Life is Feudal MMO日誌(3) - すべての道はローマに通ずる

2017-11-29 21:31:15 | Life is Feudal

前回分 → Life is Feudal MMO日誌(2) - 判明した周辺情勢
全記事一覧 → LIF日誌総目次



人間とは取引をする動物なり。犬は骨を交換せず。

── 古典派経済学者 アダム・スミス




ということで、今日は[TIC] との交易にやってきました。
TIC砦は巨大で、石造りで立派で、ギルドメンバーもとんでもなく多い。
Twitterなどでうちの島を僻地と言う人もいるが、ちゃんと栄えてる場所もあるのだ。
南門に着くとすぐさま担当の人が出てきてくれる。

「はろー。取引したいんだけど、Silver Ingot 5個ちょうだい。」
「モニュメントの為にかな? 鍛冶担当に在庫確認するからちょい待ってな。」

「OK、それはすぐに作ってあげれるけど、代わりにFlux 20個くれない?」
「ちょっとうちの錬金術士に確認してみる・・・ok、準備できそう。」

「Sounds good. じゃあ作ってもらうからちょっと待っててね。」
「じゃあ俺もFluxとってくるよ。」

Silver IngotはTICの人の言うとおり、ギルドモニュメントのアップグレードのためだ。
アップグレードするとギルド領地が広がるらしいのでメンバーが欲しがっていた。
銀を溶かすにはSmelting(精錬)スキル90要るがうちのメンバーはまだそこに達していないのだ。
なので交易で手に入れられたら話が早い。

交易に出すFlux20個はギルメンの錬金術士Adatiaさんがささっと作ってくれた。
Adatiaさんはデンマーク人で、どういう経緯でうちに所属してるのかは割と不明だが仕事ができる。




一度村に帰り、TIC砦に戻った時には朝になっていた。

「Flux 20個用意できたよー。さあ取引を!」
「OK・・・っと、ちょっと待ってね、鍛冶の人がIngotどこに入れたかわからん・・・。倉庫とかも探してくるからちょい待ってて。」


・・・ 10分後 ・・・


「・・・ごめん、鍛冶の人がどこにしまったのか本当にわからなくて、持ったままログアウトしたのかも。。。ログインを待ってもらうしかない。sorry.」

なんだよ!
結局Silver ingot入手できないじゃんかよ!
相手はアメリカ人ギルド、時差があるので職人さんとログイン時間を合わせるのがなかなかしんどいのだ。
まあ良いだろう、頼んでいるのはこっち側だし、また次回だな!




仕事もなくなり、仕方ないのでたまたまその場に居合わせたもう一つの同盟ギルドJackalの人とひまつぶしに喋ってみる。
TICは青色の制服だがこの人は白い服なのですぐに見分けがついた。

「はろー隣人よ。なにしてんのー?俺は交易しにきてるよ。」
「おなじく。俺らじゃ作れない物をTICに作ってもらってるよ。HJPNとも話せて嬉しいよ。」

さっきのTICの人も交え、外交官同士で3ギルド合同井戸端会議となる。
最近の情勢や北東の果てでの戦争の話題など。
ここらへんは盗賊すらめったにいなくて平和だなーという感じ。

「俺たちはいまここで、誰もが互いに友好を示し親切にし合う、そんな島を作ることにトライしてるよ。」

とはこの時のTICの人の言。
うむ、俺と志がだいたい同じだ。
取引はちょっと延期になったが、互いの目的を確認できて、
実はあまり絡みがないJackalギルドとも話せたことは、ここに来た成果だな。
交易ついでの、これも外交活動ということだね。

前回記事 でも書いたがこの島は4ギルドで同盟を組んで運営している。
残る1ギルド・・・Britannia とは最初に挨拶を交わして以来、あまり絡みがない。
まだまだ発展も遅れてそうだけど、あそこももうちょいこうして仲良くなりたいもんだ。




このゲームには道路の概念がある。

道路・・・それは人類最初のインフラであり、最古の舗装路は紀元前4000年にまで遡る。
初期に登場した踏み固められた土の道は、石や草などの障害物がない為に狩猟や採集への歩行速度を向上させた。
次に登場した石で舗装された道路は、雨が降っても泥とはならず、軍隊の行軍速度に大きく影響した。
古代時代に最強の軍隊を有したローマ帝国は、この舗装路を大規模に張り巡らせた為に、
すべての道はローマに通ずる といわれるほどの道路網を構築し機動的な用兵を可能にした。
ユーラシア大陸を横断するシルクロードは、中国から地中海世界までの果てなき東西を結び、
それまでよりも遠方までの交易を可能にし、古代世界における物品や人々の交流を盛んにした。


Civシリーズなどでも道路は軍隊・交易の為に必要で戦略的なインフラであるが、この世界でもそれは同様である。
Life is Feudal における道路は移動速度を25%向上させる為、このゲームの移動距離は半端ないので、道路の整備は必要なのだ。
俺はギルメンが整備したこの道路を使ってTIC砦まで交易・外交に走っている。

この島ではもはや村同士の道路の接続は約束されており時間の問題となっているが、
いつか文明が進めば、大陸の方でも戦争や交易の為に大規模な道路網が構築されるのかもしれない。
既にあるであろう一部の村同士を単につなぐだけのものではなく、
もっと大規模で長い距離を横断する、シルクロードのようなものが。

そうすると俺らのこの島は僻地と呼ばれているが、東と交流を持つことも今より容易くなるのかもしれない。
その道路の上を無数の馬車と人々が、東西南北へ交易や戦争の為に行き交う、大陸の血脈となるのかもしれない。


俺はそういう発展が楽しみで、文明や人々の歩みを眺めていきたい。
だからこのMMOをこの最初期から遊んでいることにワクワクしている。
幹線道路によって他の地方と接続されることにより、
この島もいつかは危機に脅かされるのだろうか。
しかしそれもまた一興である。


前の日誌へLIF日誌総目次へ次の日誌へ