koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

10/21 美祢福祉の市出張開院

2018-10-30 | おもちゃ
毎年恒例、美祢市の「福祉の市」での出張開院です。
社協(主催者)からの依頼品含めて15件、結構忙しかったです。

ぼくはその内9件対応、まず1件目、「マナー鍋」というおもちゃ。

昔からある(今日の最後にも登場する)、タイマーで時間がたつと「ガシャン!」とひっくり返る、それまでに〇〇しないといけない、というおもちゃの様ですね。
普通はぜんまい式なのですが、これは電池が入ってる。とりあえず開けてみます。

赤いビニール線が1本外れて、行先不明になってました。(写真は修理後)

タイマーのつまみを回すと、写真中央のリミットの部分が下がってSWがONになって、タイマーが回るしくみの様です。この部分が動くせいでしょう、ハンダ付け部で断線してたので、付け直して動くようになりました。

2件目、「黒ひげ危機一髪」です。

これも昔からあるおもちゃですが、最近の効果音が出るバージョンの様です。とりあえず開けてみます。

「ワニワニパニック」と同じように、当たりを押しちゃって、黒ひげが「ビヨ~ン」と飛び出る時に、当たりの位置を決める輪っかが回転させられて、次の当たりの位置が決まる、という仕組みと思われます。今回はその辺りは触らずに、電池回りだけ見ます。
電池BOX端子、一見きれいだったのですが、電池に当たる部分だけちょこっと液漏れの青いサビが付いて、接触不良になってました。サビ取ったら、ちゃんと音が出る&動くようになりました。(開ける必要なかった…)
みんなで試運転(遊んで)、黒ひげが飛び出る機構には不具合ないのを確認して終了。

3件目、アンパンマンのレジ。

「同じセリフを繰り返すだけで、ちゃんと動作しない」との事で、最初から電池消耗を疑い。やっぱり電池で、新品入れて状況を確認して貰って終了。「電池消耗すると、いろんな誤作動がありますからね。いつもと違う動作だったり、同じ動作しかしなくなったり、起動時の音が何度も鳴ったりとか。」と説明しておきました。

4件目、アンパンマンのピアノ(みたいな、音の出るおもちゃ)。

電池端子が液漏れでだいぶ錆びてました。一応サビは取ってみたものの動かないので、分解。中もだいぶやられてます。

電池BOXからのマイナス線の断線。芯線が真っ黒だったので引き直したら、一応動くようになったのですが、SWの反応が悪いので、スイッチも確認。

う~ん、だいぶ傷んでます…。ペーパー掛けたらパターン破壊してしまいそうで心配でしたが、軽くペーパー&アルコールで洗浄で、なんとか作動する様になりました。

5件目、後ろが水族館の様になったトラックです。

電池BOX端子がだいぶ錆びてたので、一応サビを取ってみたものの動かず、分解。何度磨いても、表で触ると電圧あるのに、裏から触ると電圧出ない…、で、だいぶ悩みました。
ふと、「マイナス側の、電極板とスプリングとの接触が悪くなる」という事例を思い出しました。

写真の一番左の電極スプリングが接触不良、裏の配線外して電極板一旦外して、なんとかハンダ付けで導通する様になりました。
それ以外に、電池マイナス線引き直しと、スライドSWも導通不良で、分解整備しました。

6件目、ベイブレードのシューター。(写真撮り忘れました…)
糸が全部巻き戻らない、との事。分解して、特に不具合ないようなので、巻き直してセットしてみました。時々巻き戻りが悪い事があるのですが、ナースさんが「掃除機のコードと同じよ」という事で、前よりはよくなったとして終了しました。(ぜんまい部の分解は困難そうでしたし。)

7件目、「ピッ!とレジスター」。

下部のバーコードリーダ部に、何でも何か商品を通すと、「ピッ」と(ランダムで)金額が出るはずなのに、反応しなくなった、との事。
下部を分解してみると、直径2cmぐらいの空芯コイルが入ってます。(終わり近くの時間に、「今日中に片づけるぞー!」と急いでやったので、途中の写真が無くてすみません…)
また、下部にはLEDの様な物が1つついてます。

「何でも反応する」という作りじゃないなぁ…、と思いましたが、説明書にもそう書いてある。LEDの様に見える部品が、感知も兼ねてるのかしら…、とだいぶ悩みました。
全体をバラバラにしたのを眺めてたら、ふと、上側に黒っぽい赤外線感知器らしきものがついてるのを発見!
「そっか、下から赤外信号を発信して、上で受けて、透過を監視してるんだー!」と、やっと仕組みを理解。この時点で、赤外線LED発光してなかったので、穴を大きくして手持ちの5mm赤外線LEDに取り替えて、無事動作する様になりました。

後日調べると、最近ラジコン関係でよく見させてもらってる「ドクターNの診療室-はしもとおもちゃ病院」の記事の中に、詳細な説明がありました。LEDの電流上げると良化する、との事。もしかしたらこれで直ったのかもしれない。
また、先程検索してみると、これもよく参考にさせてもらうブログ「トラブルシューター(県西おもちゃ病院)」にも記事有り。こちらは「3mmLEDじゃパワー不足、手持ちの5mmLEDに取り替えた」という記事。つまり、行き当たりばったりで苦労したけど、結果、ベテラン先生と同じ処置を取った結果になったのかもしれませんww。

ここから、時間切れで入院対応。8件目「Light Wars」というおもちゃです。

「光るLEDを押し戻して相手と戦う」みたいな説明でしたがよく分かりません…。
電源入れると、一応LED光るのですが、ゲームは始まらない、という状態。
家で触ってみてると、プレーヤーの人数を1~4人で選択出来て、その機能は生きてる様です。マイコン自体はちゃんと動いてると思われます。思い巡らしてると、「そっか、ゲームスタートの導電ゴムSWが不良なだけだろう」という事で、分解。

だいぶん派手な基板ですww。だいぶ年季の入ったおもちゃの様ですが、基板はきれいです。
懸念の導電ゴムSWは、全体の基板自体を外さずに掃除でき、短絡するとゲームスタートできました。
電源入れてみたとき「音がしないの?(普通、こういったゲームは音がするよね?)」と思ったのですが、案の定スピーカが入ってました。φ40mmぐらいのスピーカ、不良だったので、少し小さいですが、φ36mmの手持ち品に取り替えました。
だいぶ古いようなので、導電ゴムSWは全部怪しいと思い、結局操作スイッチも含めて全13か所、全部清掃&アルミ箔貼り付けとしました。
直って遊んでみると…、みんな(4人以内)で遊ぶと、なかなかおもしろそうなおもちゃです。直ってよかった~。

さて、今回一番難航した9件目、「タイムクラッシュ」です。途中で挫けそうになりましたが、最終的には、なんとか完治させました。

1件目に書きました、「昔からある、タイマーで時間がたつと「ガシャン!」とひっくり返る、それまでに〇〇しないといけない」というおもちゃですね。
タイマーが巻けない、「ガシャン」と一気に戻ってしまう、といった症状です。とりあえず開けてみます。

ネジが2つ付いた黒い部品が、ぷらんぷらん。これは何のための部品? とりあえず分解。
この部品は、「カッチンカッチン」と、時を刻むための部品でしたが、軸が折れてぷらんぷらんになってる様です。それよりも、ぜんまいに付いてる最初の平歯車がだいぶやられてます。

こないだ、小~大までいろいろ入ったギアセットを購入してました。その中の一番大きいのがほぼ同じ径だったので、それを使う事にしました。
しかし、写真のヤツはボツ。厚みが厚すぎました。ほぼ同じ径の薄いヤツを使いました。

このままでは、ぜんまいが軸にひっかからず巻けないので、ギアに穴開けて釘を打ってみました。これでちゃんとぜんまいが巻けるようになったので、組み戻し。ギアは、穴を角に加工しようとしてみましたが無理だったので、滑らないように、苦労してφ0.6mmの番線を噛ませて、軸を突っ込みました。

「カッチンカッチン」の部品(名称が分からないww)は、手持ちの3mmプラ棒をリューターでくわえてφ2mmちょいまで削り出して、貫通で軸を再生。組み戻してみると…、ちょこっと巻くとどこかが引っかかって、ちょこっとしか巻けない。その「ちょこっと巻き」の範囲では、「カッチンカッチン」もちゃんと働いて、タイマーとして機能するのですが、なんせ、ちょこっとしか巻けない…。
(ちなみに、2つ目のギアの軸受が長穴になってて、ぜんまいを巻く方向に回すと、2つ目のギアが逃げて、3つの目のギアとの噛み合いが外れて、ぜんまいが巻ける様な作りになってる。)

なんども組んではバラし、ギアの順番を変えてみようかとおもったりもするけど、やはりこの組み合わせしかない。しかし、どうしても引っかかって巻けない…。え~い、今日はもうヤメだー。明日また考え直そう!

で翌日、また同じ組んではバラしして悩んでると、ひらめいた!ぜんまい固定の為に打った釘の頭が当たって巻けないんだー!
で、釘の頭を限界まで削ってみたものの、次のギアが大きくてギリギリで、釘のままではどうしても当たってしまう。
元のギアがどうなっていたかというと、ぜんまいを引っ掛ける突起が出てる。

例えば、このボス部を四角く切って、新しい方のギアの中心に移植する…? いや~、それじゃ芯が絶対に出せない…。
ギアが無ければ補修困難だけど、せっかくギアがあるんだから、なんとか直せるはず。なんとかして、軸・歯車とぜんまいを固定する手立てがないか、考えろー、考えろー…。

ひらめいた!上から固定がダメなら、下で固定すればいい!
上にもあるのですが、ぜんまいの下には、黄色の「カラー」状の軸受の様な物がはめてあり、軸と同じ角穴が開けてあり、軸と一緒に回ります。
破損歯車の、見えない側のボス部分が、ちょうどこの軸受カラーと同じくらいの径です。このカラーの代わりに、破損歯車のボス部を切り取って使えば、ぜんまいが巻けるようになるはず!

で、歯車を切り落として、軸受カラーの代わりにはめたのが、この状態。
もとの軸受カラーの「つば」よりちょっと厚さが厚いのですが、そのぐらいの余裕がある事を祈って(なければ削るけど)組み戻し…。ぜんまい巻けた!
(ぜんまいは、写真の状態ではカラーの入れ替えができなかったので、1回ぜんまい外して、オルゴールやるのと同様に、組み戻してから巻き込みました。)

これで、全体組み戻し。ただ組んだだけでは、ぜんまいがMaxまで緩むところで、抵抗でタイマー進まなくなってしまうので、1周程度巻いて「与圧」を掛けた状態で、つまみをセット。これで、ちゃんと使えるようになりましたー!

いや~、苦労しました。途中で「これはもう無理だ…」と諦めかけましたが、今、壊れたICのPIC換装をマスターして、治癒率を極限まで100%に近づけよう!という野望を抱いてるとこだったので、勝率下がらず一安心です。
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10/13のつづき(ディズニー「ワンダフルドリームパソコン」液晶取替)

2018-10-28 | おもちゃ
10月度の宇部おもちゃ病院定期開院で預かったディズニーのノートパソコン型おもちゃ、中国アリババに発注してた液晶が届きました!発注からちょうど2週間でした。

送料無料(つまり送料込み?)で¥1020、安かったので封筒みたいのに入ってくるのかと思いきや、りっぱな発泡スチロールに入ってきました。
左が元の液晶、右が買った新しい方の液晶です。(まだ保護シート貼ってます。)

そっくりです。右の買った方は、タッチパネルが付いてるので、FFCに乗ってる部品が若干多くて、タッチ用の端子が出てるのが違うだけです。ノートパソコンの方の説明を見ても、タッチは無さそうだったので、タッチが無くてもっと安いのが無いかと思ったのですが、タッチ無しは見当たりませんでした。

早速コネクタ繋いで電源入れてみると…

写ったー!!

さてこれで、故障は液晶のみという事も分かりました。ので、悪い方の液晶、直せないか&後学の為に分解してみます。

後ろの鉄板外し、表の鉄枠も外し、白い枠と裏の白いシートも外した所。
あとは、下側にバックライトのLEDが7個、LEDの光を伝達する樹脂板、均一拡散の為のシート、液晶画面、とがあるだけで、これ以上は分解できそうにありません。
コントローラのICみたいなのが入ってて、ちょいちょいっと再ハンダ付けしたら直ったりしないかなぁ、と思ったのですが、なーんもありそうにないです。やっぱり取替以外に、修理は出来そうにないですね。

全部組み戻して動作確認、問題なし!
保障期間外のメーカ修理なら約8000円、国内で部品調達すると2500円(送料込み)の所、中国直輸入液晶で1020円で修理できましたー!
コメント (3)
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10/13 宇部定期開院

2018-10-18 | おもちゃ
宇部おもちゃ病院の定期開院日でした。
まだ、交換品入荷待ちで終わってないヤツがあるのですが、先にブログアップしておきます。
(スケジュール確認したら、この週からなんと、6週連続でおもちゃ病院が入ってました!ブログ貯めちゃうと後が大変なので…)

全部で18件も来院があり、忙しかったです。その内6件を担当。
1件目、巨大なラジコンですww。

「アメリカで買った」との事。近所の模型屋さんに持ってったら、充電池パックは替えてくれたとの事(タミヤのNi-Cd7.2V充電池パックが入ってました)。「あとは、おもちゃ病院に相談したら?」と言われたそうです。
駆動用の7.2V充電池パック以外に、本体に単3×3本が入ってます。これがほぼすっからかんでした。(新品入れたとの事ですが、動かないのでSW切り忘れて放電してしまったのかも。)
電池替えたら動きました。
送信機の左ボタンの効きが悪かったので、分解して清掃しました。(お椀型の鉄板を押すタイプのSWでしたが、鉄板はセロテープでとめてありました。)

2件目、よく来る知育おもちゃです。(写真撮り忘れたので、過去の写真使いまわしで。)

メインのスライドSWの不良でした。短絡したら動作しました。
取付が、プラスチックを溶かして留めてあるので、外すとあとがやっかい。接点復活剤吹いてパチパチで復活したらよかったのですが、復活せず。しかたないので、つけたままスライドSW分解して接点磨きましたが、大変でした…。

ここから入院。3件目、トーマスシリーズのプラレール。(「ヒロ」だそうです。)

つい最近見た記憶があります。後ろの石炭車に単4×2本入れる所があって、後ろは音(音声)が出るだけ。こちらは不具合ありませんでした。
ギアボックス分解してモータに電圧掛けたら、一応回ったので、「渋りかな?」と思ったのですが、組んでみるとまた回らず…。モータ分解したら、ブラシの片方がチビて、半分なくなってました。
ギアボックス電極→モータが、ゼムクリップぐらいの太さの線をモータ電極の穴に引っ掛けて接触させる作りで、ブラシ手作りすると取り付けにくいので、手持ちの中古モータからブラシ取って取り替えました。
が、組んでみると回らない…。バラしたり組んだり何回もやって、「ムッキー!もう持って帰る!」と、入院にしました。
モータを手持ちの安モータに取り替えてみましたが、回ったり回らなかったりの原因は結局、ギアボックスを本体に取り付ける時に、本体側の電極との接触が悪かったせいでした。
モータどうしようか、戻そうか…、とも思ったのですが、モータ替えてだいぶ元気になった(スピードが上がった)ので、やっぱりモータは替えたままにしました。

4件目、ドラえもんの小さなぜんまいカーです。

ネジがどこにも出てない…。よ~~~く見てみると、右側面の絵の部分に、丸い蓋をしたような線がある。隠しネジがあるっぽい。きっちりはまってて取れそうにないので、穴開けてみました。穴開けてコジたら蓋取れて、ネジ発見。
それでもバレそうにもない。屋根がギッチリ接着してありました。ドライバーで何とかひっぺがしました。
まだバレない…。どうせ車輪外さないとバラせないので、前後輪とも外してみたら、前輪のカゲにネジ発見。

それでもまだバレない…。前面のドラえもんの顔の部分がはまってると思われますが、多分接着で、どうコネても外れません…。しかたないので、この状態で後ろ半分を指でぐいぐい広げて、なんとか中のぜんまいユニットに引っこ抜きました。

ぜんまいユニットは、前に見た(2018/6/23)のと同じく、ラチェット軸のボスの割れでした。(写真拡大したら、ギリギリ亀裂が分かるかな?)

前回は、内径約4.4mmのM4用ワッシャがちょうど良かったので、そのまま「タガ」としてはめ込みましたが、今日は手持ちがなかったので、M3用のワッシャを4mmのドリルで広げた後、ヤスリでもうちょい削って、「タガ」はめました。
またぐいぐい広げてぜんまいユニット突っ込んでから、ぜんまい軸を差し込んで、車輪仕戻ししたら、ちゃんと動くようになりました。

5件目、同じ人の持ってきた、やはり小さなぜんまいカーです。

「全然動かない」とカルテに書いてありますが、ネジ巻いてみると、まあまあ動く。でもちょっと引っかかる感じもする。一応分解してみます。

車体上についてる犬の頭が動く作りになってたと思われますが、割れてて破片もない…。
その、頭を動かす為と思われるリンク(車体の上に写ってる白い部品)が、変な所に引っかかって、そのせいで動きが悪かった様です。正規の位置にはめたら、一応走りました。

「頭が動く部分の復元は無理だ~。これで返そう」と思ってたのですが、とある日ふと「直した方がいいのでは…」と思い直し、復元チャレンジしてみる事にしました。
リンクが変な所に引っかかってたのは、「持ち主がバラして、組む時にミスったんじゃない?」と思ったのですが(割れたはずの破片もなくなってるし)、もしかしたら、頭の方のリンクがないせいで押さえが効かずに、このままじゃまた外れて引っかかってしまうかもしれない。それに、このままでは「△」評価(後遺症あり)になっちゃう…、という事で、「完治」にチャレンジです。

ボディセットしながら、隙間からよ~く観察すると、頭を動かすところの部品は、高さ方向にはこのままで横に延ばせば、リンク部品の上に出てる「ポッチ」に引っかかる位置関係の様です。
プラスチック片で7mm角ぐらいの部品を作って、残ってる部分の凹型のへこみにちょうどはまるように整形。2mmのキリで長穴加工。φ0.7mmの小さめのゼムクリップでピン立てて、なんとか軸部に固定。

接着前に仮組して動きを確認するも、どうも引っかかって負荷になる。長穴は結局、端まで切って「フォーク」みたいな形にして、ヤスリでできるだけきれいに整形。グリス塗ってなんとか動きそう。
ピン差し込んだだけの所を、エポキシ塗って接着。しばらく待って仮組で動きを確認すると…、引っ掛かって走らない…。

首の動きが、前よりちょっと堅い。エポキシがついちゃったかなぁ…、と思いつつ、首ひっぱってみたら、首が抜けました!
軸抜いて確認すると、軸に立てたピンが軸にギリギリ皮一枚ぐらいで、軸表面から出っ張っちゃってます…。これを削るとピンが役に立たなくなっちゃうので、ボディの方を少し削りました。
また組んで確認すると、やっぱり引っかかって走らない…。だいぶ悩んだのだけど、どこが抵抗になってるのか分からない…。
ボディをきっちりはめると動かないのだが、少し浮かすと動くようになる。高さ方向にどこか、例えば打ったピンの頭とかが当たってる可能性があるけど、これ以上削りようもない…。
やむなく、ネジのところにプラ板でワッシャ作ってかまして、ちょっとボディを浮かすことにしました。ちょっと見た目が悪いけど、もうこれでご勘弁を…。

さて最後、未完の6件目、ディズニーの「ワンダフルドリームパソコン」です。

電源入れると、液晶のバックライトが点いて、音も鳴るけど、液晶真っ白のままで何も表示しない、という症状。
家でご自分で(ご主人が?)分解したらしいです。キーボードの側は、キーボードSWがあるだけとの事。頭脳(CPU基板)は全部、画面の側にあるらしいです。
アンパンマンのノートパソコンと同様に、画面の側にネジが見えておらず、シールの下にネジがあるっぽいです。面倒なのでそのまま入院にしようかと思いましたが、依頼者さん時間がちょっとある様なので、分解することにしました。

アンパンマンのよりシールが丈夫で、簡単に剥がせました(アンパンマンのノートは、シールを剥がそうとすると絵がプラスチックの側に残ってはげちゃって、きれいにはがせない事がある)。上蓋はぐって基板と画面を確認。
FFCのコネクタ外して、液晶を確認。

コネクタ差し直したら復活することがあるので、コネクタ抜いてアルコールや接点復活剤で清掃して差し直してみましたが、復活せず…。
「家に帰って再チャレンジしてみるけど、無理なら交換部品を探してみます。」と、入院にしました。

家に帰って次の日、やっぱり「高級おもちゃなので、メーカー保証修理が基本だろう」と、取扱説明書に書いてあるサポートセンターに電話。かなりいい対応だと思うのですが、
「保証期間(1年)内なら、無償で修理。着払いで送って下さい。」との事ですが、「保証期間過ぎてたら、新品の半額+片道の送料で修理=約8千円」との事…。
それじゃあちょっと高すぎるなぁ…、と、ネットで取替え品を検索。
液晶に書いてある型番?ではヒットせず。商品名でもヒットせず。DSやPSPなら、交換品が販売されてるのですが。
いつも部品を買ってる秋葉原の〇itendoで、「4.3インチTFT液晶」で類似品を発見。液晶部寸法が全く同じ、FFCのピン数同じ(40ピン)、FFCの出てる位置も全く同じ。1980円と3500円とで計3種類あって、見た目では違いが分からない。
DSやPSP程数が出る商品ではないと思うので、汎用品を使ってる可能性は高いと思う。これでいけそうな気がする。でも、まだちょっと高いなぁ…。
目標が分かれば検索しやすくなります。最近「これお得なんじゃない?」と注目中の中華サイトで検索。最安品で、送料込み1000円である!これなら、〇itendo購入+送料よりだいぶ安い。

依頼者さんに電話して、サポートセンターの情報伝えましたが、1年以内だけどレシートがないので証明できない、との事。また、案の定8000円は掛けられない、との事。「1000円で直るなら駄目元でも」との事なので、「この液晶で合うのかどうかも分からないし、液晶替えても基板側の故障で結局直らないかもしれない」旨を説明した上で、中華の液晶発注することにしました。

という事で、液晶入荷待ちです。
液晶買って直らなくても、1000円は依頼者さんにご負担頂く感じで説明しましたが、新品予備液晶持ってても、普通の人なら何か別の物で役に立つ可能性はほぼゼロでしょうが、ぼくなら持ってたら何か使う機会があるかも。駄目元で、駄目だった場合は、ぼく負担でぼくの予備品にするつもりで、とりあえず液晶取り替えてみましょう。(結果は後日~)
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9/8 宇部定期開院

2018-10-08 | おもちゃ
この日は、いつもの宇部おもちゃ病院定期開院でした。
(先日の2.4GHzラジコンの難航で、アップ遅れました。)
来院19件、なかなか忙しかったです。

1件目、アンパンマンのモップ。

これは、以前に見た事があります。持ち手が軸の周辺で接着してあって分解できず、のこで切った記憶があります。

とりあえず、ボタン電池:LR44×3がダメ。電池BOXのところから外部電源繋ぐと音が鳴るので、「しばらく出掛けてきます」という依頼者さんに、出掛けるついでに電池買ってきてもらう事にしました。
電池BOX端子、液漏れでだいぶやられてます。1ヶ所は折り曲げてあるツメが取れちゃってる。サビを落としてたら、もう1ヶ所ツメがもげちゃいました。
電池入れてもなかなかちゃんと接触してくれない。マイナス側端子の裏にスポンジ付き厚めの両面テープを入れて当たりを強くして、何とか作動する様にしました。

2件目、ベイブレードの、何か…です。

SWを入れるとモータが回って、中の磁石が回って、ベイブレード(コマ)が回転するらしいのですが、回転がすごく遅いとの事。
とりあえず、分解してみます。

分解してみると、ギアが抜けちゃいました。写真なかほどのギアですが、見えてるギアの側に軸が付いて、上がすっぽ抜けました。上側はこれ以上分解できそうにないので、割れてるかどうか確認できませんが、ニッパで軸に何回か傷をつけてから突っ込んだところ、バッチリちゃんと回る様になりました。

組んで回してて、やっとベイブレードの何なのか、思い当たりました。
ベーゴマを中で回す「スタジアム」の底に設置してあって、ベイブレードを回転させる、その「がわ」は持って来ず、モータのところだけ持ってきたものだったのですね。

3件目、これも何度か見た事あります、3輪車のハンドルのところについてる、アンパンマンの音の出るヤツ(?)です。

開けてみると、電池からのマイナス線が、基板側で断線。液漏れがつたって芯線が真っ黒、ペーパーで磨いてもハンダが乗らなかったので、引き直しました。
SWの効きが悪い。タクトSWですが、隙間(ほとんどありませんが)から接点復活剤吹いてみても改善しなかったので、1個10円、取り替えることにしました。全部で4個だったかな?効きの悪い3個を取り替えました。
(タクトSWのボタンの高さ、買うたびに適当に買ってるんだけど、最近買ったヤツ、ちょっとボタン高さが低かった。高過ぎたらヤスリで削るのはすぐなので、今度買う時はちょい高めを買おうかしら…。)

4件目、アンパンマンのクレーンゲームです。

「クレーンが上がらない」との事。
「これはきっと、ピニオンの割れによる空回り!」と思って、分解したのですが…、結論は電池消耗でした…。

よく来る「3段お重」のタイプじゃありませんでした。
ギアボックスを分解しようとしたら、走行部の下側が落ちて、ギアがバラバラ!あーあーあー。
ギアボックスは1段構造で、走行のモータは外、ギアボックス内にはモータ2個。モータはどれもウォームがついてて、異常なしでした…。
しょうがない、組み戻します。走行部の復旧が大変でした。上のフタの方にギアをセットしとかないと組めない構造で、ギアセット後、他のドクターに手伝って貰って、そーっと本体ごとひっくり返して、何とか蓋をしました。(一人じゃできなかったかも)

組み戻して、電池を疑い。たしかそんな事例があったかと思い当たりまして。
電池は…、手持ちアナログテスタの電池チェックモードで確認して、どれもそこそこです。これだと通常「新品ではないですが、まだ使えます。」の判断になるでしょう。
ところが、手持ちのまあまあ新品電池入れると、ちゃんと巻き上げます。
クレーンの降ろし・巻き上げは、リミットはついてません。時間だけで見てる感じです(もしかしたら、電流監視かも?ですが)。電池のパワーがちょこっと落ちると、巻き上げが終わる前にストップしてしまって、巻き上げが完了せずに次の動作に行ってしまうのではないかと思います。
依頼者さんには「電池が非常にシビア。今入ってる電池は他の用途に使って、これには新品を入れてやって下さい。」と説明・お願いしました。

さて最後5件目、レジ。

会計→「ありがとうございました」のボタンがほとんど効かない(時々は鳴る)、バーコードリーダ効かない、との事。

会計のボタンは、中を分解すると、紙で手作りしたお金とかがバネ・SW周辺にだいぶ引っかかって邪魔してました。のけたらちゃんと作動しました。
バーコードリーダは、断線と思われます。中にSWと豆球で、3芯の線です。なんか複雑な結線だったので悩みましたが、結局3芯で線取り替えたら復旧しました。100円ショップのイヤホン線を使用しました。
(会計押してレジが開いてる間は、バーコードリーダのボタンを押しても「ピッ」と鳴らない、という作りでした。そのせいで、「基板側で短絡しても音鳴らない!?」とだいぶ悩みました。レジのSWの辺りの構造を見てたら、そういえば依頼者さんがそんな事言ってなかったっけ?と、思い出しました。正常時に「どんな動きか?」の情報は重要だね~)
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