無学年、無学級を原理とする単位制高校
単位制高校の組織構成原理は、無学年、無学級です。
学年もない、特定のクラスもない
残念ですが、この趣旨を理解している方(教員)が実に少ないのが現実です。それは、まあ自然といえば、自然ともいえるのです。というのも、普通の学校には、学年もあり、クラスもあり、1年1組、2年2組・・・と順々に学年を上がっていくというのが当然としてやってきているからです。
しかし、単位制高校には特定のクラスは存在しません。そして、学年もないのです。
「えっ!?それってどういうシステム?」って思いますよね。以下詳しく説明しましょう。
単位制高校には、時間割が一つしかない
単位制高校は、授業の集団を「科目」を単位に構成されています。
ちょっと基礎的なことになりますが、かんたんに仕組みを説明しましょう。
高校生は、必履修科目と呼ばれる、文部科学省が指定した科目を履修し、総合学習を3単位分、修得したうえで、74単位の科目修得をすると、教科としては卒業条件を満たします。
ま、単純に74単位の単位を修得すれば卒業可能なんです。単位ということについては、ちょっと面倒なので、説明を省略します。ともあれ、授業を74単位分受けることになるのです。そのときに、とても大事なことは、
単位制高校には、時間割が1つしかない
ということです。
そうです。時間割が一つしかないのです。
その時間割には、月曜日の1時間目から金曜日の12時間目までただひたすら科目名が並んでいるだけなのです。生徒は、その科目を各々自分の進路や興味関心に沿って選択します。そして、その選択した人たちで授業集団が構成されます。
単位制の学年とクラス
そうすると、こういうことがいえます。
単位制の時間割は各個人が決定する、ということです。
単位制のクラスは事前には決定できない、ということです。あくまで事後的に偶然の結果決まるのです。偶然というのは、各個人の自律的な決定ということです。
もうひとつ、この結果から、重大なことが帰結するのです。
単位制高校の時間割は究極生徒の数だけ存在するということです。
800人いれば800通りの時間割が出来上がる、ということです。
くどいようですが、もう、いいよ、っていわれそうですが!
つまり、ここから次のことが言えるのです。
単位制高校は無学年、無学級制ですが、学年については、こういいえましょう。生徒がどのようなライフプランをもっているか、その数だけ年次は存在しうるのです。
そして、クラスについても、こういえます。
各科目の講座の数だけクラスがある!
これが単位制高校の構造です。おわかりになったでしょうか。これだけきいてもなんてことはない、と思われるかもしれません。しかし、私は、この仕組みの中に既存の学校からの脱却と、革命的な転回をみるのです。
一言、すごい学校なんです。それはまた、別の議論でいたします。
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