koheiのおもちゃ修理記録

宇部おもちゃ病院 毎月第2土曜日 13:00~16:00
宇部新天町の西の端、市民活動センターで開院してます。

1/21 タイプAプリモプエル:明るさ検知回路修理

2024-01-21 | おもちゃ
プリモメンテでの全身洗濯フルメンテでの入院ですが、洗濯中のBOX単体での動作確認中に「寝言(真っ暗にすると「むにゃむにゃ」が止まらなくなる)」が確認されて、いつもの様に修理しようとしたのですが何故か難航して長い入院になってました…。専門的になるので、詳細はこちらのブログに掲載します。

いつもの明るさ検知回路掲載。

今まで「寝言」の修理は、回路図の「C10」を1uFのSMDで取り替えて直せてきました。いつも「おでこ」の方の動作不具合が多いのですが、今回はどちらかはっきりしなかったので、両方ともベースのコンデンサ(C10)を取り替え。
しかし直らず…。C8の方も0.1uFで取り替え。しかしそれでも誤反応収まらず…。というか、真っ暗じゃなくても誤反応し始めてしまった…。おでこの方の明るさ検知回路部分掲載。

上記回路図はタイプCから写したものですが、タイプAだとトランジスタはSMDでMarking:M6のS9015です。どうにも思ったように動いてくれないので、トランジスタも取り替えてみました。
基板で言うと、C18・C9・TR2を取り替えたけど、状況良くならず…。夜の反応も悪い…。
C9は適当に0.1uFに取り替えたのだけど、0.1uFじゃダメかしら…。仕方ない、ブレッドボードで仮組して確認してみます。

まず、C9=0.1uFのCdS分圧点の電圧とVcの状況。

「明るい→暗い」でちゃんとVcが上がってるけど、立ち上がりが鈍い。次、0.01uFに変更。

立ち上がりも急峻で5Vまできっちり上がってて、こっちのほうがいいねぇ。次、C9を外してみた状態。

立ち上がりは0.01uF付きより少しだけ早そうだけど、CdSの抵抗値が揺らいでる所でVcが一旦下がってます。敏感になりすぎてるのかもしれません。結局C9=0.01uFが一番良さそうです。
0.01uFはSMDの手持ちが無かったので、リードタイプの積層コンデンサを無理矢理取付。

これで良くなったと思ったのですが…通常は「明るい→暗い」で反応するのに「暗い→明るい」でしか反応しなくなってる…。
これは経験がある、Trのベースにオシロのプローブを繋ぐとこの動きになる。という事は…ベースで周囲への電流のリークがあるんだろうか…。
アルコール付けた綿棒でかなりしつこくこすってみたけど良くならず、触った所の部品を一旦全部外して、その状態で綿棒でゴシゴシ、シリコンリムーバまでつけてゴシゴシして再取り付けして、やっと普通の動きに戻った。

これで今度こそ良くなったかしら?…何回か誤作動あったものの、ぼちぼち良くなったかな?と思ったのだけど、「明るい→暗い」で反応せず「暗い→明るい」でしか反応しないのが再発してる…。もうダメだ…誤作動が起きないのならこれで完了とさせて貰おう…。

…と、一旦挫けたのだけど、やっぱりもう1回チャレンジ。C9をまた外して綿棒で基板ゴシゴシして、1回熱かけたコンデンサはやめて新品の0.1uFを再取り付け。これで…とりあえずまた正しい動作になって誤作動もなくなった。っぽい…。

先週の日曜日に作業して動作確認して問題なく、月曜の朝に「さあ梱包して発送しよう!」と思ったら、また連続誤反応が始まってしまった…。もうどうしたらいいのか分からない。

誤動作は、やはりベースからの電流のリークと思う。基板をがんばってきれいにしてもリークが止まらないという事は…例えばレジストが変質して絶縁が低下したりしてるのだろうか…。もう別に基板を作ってやりかえてしまおう。
SMDのトランジスタを使うとどうしても下が怪しくなるので、ブレッドボードで動作を確認したTO-92のS8550を使って基板を製作。元の基板の明るさ検知回路の部分は全部部品を撤去して、代わりに作った基板を装着。

「これなら絶対完璧だ!」と思ったのだけど、「暗い→明るい」で反応する反対動作が収まってない。意図しない所での誤反応も起きてる…。もうどうすりゃいいの…。

状態をよく観察すると、少し暗くなると誤反応が出始める。上記回路図のCdSの分圧点:点Aの電圧がある程度まで下がるとベースラインのリークが増えて、反対動作に変わってしまうんだろう。ちょうどその閾値付近だと、少しの電源電圧変動等でトランジスタがONしたりOFFしたりするんだろう。
C10の1uFはSMDを使ってたのだけど、安物なので本質的に漏れ電流が多いのかもしれない…。あとやはり下が見えなくて怪しくなるので、リードタイプのアルミ電解コンデンサに取り替えた。やっとこれで誤反応も反対動作もなくなった。

苦労しました…、なぜ1uFの取替ですんなり直らなかったのでしょう…。
以前にこの「明るさ検知回路」の件で相談した先輩が、「アナログ回路をカット&トライで調整するのはしんどい。PICに判断させた方が確実!」と、プログラムまでテスト製作してくれたのだけど、こうも難航するとそれもいいかな…と思ってしまう。けど、やっぱり何となく抵抗がある…。
トランジスタ1石で済む回路に、トランジスタが何百個(何千個?)も入ってるマイコンを使う事に抵抗があるのかなぁ。(消費電流で言うと、ポーリング動作にしたマイコンの方が少なくて済むかも?)
土曜日の午前中に最終の作業して、夜寝かし付けも出来て日曜の午後まで動作確認して誤動作もせず、いつもの全身洗濯フルメンテより1週間長い入院になりましたが、今日退院としました。
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2 コメント

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Unknown (penpenkikko)
2024-02-05 21:30:10
ブログを拝見しました。
私も母の形見のプリモプエルを持っているのですが、以前は喋っていたのですが、電池を入れ替えても電源が入らなくなってしまいました。しゅうりは可能でしょうか?
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Unknown (kohei)
2024-02-05 22:03:03
サイト「プリモメンテ」を見て下さい。
現在、新規の修理受付は停止中です。近所のおもちゃ病院に相談してみては?
返信する

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