ここも戦場

2007-06-05 19:20:43 | リアル日記


ミーティング時の社長の残酷さといったらない。
実に乱暴に扱う。
全員の私的スケジュール帳を手に取り、
全ての予定に斜線を引いて投げ捨てる。
準戦時中に緊急召集される兵士を彷彿とさせる。

事務所では、叫び声と泣き声が上がっていました。
何人もの社員たちが休息から引き離されていきました。
ある社員は休日を守ろうとスケジュール帳にしがみつきました。
もう一人の社員が彼を引き離そうとしましたが、出来ませんでした。
彼は叫び、足で踏ん張りました。
とうとう3人がかりで彼をノートから引き離し、休日に斜線が引かれました。

社長は悪魔でした。彼は私たちを洗脳しました。
「お前たちは全く無意味な存在だ。
そしてお前たちが無意味な存在なら、働かなければならない。
そうでないとお前たちは何の役にも立たない。」

                        ── 従軍した兵士の手記より

現在の俺を取り巻く状況を映像の世紀風にお送りしました。
俺の仕事を知ってる人ならわかるだろうけど、そういう時期に入りました。

敵軍による夏季攻勢が開始されました。
攻勢軍があちこちで戦線を突破、支えきれなくなった友軍部隊は後退を余儀なくされています。
我が部隊も司令部からの発令により状況を開始、これを撃滅せんと前線へと赴きました。
敵方の主攻らしき軍勢と交戦に入るも投入兵力・残存兵力は不明。

戦力的劣勢は明白であり、援軍要請を出すも後方にも予備兵力はいない。
たまに送られてくる補充兵は名前を覚える暇もなく死んでいき、
補給物資はくるが休息の時はいくら待てども訪れない。

日々続く激戦により兵たちの疲労もピークに達するが、
敵軍の攻勢限界点が訪れるまであと3週間はあると予想される。
それまでは防衛線を支えねばならない、交代要員はいない。
休暇なんて1日もとれない。


── 戦争はあと3週間
上層部からのこの言葉を信じるほかにない。
最後に、60年前のあの戦争で、ノルマンディーの海に散った亡骸の懐から発見された言葉を引用しよう。


── I die today, for your tomorrow.
    あなたたちの明日の為に、僕は今日死ぬ。