コガブロ

苫小牧市にある株式会社小金澤組のブログ。

製造

2019-09-21 17:18:07 | シュルク沢川災害関連緊急砂防工事(繰越)

先日強度が確認できたとお知らせした

砂防ソイルセメント。

今週月曜日より施工開始。

 

まず製造プラントで、現場で採取した崩落土と

砂利をプラントに投入。

(重機が投入しているのが砂利、右側の黒っぽいのが崩落土)

砂利と崩落土を既定の混合比でプラント内部へ

ベルトコンベアで投入。

プラント内部でこれも規定量のセメントと水を投入し

内部で撹拌混合、終わったものがまたもやベルトコンベアで

排出されてきます。

手前と奥のベルトコンベアで運ばれている物の色が

違うのが分かるでしょうか?

手前は土と砂利のみなので黒っぽく、奥のベルトコンベアは

セメントも混ざっているので若干白っぽくなっています。

 

アップはこちら。

で、排出された盛土材をダンプで盛土場まで運搬し盛土作業。

盛土は小さな油圧ショベルと端部仕上げの人力。

敷均し完了後、重量3.5tと550㎏のローラーで

振動を掛けながら締固め。

締固めも試験施工にて回数が決められています。

しっかり規定回数で締固めて完了。

盛土直後はそうでもないですが、翌日は表面がカチンコチン。

セメントを混ぜた結果です。

これもこの砂防には必要な硬さ。

今後もこの盛土約1.5か月続きます。

 

どこまで進められるか不確定要素もありますが、

とにかく、完成目指して前進するのみ。

 

土木部  1330

 

 

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打設

2019-09-15 09:45:11 | シュルク沢川災害関連緊急砂防工事(繰越)

先日お伝えした砂防ソイルセメント。

無事規定強度が確保できることが確認できました。

 

盛土は近々開始予定。

始まりましたらまた紹介します。

 

現場は、砂防ソイルセメントの試験結果待ちの

状態でしたが、施工できる部分を全力で進めています。

 

今回の写真は、水叩コンクリート。

シュルク沢の堰堤は、本堤と副提2つの堰堤ができますが、

その間に設けられるのが水叩コンクリート。

洗堀防止等の目的があります。

2台目のクレーンも搬入し、

2台体制での打設作業。

この日の打設数量は約145m3。

クレーン2台、人員11名。

ここの現場は生コン工場から距離もあるので

生コン車の台数も必要。

16台の生コン車が往復し生コンを運搬。

 

生コン車に限らず、公共工事が減少し始めてからは

人員もダンプも生コン車もクレーンも

すべて減少してしまい、現場に集めるのが大変。

車や重機はあるのに運転手がいないというのは

ここ数年よく聞く話。

 

特に今回は災害復旧工事なので

厚真町近辺ではまるでお祭り騒ぎ。

 

土砂運搬や流木の運搬車両も地区外では札幌、

旭川、帯広からも出張で来ているようです。

 

当現場も2台目のクレーンは帯広から。

作業員さんも道外から来てもらっている人もいます。

 

まさに総力戦。

早く復興しないと地域の方々の生活が不便なまま。

またいつ来るかもわからない余震や降雨による

土石流にも警戒しなければなりません。

 

可能な限りで各業者さん頑張っています。

 

少しでも早く工事が完了できるよう

天気だけでも味方してくれればと思う毎日です。

 

土木部 1330

 

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試験

2019-09-08 08:30:20 | シュルク沢川災害関連緊急砂防工事(繰越)

今回はちょっと長くなりますが、

砂防堰堤本体の中身のお話。

 

砂防堰堤といっても

いろいろ種類があります。

 

皆さんも想像が容易なコンクリート堰堤や

土砂を主体とした堰堤などなど。

 

細かく種類を調べると結構工法があります。

 

 

今回の砂防堰堤はSBウォール工法。

鋼製パネル、コンクリートパネルを

基礎のコンクリートの上に立ち上げ、

内部を砂防ソイルセメントで充填する

という工法。

 

砂防ソイルセメントとは、

土砂と砂利と固化材(セメント)を混ぜあわせたもの。

厚真町の各現場では、地震による土砂崩れで、

現場には大量の土砂があります。

その土砂を有効活用しようというのも

この工法が採用された一つの要因。

 

じゃあ土砂だけでと思われるかもしれませんが、

砂防堰堤は、増水した川の水、すでに堆積状態と

なっている土砂が土石流となって流れてくることを

想定するとそれを止めるための大きさ、重さ、強度

が必要となります。

 

なので、大きさは見合った規模で造れば

いいですが、重さは土砂では足りないので、

砂利を混ぜて重さを確保、強度はパネルと

セメントを混ぜた砂防ソイルセメントに

頼ることとなります。

 

パネルは工場で製作するので

品質、強度は工場で確認しますが、

砂防ソイルセメントは現場で製造

するため既定の重さ、強度、密度が

あるか事前に確認する必要があります。

 

ということで、試験施工を実施しました。

ここからは写真攻撃。

 

まずは、材料の土砂、砂利を採取して水分量を確認。

ソイルセメント製造時の加水量を決定します。

採取後計量。

材料を熱して水分を飛ばし再度計量することで水分量を確認します。

加熱後計量。

再加熱し計量。計算して水分量を把握。

この時の水分量は、

土で約40%

砂利で約8%

試験結果から配合を設定。

土砂1m3に対し、

砂利は0.66m3

セメントは173㎏

水は14ℓ。

練り混ぜ開始。

練り混ぜは、本州から運んできた専用プラントを使用。

九州や四国の災害発生現場でも活躍している機械です。

しっかり練り混ぜられているか確認。

試薬を吹きかけるとセメントに反応し

ピンク色に変色。

全体的に着色が確認できれば〇。

盛土して敷均し。

で、転圧。

転圧は実際本施工で使用する各機種で実施。

最後に密度、重量が規定値を満足

しているか調べる試験。

結果は最短で24時間後。

この他に、施工7日後にカッターで

この盛土をくり抜き、圧縮強度試験

という試験を行って強度を確認。

 

全ての結果が〇でようやく本施工開始の許可が下ります。

 

なかなか面倒ですが、規定を満足しないと

堰堤が壊れ、付近に被害が出てしまいます。

 

しっかり確認して堰堤建設に臨みます。

 

 

土木部 1330

 

 

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