太宰府木うそ保存会

木うその技術伝承と原木育成を目的とした会です。木うその歴史や会の活動内容などを紹介します。

平成23年度、木うそ後継者育成講習会が始まりました。

2011年08月29日 | 後継者育成講習会
平成23年8月28日(日)
今年も木うそ後継者育成講習会が始まりました。
新規会員を育てる講習会へ今年は太宰府市外の方もご参加いただきました。


太宰府市商工会2階で午後2時から会長挨拶から講習会開始。



広報部鳥による木うその由来等の話が続きまして・・・。


会長による木うそ製作のお話がありました。
参加いただいた皆さんには熱心にお話を聞いていただきました。


講義の後は、さっそく木うそ製作の開始です。
原木のコシアブラを7cm毎にカットしていきます。


次に作業台と突鑿を使って、原木の表面を整えるために削っていきます。
まずは会長によりお手本を披露。
会長は素早く表面を削っていきますが、最初は道具に慣れることが大切です。



みなさん、真剣に突鑿を使い、原木の表面を削っています。


次に副会長による羽上げの実演です。


副会長は手慣れたもので、5分程度で羽を上げてしまいますが。
羽を上げる作業がもっとも難しい工程です。

次回、9月4日(日)の2回目の講習会ではこの羽上げ作業を行います。
講習会初日の作業、お疲れ様でした。

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木うそ製作者養成講座の受講者を募集中です!

2011年08月21日 | 定例行事

木うそ製作者養成講座

養成講座の季節がやってまいりました。
昨年もたくさんの出会いがありました。

作業に必要な道具はすべて用意してあります。
受講者には作業台や鑿の無料貸し出しを行っていますので、
安心してご参加ください。

日時;8月28日、9月4日、9月11日 日曜日 午後2時から5時
場所;太宰府市商工会館2階 (太宰府市観世音寺1-2-1)
料金;1,000円(材料、工具使用料含む)
定員;15名(先着順)
お申込み;住所、氏名、性別、年齢、電話番号、ファックス番号を下記に連絡の事。
連絡先;太宰府市商工会 電話092-922-4345 FAX092-922-4579

※原則として3回すべて受講できる方を対象とします(が、委細はご相談ください)。
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復刻した木うそ3

2011年08月19日 | 太宰府市民遺産

『筑前太宰府鷽替追難之図』という太宰府の歳時絵巻に描かれた木うそです。
黒船でペリーがやって来た嘉永年(1850年)頃のもので、斎藤秋圃が描きました。

これらの復刻木うそが見られるのもあとわずか・・・。
ぜひ、太宰府市文化ふれあい館へ222体を超える木うそを観にいらしてくださいね。
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復刻した木うそ2

2011年08月15日 | 太宰府市民遺産

この木うそも絵柄としてしか存在しない木うそです。
『わすれくさ』という筑前の絵師斎藤秋圃が
文化年(1810年頃)に編纂した、筑前の歳時記を描いた
色絵本に冬の風物詩として太宰府の天満宮での鷽替が採録されており、
そこに描かれた木うそを復刻したものです。
この頃は棒のように長い木うそが主流だったのかも知れません。
胸の赤や胸の下の深い切れ込み、尾羽の先だけを作り出した形。
顔は面白いことにいわゆる「ガングロ」になっています。

江戸亀戸天満宮の木うそがこれに似ています。
伝播した先のもののほうが古い形を残している、
そんな発見が楽しさを増します。
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復刻した木うそ1

2011年08月13日 | 太宰府市民遺産
現在太宰府市文化ふれあい館で開催中の市民遺産展では、
現物が入手できないものをあえて復刻して
展示しているものがあります。


これは『天満宮御一代記・絵本菅原実記』(享保年間)という
江戸時代後期に編纂された色刷りの道真公の伝記本に登場する木うそです。
同じ絵が『百人一首一夕話』に採録されていて、
そこには「万治」(1658~1660)のものとの伝えのある木うそと紹介されています。
もしそうだとしたら木うそとしては最も古いものとなります。
形としては一番鳥に近いものですが、木に止まったスタイルや
黒と赤の2色での彩色は、後の時代と共通する要素を持っています。

(※太宰府市の文化ふれあい館はお盆の間もやってます!)
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福島高畑天満宮の木うそ3

2011年08月11日 | 福島県 高畑天満宮の木うそ

ここでのうそ替えは毎年1月13~16日の4日間と
春の大祭である4月27日の2回催されています。
木うそはこの時に限って発売されており、
祭り期間でほぼ完売しているようです。
もちろん金鷽も当たる仕組みのようです。
鷽替えは昭和60年から始まったそうで、
今や福島の早春の風物詩となっています。

木うそは前回紹介したとおり2種類あり、
パンフレットに載っているものは1月に
もう一つの羽を広げたものは4月に頒布されるそうです。

木うそはお守りとして認識されており、
パンフレットにご利益には合格守りのほか
「いじめ除け」があるなど現代社会特有の
ご利益が求められているような気がします。

東北地方の早期の復興を願い、
この祭りのさらなる振興を願って止みません。


(了)
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福島高畑天満宮の木うそ2

2011年08月10日 | 福島県 高畑天満宮の木うそ

境内は3.11の爪痕もなまなましく・・・
そういえば温泉街も人影が少なめでした。


社殿の横には木うそを象った石柱が2本。
どうやらうその形に2種類あるようです。


いました、いました!
木うそもやはり2種類あります。
目が黒い縁取りのある太宰府式のものと
黒バックに中抜きの白丸で彩色した亀戸式のものです。


後ろを見ると絵付けは同じですが
跳ね上げがまったく異なります。
目が黒縁のものは後羽は縦に重なる亀戸式で
黒バックのは短く反った羽を重ねた神戸の綱敷天満宮式のものです。
どうやらこれらは笹野の一刀彫によるもののようです。

(つづく)
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福島高畑天満宮の木うそ1

2011年08月09日 | 福島県 高畑天満宮の木うそ
国内最北の鷽替えの地は今のところ福島県福島市飯坂町にある
高畑天満宮のそれではないかと思われます。

飯坂は古くから温泉場として開けたところで
JR福島駅からのどかな福島交通飯坂線で約20分、
高畑神社までは飯坂駅から約10分ほどです。
しかし、高畑天満宮を目指すと大探しになります。

天満宮は地の神を祭る西根神社に合祀されているからです。
大きな鳥居をくぐって参道伝いに歩くと
正面の大きな本殿の左側にかわいらしい社殿が見えます。
そこが高畑天満宮でした。


(つづく)
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大阪天満宮の土うそ

2011年08月08日 | 太宰府市民遺産

太宰府市文化ふれあい館で開催中の市民遺産展
会期途中で展示品が増えております。
こちら大阪天満宮の土うそです。

大阪天満宮では1月25日に鷽替えがおこなわれており、
紙のお守り袋に入ったカードを交換する仕組みです。

交換して手に入れた鷽の絵柄のカードを袋から出すと
カードの下に「土うそ」「木うそ」「金うそ」
などの書き込みがあって、それを社務所で交換しています。
ところ変われば、ですね。
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太宰府市民遺産展まだまだ開催中!

2011年08月04日 | 太宰府市民遺産

太宰府市民遺産展は今月いっぱい開催中です。
市民遺産認定第1号の「太宰府の木うそ」については
会の顧問や大半の会員の作品群が一堂に展示されています。

会では木うその伝統を守るため大きさや意匠について
統一したものに仕上がるように取り決めをしていますが、
こうして一堂に並ぶとそれぞれに表情が込められていて、
その違いを楽しむ、という新しい鑑賞が出来ることに気づきます。

今週末には親子での木うそ製作体験の教室も行われます。
会期中にぜひおいでください。
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