度で炙ったのが効いたでしょうか…w。
(これでダメなら次は380度で炙ろうと思ってましたw。)

続いて本題、知り合いから預かったベンツです。

「今から持って行きます」→「充電器も一緒に持って来てね」と言ったのですが、「充電器…?ありません」との事。充電しないと動く訳ないべ~w。

まあどうせバッテリーはダメでしょうね。持って来てもらってとりあえずシートを外して「これ取り替えます」と説明しようと思ったら、あけてビックリ!

いつもの縦長の6Vバッテリーが2個乗ってる!ビックリです。

とりあえず預かって、バッテリーは4.5Vぐらいまで低下してる。7.5Vぐらい掛けても電流が全く流れず、やっぱりバッテリー死亡の判断。
しかし、手作りの電流も表示できる可変電源で8.5Vぐらい掛けたら0.01A出た!→しばらく見てるとじわっと電流が上がっていく。0.2Aぐらいを上限に電圧を下げながら充電。2つともそこそこになったので、あとは直列にして車用の12Vバッテリーチャージャーで充電。これで2つとも6.5Vぐらいまでは回復。
しかし…次の日にはまた4.5Vぐらいまで下がってしまった…。

とりあえず12V用の充電器を買わないといけないのでAmazonで探してたら、「パルス充電で性能低下したバッテリーを復活出来る!」という充電器がタイムセールで格安(2,200円)で出てた。自分の車のバッテリー充電にも使えそうなので、これを買ってみよう!

早速これで「修復充電」をやってみる。

「PUL」の表示がパルスの「修復充電」中の表示。どんな電圧掛けてるんでしょう。

1秒周期の小さな電圧変動ですが、微妙に時々「ヒゲ」があるようです。「ノイズ?」とも思ったのですが、故意のヒゲかもしれない…。(こんなのでほんとに効くのかねぇ…)

これで結構長時間修復充電掛けてみたのですが、バッテリー完全には復活せず…。結局いつも通り秋月からバッテリー2個購入となりました。
前は確か700円だったと思うのですが、さすがに最近の物価高騰で950円に値上がりしてました。それでも他よりは安いのですが、ちょっと痛手だなぁ…。

充電器は、6Vなら1,000円しないのですが、12Vだと1,600円ぐらい出さないと使えそうなのが無い…。車用でクリップの付いたものを購入して、クリップからプラグに取り替え。
結局、充電器買ってプラグを付けて、バッテリー購入して取り替えただけ。昨日返却しました。
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2/10 宇部定期開院

2024-02-17 | おもちゃ
2月度の宇部おもちゃ病院定期開院でした。
この日は最初来院者が誰も来ず、「何か講習でもしてくれ~」と言われたので、10年ほど前に資料作って説明した「トランジスタとは」の講習会をやってたんだけど、開始から1時間半ぐらいしてやっと一人目が来院。
サンタさんがゆっくりと梯子を上ったり下りたりするおもしろいおもちゃで、あーだこーだ言いながらみんなで修理。(珍しいおもちゃだったので、写真撮っとくんだった…)
そのうちあと2組・4件来て、その1個が組み戻しに難航して、時間外まで粘った末に、結局ボクの持ち帰りになって、最終的にはとても疲れましたw。

ボクの対応は、同じ人が持ってきた3個。1個目、ガシャット。(ネットから写真拝借)

仮面ライダーエグゼイドらしいです。これは以前にも診た事がありますね。「説明書通りの動き(セリフ)にならない」との事。2個のリミットの動作不良・不確実が原因と思われます。分解して確認。

写真下の方の灰色の斜めにカットされた2つの部品の中に、BANDAIおもちゃでよく使われる小さなリミットSWが入ってるのだけど、この基板が何故かどうしても外れない…。
外してちゃんとテスターで当たったりしたかったのだけど、仕方なく隙間から接点復活剤をプシュっだけして組み戻し。多分正常動作に戻ったと思うので終了。

2個目、PSVita。

症状は「USBコネクタ刺すと橙が点灯して充電は出来てるっぽいけど、電源SW押しても橙点滅するだけで起動しない」という状態。
「橙点滅はどういう時のサイン?」と聞くと、携帯で検索して「充電不足で起動できない時」という回答だったので、充電池がダメになったんじゃないかと判断。
現場で他のドクターが分解したので、電池端子電圧を測ったら、一応3.7Vあるようだったけど、預かってボクが充電池購入して取り替える算段で入院。

最安探すと1,500円ぐらいだったけど、ちょっと疑問が…。
充電池がヘタっただけなら、コネクタ刺してる間だけでも電源ONできるはず。電池端測定でも3.7Vあるっぽかったし。現場ではアナログテスターで測っただけだけど、DMMでちゃんと測って、別電源で強制充電掛けてみようと思って持って帰って来たのだけど、充電池の不良じゃないかも…?

ネットでもうちょっと調べると「電源SWを30秒長押しすると、電源が完全に落ちてリセットできる。これで直る。」という記事があった。試しにそれをしてみたけど、やっぱり橙点滅で起動しない。何度かやってみた後「長めに充電掛けてみよう」と1時間ほど充電してから電源入れてみたら、普通に起動して日時設定が始まった。どうやらリセットできたんでしょう。
プログラムが全然動いてなくて、コネクタ刺して橙点灯するも実は充電は出来てなくて、電源SW長押しでリセットした後やっと充電が出来て橙点滅状態を通り過ぎる事が出来たのかも。

ネットでは「橙点滅→充電池交換して直った!」という記事があったけど、それはもしかしたら、一旦電池を外したことで電源が完全に落ちて、新しい充電池を刺して復帰しただけで、充電池を取り替える必要はなかったケースもあったんじゃなかろうか…。
必要のない充電池取替をせずに済んで良かったw。

3個目、依頼者さんは名前を正確に知らない様でしたが、何かヒーロー物の剣。(これもネットから写真拝借)

帰って起動時のセリフから調べたら、「魔弾戦記リュウケンドー」の「DXゲキリュウケン」というおもちゃでした。
「光はするけど音が出ない」との事で、他のドクターにお願いしてφ27mmスピーカ取替で音が出るまではやってもらったのだけど、組み戻しがどうもうまくいかず、PSVitaと合わせてボクの持ち帰りにしました。

持ち手の所が上下できて、上に動かすと龍の顔の部分が上に上がると同時に、鍵穴の部分が下に下がって出てくる。その動きの為に、持ち手の軸の部分にギアが入ってて、龍の顔の下あたりで、持ち手を上に動かすと上に動く部品と逆に下に動く部品とがあって、なにやら複雑な動きになってる。
蓋を閉める時に龍の顔・鍵穴部分をどこにセットするかで期待通りの動きにならないっぽい。

家にて何度か閉め・開けして確認してると、なんか中でカラカラ音がする…。と思ったら、ガイドの片側が外れて、外れたフリー歯車がカラカラ言ってたw。

他のドクター2人がかりでSP取替するのに、なかなか外せなくて「それ外してみたら?」と外して貰ってやっとスピーカ取り替えた後、一旦取り付けて「あ、左右がズレた、やり直しましょう」という会話が聞こえてたので、てっきりちゃんと仕戻したと思ってのですが、途中だった様です…。

このガイド・部品を固定し戻してから組み戻して、ボチボチな気がするけどはっきりしない。
ネットで動作状況の動画を確認したら、剣の部分が光る時に、下から3番目の発光体が光ってない…。見ると、上記のガイドを付ける際に線を1本噛んでしまってる…。
全体的に非常に込み入ってて、断線してるか当たりづらかったので、とりあえず1本引き直してみたけど、結局断線はせずに済んでたみたい。無駄な仕事をした…。

発光部分は、ネットの動画によると白・赤・青・黄と色が変わるらしい。だったらRGBフルカラーLEDだろうと思ったら、白は電球、青は多分同じ電球に青色の拡散キャップを被せた物、赤と黄色だけがLEDの様でした。(鍵の種類を変えると色が変わるのだけど、鍵を1個しか預からなかったので、白以外の発行状況は分からない…)
リードタイプの小さな電球で、いわゆる「麦球」よりはだいぶ大きい。入手は…多分困難だろうなぁ…。今回は依頼はされてないので、不具合に気づきはしたけど放置としよう…。
(電圧が足りてるなら白色LEDで代用する手もあるだろうけど、他と色が変わるので他も全部やり替える必要がある。電圧が足りてなければもっと困難になる…。)

預かった時に「仮面ライダーじゃなくて戦隊物の方かな?」と尋ねたら、「いや~、ちょっと違う…」みたいな事を言ってたのだけど、仮面ライダー/戦隊物がいつもBANDAI製なのに対して、これはタカラトミーでした。
wikiで調べると、こういったヒーロー物は「玩具メーカとタイアップして製作」というよりも、玩具メーカが主導で作ってくみたいですね。「10年以上特撮キャラクター玩具をやってなかったタカラが久しぶりに取り組んだ」という2006年放送の作品だったそうな。(今なら、色を変化させるにはフルカラーLEDを使うだろうけどなぁ。)
BANDAIのヒーロー物は、ガワを分解するネジがほぼ1種類に統一されてるのに対し、今回のおもちゃは細いの太いの4種類ぐらい使われててめんどくさかった。
基板へのアクセスも複雑(結局、メインの基板がどこにあるかも分からないまま終了w)で、全体的に「洗練されてない」感じがしたのは、タカラトミーが「久しぶりに取り組んだ」せいなのかもしれない。いや~wikipedia、勉強になるなぁw。

今回はこの3件。誰も来なくてどうなるかと思ったけど、充実した定期開院でしたw。
コメント
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