森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

天才画家の肖像☆異能の絵師「曾我蕭白」

2022-09-23 02:40:09 | テレビ・ラジオ

2005年に放送されたもので、「プレミアムカフェ」にて14日の日に見ました。

 

ー 彼は、一時期忘れ去られた画家だった。

しかし1960年代から研究され始め、再び世間の知る所になった画家。―

 

《・「奇想の系譜展」に行きました。》は2019年、4月の投稿記事ですが、その中の私の彼の感想。

お土産の絵葉書も、彼の絵だけを無意識に避けようとしたことに気がついた私。

>【なぜ避けたくなったのかと言うと、曽我蕭白の紹介コピーは「醒めたグロテスク」なのですが、まさにその通りだったからです。

下の絵は、フライヤーから撮りました。少々見辛いと思いますが、重要文化財である「群仙図屏風」です。
 
 
 
 左の絵。
仙人たちに美しき女性たち、幼子と子供たち、そして鶴と鯉。そう言葉だけを羅列すると如何様にも美しき構図が想い描かれるような気がします。
だけど醜さを感じさせるような仙人たちに侍る女性、ちっとも可愛らしくない子供たち。そしてめでたき象徴であるはずの鶴と鯉ですが。鯉は洗われて、その先の展開を楽しみに待っているような鶴の姿が描かれています。
この絵の中で、鯉の命は風前の灯。見ていると、さながら自分がこの絵の中の登場人物の中では鯉なのではないかと、不安な気持ちになってきます。
 
はっきり言って強烈でした。】
 
と、書きました。
 
しかし、物事は人の意見を聞いたり人の視点から学ぶという事は、本当に大切な事なんだなと、この番組を見てしみじみと思いました。
 
 
ホラー漫画家の日野日出志と言う方が出てくるのですが、この方をまったく知らず。こう書くと、なんかとっても失礼な感じですね。でも私は結婚してから(もう、かなりの年数)、漫画も多読ではないので、知らない方が多数いるのです。
その方が、この絵に嫌悪感を感じるのは、ところどころにあるアンバランスに理由があると言われていました。可愛らしいはずの子供の目の瞳が、言われて見ると、かなりバランス悪く書かれています。
なるほどなと思いました。
ところが、これを京劇の人たちに見せると、あまり違和感がない。
「俺はこの仙人だな。」「私はこれね。」となる。
 
そう言えば、この絵は京劇っぽい・・・・確かに。
しかも、これは解説を読んで知っていた事ですが、実は子供のお祝いのために描かれたお目出度い絵なんですよね。
ところどころに、その目出度いと言うキィーワードが入っているのです。
子供の数が目出度い7だったり、出世に関係のある仙人が出てきたり・・・
 
しかしこれを受け取った人はどう感じたのだろうか・・・・。
ちょっと笑えてしまうのは、受け取った人もずっと広間に飾っておくことに抵抗があったのか、かなりの間、蔵にしまわれていたらしいのです。つまりお蔵入り?
 
その為に、保存の状態がイイらしいのですよね、これ。
 
実は彼の作品も、インパクトは大きいけれど、なんだか愛らしいなと思う作品も多数あるのですよね。
それを現代画家の方が、この爪がとか、この色彩がとか解説して下さると、「ははっー」と頭を下げたくなるような気持ちになりました。
 
この番組は、意外と盛りだくさんで見応えあがありました。2005年の作品なので、元気溌剌の佐野史郎さんが、彼のゆかりの地を歩きレポをしてくれたりもします。
 
そしてやはり圧巻だったのは、ボストン美術館の門外不出になっている「雲竜図」の、お寺にての襖絵としての再現だったと思います。
 
「奇想の系譜」の画家さんたちの事は、実は私の中の掘り下げたいテーマの一つになっています。
 
また、彼の名前はこのブログにても登場してくる事があると思います。
 
 
綺麗な画像を一枚ぐらい(お借りして)載せようかと、ネットをウロウロしていたら、もう終わってしまった府中美術館の美術展ですが「ふつうの系譜」と言うものがって、しばし楽しい気分になって笑わせていただきました。

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