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OFP:DRレビュー。Arma2との比較

2009-10-30 23:00:40 | その他FPS

Operation Flash Point: Dragon Rising (以下OFP:DR)
10月6日に発売されて少し経ったのですが、プレイしたので遅ればせながら簡単なレビューを書こうと思います。
前作OFPの続編、Arma2とOFP:DRの二大作がこれで出揃ったことになり、比較すべき点もやはり多いと思います。


↑クリックで画像が大きくなります。

実際にプレイしてみてまず最初に気づいたのは、動作の軽さ。
前作OFPといえばとても重いゲームであり、今作に先んじて発売されているArma2もかなりのスペックを必要とするゲームであった。
なのでカクつきまくりならまだいい方で、もしかしたらまともにゲームにならないかもしれない・・・
とまで覚悟してたのだけど、思いのほかかなりサクサク動作してくれてとても軽く、スペック面ではストレスを感じなかった。

ちなみに俺はE6600、2G、8600GTSと今となっては旧式な構成。
まともにゲームにならなかったArma2と比較すれば、動作性という点では圧倒的と言わざるを得ない。
低スペックPCゲーマーからすれば、この点は嬉しかったです。


プレイ感のことを言えば、良くも悪くもOFPから変わったなと。
一言でいうなら、だいぶカジュアル、一般向けになりました。
CoD4とかの影響があるのかな?といった挙動。
実際に動かしてみると、手軽に部下に命令を出せるインターフェースといい、カジュアル層を意識した作りといい、
プレイ感としてはGhost Recon: Advanced Warfare 2 というFPSによく似てるなと思った。

良くいえば、シリーズ初心者にとっては馴染みやすい・入り込みやすくなった。
悪くいえば、OFPらしさが薄まった。
敵兵の死体などが時間経過で消えるようになったことも人によってはマイナス点かもしれない。

まぁそれでもOFPらしさという点は残されている。
異常に広いMAP、他FPSでは有り得ない遠距離での銃撃戦など。
一般的にOFP(Arma)シリーズと他のあらゆるFPSとでは、射程距離の概念が異なるわけです。
100Mも200Mも先の豆粒のように見える敵に向けてアサルトライフルを構え、なかなか当たらない銃撃戦で弾薬を浪費するのがこのシリーズです。


キャンペーンの出来はというと、正直に言うとけっこう微妙。
まぁこの点はライバルのArmaも微妙だったけど。
面白くなくはないけど、どうも前作に比べるとスケールダウンしたような?
少なくとも大規模戦闘といったものではない。

どちらかというとMAP各地に点在する小規模拠点を潰していく感じで、
ほとんどの戦闘は分隊規模、時たま小隊規模の戦闘があるといった感じ。
防衛戦闘など面白いシチュエーションもあるけども、キャンペーンのボリューム自体不足している感が否めない。

ユニットに関して固定翼機が出てこないのも戦闘のこじんまり感に拍車をかけてるかな。
AH-1などの攻撃ヘリは出てきて近接航空支援もしてくれるけども、A-10やAV-8、F-35なども登場するArma2に比べるとやはり登場ユニットという点では一歩譲らざるを得ない。


インターフェイスに関しては全体的に、前作OFPやそれをそのまま継承してるArmaシリーズと比べると洗練されて使いやすくなった。
わざとやってんじゃないか?って思えるぐらいわかりにくいインターフェイスとはとうとうおさらばしたのだ。
部下に指示も圧倒的に出しやすくなった。

ただ、シングルプレイにしてもマルチプレイにしても、難易度をハードコア設定にするとあらゆるHUDが表示されなくなる。
それは他ゲームでもよくある手法としても、自分の現在の姿勢を表示するインジケーターや、所持マガジン数なども表示されないのは不自然といわざるをえない。
これはさすがに隠さなくていいものだろう。
ただ不便になるだけで、プレイにリアリティーが増すものではない。
まぁパッチで改善されるかもしれないけど、調整が甘い部分といえるかな。



マルチはなかなか楽しい。
チームで分かれての占領戦ではなかなか激しい戦闘が展開されるし、分隊長の指示に従うのも、
衛生兵になってそこらから聞こえてくる「Medic!!」の叫びに応えて奔走するのも面白い。

Coopもよくできてる。
占領戦やデスマッチにしてもCoopにしても、ボイスチャットなどで連携がとれる仲間がいるともっと面白くなるかもとは思った。


しかし、マルチプレイにはひとつの重大な欠陥がある。
前作OFPでは、プレイ中のサーバーには途中参加できない仕組みだった。
これは大きな欠点であり、Armaシリーズのほうでは改善された。
が、今作OFP:DRではこの点を引き継いでしまっているのだ。

これは惜しい・・・
おかげで、マルチに参加しにくいどころか、戦闘中のサーバーはブラウザにも表示されないため、
現在どれぐらいの日本サーバーが立っているのか?すらもわからないといった状態。
もちろん、この点においての改善は世界中のユーザーがいの一番に言うだろうし、やはりパッチで改善されるんではないだろうかと期待したい。


最後に軽くまとめる。
OFP:DRとArma2の比較。

前作OFPのゲーム性においての正統後継作という点では、Arma2のほうが前作OFPに近い。
OFP:DRはカジュアル向けにかなりの方向転換をしたので、プレイ感はもはや別物である。
シリーズ初心者はOFP:DRのほうがプレイしやすいだろうし、前作OFPのようなものを望むならArma2だろう。

プレイの快適さ。
動作の軽さという点で圧倒的にOFP:DRに軍配が上がる。
Arma2は重過ぎる。
現行のハイスペックマシンを組んでもArma2にはまだ十分ではないだろうし、
凡庸なPCを使う大半のユーザーにとってはOFP:DRのほうが快適にプレイできるだろう。
インターフェイス関連もOFP:DRのほうが親切ではある。

戦闘の大規模さ。
Arma2に軍配が上がるかな。
登場ユニット数や兵器の種類などを見ても。
またOFP:DRでは登場AI数にも制限があるようで、大規模な戦場の再現という点では何百人も出せるArma2のほうがはるかに向いてると思う。


といったところかなー。
まあOFP:DRとArma2、どちらにせよ、大元の前作OFPがあれだけ息が長く続いた要因は、色々なMODやアドオンの存在である。
なので、不満点はパッチでそれなりに改善されるかもしれないし、このシリーズはMODやカスタムミッションがたくさん出てきて色々な遊び方ができるようになってからこそ本番といった見方もある。
どちらを買うかは好みがはっきり分かれるほど差別化がされた両作、いずれにせよ時間が経てばまだまだ熟成されていくでしょう。


Track IR

2009-06-18 22:45:13 | その他FPS

TrackIR5 & ArmA2 Premiere (TrackIR 5)
http://www.youtube.com/watch?v=9wXx3vMy_AQ&fmt=22


TrackIR5 をArma2で使用した動画です。
TrackIRとはマウスやキーボードと併用できる入力デバイスで、FPSなどで使用すると、
マウスを動かさずとも移動しながら視点だけを別の方向に移すことができるというもの。

元々はFPSよりもフライトシミュレーターやレースゲームなどのほうで主流だったものだけども、
Arma2を筆頭に最近は徐々にFPSでも対応しているものが出始めているので、FPSではこれからといったところ。
使用感としては、やはり便利な面もあるが、それ以上にゲームへの没入感が強まるのが大きなメリットとされる。

Arma2のようなリアル系軍事ゲームだとこういうのを使ってみれば面白くなるかもしれないね。
動画を見ると、意外なぐらいに快適そうである。
将来的に対応しているFPSが多くなってくれば、ボイスチャットみたいに、
ゲーマーでは使ってないほうが珍しいぐらいに浸透する時代もくるのかな。


ちなみにArma2は、前作のArmed Assault(ArmA) の続編なので、
当然正式名称はArmed Assault2 なのかと思ってたけどどうやら違うようです。
ARMA2 これがそのまま正式名称らしい。
前作の略称であったArmaが、たまたまラテン語の「ARMA(武器という意味)」と同じつづりなので、
ARMA2 とそのまま正式名称に採用した、ちょっとした言葉遊び。
要するにスーファミみたいなもん。


リアル系軍事FPSつながりで。

本日、America's Army3 がSteamで公開されたのでさっそくダウンロードしてみた。
ブログネタにもいいかなーと思ったけど、予想された混雑でサーバーはパンク状態。
認証サーバーがダウンしてプレイできない状態が数時間続いているので、
ちゃんとしたプレイは明日以降になりそうです。


Brothers in Arms: Hell's Highway 恐怖体験レビュー

2008-11-12 08:55:07 | その他FPS

XBOX360のBrothers in Arms: Hell's Highway(以下BiA:HH)をプレイしてみました。
コメント欄にこのゲームについての感想を書いてほしいとあったので、書いてみます。

まぁまずBiAシリーズというのは、シングルプレイ重視のリアル系第二次世界大戦FPSです。
特徴としては、実際の部隊の戦闘や地形を再現しドキュメンタリー性を重要視していることであり、
兵士の実体験などを元にステージを構成している点である。
戦争ドラマといったかんじで、バンド・オブ・ブラザースなどが好きな層なら楽しめるかもしれない。
(扱っている部隊も同じ米第101空挺師団であり、シリーズ初回作のD-Dayシーンではオマージュと思われるシーンもあった)

主人公は分隊長の役割を任されており、ゲームプレイは基本的に分隊を指揮しながら進行する。
制圧射撃の概念があり、機関銃チームで敵部隊を拘束し、突撃チームで側面を突く、といった感じ。
FPSといっても、自分で銃を撃つよりも分隊員に敵を始末させることのほうが多い。

まぁここまではシリーズ全般の特徴であり、以下は今作のBiA:HHの感想。


 

まず、今作で扱っているのはマーケット・ガーデン作戦である。


マーケット・ガーデン作戦とは、1944年9月に連合軍がオランダで実施した史上最大の空挺作戦である。
概要を説明すると、この作戦はマーケット作戦とガーデン作戦の両作戦から成り立っており、
マーケット作戦により空挺部隊が敵地へ降下し、いくつかの街道と橋を確保する。
続くガーデン作戦により、地上の戦車部隊が進撃を開始し、空挺部隊により確保されたルートをつなげていってオランダを突破、
ライン川を越えドイツ本土へと電撃的に進入する、というもの。

この作戦が成功していれば、クリスマスまでには戦争を終わらせることができるという目論見だったが、
残念ながら連合軍の楽観的な予測とは裏腹にドイツ軍は頑強に抵抗して見せた。
作戦が失敗したことにより1944年中の早期終戦は叶わず、戦争は1945年にももつれ込むこととなる。
またこの作戦失敗で手痛い出血を被ったにもかかわらず、連合軍上層部の楽観的な油断・慢心は続き、
ドイツ軍に最後の冬季大反攻作戦を実施する機会を与えてしまう。
西部戦線最大の激戦となったこの戦いは、"バルジの戦い"と呼ばれた。



さて、まぁそんな世界観なわけです。
ゲーム性は、若干簡単になってるかな?と思わせる。
今作から新しく追加されたバズーカ兵が便利だし、かなり使いやすい。
あと過去作に比べれば自分の射撃も当たりやすいようになっており、けっこうガンガン進める感じ。
とはいえ、やはり分隊を活用しないと打破するのが難しいという局面も多く、BiAシリーズの特色は失われてはいない。
FPSでの分隊指揮というのはめんどくさがる人もいるんだけど、このゲームにおいては、
プレイに手馴れて素早く的確に指揮できるようになればかなりの快感を味わえる。
被弾すればすぐに死んじゃうが、分隊指揮に慣れれば難易度はそんなに高くはない。

個人的に気になった点は、日本語版だからといって、兵士の台詞を全て吹き替えにしなくてもいいんじゃないかな。
戦争ドラマを強く意識したシリーズであり、雰囲気が重要なのだから、英語のままのほうが良かったという人が多そう。
まぁ吹き替え自体はけっこう声優さんが頑張ってて悪くはないです。
ただ、ムービーシーンでは効果音と台詞の音量の調節が微妙で、台詞の声が小さすぎて効果音にかき消される場面がしばしば。
しかもこれは別に戦場のリアルさを表現しようとしたわけではないことは明白であるし、
字幕も出ないので、聞き取りづらいところがあったのは不満点の一つだろう。

また、グラフィックが他のXBOX360の最新作に比べれば少し劣るのかな。
最初はちょっとしょぼいなーとおもったけど、慣れてからは問題なしなレベル。

マルチプレイはあるけど無いようなもの。
シングルプレイ専用として扱うべし。
ときどき出てくる第4戦車ってのはおそらく4号戦車の誤訳だと思います。


そして、上記に挙げた以外にも、俺は今作に対してとても大きな不満を持っている。
以下にそれを陳述するが、長くなることは許してください。
そして、俺にとってこの不満がとても大きかったこともご理解ください。

まず、俺はホラー物が大の苦手です。
映画でもゲームでも、全くそういったものは嗜まないし、見るのも触れるのも無理なぐらいです。
だからPCゲームでもコンシューマーでも、いくら評判がよくてもホラーゲームはプレイしないし、
ゾンビが出てくるだけでもやりたくないので、Wiiのバイオ4の高評価がちょっと気になりつつも買う気になれないのです。

そしてこれはあくまでも戦争ゲーム、それも戦争ドラマ。
プレイするに際し、ホラーに対しての心構えなんて、あったはずがありません。
ここまで書いたら、もうみなさんお気づきでしょう。

戦争ゲームで幽霊が脅かしてくるようなことはない、そんな風に考えていた時期が、俺にもありました。
まったく怒り心頭です、いまさらだけどネタバレ配慮なしに書くんで、購入を考えてる人はページを閉じたほうがいいでしょう。
いやほんとやめてほしい、俺のホラーアレルギーは尋常じゃないのに。


あ、ありのまま起こったことを話すぜ!
『空爆下のアイントホーフェンに部下の兵を救出に行ったと思ったら、いつの間にか深夜の廃病院を一人で歩かされていた』
な、なにを言ってるかわからねーと思うが以下略
頭がどうにか以下略
流行の零だとか、サイレントヒルだとか、BiAはそんなホラーゲームじゃ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗、というか製作者の悪趣味なトラップを味わったぜ・・・

もう意味がわからなかった。
俺は、1944年の西部戦線で、M1ガーランドやトンプソンを持って、米第101空挺師団で分隊を率いて、
ベルリンを目指して、ドイツ軍を打ち倒して、欧州を解放する。
そんな世界観のゲームをプレイしていたはずだった。
そこに幽霊だの心霊だのが介入する余地は皆無で、この世界での恐怖の対象ってのはそんなもんじゃなく、
ティーガー戦車だとか、88mm砲だとか、スツーカとか、そういうのであるべきだったはずだ。

なのに・・・ 気づいたら俺は、深夜の廃病院を一人で歩かされていた! 分隊員もいない!
薄暗がりの廊下を歩くと、窓ガラスの破片でパキパキ鳴って自分の足音にいちいちビクッて、
近づくとなぜかタイミングよくきしんで蒸気が噴き出す鉄パイプの横を通り過ぎて、
誰もいないはずの後ろのほうから物が地面に落ちる音が聞こえてきたりして・・・
突然、さっきまで元気だったはずの廊下の電灯が突如パッと消えたりして、
あれ、俺なんか違うゲームやってる?って錯覚させられるほどだった。

壁に小さい穴が空いており、敵がいるものかなと少し覗き込んだら、
変な青白いおっさんと目が合った時はリアルに叫んでパッド投げ捨てた。
反則だろ・・・。 トラウマ物。
窓や覗き穴がすっかり怖くなって、索敵に必要としても覗こうと思わなくなりました。
あのおっさんは、恐らく生前はオランダ市民だったのだろう・・・ 空爆で亡くなったのかな?
てか、戦争ゲーにこんな要素いらないから・・・
戦争ゲーやる層で本当にこんなホラー要素を欲しがってるやつがいるのか?
まさに誰得。


なんか、ドイツ兵がたまにいるとすごい安心するぐらい、圧倒的なホラーの雰囲気だった。
ドイツ語がきこえてくると、「ああ、なんだ、人間がいるんだな・・・」って思わせられて、温かい。
まぁやむなく射殺するけど。
あと先手をとって突然撃ってきて脅かしてくる敵兵はミンチにしちゃいます。

しかしそのささやかな温かさも、ステージのラストとその後のムービーシーンの会話で台無しにされます。
空虚に向かって銃を構える主人公がすごい怖かった。
もしかしたら、このステージでちょくちょく戦った今までのドイツ兵もすべて・・・?
いやいや・・・さすがにそれは・・・


ブログだから落ち着いて書けてるし、おもしろおかしいかもしれないけど、
俺にとってはまじでリアルに恐怖体験でした。 もういやだ。
絶対にこの先すすみたくねぇ・・・って思いが強かったし、動悸もすごい早くなってた。
もしかしたらもっと色んなホラーギミックがあったかもしれないけど、
そんなの見たくもないし興味もなかったので、特に覗き穴事件以降は、
余計な寄り道や行動はせずにクリアだけを最優先にして最短距離でつっきりました。
しかもプレイしてた時間がちょうど深夜3時ぐらいであり、メッセでオンラインなってた友人に必死に話しかけながらクリアしたという。
こんなに背筋が凍ったのは久しぶりだ。

しかし、俺がここまで怖がれたってのは、それだけプレイに感情移入できていたということであり、
ホラーゲームの需要の秘密がちょっとわかったような気がする。
好きな人には面白くてたまらないのかもしれない、が、俺は二度とプレイしないであろう。