koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

2/10 宇部定期開院

2024-02-17 | おもちゃ
2月度の宇部おもちゃ病院定期開院でした。
この日は最初来院者が誰も来ず、「何か講習でもしてくれ~」と言われたので、10年ほど前に資料作って説明した「トランジスタとは」の講習会をやってたんだけど、開始から1時間半ぐらいしてやっと一人目が来院。
サンタさんがゆっくりと梯子を上ったり下りたりするおもしろいおもちゃで、あーだこーだ言いながらみんなで修理。(珍しいおもちゃだったので、写真撮っとくんだった…)
そのうちあと2組・4件来て、その1個が組み戻しに難航して、時間外まで粘った末に、結局ボクの持ち帰りになって、最終的にはとても疲れましたw。

ボクの対応は、同じ人が持ってきた3個。1個目、ガシャット。(ネットから写真拝借)

仮面ライダーエグゼイドらしいです。これは以前にも診た事がありますね。「説明書通りの動き(セリフ)にならない」との事。2個のリミットの動作不良・不確実が原因と思われます。分解して確認。

写真下の方の灰色の斜めにカットされた2つの部品の中に、BANDAIおもちゃでよく使われる小さなリミットSWが入ってるのだけど、この基板が何故かどうしても外れない…。
外してちゃんとテスターで当たったりしたかったのだけど、仕方なく隙間から接点復活剤をプシュっだけして組み戻し。多分正常動作に戻ったと思うので終了。

2個目、PSVita。

症状は「USBコネクタ刺すと橙が点灯して充電は出来てるっぽいけど、電源SW押しても橙点滅するだけで起動しない」という状態。
「橙点滅はどういう時のサイン?」と聞くと、携帯で検索して「充電不足で起動できない時」という回答だったので、充電池がダメになったんじゃないかと判断。
現場で他のドクターが分解したので、電池端子電圧を測ったら、一応3.7Vあるようだったけど、預かってボクが充電池購入して取り替える算段で入院。

最安探すと1,500円ぐらいだったけど、ちょっと疑問が…。
充電池がヘタっただけなら、コネクタ刺してる間だけでも電源ONできるはず。電池端測定でも3.7Vあるっぽかったし。現場ではアナログテスターで測っただけだけど、DMMでちゃんと測って、別電源で強制充電掛けてみようと思って持って帰って来たのだけど、充電池の不良じゃないかも…?

ネットでもうちょっと調べると「電源SWを30秒長押しすると、電源が完全に落ちてリセットできる。これで直る。」という記事があった。試しにそれをしてみたけど、やっぱり橙点滅で起動しない。何度かやってみた後「長めに充電掛けてみよう」と1時間ほど充電してから電源入れてみたら、普通に起動して日時設定が始まった。どうやらリセットできたんでしょう。
プログラムが全然動いてなくて、コネクタ刺して橙点灯するも実は充電は出来てなくて、電源SW長押しでリセットした後やっと充電が出来て橙点滅状態を通り過ぎる事が出来たのかも。

ネットでは「橙点滅→充電池交換して直った!」という記事があったけど、それはもしかしたら、一旦電池を外したことで電源が完全に落ちて、新しい充電池を刺して復帰しただけで、充電池を取り替える必要はなかったケースもあったんじゃなかろうか…。
必要のない充電池取替をせずに済んで良かったw。

3個目、依頼者さんは名前を正確に知らない様でしたが、何かヒーロー物の剣。(これもネットから写真拝借)

帰って起動時のセリフから調べたら、「魔弾戦記リュウケンドー」の「DXゲキリュウケン」というおもちゃでした。
「光はするけど音が出ない」との事で、他のドクターにお願いしてφ27mmスピーカ取替で音が出るまではやってもらったのだけど、組み戻しがどうもうまくいかず、PSVitaと合わせてボクの持ち帰りにしました。

持ち手の所が上下できて、上に動かすと龍の顔の部分が上に上がると同時に、鍵穴の部分が下に下がって出てくる。その動きの為に、持ち手の軸の部分にギアが入ってて、龍の顔の下あたりで、持ち手を上に動かすと上に動く部品と逆に下に動く部品とがあって、なにやら複雑な動きになってる。
蓋を閉める時に龍の顔・鍵穴部分をどこにセットするかで期待通りの動きにならないっぽい。

家にて何度か閉め・開けして確認してると、なんか中でカラカラ音がする…。と思ったら、ガイドの片側が外れて、外れたフリー歯車がカラカラ言ってたw。

他のドクター2人がかりでSP取替するのに、なかなか外せなくて「それ外してみたら?」と外して貰ってやっとスピーカ取り替えた後、一旦取り付けて「あ、左右がズレた、やり直しましょう」という会話が聞こえてたので、てっきりちゃんと仕戻したと思ってのですが、途中だった様です…。

このガイド・部品を固定し戻してから組み戻して、ボチボチな気がするけどはっきりしない。
ネットで動作状況の動画を確認したら、剣の部分が光る時に、下から3番目の発光体が光ってない…。見ると、上記のガイドを付ける際に線を1本噛んでしまってる…。
全体的に非常に込み入ってて、断線してるか当たりづらかったので、とりあえず1本引き直してみたけど、結局断線はせずに済んでたみたい。無駄な仕事をした…。

発光部分は、ネットの動画によると白・赤・青・黄と色が変わるらしい。だったらRGBフルカラーLEDだろうと思ったら、白は電球、青は多分同じ電球に青色の拡散キャップを被せた物、赤と黄色だけがLEDの様でした。(鍵の種類を変えると色が変わるのだけど、鍵を1個しか預からなかったので、白以外の発行状況は分からない…)
リードタイプの小さな電球で、いわゆる「麦球」よりはだいぶ大きい。入手は…多分困難だろうなぁ…。今回は依頼はされてないので、不具合に気づきはしたけど放置としよう…。
(電圧が足りてるなら白色LEDで代用する手もあるだろうけど、他と色が変わるので他も全部やり替える必要がある。電圧が足りてなければもっと困難になる…。)

預かった時に「仮面ライダーじゃなくて戦隊物の方かな?」と尋ねたら、「いや~、ちょっと違う…」みたいな事を言ってたのだけど、仮面ライダー/戦隊物がいつもBANDAI製なのに対して、これはタカラトミーでした。
wikiで調べると、こういったヒーロー物は「玩具メーカとタイアップして製作」というよりも、玩具メーカが主導で作ってくみたいですね。「10年以上特撮キャラクター玩具をやってなかったタカラが久しぶりに取り組んだ」という2006年放送の作品だったそうな。(今なら、色を変化させるにはフルカラーLEDを使うだろうけどなぁ。)
BANDAIのヒーロー物は、ガワを分解するネジがほぼ1種類に統一されてるのに対し、今回のおもちゃは細いの太いの4種類ぐらい使われててめんどくさかった。
基板へのアクセスも複雑(結局、メインの基板がどこにあるかも分からないまま終了w)で、全体的に「洗練されてない」感じがしたのは、タカラトミーが「久しぶりに取り組んだ」せいなのかもしれない。いや~wikipedia、勉強になるなぁw。

今回はこの3件。誰も来なくてどうなるかと思ったけど、充実した定期開院でしたw。
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