ヘボのアルバム (続編)

四季折々の戯言を・・・
そこから何が読めて来るか?

     『  悪餓鬼との〝スガレ追ひ〝 』

2024-09-09 10:49:34 | 日記

             

老い耄れ爺には色々なタイプの蜂狂さん達が居た・・・ これ等仲間達の中でも一番熱狂的なサポーターは悪餓鬼時代の蜂狂で宏、重次郎、貴美夫君達だった。 中でも宏君は群を抜いていて今でも時々電話がかかってくる存在だ。 一時、家の改築会社の社長をしてて羽振りを効かせていた時代があった。 爺の駄洒落本『 shy    the     Vespula    』が発刊された歳の悪ガキ同級会だった。我等は時代も時代、第2次大戦日米大戦争勃発時の国民学校入学組の面々である・・・ 非常に御粗末な生活を送っていた時代の子供達だ!!! 泥棒、引っ手繰りは生きる為の常套手段で極々普通だった。 或る時、買って貰った真新しい弁当箱に御飯を詰め、学校を上げて学有林の草刈り、木の手入れに出掛けた。大きな木に括り付けて置いたお弁当箱が何者かに盗まれた!!! 未だ国民学校2年生の時だった。買い立てのお弁当箱がこれを期して無くなり昼飯の携帯に苦戦した事を今でも鮮明に覚えている。宏君は、こんな時代からの幼友達で今でも「おい、お前!!!」の中で親交は非常に深い!!! また、駄洒落本『 shy the    Vespula・・・ 』を5~6冊も同時に買いヘボ仲間に配ってくれた蜂仲間でもある。貴重な悪餓鬼時代からのポン友:悪餓鬼友人のトップを飾る!!! 土曜日の晩、遅くに電話が掛かってきた・・・ 『明日、写真家の西村さんと蜂追いをするから出掛けて来ないか?』と・・・

この話は今年の最たる課題だったので、出掛けない訳には行かない!!! 話によると、写真家:西村さんは、著名な写真家で山岳動物を専門に撮影されている方らしい? こうした仲間との「スガレ追ひ」は今年の課題でもあったので出掛ける事にした。 それにしても盆過ぎとはいえ、糞暑い日が続く・・・ 少々、体調も気になったが、写真家と本物『スガレ追ひ』を撮影して貰える魅力もあった。

 

高速を飛ばし、9時半、小六の宏君の家に着いた。 見慣れぬ人は既に来ていた。西村写真家である。 穏やかな人柄で写真の話は弾んだ・・・『スガレ追ひ』というよりヘボ談義に始まり写真撮影の術まで深掘りされつつあった。 写真家の目的は、或るスポンサーから生糸真綿を使っての紙縒りで『スガレ追ひ』をした画像を撮りたいというう事だった。スポンサーからの要請では致し方ないが、今時、『生糸真綿!!!』こんな扱い難い紙縒りはない!!!ペタペタと引っかかる上に餌付けも難しい。 そして、非常に僅かな『生糸真綿』を呉れた・・・ 昔々を思い出しながら紙縒りを造って見たが生糸真綿の量が余りにも少な過ぎて紙縒りは造れない!!! 老い耄れはそうは言っても『スガレ追ひ』のプロ? 真綿を使っての紙縒り造りの妙案を考え付いた。餌との結合等考えると今日使って居る#120テトロン糸とのコラボしかないかな? 今日、これから試作品をデッチ上げてみたい。

こんな話や西村さん専門の『ヤマネ』の写真集等見せて貰い、2時間近く生態写真の会話を大きな枝垂れ桜の下で宏君の飼い蜂をよそ眼で見ながらした・・・富士見の高原地帯は、松本より高原風が吹いていて気持ちよかった。 3巣飼っているヘボちゃんもソコソコに通っていて、ヘボ談義、諸々の写真談話は楽しかった。 そして、これから、『スガレ追ひ』をしたいという・・・

宏君の家から車で2~3分の林だ・・・昔、何回か遣ったことがある。林は奇麗でここらで3巣を挙げて来たらしい?  その続きだった。 早くも爺が用意した『ウグイ』に2匹の『シダ』が付いた。 アカンバチもかなり多い!!! 此奴が中々の強敵!!! 何匹、鋏でジョッキンした事か??? 宏君の蜂追い技術は、まだまだ、幼稚園程度!!!紙縒りが大き過ぎ中々飛ばない。依って宛にならない・・・ 西村さんは、写真を撮りたいばかりで蜂追い等出来る状況ではない・・・色付けする等して、漸く此処ぞ!!!!という所まで追い詰めた。 そこからが大変だった。 とても追い切れないジャングル!!!へと入って行く。万事休す!!!!! 

透かしで遣ろうと試みたが、深い薮と茨やタラの木の林で歩けない・・・  この連中とではどうしようもなく諦める事にした。写真家西村さんも私と同じ脚部の狭窄症で言うなれば身障者!!! もう歩けないから帰ると言い出した。停車帯で別れた。

 

宏君と薮の反対側の道沿いに餌を撒いて家に帰り昼御飯に。そこで飼い蜂を見ながら粗末な昼飯を食べる。家での食事は誘われたが、体も汚いし、我のご飯は碌な昼飯では無かったので分かれて食事した。

食事後、宏君が再チャレンジしたいというので、又、車で2~3分走らせる・・・置いて来た私の餌に蜂は来ていなかった!!! これが不思議でならない!!! こちら側には巣はないのか?と直感した。 宏君の烏賊に来ていたヘボちゃんを飛ばすとんでもない方向へ高い所を飛び話にならない!!!  私は諦めと決めた。が、宏君は、幾らでも粘って居る・・・ 私だけ帰る訳にも行かないので致し方なく、午前中の場所へ帰り、其処に餌を撒くともう複数匹のヘボが付いた!!! 矢張りこの界隈か????? 飛ばすと、同様、深い薮や茨のジャングルへ飛び込む!!!

 別の2回目を飛ばすと同様だ・・・ が、目を凝らしているとジャングルの中で急に左旋回し10m程進んで急降下した。  

悪戦苦闘してのゲットである。 立派な『シダクロ』で申し分ない!!! 遠く離れていた宏君を呼びに行き、巣の在処を教えて二人で握手!!!「苦戦したねェ~~~」!!!!!!! 

後は彼に任せた。 多分ジャングルだし、彼の家の超近く、種蜂として残すだろう・・・ 時計を見ると4時半、これ以外、蜂化は全く無かったのでお開きとした。  八ヶ岳の裾野も蜂化は少なく超寂しい限りだ!!!  頓狂な宏君が元気で居てくれるのが何よりで、また、連絡を取りながら西村写真家と遊びましょう!!!と、握手し別れを告げ帰ってきた・・・ 超難波でのスガレ追ひになってしまったが、昔仲間のお馴染みさんと遊べたのが何よりの大収穫だった!!! 八ヶ岳山麓の広原裾野は超広い!!! 此処でもヘボちゃんは数を激減させていて寂しい限り!!! 70年前の八ヶ岳山麓とはとても思えない変貌ぶりに落胆しての『スガレ追ひ』遊びだった!!! その内にまた電話が掛かってくるだろう・・・

 

 

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