コワいのと怒っているのはちがう
こみ上げるような怒りってがありますよねえ?
夜、みなさんが寝静まっているときに、爆音を立ててバイクがとおることがあります。
そのときに、
「警察は何をしてやがる!犯人見つけて射殺してくれ!」
みたいな怒りがこみあげてくるんです。
さて、話は変わりますが、この怒りと不良の
「コワさ」
は同じなのでしょうか?
上のマンガはずいぶん前に流行った「ビーバップハイスクール」に出てくる不良です。一目瞭然この目つきはこわいですよねえ。さて、その恐さと怒りは別なようにみえます。
不良は怒っているわけではないでしょ?
むしろ不快感の表明とでもいうのでしょうか、そんなニュアンスさえ感じます。
さて、不良は一般にコワいわけですが、このコワさの意味を考えてみたいのです。何で、不良はコワいのか、いえ、何のためにコワくしているのか?もちろん、こういう言い方はします。
「ホントは、彼らはいいヤツらなんだ」
ま、いい奴らかどうかは別にして、
不良はコワい。
不良の命はコワさ
だとさえいっていいのではないかと思うのです。
何で不良はコワいのか?
考えてください。倫理って何?ってよく聞かれます。いろいろ答え方がありますが、
倫理は心理学
って答える答え方があります。そうなんです。心理学なんです。何で不良はコワイのか?何で、わざわざ威嚇(そう、威嚇が正解だと思いませんか?)するのか?
不良の心理をえぐるのです。普通にえぐってはいけません。不良が耳を思わずふさぎ、
「やめてくれ!」
と叫びだすものがよいのです(相当意地悪ですね(笑)!)。
下記の文章はこの問いに対して、生徒から公募したいくつかの文章から選挙の結果、もっとも多くの投票を獲得した文章です。参考にご覧になってください。
【1】 何でこわくするのか。他にいばれるトコがないから。外見とか暴力的な強さで、威厳を見せる。そういうことでしか尊敬されたりできないから。内面の弱さを隠すため。群れていないとダメだとか、チームでの肩書きがないとダメだとかいうのも、精神的な弱さのせい。弱い犬ほどよく吠える。犬と同じ心理だ。知性で闘えない人種は暴力でしか権威を示さない。だから戦争が起こるんじゃない?すごく動物的。
【2】 不良は手っ取り早く優越感を得るためにこわくしているのだと思う。一般 的にこわいと思うものに近づくものはいない。周囲に畏怖の念を抱かせることによって別格視されることを目的としている。畏怖による別格視は支配欲を満たしてくれる。金正日なんかをみればわかるが、核という恐怖を周囲に見せることによって支配しようとしている。不良がこわくする根元はそういった支配欲を満たすためと思う。
【3】 恐怖って人を小さくさせるじゃないですか、畏縮するっていうか、萎縮する。というか、それを目的として、意味はそれに快感を感じるから、そういう人もいると思います。他には、不良って「よくない」って意味でしょ。だから、不良になるために「悪い」ことするんです。その選択肢の一つが「こわくする」なんではないでしょうか。それが目的で意味はないんじゃないでしょうか、こわくするという意味ではたんに選択肢の一つだっただけで、なぜ不良になるのかは、人それぞれでしょう。あとは「先人がそう決めたから」というのもあります。昔の人、不良の全盛期の頃の人達が「不良=こわい」という方程式を作ったんです。作ったのは、もしかしたらさびしんだったのかもしれません。恐怖という対象でもいいから、人の目にうつっていたい、という願いから産まれたのかもしれません。目的は人の目にうつる。意味は自分を認識してもらう。そんなところでどうでしょうか。