koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

3/24 コプエルA通信回路確認

2024-03-24 | おもちゃ
プリモメンテに全身洗濯フルメンテで入院のタイプAコプエル「メロンコちゃん(右の黄緑の子)」ですが、

修理終わって動作確認すると、通信がいまいち…。
ウチのタイプAの子と通信すると、メロンコちゃん側から送信すると、受け側は信号を受けておしゃべり開始するけど、メロンコちゃんの方はスタートせず、受信側の子だけのおしゃべりになる。
逆にウチの子側から送信すると、どちらもおしゃべりスタートできない、といった状況。
メロンコちゃん側、送信は出来てるけど受信が出来てない、といった状況に見受けられる。

タイプA・タイプB共に、通信の回路・信号はまだ解析できてない。もうちょっと調査を進めたい。
タイプAコプエルの基板(表)はこんな。

トランジスタは、左のQ1は、たしか2SA1950…だったと思う。向かい合って付いてる2つは、2つともS8050。
タイプBコプエルは、通信用コイルのハイサイド・ローサイド両方にトランジスタが入ってると思うけど、このタイプAコプエルは、通信用にはローサイドにS8050を1個使ってるだけっぽい。(残り2つは…サーミスタの上下限検出ではなかろうか…)

以前にタイプBコプエルの通信回路を調べようとしたときは、「74HC02を外さないと回路の確認が出来ない…。ダメージなくSOP14チップを外すのは無理…」でしたが、今回はリワークステーションがある。74HC02を一旦外して回路の確認をしよう!

その前に、正常動作のウチの子で、電源入れて何も起きてない時の各ゲート出力を確認しておく。

これで、各ゲートのIN・OUTに論理的矛盾は無いでしょう。
今回修理品の方はこんな。

う~ん、ちょっと違いますね…。ただ、論理的に矛盾はありませんね。

74HC02を外した状態。

この基板ですが、誰かが触った跡がある…。32.786kHz発振用のコンデンサの片方:C4が変な位置に付け替えられてる。溶かす前の74HC02の足も、ハンダを盛り足した跡があった。

さておき、裏・表行ったり来たりしながら、なんとか回路を起こしてみると…

多分こうなってると思う。これは…回路を間違えてなければ「RSフリップフロップ」ですな。
1個目のゲートは波形整形用、4個目のゲートは多分不使用。
RSフリップフロップという事は、1個目のゲート出力が変わるたびに、デバイスからリセットを入れてやらないとちゃんと信号出力しないという事だろうか…。

通信時の各ゲートの入力・出力信号を観測しようと、10時から用事の有る日曜の午前中に、まず正常動作品のウチの子に苦労してリード線をハンダ付けしてオシロを繋いだのだけど、よく分からない…。
はっきりしないまま何度も通信してると、全く通信できないと思われたものが、時々通信成功する。
ウチのタイプB・タイプAと通信チャレンジしてみると、成功率低いものの、しっかりコイルを接触させたらボチボチ通信できるっぽい。
時間にも気持ちにもあまり余裕がない。正常動作品は常時家にあるので、調査未完だけどまた余裕のある時に調べる事にして、今回は退院にしよう…。
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3/17 おもちゃ修理2件

2024-03-17 | おもちゃ
知り合いから乗用のベンツを預かってた。まあ結論は「6Vバッテリー×2:取替」だけなので、もう一つ話題で、ウチの子のPSVita修理の記事も載せておきますw。

症状は、
・USB刺すとオレンジは点灯する。(充電フルだと点灯しないけど)
・電源SW押しても無反応…。
・電源SW:30秒長押しとか、1分長押しとか2分長押しとか、セーフモード起動とかはやってみたけど、状態変わらない…。

症状からすると「電源SW(orフレキ)不良?」と思うけど、お椀型スイッチめくって短絡しても起動はしないし、ミニミニなコネクタにマチ針当てて確認すると、電源SWは押すとちゃんとONされてる。これだと電源SWフレキを取り替えても多分状況変わらない…。

同じ状況の修理で動画を上げてる人が居て、その人は基板に少し怪しい所があったのでホットガン(200度?)で炙ってみたら起動するようになった、けど、コネクタに怪しい所があったのでそのせいだったかもしれない…(原因はっきりしない)という動画。PSVitaは、裏面カメラ・内カメ・背面タッチ等が全部繋がってないと起動しないという理解らしい。(10分×5ぐらいの動画で、見るのが大変だった…w)

コネクタ4個ぐらい外してマザーボード一旦外して、フレキをアルコールで拭いて刺し直して組み戻したけど、やはり起動せず…。
もう一度マザーボード外して、リワークステーションで控えめに300度で全体的に炙ってみた。
これで組み戻したら…起動した!!!

という、写真も何も撮ってない修理でしたw。300度で炙ったのが効いたでしょうか…w。
(これでダメなら次は380度で炙ろうと思ってましたw。)

続いて本題、知り合いから預かったベンツです。

「今から持って行きます」→「充電器も一緒に持って来てね」と言ったのですが、「充電器…?ありません」との事。充電しないと動く訳ないべ~w。

まあどうせバッテリーはダメでしょうね。持って来てもらってとりあえずシートを外して「これ取り替えます」と説明しようと思ったら、あけてビックリ!

いつもの縦長の6Vバッテリーが2個乗ってる!ビックリです。

とりあえず預かって、バッテリーは4.5Vぐらいまで低下してる。7.5Vぐらい掛けても電流が全く流れず、やっぱりバッテリー死亡の判断。
しかし、手作りの電流も表示できる可変電源で8.5Vぐらい掛けたら0.01A出た!→しばらく見てるとじわっと電流が上がっていく。0.2Aぐらいを上限に電圧を下げながら充電。2つともそこそこになったので、あとは直列にして車用の12Vバッテリーチャージャーで充電。これで2つとも6.5Vぐらいまでは回復。
しかし…次の日にはまた4.5Vぐらいまで下がってしまった…。

とりあえず12V用の充電器を買わないといけないのでAmazonで探してたら、「パルス充電で性能低下したバッテリーを復活出来る!」という充電器がタイムセールで格安(2,200円)で出てた。自分の車のバッテリー充電にも使えそうなので、これを買ってみよう!

早速これで「修復充電」をやってみる。

「PUL」の表示がパルスの「修復充電」中の表示。どんな電圧掛けてるんでしょう。

1秒周期の小さな電圧変動ですが、微妙に時々「ヒゲ」があるようです。「ノイズ?」とも思ったのですが、故意のヒゲかもしれない…。(こんなのでほんとに効くのかねぇ…)

これで結構長時間修復充電掛けてみたのですが、バッテリー完全には復活せず…。結局いつも通り秋月からバッテリー2個購入となりました。
前は確か700円だったと思うのですが、さすがに最近の物価高騰で950円に値上がりしてました。それでも他よりは安いのですが、ちょっと痛手だなぁ…。

充電器は、6Vなら1,000円しないのですが、12Vだと1,600円ぐらい出さないと使えそうなのが無い…。車用でクリップの付いたものを購入して、クリップからプラグに取り替え。
結局、充電器買ってプラグを付けて、バッテリー購入して取り替えただけ。昨日返却しました。
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2/10 宇部定期開院

2024-02-17 | おもちゃ
2月度の宇部おもちゃ病院定期開院でした。
この日は最初来院者が誰も来ず、「何か講習でもしてくれ~」と言われたので、10年ほど前に資料作って説明した「トランジスタとは」の講習会をやってたんだけど、開始から1時間半ぐらいしてやっと一人目が来院。
サンタさんがゆっくりと梯子を上ったり下りたりするおもしろいおもちゃで、あーだこーだ言いながらみんなで修理。(珍しいおもちゃだったので、写真撮っとくんだった…)
そのうちあと2組・4件来て、その1個が組み戻しに難航して、時間外まで粘った末に、結局ボクの持ち帰りになって、最終的にはとても疲れましたw。

ボクの対応は、同じ人が持ってきた3個。1個目、ガシャット。(ネットから写真拝借)

仮面ライダーエグゼイドらしいです。これは以前にも診た事がありますね。「説明書通りの動き(セリフ)にならない」との事。2個のリミットの動作不良・不確実が原因と思われます。分解して確認。

写真下の方の灰色の斜めにカットされた2つの部品の中に、BANDAIおもちゃでよく使われる小さなリミットSWが入ってるのだけど、この基板が何故かどうしても外れない…。
外してちゃんとテスターで当たったりしたかったのだけど、仕方なく隙間から接点復活剤をプシュっだけして組み戻し。多分正常動作に戻ったと思うので終了。

2個目、PSVita。

症状は「USBコネクタ刺すと橙が点灯して充電は出来てるっぽいけど、電源SW押しても橙点滅するだけで起動しない」という状態。
「橙点滅はどういう時のサイン?」と聞くと、携帯で検索して「充電不足で起動できない時」という回答だったので、充電池がダメになったんじゃないかと判断。
現場で他のドクターが分解したので、電池端子電圧を測ったら、一応3.7Vあるようだったけど、預かってボクが充電池購入して取り替える算段で入院。

最安探すと1,500円ぐらいだったけど、ちょっと疑問が…。
充電池がヘタっただけなら、コネクタ刺してる間だけでも電源ONできるはず。電池端測定でも3.7Vあるっぽかったし。現場ではアナログテスターで測っただけだけど、DMMでちゃんと測って、別電源で強制充電掛けてみようと思って持って帰って来たのだけど、充電池の不良じゃないかも…?

ネットでもうちょっと調べると「電源SWを30秒長押しすると、電源が完全に落ちてリセットできる。これで直る。」という記事があった。試しにそれをしてみたけど、やっぱり橙点滅で起動しない。何度かやってみた後「長めに充電掛けてみよう」と1時間ほど充電してから電源入れてみたら、普通に起動して日時設定が始まった。どうやらリセットできたんでしょう。
プログラムが全然動いてなくて、コネクタ刺して橙点灯するも実は充電は出来てなくて、電源SW長押しでリセットした後やっと充電が出来て橙点滅状態を通り過ぎる事が出来たのかも。

ネットでは「橙点滅→充電池交換して直った!」という記事があったけど、それはもしかしたら、一旦電池を外したことで電源が完全に落ちて、新しい充電池を刺して復帰しただけで、充電池を取り替える必要はなかったケースもあったんじゃなかろうか…。
必要のない充電池取替をせずに済んで良かったw。

3個目、依頼者さんは名前を正確に知らない様でしたが、何かヒーロー物の剣。(これもネットから写真拝借)

帰って起動時のセリフから調べたら、「魔弾戦記リュウケンドー」の「DXゲキリュウケン」というおもちゃでした。
「光はするけど音が出ない」との事で、他のドクターにお願いしてφ27mmスピーカ取替で音が出るまではやってもらったのだけど、組み戻しがどうもうまくいかず、PSVitaと合わせてボクの持ち帰りにしました。

持ち手の所が上下できて、上に動かすと龍の顔の部分が上に上がると同時に、鍵穴の部分が下に下がって出てくる。その動きの為に、持ち手の軸の部分にギアが入ってて、龍の顔の下あたりで、持ち手を上に動かすと上に動く部品と逆に下に動く部品とがあって、なにやら複雑な動きになってる。
蓋を閉める時に龍の顔・鍵穴部分をどこにセットするかで期待通りの動きにならないっぽい。

家にて何度か閉め・開けして確認してると、なんか中でカラカラ音がする…。と思ったら、ガイドの片側が外れて、外れたフリー歯車がカラカラ言ってたw。

他のドクター2人がかりでSP取替するのに、なかなか外せなくて「それ外してみたら?」と外して貰ってやっとスピーカ取り替えた後、一旦取り付けて「あ、左右がズレた、やり直しましょう」という会話が聞こえてたので、てっきりちゃんと仕戻したと思ってのですが、途中だった様です…。

このガイド・部品を固定し戻してから組み戻して、ボチボチな気がするけどはっきりしない。
ネットで動作状況の動画を確認したら、剣の部分が光る時に、下から3番目の発光体が光ってない…。見ると、上記のガイドを付ける際に線を1本噛んでしまってる…。
全体的に非常に込み入ってて、断線してるか当たりづらかったので、とりあえず1本引き直してみたけど、結局断線はせずに済んでたみたい。無駄な仕事をした…。

発光部分は、ネットの動画によると白・赤・青・黄と色が変わるらしい。だったらRGBフルカラーLEDだろうと思ったら、白は電球、青は多分同じ電球に青色の拡散キャップを被せた物、赤と黄色だけがLEDの様でした。(鍵の種類を変えると色が変わるのだけど、鍵を1個しか預からなかったので、白以外の発行状況は分からない…)
リードタイプの小さな電球で、いわゆる「麦球」よりはだいぶ大きい。入手は…多分困難だろうなぁ…。今回は依頼はされてないので、不具合に気づきはしたけど放置としよう…。
(電圧が足りてるなら白色LEDで代用する手もあるだろうけど、他と色が変わるので他も全部やり替える必要がある。電圧が足りてなければもっと困難になる…。)

預かった時に「仮面ライダーじゃなくて戦隊物の方かな?」と尋ねたら、「いや~、ちょっと違う…」みたいな事を言ってたのだけど、仮面ライダー/戦隊物がいつもBANDAI製なのに対して、これはタカラトミーでした。
wikiで調べると、こういったヒーロー物は「玩具メーカとタイアップして製作」というよりも、玩具メーカが主導で作ってくみたいですね。「10年以上特撮キャラクター玩具をやってなかったタカラが久しぶりに取り組んだ」という2006年放送の作品だったそうな。(今なら、色を変化させるにはフルカラーLEDを使うだろうけどなぁ。)
BANDAIのヒーロー物は、ガワを分解するネジがほぼ1種類に統一されてるのに対し、今回のおもちゃは細いの太いの4種類ぐらい使われててめんどくさかった。
基板へのアクセスも複雑(結局、メインの基板がどこにあるかも分からないまま終了w)で、全体的に「洗練されてない」感じがしたのは、タカラトミーが「久しぶりに取り組んだ」せいなのかもしれない。いや~wikipedia、勉強になるなぁw。

今回はこの3件。誰も来なくてどうなるかと思ったけど、充実した定期開院でしたw。
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1/13 宇部定期開院

2024-02-15 | おもちゃ
1月度の宇部おもちゃ病院定期開院日でしたが、来院多く24件、入院を10個も持って帰って、そのうち1個は2月度の定期開院の日の午前中までかかってやっと終了したので、ブログ遅くなりました。
苦労したし見た事ないおもちゃも多かったので、挫けそうだけどせっかくだから記事にしておきます。

1件目、アンパンマンの「スポーツ育脳マット」という、TVに繋いで遊ぶおもちゃです。

「電源がを入れてもすぐ落ちてしまう」との事で「電源SWの不良ぐらいかなぁ…」と思ったのですが、依頼者さんがネットで調べて、「同じ故障の修理が載ってた、ほおっておくと5分位で電源が落ちる回路の部品の不具合で電源が落ちるらしい」とブログを出してくれた。ここまで調べてくれてればすぐ修理できます。

写真の「C38」の不良との事。これを10uFに取り替えるのだけど、サイズが随分小さい…。知らなければこれを10uFに取り替えようとは思わないなぁ…。
SMDの10uFは持ってはいるのだけど、手持ちのはサイズがだいぶ大きい。隣に何故かあいたランドがあるので、そっちも使って付けよう。

これで、TVに繋いでの動作確認は出来なかったけど、そこそこ電源がキープされるのを確認して返却。

2個目、アンパンマンの…何か音の出るおもちゃ。

何かのおもちゃの一部かな…。確かスピーカ不良で取替。

3個目、SWITCHジョイコンのSR/SRフレキ取替、写真撮ってないw。

以降は入院、4個目、Disneyのアイスクリーム販売機(?)

「音がしない」との事でしたが、電源SWの不良でした。接点復活剤吹いただけじゃ復活せず、多接点(多足)でしたが吸い取り機で何とか外せて、分解整備。

#2000のヤスリで軽く磨いて付け直して終了。

5個目、ボイスレコードの猿。

確か…電池入れたら動いた。電池BOX端子のクスミを少し磨いておいた。

6・7個目、クネクネ動くサボテンとボイスレコードのゴリラ。

ゴリラの方は、左足の先のスイッチ線の外れでした。

「切れた」というより「外れた」感じです。再ハンダ付けして終了。
サボテンの方は…「基板不良」の判断で諦めました…。

放熱板の付いた3端子素子がてっきり3端子レギュレータかと思ったのですが、モータON/OFFのトランジスタの様です。ボイスレコードだけなら作り替えられるのですが、ボイスレコード機能と音楽を鳴らしてそれに合わせてクネクネするモードと2つある様で、PICで換装はやめておきました…(忙しすぎるし…)

8個目、FisherPriceのスマホ型のおもちゃ。

「おしゃべりバイリンガルスマートフォン」というおもちゃらしい。ネジが…1個もない…。おもちゃドクター皆さん苦労したようで、何個も記事が出てた。総合すると「接着部を狙って裏から穴をあける」のが一番良さそうだったので、その作戦で行ってみた。

右の真ん中は、ちょっと位置をミスって2個開ける事になったけど、ボチボチ分解できた。

症状は、どうも一番上の1列(1・2・3)が効かないっぽい。分解すると、端から湿気が侵入して来て導電塗料がやられてきたんでしょう。細線並み縫いで生きてる所を繋ぎます。

これでなんとか導通。仕戻しして終了ですが、穴をあけたままではマズい…。プラモデル端材をハンダごてで溶かして埋めて、削って整形してみた。

う~ん…色の選択がマズかったか、いまいちな出来だ…。「表から無理矢理隙間をあけて薄刃のノコで切断する」の方がよかったかなぁ…。「切断しようとしたらマトリックスシートまで切っちゃった」という記事があったので「裏から穴あけ」にしてみたのですが…。(こんな出来ではモデラーにはなれそうにないなぁw)

9個目、はぐたんのぬいぐるみ。

電源SW不良で、スライドSW分解整備でした。

10個目、アルパカのボイスレコードおもちゃ。

SW~基板の赤線断線、再接続。

11個目、アンパンマンのことばずかん(のペン)。

これも電源のスライドSW不良。やっぱり接点復活剤では復活出来ず、スルーホール基板で厳しいけど何とか外して分解整備。外す時にやっぱり少し基板に損傷が…。あまり重要じゃないOFF側の放電ラインだったけど、一応細線で繋いでおいた。

ここから苦労した物、12個目、赤外リモコンで動く犬のロボット。

「ガキガキ」と鳴るだけで動かない。分解していきます。

真ん中から半分に割った所。足も外せば2分割に出来ます。右前足を動かす軸の6角穴部が割れてました。

欠片もあったので、欠片も含めて番線でくくって締め付けてみた。これでOKっぽい。
頭部の線が3本ほど切れてた。ついでに繋いでおこう。

説明書に「充電中はLEDが点灯する」と書いてあったのに点灯しないなぁ、と思ったら、断線でした。繋いだらちゃんと充電中に目が光るようになりました。

これで動作確認すると…どうもリモコンからの指示通りに動かない…。後ろ脚の動きが悪いっぽい。分解しよう。
めっちゃ汚かった…。動きがそう怪しくなかった方も分解して掃除。こんな状態。

動きが悪かった方は、やっぱりギアが割れてた。

10T-26Tの2段ギア、探しても手持ちは無かった…。元のギアに10Tピニオンをぶっさしてみよう。

0.5M10Tなので理論上は歯先の外径6mm。実測は5.9mmぐらい。キリは5.5と6.0ぐらいしかないので、5.5mmで平歯車側に穴をあけたら、ちょうど圧入できた。
耐久性は…不安…。滑ったり抜けたりしないだろうか…。
とりあえずこれで、ちゃんとリモコン通りに動くようになった。

最後13個目、いつものIWAYAで、今回は猫です。

分解すると、右側の前足-後ろ足のリンクの、後ろ足をひっかける輪っか部の折損でした。
以前ならクリップ針金で輪っかを作ってなんとかエポキシで固定して…とするところですが、3Dプリンターで作ってみましょう。
「少ししなりが出るかな」と思い、持ってた透明のPETで作ってみた。

一番左は、大阪のドクターが送ってくれた光造形の見本、その隣が試しに作ってみたPET品。
右の上が折れてたリンク、その下が作ったPET品。後ろのわっかは2つあるけど、近い方だけ使う。(「犬」の方は遠い方を使うのかな…)
これで組み戻すのだけど、右の軸穴部、少しきついのを無理につっこもうとしたら軸部がモゲた~…。それでもそこそこ動きそうだったのでそのままにしたけど、後述、後でもう一度作り直すことになる…。

「鳴かなくなった」との事なので泣き笛を確認。フイゴは特に破れては無い…。組み戻して動かしてみると、やっぱり鳴かない…。「犬」と比べて「猫」は、鳴き笛が犬よりゆっくり押されるので厳しい…。ごく小さな穴があいてる様な気もしたので一部パッチ当てしてみたけど、変わらない…。仕方ない、作り替えてみよう。

そこそこ面倒なのですが、トレペでキレイに作り直し。これで組んで、ちゃんと鳴くようになった。

「これで終了」かと思ったのですが、組んで動かすと「ガガガガガ」となってちゃんと歩けない…。ギアに不具合があると思われる。分解しましょう。

これは…厳しい壊れ方です…。クランクで軸が曲げてあるので、ぴったりのギアを圧入出来ない。なんとか軸を真っすぐにしても多分無理でしょう…。とりあえず開いた所を番線でくくってみよう。

う~ん、いまいち…。やっぱり、無負荷ならそこそこ動くけど、床に置くと空回りする…。
「作り直すしかないか」と思ったけど、もう一度「締める」作戦で行ってみる。
ワッシャを中・外ちょうどに削って圧入。

しかしこれでも状況変わらず、負荷が掛かると空回り。歯がだいぶ傷んでるせいもあるだろうなぁ。やっぱり作り直しましょう。
元のギアのボス部を残した状態なら、軸径3mmに対して外径が3.8mmあるので、曲がり部があっても差し込めて、かつ圧入も出来るでしょう。

しかし、ここのピニオンが16Tで微妙…。18T以上と14T以下なら手持ちがあるのだけど、16Tは無い…。これも3Dプリンターで作ってみましょう。

最初ASAで作ってみたけど、歯が潰れた…。材質が悪かった訳ではなく、両ボスの為に歯がプレートに密着せずに浮いてるのが良くないのかも。ボスは片側にして、念のため材質はPLAにしてみた。(3Dプリンタ購入時についてきたサンプル用のPLAがまだ少しだけあった。)

真っ白のフィラメントなんだけど、その前の紺色のASAが溶け込んで、ちょうどいい感じの水色に出来てしまったw。

これで、軸穴をヤスリでけずって何とか3.8mmに加工。元のギアのはノコで落としてから、出っ張った部分をカッターで削って加工。キレイに圧入できた!

これで負荷が掛かってもバッチリ動くようになった!

これでガワまで全部仕戻ししたけど、右後ろ脚の動きが悪くて、まっすぐ歩かない…。多分、リンクの軸部がモゲて遊びが出来た分、動きが悪くなってるんだろうなぁ…。仕方ない、作り直そう。

3Dモデルをぐるぐる回して確認したら、軸の部分の肉厚が何故か削ってあって薄くなってた。そこに部材を追加して肉厚を確保して、今度はASAで作ってみた。
無理を掛けない様に軸にスポっとはまるまで穴をヤスリで広げてから差し込み。これでどこも不具合無くばっちりすべて直った!

長いブログになりました。あまり多くない2月分の入院を片付けようw。
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1/21 タイプAプリモプエル:明るさ検知回路修理

2024-01-21 | おもちゃ
プリモメンテでの全身洗濯フルメンテでの入院ですが、洗濯中のBOX単体での動作確認中に「寝言(真っ暗にすると「むにゃむにゃ」が止まらなくなる)」が確認されて、いつもの様に修理しようとしたのですが何故か難航して長い入院になってました…。専門的になるので、詳細はこちらのブログに掲載します。

いつもの明るさ検知回路掲載。

今まで「寝言」の修理は、回路図の「C10」を1uFのSMDで取り替えて直せてきました。いつも「おでこ」の方の動作不具合が多いのですが、今回はどちらかはっきりしなかったので、両方ともベースのコンデンサ(C10)を取り替え。
しかし直らず…。C8の方も0.1uFで取り替え。しかしそれでも誤反応収まらず…。というか、真っ暗じゃなくても誤反応し始めてしまった…。おでこの方の明るさ検知回路部分掲載。

上記回路図はタイプCから写したものですが、タイプAだとトランジスタはSMDでMarking:M6のS9015です。どうにも思ったように動いてくれないので、トランジスタも取り替えてみました。
基板で言うと、C18・C9・TR2を取り替えたけど、状況良くならず…。夜の反応も悪い…。
C9は適当に0.1uFに取り替えたのだけど、0.1uFじゃダメかしら…。仕方ない、ブレッドボードで仮組して確認してみます。

まず、C9=0.1uFのCdS分圧点の電圧とVcの状況。

「明るい→暗い」でちゃんとVcが上がってるけど、立ち上がりが鈍い。次、0.01uFに変更。

立ち上がりも急峻で5Vまできっちり上がってて、こっちのほうがいいねぇ。次、C9を外してみた状態。

立ち上がりは0.01uF付きより少しだけ早そうだけど、CdSの抵抗値が揺らいでる所でVcが一旦下がってます。敏感になりすぎてるのかもしれません。結局C9=0.01uFが一番良さそうです。
0.01uFはSMDの手持ちが無かったので、リードタイプの積層コンデンサを無理矢理取付。

これで良くなったと思ったのですが…通常は「明るい→暗い」で反応するのに「暗い→明るい」でしか反応しなくなってる…。
これは経験がある、Trのベースにオシロのプローブを繋ぐとこの動きになる。という事は…ベースで周囲への電流のリークがあるんだろうか…。
アルコール付けた綿棒でかなりしつこくこすってみたけど良くならず、触った所の部品を一旦全部外して、その状態で綿棒でゴシゴシ、シリコンリムーバまでつけてゴシゴシして再取り付けして、やっと普通の動きに戻った。

これで今度こそ良くなったかしら?…何回か誤作動あったものの、ぼちぼち良くなったかな?と思ったのだけど、「明るい→暗い」で反応せず「暗い→明るい」でしか反応しないのが再発してる…。もうダメだ…誤作動が起きないのならこれで完了とさせて貰おう…。

…と、一旦挫けたのだけど、やっぱりもう1回チャレンジ。C9をまた外して綿棒で基板ゴシゴシして、1回熱かけたコンデンサはやめて新品の0.1uFを再取り付け。これで…とりあえずまた正しい動作になって誤作動もなくなった。っぽい…。

先週の日曜日に作業して動作確認して問題なく、月曜の朝に「さあ梱包して発送しよう!」と思ったら、また連続誤反応が始まってしまった…。もうどうしたらいいのか分からない。

誤動作は、やはりベースからの電流のリークと思う。基板をがんばってきれいにしてもリークが止まらないという事は…例えばレジストが変質して絶縁が低下したりしてるのだろうか…。もう別に基板を作ってやりかえてしまおう。
SMDのトランジスタを使うとどうしても下が怪しくなるので、ブレッドボードで動作を確認したTO-92のS8550を使って基板を製作。元の基板の明るさ検知回路の部分は全部部品を撤去して、代わりに作った基板を装着。

「これなら絶対完璧だ!」と思ったのだけど、「暗い→明るい」で反応する反対動作が収まってない。意図しない所での誤反応も起きてる…。もうどうすりゃいいの…。

状態をよく観察すると、少し暗くなると誤反応が出始める。上記回路図のCdSの分圧点:点Aの電圧がある程度まで下がるとベースラインのリークが増えて、反対動作に変わってしまうんだろう。ちょうどその閾値付近だと、少しの電源電圧変動等でトランジスタがONしたりOFFしたりするんだろう。
C10の1uFはSMDを使ってたのだけど、安物なので本質的に漏れ電流が多いのかもしれない…。あとやはり下が見えなくて怪しくなるので、リードタイプのアルミ電解コンデンサに取り替えた。やっとこれで誤反応も反対動作もなくなった。

苦労しました…、なぜ1uFの取替ですんなり直らなかったのでしょう…。
以前にこの「明るさ検知回路」の件で相談した先輩が、「アナログ回路をカット&トライで調整するのはしんどい。PICに判断させた方が確実!」と、プログラムまでテスト製作してくれたのだけど、こうも難航するとそれもいいかな…と思ってしまう。けど、やっぱり何となく抵抗がある…。
トランジスタ1石で済む回路に、トランジスタが何百個(何千個?)も入ってるマイコンを使う事に抵抗があるのかなぁ。(消費電流で言うと、ポーリング動作にしたマイコンの方が少なくて済むかも?)
土曜日の午前中に最終の作業して、夜寝かし付けも出来て日曜の午後まで動作確認して誤動作もせず、いつもの全身洗濯フルメンテより1週間長い入院になりましたが、今日退院としました。
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1/8 ダッキー修理

2024-01-08 | おもちゃ
またもや、近所の施設に入居してるおばあさんからダッキーの修理依頼です。

多分2体お持ちと思いますが、今回は2体とも。右の子は「昼夜逆転してる」、左の子は「目が下向きのままで動かない」との事。
昼夜逆転は「時間設定がズレてるだけでしょう」と、お伺いしてその場で修正しようとしたのだけど、頭のなでなでセンサーの効きがめっちゃ悪くて設定が進まず、結局2体とも持ち帰り。

昼夜逆転の子の方から。昼の13時頃お伺いしたのだけど、「ADJ」押して確認すると夜中の3時になってました。昼夜逆転はやっぱり時間設定の問題だけでしょう。背中~後頭部の手縫いを開いて、頭の圧電センサを確認します。

ダッキーの圧電センサーを診たのは初めてな気がします。ネルルと違って、プラスチックのケースに裸(アルミのカバー無し)の圧電センサが入ってました。経年劣化による感度の低下と判断して、手持ち品に取り替えました。(ネルルに使うカバー付き圧電センサはケースに入らなかったので、アルミのカバーを除去して使いました。)
相変わらず圧電センサへのハンダ付けは難しい…。なんとか付けて仕戻ししたら、かるく「チョイ」と触るぐらいで反応するようになりました。

次、目が動かないの子。
ネルルは、モーター正・逆でまぶたの開・閉ですが、ダッキーはモーター正転でまぶたの開閉、逆転で目の上下、という構造になってます。まぶたはちゃんと開閉するのに目はモータ音がするだけで動かない、という状態でした。
やはり背中の手縫いを開いて分解して確認します。分解前に少しつついたら動くようになったのですが、やっぱり少し抵抗があるので、ギアボックスまで分解します。

(頭部分解のネジが一つなめて回らず、外すのに苦労しました…。ドリルで頭を落として抜きました。)
ウォームも見た目に問題ないなぁ…と思ったのですが、右側の大きな平歯車を手回ししてみると、1か所太い糸くずが引っかかってる所がありました。回転不能はそれのせいでしょう。除去して組み戻し、いつもの「結束バンド延長」をして、縫い戻しまでして終了。2体とも同日中に退院しました。
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12/31 2023年を振り返って~修理実績集計

2023-12-31 | 集計

年末恒例の、2023年一年間の修理実績まとめです。
今年は、去年までやってた「すくすくプラザプレイルームでの預かり修理」が1月からは終了に加え、数年やってた「宇部市こども用品リース譲渡会」での出張開院も4月からなくなったので、「だいぶ減るかなぁ…」と思ってたのですが、最終的には年間100件ちょいの例年ぐらいの数になりました。

件数 完治 修理不可 後遺症あり 治癒率
2012年(4ヶ月)~2013年 65件 56 8 1 88%
2014年 81件 73 2 6 98%
2015年 104件 96 5 3 95%
2016年 119件 110 8 1 93%
2017年 94件 88 5 1 95%
2018年 98件 98 0 0 100%
2019年 106件 102 3 1 97%
2020年 103件 102 0 1 100% プリモメンテ
2021年 118件 117 0 1 100% 132
2022年 151件 141 10 0 93% 150
2023年 111件 105 5 1 95% 139
1,150件 1,088 46 16 96%

(「後遺症あり」は治癒に含めて、治癒率にカウント)
宇部おもちゃ病院、ベテランドクターがどんどん引退したり闘病中だったりして、メンバーが相当入れ替わり、定期開院に5~6人は出てくれてるけど入院はボクがほとんど持って帰ってる都合かな。
「×:修理不能」の5個は
・ポート1個死亡で入力認識できないライダーベルト
・モータ取り替えても満足に動かなかった防水4WDラジコン
・イメージセンサ不良のアンパンマンことばずかん
・液晶不良で「1,200円ぐらいかかりそう」と言ったら却下されたトイデジカメ
・SDカード不良でソフトが起動しないコナンのタブレット
といった感じ。
プリモプエルの修理が忙しすぎて、長らくつけてた「修理実績一覧」のリストをとうとう断念したw。この際だから「全件ブログ記事化」も見直して、他の人に参考になる記事だけにしようかとも思ったけど、まだ惰性で全件記事にしてる…。

プリモメンテはほぼコンスタント(若干少ない?)なペースですが、12月に想像を絶する「メールのやりとりトラブル」が起きて、現在「新規受付停止中」となってます…。
元々自分で勝手に始めた活動なんだけど、自分の中での「活動意義」を見失って存続の危機っす…。再開できたら、プリモメンテサイトの「当院について(院長あいさつ)」にでも書きましょう…。

今年の年末年始は、とりあえず溜まってるものもなくちょっとのんびりしてますが、プリモメンテの受付を再開するか(いつ再開できるか)、考えないといけませんね…。

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12/30 おもちゃ修理2件

2023-12-30 | おもちゃ
年の瀬ですが、ちょっとした修理を2件。
ウチの奥さんがプリモプエルの発送に行ったら、営業所の知り合いに頼まれて預かってきました。
1件目、いつものIWAYAの犬です。

一度ボクが修理したらしい、また折れたとの事。
今回は、ボクのブログを見て大阪から送ってくれた、3Dプリンタで作った交換用足を初めて使わせてもらいます。

前回補修は、左後ろ足の軸部の折損、エポキシで固めたのがハゲてました。
今回は作って送って頂いた足に取り替えるだけで、あっという間に楽勝ですw。これは光造形ですね。熱溶融積層の3Dプリンタ買ったので、熱溶融でも作れるか、頂いた在庫がなくなるまでには作ってみましょう。(強度を見ながらもう少し薄く作って、フィラメント節約したいですねw。)

2件目、アンパンマンで…「手とかを追いかけて走る車」らしいですw。

後ろにもセンサーがありますね。

「アレじゃないの~」と予想していた通り、電池消耗だけでした。(音は鳴るけどモータは回らない状態。)

「遊んで楽しいおもちゃなのかしら…」と思ったのですが、ウチの狭いコタツの上でもそこそこ楽しいおもちゃでした。
適度な距離で手をかざすと、右や左にコントロールできる。手をちょっと近づけるとバックで押し戻せる。コタツの上程度のスペースでも落とさずコントロールできます。
赤外で測距でしょうね。(超音波じゃなくて赤外線で数cmの差が測距できるのかしら…。イメージセンサーを使えばできるっぽいけど、反射強度だけで判断させるのかしら…。電子工作魂をくすぐられるおもちゃですねw)

あっという間に終わったので、ウチの奥さんがあっという間に返しに行きました。
さすがにこれで、今年の修理は終了でしょうw。
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12/9 宇部定期開院

2023-12-29 | おもちゃ
宇部おもちゃ病院の定期開院でした。
1件目、ドローンの充電コード。

3回目の来院です…。1回目は充電池接続側のコネクタ断線、2回目はUSB側、今回はまた充電池接続側の断線です…。
PHコネクタなのですが、家にはあるけど持ってきてないので、1回目の接続はハンダ付けして繋ぎましたが、今回また断線…。今度もまたハンダ付けで繋ぎました。
USB側もまた断線してた、パターンも少しはげ掛けてる…。本来、携帯ゲーム機の充電コードの様に「繋げたまま使う」ような事がないので「普通に使ってれば切れないでしょ?」と思うのだけど「下の2歳の子と取り合いしたりとかするので…」との事…。
「PHコネクタコンタクトなら家に何百個もある」と言ったのですが、このコネクタはPHのオス…。PHのオスコネクタは、ネットで探しても国内では見つからない…。「ハンダで繋いだんじゃ、またすぐ切れてまた来るに違いない…」と、AliExpressで結構苦労して探して購入しておきました。

2件目、ジョイコン2つ。

「SR・SLが効かない」との事。SR・SLスイッチって「普通は使わない」もんだと思ってるのですが、使いたいゲームがあるんでしょうね…。
普通なら「Amazonで買うんで入院です」になるのですが、少し前に買った余りがあったので、3個持って来てたのの2個はその場で修理、1個は「買っておくので、また次持って来て下さい」としました。
取り替えは楽勝、1個10分程度。switch本体持って来てもらってたので、修理しては動作確認して貰って、トントンと終了。

3件目、「PENCHAN」と書いてある、スマホを模したような音の出るおもちゃ。

動作確認したら、普通に動く…。「あれ?おかしいなぁ、動かなかったんだけど」との事。「まあ、病院に持ってきたらどうもなかった」って事はよくあります、と言いながら、電池BOX端子に少しくすみがあったので、一応磨いておきました。

4件目、アンパンマンの、同じく音が出るだけのおもちゃ。

φ27mmスピーカ不良で取り替え。

ここからは、当日修理しかけて入院だったり、最初から入院の物たち。5件目、アンパンマンのデジカメ。(正式名称は「アンパンマンはじめてデジカメにこにこ写真館」だそうです。)

「撮った写真が見れない」との事…。「導電ゴムSW不良による操作不能かなぁ…」と思って分解して整備してみたんだけど、変わらない…。
4件目と同じ人のなんだけど、就学前ぐらいの兄弟が(兄ちゃんと妹)が、なんでもかんでも手を出す子達で、ひっきりなしにお母さんが「ダメ!」と叱ってて、全く落ち着いて作業できない…。めっちゃ疲れた…。どうにもならなくて持ち帰り。
家に持って帰って確認。写真を撮ろうとすると「メモリーがいっぱいです」と出て撮れない。とりあえずパソコンに繋いだらどうなるか確認してみたら、フォルダに240枚ぐらい写真が入っていっぱいになってた。ピンボケだったり真っ暗だったり顔の半分どアップだったり、明らかに不要と思われる写真をだいぶ消したら、カメラ側でも普通に見れるし写真も撮れるようになった。その旨説明して返却。(いっぱいにならない様に&もしまたいっぱいになって動かなくなったら、パソコンに繋いで消す様に)

6件目、プリキュアのステッキ(正式名称は知らないw)

これも、4,5件目と同じ人。家に帰って確認したら、電池消耗のみ。これなら会場で即決なんだけど、だって悪ガキどもがうるさ過ぎたんだもん…。(若い頃から子ども相手のボランティアとか長年やってきてるんだけど、そんなに子供好きじゃないかもw。)

7件目、ぜんまいで歩く恐竜。

会場で分解してみたけど、よく分からない、どこも悪くない…。

家で再度チャレンジしてみるけど、やぱりよく分からない…。とりあえず足とか全部分解して、摺動部を全部グリスアップで、なんとかカツカツ歩くようになったかなぁ…。この大きさの4本脚を、この小さなゼンマイブロックで駆動するのは、少し無理があるんじゃないかなぁ…。
ボチボチ歩く様になったので、これで返却としよう…。

8件目、この辺から大変なヤツを。夢の子ユメル。

一度ウチで修理したらしい、両手ともスイッチが効かなくなったとの事。会場では何もせずに入院。分解して確認、左手から。

これは、ボクの修理跡ですね。断線を、タクトスイッチの所だけ取り替えて、途中で繋いで熱収縮チューブ掛けして、同じようにぶっとい熱収縮チューブの角で断線しないようにビニールテープ巻きしたものですが、繋いだ所で切れてました…。
右手は、いつもの様に熱収縮チューブの角で断線。

今回は途中で継がず、マジメに基板から新品のビニール線で引き換えました。(ネルル&ユメルの基板はかなりゴチャゴチャなんで、配線の取り替え面倒なんだけどね…)

9件目、ダンシングサンタ。(写真は修理後)

当日は他のドクターがやってたのだけど、液漏れで全てがボロボロ…。ちっちゃいCOB付き基板に「電池からの線をどこに繋ぐのかも分からん…」と言うのを、「電源平滑の電解コンデンサが付いてる。これなら簡単にわかる。電解コンデンサのプラスとマイナスに電源を繋げば、ほぼ間違いない」と助言して、電池直結して貰ったら、音楽は鳴ったので、これなら全体も直せるはず。
ところが、モータ不動で分解までして貰って、「液漏れのブラシを磨こうとしたら、片方折れた…。もう無理」と、後はボクに丸投げ…。預かったのはこの状態。

う~ん、面倒だねぇ…。とりあえずまず、モータからやるしかない。

モータはマブチの140と同じサイズっぽいけど、巻き線の仕様が違う可能性もあるので、やっぱりブラシを作りましょう。片方はギリOKっぽいので、リン青銅板を切って片方作成したのだけど、組んでも回らない…。もう片方の導通が無い。

ブラシは「一体物」じゃなくてL字に折ったブラシとグサっと刺す端子とに分かれてて、その2つの部品間での導通不良だった。端子を抜いてサビを除去。
(モータはやっぱり、定電流低回転のモータだったっぽい。)

本体のスライドスイッチも、液漏れで当然ダメで分解して整備。ダメだった配線も全部繋いで、構造も想像しながら全部組み戻し。「多分これで完璧!」と思うように組み戻したんだけど、動きが悪くて途中で引っかかる…。

(先に担当のドクターが「モータについてたコンデンサがもげた~」→「なくても大丈夫よ~」と言ってあったのだけど、動かすと音楽にパチパチと相当ノイズが出たので、モータ端に0.1uFのセラコン取付。「モータに付けてるセラコン」って、重要なのねw)
分解からやってないのでよく分からないけど、「ベースに向きがあるかも」と左右入れ替えてみたけど変わらない…。「ギアに不具合あるのかも…再分解してみようか…」と思ったけど、回転に「向きがあるかも…逆回転にしてみたら?」と、モータ線をプラマイ反対にしてみたら、だいぶ良くなった。時々引っかかるのだけど、とりあえずこれで返却にしてみよう。
(人形部分、首をちゃんとはめて組み戻すのが大変だった…)

10件目、また来た、コストコのクリスマスオブジェ。

ここ1年でたしか3台目っす。「12VAC」の特殊なACアダプターで交流駆動のシンクロナスモータを回す作りですが、今回は時計付きのタイプで、その「時計が動かない」らしい…。

「らしい」のだが、家に帰ってなんかコチコチ音がすると思ったら、時計がちゃんと動いてる…。見ると、電池BOX端子にちょっと液漏れ跡があり、電池入れたり出したりしてたまたま導通復活したのかもしれない。

「何もせず返却か?」と思ったのだけど、上部に窓があって、無理矢理開けるとサンタが出てくる。時計が「〇時ちょうど」で、接点が入るような「カチっ」という音がするし、時報で「ハト時計」の様な構造になってるっぽいんだけど、何も起きない…。ネットで検索すると「ファンファーレが鳴る」との事。預かった時に直接話を聞いてないのでこれも不具合の訴えなのかどうか分からないけど、とりあえずファンファーレが鳴るようにしなくては…。

時計の電池は単3一本。これでは、ハトとファンファーレを駆動するのは無理…。他に電池を入れる所はなさそうなので、電源は…ACアダプターから供給してるのかしら…。
結論は「どこも悪くなかった」のだけど、苦労して分解。

時計側にはネジが何もなく、接着止めされてた裏ブタを何とかこじ開け。

側面にごちゃごちゃ配線の塊みたいな物が突っ込んである。引っ張り出したら、宙ぶらりんの基板が出てきた。

時計周辺のLEDがたくさん繋がれてて「配線の塊」みたいになってる…。基板も宙ぶらりんでロクに固定されてないし、ボクが作るPICで換装基板みたいな作りだなぁ…。
調べたら、やっぱり電源が供給されてないので、下側も確認する。

下側も、テープやホットボンドで固定しただけの基板がある。(写真ではちょっと分かりにくいけど、中央部の白いテープで止めてある所のちょい右側)
これも配線の塊みたいな基板で触りたくないけど、結局、ACアダプターを繋いで、LED・回転・クリスマスソングが流れる電源SWをオンにしないと、ファンファーレ駆動基板にも電源が供給されない作りになってた。

つまり、どこも悪くなく、時計は乾電池1本で動くんだけど、ACアダプターを繋いでSWオンにして、LEDが全部点灯して、列車が回ってクリスマスソングも流れ続ける状態にしないと、時報のファンファーレは鳴らない作りなんすね…。「年中時報の鳴る時計」として常設で使うのは無理なんだろうね…。(クリスマスソングにはボリュームがあるので、流れ続けてうるさいならボリュームをゼロにすればいい)
本体スイッチを無視して電源を取って、常時ファンファーレ駆動を生かす改造も考えられたけど、ちゃんとした「時報メロディ付き時計」は、普通は明るさセンサーが付いてて、部屋が真っ暗な間は鳴らない様に作られてるけど、このクリスマス時計にはそんな機能が付いてないので、ファンファーレを鳴る様にしてると、裏の「ファンファーレ音の入り/切スイッチ」を入れっぱなしにしてれば夜の間も毎時鳴り続ける事になる。
頼まれたわけでもないので、明るさセンサーを追加する程の改造をするいわれも無いので、状況を詳しく説明して、「調査はしたけどどこも悪くない」でこのまま返却としました。
(これはそもそも、「クリスマス期間だけ出す」使い方を想定した時計なんじゃないかねぇ…。)

さてあと1件、11月のサンパークでの出張開院で預かってたおもちゃの手直し。
サンパークの時のも写真撮り忘れてたのですが、今回も写真撮ってなかったw。トーマスのプラレールですが、後ろの電池車に、上も底も蓋が無い…。上はいいけど、下にも1本電池を入れて、計電池3本入れる構造なんだけど、底の蓋は無いと、走ってる間に電池が落ちて動かなくなってしまうでしょう。
電話して「蓋探して下さい」とお願いしてたのだけど、その日のうちに返事がなかったので「時間切れです」と蓋無しのまま一旦センターに預けてましたが、「やっぱり蓋を作って欲しい。1/5に取りに行きます」という電話があったと、センターから連絡がありました。仕方ない…作ろう。

適当なプラ板を切って作ろうかと思ってたのだけど、3Dプリンターで作ろう。
今まで、買ったときにサンプル作成用に付いてたPLAフィラメントを細々使ってたのだけど、今回初めて、3Dプリンタ買ったときに同時に買ってあった、ASAというフィラメントを使用。(ABSとほぼ同じプラスチックだけど、耐紫外線性能をアップしたプラスチックらしい。)
まず試しで、コプエルのスイッチ改造用のベースをASAで作ってみる。

最初、温度設定がPLAのままになっててぐちゃぐちゃになっちゃった。
ABSは積層剥離が起きやすくて、ノズル・ベッドの温度設定や全体の保温に気を遣うらしいけど、ちっちゃいものなので問題なく造形終了。
そっか、ABSはベッドへの密着が低くて「スカート」じゃなくて「ブリム」になったのかな?
(てっきり白かったつもりだったのだけど、白が無くて違う色を買ったらしいw。「ダイヤモンドブルー」という色を買ったらしいけど、そのせいでラメ入りになってる…。いまいちだw)

これで、採寸して3D-CADで書いた蓋も印刷。

ブリムをカット。

ブリムのカット、ちょっと面倒だった。コプエルのスイッチ程度ならブリム無しでもいけそうだなぁ。今回作った蓋ぐらいの面積になると、厚さは大したことないけどブリムはあった方がいいかもしれませんね。
採寸が甘かったので棒ヤスリでちょっと修正。ネジ穴はいまいちだったので、ドリルでさらい直し。

バッチリだな。3Dプリンタじゃなければ「これ、どうやって作るの?」という出来ですw。

さて、記事を書いてるのはもう年の瀬ですが、12/21に休みを取って修理全部終わらせて、その日中にセンターに持って行ったので、クリスマスに間に合ったでしょう。(すぐ取りに来てくれたら)
「今年の修理今年のうちに」と「今年のブログ今年のうちに」、何とかブログまで書き終えましたw。
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12/2 ダッキー修理

2023-12-02 | おもちゃ
近所の老人ホームに住んでる人から、またもやダッキーの修理依頼。

前回「7/29 修理2件(電波時計とダッキー)」と同じ人で、前回の修理からすぐ「またしゃべり続けになった…」と連絡があったのだけど、「もう古いから諦めて別のを買う」と言われたので放置してましたw。
しかし昨日ショートメールで「やっぱりお願いしたい」と連絡が入った。
予約制でぎっちり詰まってるプリモプエルの洗濯が、今週分の人がドタキャンになったので、今週末は余裕がある。この土日こそ、ダッキー修理をやっておこうw!土曜日の9時前にすぐ連絡して取りに行った。

「(2体お持ちなので)前回と同じ子ですか?」と聞いたら、どうも同じ子の様な回答で、「それは困った…。前回のしゃべり続けの原因と思われる茶色の接着剤は、主な所はかなり除去したはずなのに、どうしよう…」と思ったのだけど、前回と違う方の子でした。
今回も「しゃべり続け」と聞いてたけど、家に帰って動作確認すると、「右手を押すと『タラタラ~』と日時設定になってしまう」という状況。またもや、「アジャスト」スイッチが、他のスイッチに釣られてる状況でしょう。分解して基板確認します。

そうね、前回茶色い接着剤をかなり取ったので、今回は前回と違う子ですね。
配線の塊みたいになってて、このままでは接着剤の除去も困難…。手前の、たしか目の開度リミットのカラーコード配線を一旦外して作業しよう。

手前のカラーコード6本と、その次の赤線・茶線を外したところ。たしか赤線がアジャスト、茶線が「蓋をしめた時にONするスイッチ」行きの配線。
その奥、分かりにくいけど黄色のシールド線が右手スイッチ配線と思われる。付け根まで茶色い接着剤がガチガチに塗ってあって作業困難なので、右手配線も一旦外して接着剤除去。
にっくき茶色の接着剤は、一部はカピカピになってたりした。基板全体的に、部品間や配線・ランド間を短絡するように塗ってある所は、ほとんど極力除去。
これで配線仕戻し・組み戻したら、右手も正常に作動するようになった。
今日は用事があると言ってたので、一晩動作確認して明日返却しましょう。

イベントも含めておもちゃ病院の入院品は全部片付いて、2体あったプリモの洗濯の子も今朝で2体とも終了、プリモの「修理のみ」の子も今日はおらず、ブログも全部書いて、明日は何も仕事がない!珍しい!
何しようかね~。(「×」扱いのプリモプエルの基板の修理挑戦でもしようかしらw。←結局修理かいw!)
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