スイス空軍が退役間近なF-5戦闘機を代替する機体を選定中の模様で、
これにスウェーデン・Gripen International社のグリペン戦闘機が名乗りを上げたとのこと。
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スイス空軍のF-5E | スイス空軍のF/A-18C/D |
現在、スイス空軍はF-5E タイガーIIを54機と、F/A-18C/D ホーネットを33機運用している。
F-5とはアメリカ・ノースロップ社が開発し、安価な為中小国へ向けて多数が輸出された小型の軽戦闘機である。
初飛行は1959年と前世代の物であり、機体寿命による退役で機数を減らしており、(元々は110機導入していた。)
スイス空軍では代替となる戦闘機を必要としている。
F/A-18C/D ホーネットはアメリカ海軍と海兵隊で合計1230機が調達され、艦載機として運用されている多目的戦闘機であるが、
他国ではスイスのように陸上機として空軍で運用しているとこもある。
カナダ空軍(137機)、オーストラリア空軍(75機)、
スペイン空軍(72機)やフィンランド空軍(64機)など。
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JAS39 Gripen |
今回のスイス空軍のF-5を代替するものとして名乗りを上げたグリペン戦闘機は
スウェーデンで開発された小型の多目的軽戦闘機で、初飛行は1988年。
JASとはJakt(戦闘),Attack(攻撃),Spaning(偵察)を略したもので、全ての任務を多目的にこなす能力があるとされている。
高い整備性と短距離離着陸能力(STOL)が特徴としてよく言われ、高速道路からでも離着陸できるとして、
運用する場所を比較的選ばないところを長所の一つとしている。
中立国スウェーデンの国情に合わせて作られた戦闘機であり、
同じく中立国スイスとしてもF-5の代替として運用するメリットは多いのではないだろうか。
この選定はイメージ的にもぴったりだと思える。
コストパフォーマンスにも優れバランスのとれた機体であり、本国スウェーデン以外にも他国へのセールスに成功している。
スウェーデン空軍では204機を調達中であり、チェコ空軍24機、ハンガリー空軍14機の他には、
南アフリカ空軍で28機の導入とタイ空軍が12機の導入を決定している。
タイがグリペンってのもなんだか意外な感じがするけども。