koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

5/14 おもちゃ修理(2件)

2017-05-21 | おもちゃ
1件目、知育おもちゃです。

取りあえず裏蓋開けて基板の電圧確認→来てない。裏蓋ネジ多くて外すのめんどうでしたが、中もネジがたくさんあって、電池BOXの辺りを確認するのがめんどう…。
ぐるぐる回しながらよ~く見ていたら、電池BOX端子の渡り線(電池3本を、全部同じ向きに入れて、斜めにプラスとマイナスを繋いである)が1本外れてました。
(基板を外さないと見えないので見てないですが、多分抵抗型ヒューズではないかと思われます。)
元々のハンダ付け不良と思われます。ハンダ付け直したら、すぐ直りました。

2件目、ぴょんぴょんアンパンマンです。

電源入れると、1回「ぴょこん」と動いたのち、左手のSWを押すととセリフが流れて、短いボイスレコーダが起動して、録音したボイスの音程を替えながら繰り返して「ぴょん、ぴょん」とジャンプするおもちゃです。
音は出るけどジャンプしなくなった、との事。

分解してみると、足を動かすためのスライドガイド・固定の片側が折損してました。

写真だと分かりにくいですが、上側のガイド・固定の部分がポッキリ折れています。(写真は、固定の為にピンを差し込んでる状態です。)
見ていたらば、モーターピニオンが亀裂でスポスポになってます。これではきっと空回りします。
折損部分は、ピン打ってエポキシでガチガチしかないと思いますが、「速硬」のエポキシでも、カチカチになるには数時間かかるので、入院としました。

ギアボックス外して、そろ~り分解。モーターピニオンは9Tでした。(ギアボックス分解に、モータ線とセラコンの片側を外さないといけませんでした。)
折損部分は、予定通りでM2.5ぐらいのビスの頭を落としたものをピンにして差し込んで、エポキシで固めました。
数時間後に組み戻して試運転…、大丈夫そうです。
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5/5 新川市まつり出張開院

2017-05-06 | おもちゃ
毎年恒例になってます、新川市まつりでの出張開院です。
いつも、「狐の嫁入りメイク」をしてもらうのですが、今日は10時前に行ってもまだメイクが開店してなかったので、今年は狐メイク無しでした…。残念…。

さあ、どんどん行きましょう。
1件目、TOMYのホームシアターです。

音・光は出るが、スライドが回転しない、との事。とりあえず、分解してみる。

ギアボックス外して確認すると、おそ~いけど、どうやらギアは回ってる様子。
電池ボックスへの配線がギリギリで、分解したら切れちゃったので、再接続して組み戻して動作確認すると、おそ~~~いけど、スライドも回転してるみたいです。
「かな~り遅いですが、回ってます」と説明して、返却しました。

2件目、トーマスのプラレールです。

いつもの動輪のピニオンギア割れで、m~0.5、12Tのギア取り替えました。(このタイプ、車輪のロッドが邪魔で、やりにくいのよね。)

3件目、トミカの「にぎやかドライブ」(のコンベア部)です。

一応動くんだけど、車が乗ると上がらなくなる、との事。ギア割れの疑い高しと思って分解してみたのですが、

分解結構面倒でした。「やまみちドライブ」はしょっちゅう来て、分解簡単なのですが。
ギアボックス開けてみたところ、モータピニオンも他のギアも、問題ありませんでした。

しかし、組み戻してみると、やっぱりベルトの回転が悪い…。
確認の結果、ローラは回ってるのに、ベルトが滑ってる様です。
中身、相当のほこりでした。各所掃除して、ローラをアルコールで拭いて、底板も外して拭いて、ベルトの内側もアルコールで拭いた所、まあ、ぼちぼちぐらいに回る様になりました。

「根本的には、ゴムベルトの伸びのせいと思われます。これで、どうにも遊べない状況なら、再度考えます。」と、返却しました。
(もし再来院されたら、取り替えベルト問合せか、テンションアップの為のローラ・軸追加といった作戦で行こうかな。)

4件目、おもちゃの洗濯機です。写真撮り忘れたので、ネットで探した所、どうもぽぽちゃんの洗濯機だった様です。

音はするけど、ドラムが回転しない。との事。
モーター電圧掛けても回らないっぽい。ギアまで分解して、モータ単体で回すと、回りました。モータ渋りだったかな?
入ってた電池は弱ってて、ちょうど「音は鳴るけどモータは回せない」状態だったので、その旨説明して返却しました。

5件目、ミッキーのレンジ台です。

電池BOX確認すると、マイナス端子が1個折損してなくなってます。これじゃあ動くわけがない。
スプリングの端子を加工して付けて、復旧させました。

後は、細かい作業だったので、入院で対応。オルゴールを2つ持って帰りました。1つは標準18弁、もう一つは、今まで1回も診た事なかったけど一応予備品を持ってる、ミニチュア18弁のユニットでした。2件とも、「最悪はユニット取替します」と説明して預かりましたが、2件とも取り替えずに済みました。

6件目、缶入りのオルゴールです。

「巻けない」との事。ラチェットの割れでしょうか?最悪、ユニット交換すればいいし、楽勝~と思って始めたのですが、結構苦労しました…。

まず、ネジ巻のハンドルが外れない! ドラムを指で押さえて、ハンドルをラジオペンチで回すも、ビクともしない…。相当指が痛い思いしながらがんばったけど、どうしても外れない…。金づちで殴ってみるも、外れない…。
「切ってしまえ!」とノコ当ててみるも、硬い材質の様で、傷もつかない程。リューター当ててみても、ほとんど削れない……。

ハンドル付け根見ると、コイルの様な状態になっている。よ~く見ると、スプリングだ!スプリングの端部を、バネが緩む方向に押しながらハンドル回してみたら、なんと、回るじゃないか~(今までの苦労は何だったの?)
という事で、スプリング被せてあるだけなんだけど、ネジ緩む方向に回そうとすればするほどスプリングが締まって抜けなくなる、「一方通行罠」みたいな作りなんですね。(この苦闘で、缶やハンドルにちょっと傷がついてしまいました。申し訳ありません…)

ラチェットの不良を疑って、ユニット分解します。手持ちで、香箱が割れたユニットがあったので、部品取り用にこれも分解します。
3mmドリルでカシメの頭を削って、香箱取り外し。

左が、今回修理しようとしてるユニット。右が部品取り用のユニット。
ラチェット確認すると、特に悪くないような気がする…。部品取りにしようと思った方のユニットと、ラチェット部の構造がちょっと違って、そのまま転用できないかも、といった状況。

確認すると、ゼンマイ端部と軸との空回りでした。ゼンマイほどいて確認すると、端部は別に切れてはない。
ゼンマイ端部を引っ掛けるための軸のでっぱりが、ちょっと低すぎる気がする…。けど、香箱割れた方のゼンマイに掛けてみたら、ちゃんと引っかかる。
ゼンマイ端部のちょっとした加減で、引っ掛かるか外れるか変わるみたいで、端部をちょい曲げてみたり、香箱に組んで試してみたりと、何度も試行錯誤してみるも、どうもうまく掛からない…。

結局、香箱割れた方のユニットから、ゼンマイばね板を取る事にしました。
カシメ部の整形をしてから、φ1.7mmで下穴開けて、2mmのタッピングで香箱固定。櫛歯取付・調整して、やっと完了です。

オルゴールの2件目、本日の最後7件目、メリーゴランドのオルゴールです。

「紐を引いて巻くのだけど、巻けなくなった」と聞いた気がしますが、紐が出てるので、これはMax巻いた状態で、ユニットが回転しなくなってるんですね。

透明のドームが接着で付いてる様です。カッターで切れ目を入れてくと、幸い、比較的簡単に取れました。
その後、ピンクの輪っかが、これも接着してあり、こちらはちょっと苦労しましたが、何とか外れて、全分解。

ゼンマイはMax巻かれた状態でしたが、調速風車をチョイとつつくと、すぐ回り始めました。
何か引っかかってたのか?原因はハッキリしませんが、一応、調速風車の逆ウォーム部に注油だけして組み戻しました。

ちょうど回転が止まる頃に紐がほぼ引っ込むように調整するのが、結構めんどうでした。ちょと誤差があるけど、ご勘弁くださいませ。
あと、ちょっと音痴…。特に、最後の和音の中の1音がズレてるみたいです…。
櫛歯削ったら調整できるかな?と思ったのですが、取り返しのつかない事になってしまいそうだったので、「そんな職人さんみたいなことはすまー」と、このまま返却することにします。

今回も忙しかったです。ドクター3名、みんながんばりました。20件ぐらい来たかな?入院ちょっとですみました。
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