3月度の宇部おもちゃ病院定期開院、全部で20件の受付がありました。
調子に乗っていっぱい持って帰ってしまってまだ時間が掛かりそうなので、済んだ所までアップしておきます。
時間内は、ダンシングペンギンやこの後②で記載予定の仮面ライダーと格闘していましたが、そろそろ諦めて入院する事にした頃、プリモプエルが来ました!何を放っておいても、プリモちゃんはボクがやりますw。
で、本日1件目の記事、きれいな青のプリモプエルちゃんです。
液漏れで電池端子がサビてしまった、がんばって磨いたけど電源が入らない、との事です。
開けてみると、
端子は大丈夫なぐらいまで磨いてもらってましたが、赤のビニール線が液漏れにやられて、被覆が変色して付け根で切れてます。
端子はまあこれでいけそうでもありますが、実はちょうど前の週に、マルツオンラインでプリモプエル用に頼んでいた単2電池用端子が届いたところでした!
サビたのを磨いて使うと、メッキがなくなってどうしてもまたサビてくるので、取替にしました。念のため赤ビニール線も取り替えておきました。
持ち主さんの前で電源入れて時刻設定をしてると…誕生日の設定が無い!(持ち主さんも驚いてましたw。家にもう1体あって、そちらは誕生日の設定があるとの事でした。)
この子は…タグが紺色:タイプBですね!!
「プリモプエル(初代)にはタイプA~Cの3種類がある」というのを知ってから、初の「タイプB」です!(しまった、基板の写真を撮っておくんだった…。)
タイプAにあったスイッチを押した時のタイムラグ感や、セリフをしゃべった後のノイズ・待ち時間等は無く、操作感はタイプCと同様でした。
家のもう1体の子も不具合があるとの事で、「是非来月にでももってきて下さい!」とお別れしました。
後は入院で対応、2件目、いつものIWAYAの歩いて鳴く犬です。
他のドクターが担当してて入院になったのですが、自営業の人なので休みがないw。ボクはサラリーマンで休みは休みなので、代りに預かって帰ることにしました。
ぬいぐるみぬがせた状態で貰い受けました。
背中がほどかれてました。「すみません、ほどく必要ないところほどいちゃいました…。それと、謎の部品が出てきました」との事。
この小さな部品は、右側の足のクランクを止めてる部品です。どこか引っ掛かって動かない状態でしたが、これだけなら楽勝です。
右側だけ分解してみると、クランクがなんとも曲がっていて、元の軸と平行じゃありません…。
元々あまりしっかりはまってないキャップですが、軸が斜めなせいでコネられて取れてしまったものと思われます。そんなに力が掛かる訳でもなく、曲がった原因は不明ですが、ペンチで真っすぐにしてから仮組して試運転。
…「伏せ動作」の所で、「ガタン!ガタン!」と飛びが起きる…。これは…、バネで引っ張ってある伏せ動作用のクランクを回す為の歯車に欠けがありそうな予感がします…。
一応動くので、知らないと見過ごしそうですが、おもちゃドクター活動の今回通算31体目、IWAYAの犬の「自称プロ」を目指してるので、このまま見過ごせませんw。分解して確認します。
案の定、バネ付きクランクを回す1個手前の12T-28T2段ギアの12Tの方、歯が2枚欠けてます。これは…手持ちにちょうどのは無いし、28Tの方はシーケンスで切り替わるギアなので、位置が変わると不都合なので、何とか補修するしかありません…。
左の12T部分を切り落として、右の予備品ピニオンをくっつけるのですが、バネ付きクランクに繋がって結構負荷のかかるギアなので、しっかりくっつけないといけない…。
1段目部分を切り落とした後、φ0.55mmのSUS番線を6本、歯車の谷底にあけた穴に差し込んでピンとして、これに予備品12Tピニオンを差し込みます。
で、ピン・歯ごと2mmぐらいエポキシで盛って、歯車出来上がり。
これで組み戻してばっちり動くようになりました。後は、ほどかれた背中を縫い戻して、ぬぐるみを被せて電池BOX周りをホットボンドで固め直したら終了です。
3件目、ちょっと大き目で電子式の「歩いて鳴く犬」です。
これは、何度か見た事ある気がしますが、IWAYAだったんですね。
これも前述のドクターからの転院品で、液漏れで電池BOX端子がメタメタにサビてる様です。お腹の電池BOX周りの接着だけが外してありましたが、このままではぬいぐるみが脱げそうにもない…。
かなりがんばって手縫いを探したけど見つからない…。あきらめて背中を切り開こうと思ったら、背中が手縫いになってました。
後頭部~しっぽまでが全部手縫いで、ほどくとやっとぬいぐるみを脱がせました。
分解してみると、左後ろ足の支点が折損してました。
まあこれは、エポキシでいけるでしょう。サビてボロボロな電池BOX端子の取替で作業は単純なのですが、だいぶバラバラにしないと取り替えられない…。
あけてみると、こんな感じでメタメタですw。ギアボックスの左側半分をはぐった状態ですが、電池BOX端子は反対の右側に出てるので、結局右側のケーシングも分解必要でした。
マイナス側は、Aitendoで買った単3用の端子に取り替えるだけです。
プラス側はもうちょっとめんどう。
AliExpressで買った少し小さめの端子を6mm×6mmぐらいに加工して取付。
配線全部付け直して、ギアボックス組み戻して試運転→良さそうです。
背中に圧電センサが付いてますが、いつものようにケーシングがつぶれてました。一応動作はしてるようなので、ケーシングの整形だけしておきました。
後は、ぬいぐるみ被せてほどいた所を「コの字縫い」で縫い戻して、電池BOX周りをホットボンドで固定して終了。
4件目、よく来るアンパンマンことばずかんDXです。
これは、ケーシングの固定が三角ネジで、イメージセンサーのキャップが赤色の、比較的新型のヤツです。
旧型はイメージセンサー用とメインプロセッサ用で水晶が2つ付いてますが、新型は1個になってます。
分解して確認すると、電源のスライドSWが、A接点側・B接点側共に完全に導通無しでした。基板直付け型でめんどうですが、取替部品も無いので、基板から外して分解・整備します。
接点が真っ黒になってました。外観は特に汚れてもなかったのに、どうしてもここまで接点がサビたのでしょう…。
「スライドSWの接点は磨いちゃイカン!(メッキが取れてまたすぐサビてしまう)」と主張するドクターが居る様ですが、これは磨くしかないw。1000番のペーパーでかなり磨きました。
移動側の接点も軽く磨いて組み戻して、基板に付け直して動作確認→ちゃんと動くようになりました。
①最後の記事、5件目、ダンシングペンギンです。
これは、開院時間中にドクター1年目の子主体で診てたのですが、よくわからないまま時間切れで入院となったものです。
結論は、電池BOXのプラス~マイナス間の配線の断線だったようです。
電池BOX真ん中の白ビニール線が外れ掛けてて、導通不良だったようです。あと電池ボックスの横に、なんかポッキリ折れた様な箇所があり、「折れてるのか?破片は??」とヒヤっとしましたが、頭を動かす機構の部分、このままで不具合ない様なので、組み戻しました。
組み戻して、ぬいぐるみの下部をホットボンドでとめて終了です。
さて、調子に乗って持って帰り過ぎた上に、宇部すくすくプラザプレイルームからの修理依頼や、プリモプエル有料修理サイトの準備とかで、た~いへん忙しいw。とりあえず3月度の宇部定期開院①の記事は終了ですw。