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スイス空軍、F-5の後継にグリペン提案

2008-01-26 22:45:11 | 軍事ネタ

スイス空軍が退役間近なF-5戦闘機を代替する機体を選定中の模様で、
これにスウェーデン・Gripen International社のグリペン戦闘機が名乗りを上げたとのこと。


スイス空軍のF-5Eスイス空軍のF/A-18C/D

現在、スイス空軍はF-5E タイガーIIを54機と、F/A-18C/D ホーネットを33機運用している。
F-5とはアメリカ・ノースロップ社が開発し、安価な為中小国へ向けて多数が輸出された小型の軽戦闘機である。
初飛行は1959年と前世代の物であり、機体寿命による退役で機数を減らしており、(元々は110機導入していた。)
スイス空軍では代替となる戦闘機を必要としている。

F/A-18C/D ホーネットはアメリカ海軍と海兵隊で合計1230機が調達され、艦載機として運用されている多目的戦闘機であるが、
他国ではスイスのように陸上機として空軍で運用しているとこもある。
カナダ空軍(137機)、オーストラリア空軍(75機)、
スペイン空軍(72機)やフィンランド空軍(64機)など。


JAS39 Gripen

今回のスイス空軍のF-5を代替するものとして名乗りを上げたグリペン戦闘機は
スウェーデンで開発された小型の多目的軽戦闘機で、初飛行は1988年。
JASとはJakt(戦闘),Attack(攻撃),Spaning(偵察)を略したもので、全ての任務を多目的にこなす能力があるとされている。
高い整備性と短距離離着陸能力(STOL)が特徴としてよく言われ、高速道路からでも離着陸できるとして、
運用する場所を比較的選ばないところを長所の一つとしている。

中立国スウェーデンの国情に合わせて作られた戦闘機であり、
同じく中立国スイスとしてもF-5の代替として運用するメリットは多いのではないだろうか。
この選定はイメージ的にもぴったりだと思える。

コストパフォーマンスにも優れバランスのとれた機体であり、本国スウェーデン以外にも他国へのセールスに成功している。
スウェーデン空軍では204機を調達中であり、チェコ空軍24機、ハンガリー空軍14機の他には、
南アフリカ空軍で28機の導入とタイ空軍が12機の導入を決定している。

タイがグリペンってのもなんだか意外な感じがするけども。


日本、クラスター爆弾部分禁止合意

2008-01-22 12:13:28 | 軍事ネタ

クラスター弾規制交渉が閉幕 日本、あらためて部分禁止を主張
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011901000097.html

18日、ジュネーブの国連欧州本部で行われていたCCW(特定通常兵器使用禁止制限条約)会合にて、
日本はクラスター爆弾の使用について部分禁止を提案し合意したとのこと。



クラスター爆弾とは、航空機から投下後に地表近くで爆破して、中に入っている数十個から数百個の子弾を空中からばらまき
広範囲にわたって小規模な爆発を起こし危害を加える面制圧兵器である。
主に人や軽装甲などに対して最大の威力を発揮する兵器だが、対戦車用の種類も存在する。
日本の航空自衛隊は一度に202個の子弾をばらまくCBU-87/Bを配備している。
クラスター爆弾はその性質上不発弾が発生しやすく、地雷と同じように戦闘後も民間人に被害が出やすいとして非難の対象となっている。

不発弾問題を改善すべく、子弾を目立ちやすいようにカラフルに塗装し発見を容易にするという案も講じられたが、
現地の子供がカラフルな子弾をオモチャかなにかと勘違いし拾ってしまって死傷するケースも発生した。
また、わざと不発弾発生率を高め、クラスター爆弾の子弾を地雷の代替としているなどの非難の声もある。
兵士よりも戦闘地域の民間人のほうが圧倒的に死傷しているのは事実であり、
またクラスター爆弾は必要以上に人体を破壊しやすいため非人道兵器だとされており、
世界中で使用禁止運動が活発な兵器の一つである。

ノルウェーで開催されたクラスター爆弾禁止国際会議において、参加した49ヵ国中46ヶ国が使用禁止に賛成する中、
これに反対したわずか3ヶ国のうちの1国が我らが日本政府である。
クラスター爆弾は戦術的に有効な兵器であり、日本国防においても必要だとされている。
ちなみにアメリカやロシアなどはこの会議に参加していない。


今回のジュネーブCCW会合によって日本はクラスター爆弾の部分禁止を認めた。
クラスター爆弾の子弾に自爆装置などを取り付け、不発弾発生率を抑えた新型のみを配備するとのこと。
具体的には配備する新型は不発弾発生率を1%以下としており、この部分禁止というのはイギリスなどと同じ方針である。


参考動画: クラスター爆弾の爆発


YouTube - WCMD Cluster Bomb
http://www.youtube.com/watch?v=5Q0Ulciz6fE&feature=related



Voooooooo!!!

2007-08-08 15:50:28 | 軍事ネタ


米軍のA-10攻撃機。
対地攻撃を主任務としており、空対地ミサイルや爆弾を搭載し、
機首に備え付けられた大口径ガトリング式機関砲GAU-8アヴェンジャーなどを用いて敵地上勢力を叩く。

低速で低空を航行し、敵の対空砲火をも重装甲ではじき、
機首のアヴェンジャーで
Voooooooooo!!!して敵を粉砕する、漢の中の漢の機体。
が、女性パイロットもいる。
対地攻撃の神様。


30年以上前に開発された老朽機体であり、速度も遅いため退役が計画されていた。
しかし、1991年の湾岸戦争では戦車1000両を含む敵車両約3000台撃破と、
敵陣地・施設を300箇所以上も破壊しついでにアヴェンジャーでヘリ2機を撃墜する大暴れをみせた。
これによりA-10攻撃機の有用性が十二分に証明され、延命措置が図られあと20年は運用される予定。

F-16などのマルチロールファイターによる対地攻撃には欠点があった。
速度が速いためすぐに目標地点を飛び去ってしまう、爆弾落としてはいさよなら。
また脆弱なため、低速低空飛行して効率的に対地攻撃しようとしたら被弾してすぐに落ちちゃう。

この点、A-10は速度が遅いため敵地上勢力を存分に攻撃することができ、
装甲化された機体は300発以上もの対空砲火を浴びても基地に帰還したほどの生存性。
長くいつまでも戦闘地域上空にいて、確実に敵を屠り去る攻撃力で、
地上で戦う友軍兵士にとってはとても心強い機体であった。
また、機体自体低コストなのも魅力である。


A-10をA-10たらしめているのは、ミサイルや爆弾の運搬能力もさることながら、
やはり機首に搭載されたガトリング砲、アヴェンジャーである。
アヴェンジャーは30mmという大口径であり、連射力も凄まじく、
これで
Voooooooooo!!!するとたちまち戦車も建物もただの残骸と化す。
その大威力の反動により、発射すると微妙に飛行速度が落ちるとさえいわれる。

対地攻撃のためなら兵装のバリエーションも豊富。
空対地ミサイル、通常爆弾、焼夷爆弾、誘導爆弾、クラスター爆弾、バンカーバスター、
ロケット弾、そしてガトリング砲アヴェンジャー。
まさに対地攻撃のスペシャリストなのである。


イラク戦争でも活躍したA-10。
その圧倒的な攻撃力で数々の伝説を残した攻撃機であり、
最後に、その全盛期に作られた数々の逸話の中から、いくつかを紹介しよう。


全盛期のA-10伝説

・軽くVoooooooooo!!!しただけで5台ぐらい撃破した
・出撃の無い移動日でも2撃破
・あまりに撃破しすぎるから外してても撃破扱い
・1台撃破しただけで3台ぐらい撃破したように見える
・機関砲でヘリ撃墜が特技
・前線を飛ぶだけで相手司令官が泣いて謝った、心臓発作を起こす兵士も
・GAU-8アヴェンジャーの衝撃波でハリケーンが起きたことは有名
・湾岸戦争が始まったきっかけはA-10の新兵装の実戦試験
・自機から発射したミサイルに飛び乗って前線まで行くというファンサービス
・A-10は全性能を発揮した事がない
・A-10が故障したら戦闘中断
・A-10が撃つと衛星がずれる
・病気の子供に敵戦車撃破を約束
・海外でA-10が撃つだけで物価が上がる
・A-10スレは伸びる
・A-10に撃破されたことにまだ気づいていない戦車乗りも多い
・A-10が飛んだ時点で戦争終結でいいだろ
・2個部隊連続撃破は「今日はカレーが食べたい」という暗号
・A-10が撃った機関砲弾を戦闘を眺めてた子供が拾ったらすでに砲弾にサインがしてあった
・A-10を3機撃墜すれば戦争勝利という破格のルールも達成できた国家は無し



参考動画:
A-10による対地攻撃
アヴェンジャーの試射



緊張の欧州

2007-08-01 16:11:30 | 軍事ネタ

世界情勢。


最近、欧州においての緊張が高まっている。
欧州の緊張といえば、90年代から2000年まで続いたユーゴ紛争があったが、
冷戦終結以降はEUなども発足され、大国同士は概ね安定が保たれてきた。
東欧のほうではウクライナやチェチェンで混乱や緊張、紛争が絶えなかったが、
旧ソ連構成国同士でのいざこざの話である。
今回は対外的に、ロシア連邦がNATO加盟国と緊張感を高めている。

そもそもNATOとは西欧を中心に発足された対ソ多国間軍事同盟であり、
冷戦終結とソ連解体によりその存在意義が怪しまれてきた。
それが、再びロシアが欧米との対立を深めてきたことにより、
再びNATOの存在感が出てきたのは世界平和を望んでる人たちからみれば
決して良いことではないだろう。


いまNATO(米国が中心)-ロシア間でもっともHOTな争点は、東欧のMD配備計画だ。
アメリカは、イランが保有するミサイルの脅威に対抗するため、
東欧の数ヶ国にミサイル防衛(MD)システムを配備しようと計画している。
まずはポーランドにミサイル発射基地を、チェコにミサイル追跡用レーダー施設を建設し、
その後ルーマニアやブルガリアやトルコやギリシャなどにもMD配備を検討中。

この動きにロシアは、「ロシアの戦略核を封じる動きだ」として反発。
イランのミサイル脅威などは建前で、東欧へのMD配備はロシアへの包囲網であると主張。
今年の4月26日には、もしもロシアの安保を脅かしてまで基地の建設を強行すれば、
ポーランドとチェコをミサイルの攻撃目標にするという強い警告を出した。
これに対し米国は、
「イランが米国本土及び欧州地域へミサイルを発射する場合、
ポーランドとチェコのMD施設はこれを事前にとらえ破壊できる最適の位置だ。」
と言及した。

ロシアのプーチン大統領は5月23日の記者会見で、
「欧州の現状は、中欧を兵器で満たさなければならないほど好ましくないのだろうか。
新たな軍拡競争に発展するだけで、完全に逆効果だ。」
と述べた。
また、
「欧州を火薬庫に変える。」と軍拡競争の誘発を警告。


5月29日にはNATOによるMD配備に対抗する為に、ロシア軍が新型大陸間弾道ミサイル(RS-24)の発射実験を行った。
RS-24は多弾頭型のICBMであり、MDシステムの防衛網を破る能力を持つとされている。
米国側が
「東欧に建設するMD施設は対イラン用。ロシア軍ならその気になれば容易に破壊できるものであり、
ロシアにとって脅威とはなりえない。」
と言及すると、ロシア側は
「それを実際に証明してみたいと考える人はいないだろう?」
と切り返した。


7月14日には、東欧のMD配備において安全保障が影響されたとして、ロシアはCFE条約の履行停止を表明した。
CFEは欧州での通常戦力を制限する条約で、欧州の安定要因とされていた。
これにより欧州での軍拡競争が懸念されている。
また、ルーマニアは国内での米軍基地建設と米軍駐留に賛成。
2008年までに米軍がルーマニアへの駐留を開始する予定。


と、NATO加盟国とロシアの間での対立が深まっています。
国家間で「核戦争の可能性」や「報復処置」などの言葉が飛び交っており、
ここまでの緊張状態は冷戦以後では初めてのこと。
この様子を「第二の冷戦」とする識者もいる。

また、英国とロシアは別の問題を抱えていて関係が悪化する要因となっている。
事の発端は去年の11月である。


アレクサンドル・リトビネンコ氏は元KGBであり、現在のロシアの情報機関FSBにも所属していた。
リトビネンコ氏はFSBが行っている暗殺や工作活動のことについて告発。
ロシア内で脅迫を受けるようになったので英国へ亡命し告発本などを著した。
ロシア国内で起こったテロ事件のいくつかはFSBが仕組んだものであり、
世論を操作するための自作自演のものだったとも証言。

しかし2006年11月1日、英国内で何者かによって食事に放射性物質を混入され体調悪化。
毒殺未遂だと報道されるが、とうとう11月23日には死亡した。
英国はロシア政府の指示によって行われたFSBによる暗殺だとするが、ロシア側は関与を否定した。
英国は2007年1月には容疑者を特定し、ロシア政府に対して実行犯の身柄引渡しを要求したが、
ロシア側は憲法上の理由でできないとし拒否した。
これに抗議した英国は2007年7月16日、ロシアの外交官4人を追放した。

ロシア側は「ロシアが英国に対し報復せずにいることはない。
より多く苦しむのは英国であり、ロシアではない。」
と警告し、
7月19日に英国の外交官4人を追放するという、報復合戦となった。
また、7月20日には北海上空をロシア空軍の戦略爆撃機が飛行し、
これに対しイギリス空軍とノルウェー空軍の戦闘機がスクランブル発進した。
両国間の関係は悪化の一途を辿っている。


といった感じ。
スクランブル発進は冷戦期なら珍しくもなく定期便みたいなものだったけど、
現在の緊張状態を象徴するかのような出来事。
ただロシアのこの態度はもう、はいはい俺らが殺らせましたよって吐露してるような感じが。

MD配備の件には中国もロシアに同調する動きを見せているし、
NATOも日本と連携をとろうと歩み寄ってきてるので、
欧州は遠くても我が国も到底無関係では済まないだろう。
アジアはアジアで台湾海峡の緊張があるわけだし。


お気に入り戦争映画

2007-07-19 21:11:09 | 軍事ネタ

コメント欄でリクエストがあったんで、
自分なりに好きな戦争映画を並べてみます。
あくまで俺が好きなってだけで万人におすすめできるとは限らない点には注意。

全部読むと長いので、見やすいように整理。





『トラ・トラ・トラ!』 - 製作1970年
1941年真珠湾奇襲攻撃をテーマにした作品、日米合作。
日本側とアメリカ側両方からの視点で真珠湾奇襲攻撃を描いており、
戦闘シーンも実際にパイロットがアクロバット飛行をしていてとてもリアル。
CGでは出せない迫力があり、古い映画なのに最新作と比べても映像的に全く見劣りしない。
アメリカ側人物の「いつのまにか戦場に来てしまった!」は俺的に戦争映画史上に残る名言。
"奇襲された!"という事実が感じられるので。
日本人なら見とくべき名作。


『フルメタル・ジャケット』 - 製作1987年
ベトナム戦争物。
数々の名言・名シーン・名キャラがあり、日本国内でも国外でもあらゆるとこでこの映画のネタを見かける。
戦争映画好きならとりあえず押さえとくべき作品。
ハートマン軍曹・ほほえみデブ・戦争は地獄だぜーの人などは全てこの作品。
半分は訓練キャンプのシーンであるため、戦闘シーン目的なら少々地味。
ただ後半の戦闘の描写はリアルな恐怖感を感じ取れる。
ベトナム物にしては珍しくジャングルでの戦闘シーンがない。

「逃げるやつはベトコンだ! 逃げないやつは、訓練されたベトコンだ!」


『地獄の黙示録』 - 製作1979年
ベトナム戦争物。 "戦争"という事象の狂気そのものを描いている。
物語全体としてはかなり鬱屈とした内容で、ベトナム物らしい作品。
非常に冗長に感じられると思うし、ベトナム物好きって人以外にはあまりおすすめできないが、
この狂気と雰囲気は一度見とく価値はある。 戦闘描写もリアル系。
ただ、ハートマン軍曹と並ぶ戦争映画史上2大キャラクターであるキルゴア中佐が出ているので、
このキルゴアが出てくるわずか15分間だけは誰でも見る価値はある。
唯一陽気で爽快な場面であり、クラシックのワーグナーを鳴らしながらのヘリ編隊での空襲シーンは
戦争映画史の中でも最も有名なシーンの一つ。

「ナパームで石器時代に戻してやれ!!」


『フォレスト・ガンプ』 - 製作1994年
ベトナム戦争物。
というか戦争映画なのか疑わしいが、好きなんだもん。
3年に1回は見る。
戦争映画好きじゃなくてもおすすめできるハートフル。


『プライベート・ライアン』 - 製作1998年
第二次世界大戦、西部戦線ノルマンディー物。
最初のオマハビーチ上陸シーンが有名。
スティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスの軍ヲタコンビ。
軍ヲタコンビなだけあって戦闘の描写にこだわりが感じられる。
全体的にはリアル寄りのアクション映画といったかんじで、
戦闘シーンが多く痛々しい、戦争映画らしい戦争映画であるが、
少々グロいので苦手な人は敬遠する模様。
戦争映画好きなら必見の作品。 ライアン探しは一応実話を基にしている。

「アパーム、弾だ!弾を持ってこい!!」


『バンド・オブ・ブラザース』 - 製作2001年
第二次世界大戦、ノルマンディー上陸作戦からマーケット・ガーデン作戦、
バルジの戦いからドイツ国内での戦いまでを描く壮大な作品。
正確には映画じゃなく戦争ドラマ作品で、1話1時間で全10話。
しかし各話全てに映画並の予算が振られ、圧倒的なリアリティーと映像美と迫力がある。
スピとハンクスの軍ヲタコンビがライアンだけでは物足りずに作った。
登場人物は全て実在の人物であり、実際の101空挺師団の戦った軌跡を追っている。
エピソードなども全て本人へのインタビューや回想録、軍の報告書などから再現。
各戦闘シーンもプライベートライアンに劣らない迫力がある。
ある意味ドキュメンタリーに近く、その分原作も読み応えがありおすすめ。
戦争映画好きなら間違いなく見るべき名作。

「curraheee!!」


『戦場のアリア』 - 製作2006年
第一次世界大戦物で、実際に起こった"クリスマス休戦"を描いた作品。
フランス・スコットランド連合軍とドイツ軍がにらみあう前線で、膠着する戦線。
何ヶ月も殺し合い、消耗しあった両軍の疲労はピークに達していたクリスマス。
片方の軍の兵士が楽器を演奏し、歌を歌い、ささやかにクリスマスを祝う。
その音色が敵軍にも聞こえ、敵軍も同調し歌を歌う。
各国軍がそれぞれの母国語で同じ歌を歌い、やがてその日は1日限りの奇跡の休戦となる・・・。
という実話。
下手したら敵にいきなり撃たれるかもしれないのに、
それでも塹壕から出て歌を歌いながら敵方の塹壕にかけよる兵士。
敵兵もこれを射殺することはせず、やがて自分たちも塹壕から出てしまう。
最前線でこんな事態が起こるなんて、奇跡といわずなんというか。
感動の一作だけど、地味なため人にすすめてもぜんぜん感想が返ってこない。
さびしい。
だが俺的にはかなりの名作。


『ブラックホーク・ダウン』 - 製作2001年
1993年のソマリア事件(モガディシュの戦闘)を描いた作品。
内戦が絶えないソマリアの首都モガディシュにアメリカ軍がPKO派遣されるが、
そこで民兵たちの攻撃に遭い2機のブラックホーク輸送ヘリが撃墜されるという、事実を基にした作品。
この事件は当時大いに騒がれ、現地で戦死した米兵の死体が全裸に剥かれ市中を引きずり回され、
その映像がニュースなどで公開された。
作中のほとんどが戦闘シーンであり、人によっては疲れるかもしれないが、
戦闘描写のリアリティーはトップレベルで見応えあり。
少数の米兵が数千人の民兵に囲まれ絶望的状況下の中で繰り広げる戦闘シーンは生々しい。
映画だけでもかなり見応えがあるが、全ての状況を把握したいなら原作を読むのもおすすめ。

「We got a Blackhawk going down, We got a Blackhawk going down」


『ロード・オブ・ウォー』 - 製作2005年
厳密には戦争映画じゃないかもしれないけど、まぁ戦争に深く関係する話だし。
武器商人を描いた作品で、複数の勢力へ武器を売り捌く者たちのことを「死の商人」と呼ぶ。
紛争をビジネスの機会とし、戦争を激化させ儲ける彼らは死を振りまく商人だ。
自らの命をも危険に晒しながら、AK47やRPGや手榴弾、果てはヘリまでをも売り捌く。
これは実話に基づいており、実際に世界中の紛争地帯の陰では死の商人の存在がある。
直接的な戦闘シーンなどはないが、現代の紛争を知ろうと思えば非常に興味深いし、
映画としてもとても面白いので広くおすすめできる。




好きな戦争映画といわれ、ぱっと思い浮かんだのは以上かなー。
ジャーヘッドなどもリアリティーという意味では、人によってはそこそこ楽しめるんじゃないかね。
他にも色々抜けてるかもしんないけど、「あ、あれもよかったな!」ってどんどん思い出すと思うし。
面白いの見つかったらまた報告するかな。