忘れてはならない日

2011-08-06 22:36:13 | 軍事ネタ

こんばんは、ゆっきぃです。
今日は8月6日、いわゆる原爆記念日。
日本人にとって、そして世界中の人にとっても、特別な意味を持つ日。

日本の夏が淋しく切ない雰囲気を帯びているのは、
原爆だの敗戦だののイメージもあるんだろうな。




第二次世界大戦末期、1945年8月6日。
広島市にアメリカ軍のB-29戦略爆撃機「エノラ・ゲイ」が飛来し、原爆を投下。
続く3日後の8月9日、長崎市にもB-29「ボックスカー」から原爆が投下された。
この投下された2つの原爆は、4年も続いた日米戦争の最期の象徴となり、
また日本の降伏は第二次世界大戦そのものの終結を意味した。
8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し、無条件降伏による終戦を迎える。

広島・長崎のケースで示された原爆の威力は圧倒的で、
1個の爆弾で都市を壊滅させる核はまさに最終兵器であり、
これをきっかけに、米ソが核兵器を以て対峙する冷戦構造が誕生した。


既に敗色濃厚な日本への原爆投下に妥当性があったかは、立場によって意見が分かれる。
原爆投下が日本に降伏を促し、結果的に来たる本土決戦による犠牲者を抑制することができたという人もいるし、
原爆投下がなくても日本は近く降伏していたという人もいる。
また来たるソ連との対立に備えての実験使用、示威・牽制的使用という人もいる。

たった2個の爆弾で20万人以上もの命を一瞬で奪った原爆。
目標とされた広島や長崎は、軍需や軍事施設が多く残る軍都であったが、
結果を見れば言うまでもなく、民衆に対しての無差別虐殺行為である。
しかし当時は全面戦争であり、日本も作戦能力があればアメリカ本土都市を大規模に空襲しただろうし、
保有に成功していたなら、勝利する為に手段を選ばず原爆を使用していた可能性は高い。

原爆投下は確かな戦争犯罪であったが、誰が悪かったのかを論じるのは難しい。
敗色濃厚なままずるずる戦争を続けた日本首脳部か、
明らかなオーバーキル行為を命じたアメリカ大統領か、
そしてそれらは今となっては無意味だ。


歴史的事実だけをいえば、原爆投下から間もなく日本は降伏した。
そして広島・長崎で原爆の威力が実証され、その破壊力は最終兵器と認識された。
これはその後の、軍拡を以て対峙するも全面戦争には至らない、冷戦構造を生み出した。
全面核戦争が起これば地球規模で全てが破壊され、勝者は誰もいなくなることが認識されたことで、
大国間の全面戦争が発生し得なくなったのだ。

可能性だけで言えば、もしも第二次世界大戦で日本への原爆投下がされなかった場合、
世界の人々は核による痛みを知らず、もしかしたらどこかで核戦争が起こっていたかも知れない。


確実に言えるのは、この広島・長崎のケースが、世界史上で行われた唯一の核攻撃であり、
人類史上で核攻撃がなされたのはその2ケースのみとしなければいけないだろう。
その為に8月6日と8月9日は、人類にとって特別な日として、何百年も記憶に留める必要がある。