to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密

2015-03-19 21:40:01 | the cinema (ア行)

挑むのは、世界最強の暗号――。

英国政府が50年以上隠し続けた、天才アラン・チューリングの真実の物語。

原作 THE IMITATION GAME
製作国 イギリス/アメリカ
上映時間 115分
原作 アンドリュー・ホッジェズ
脚本 グレアム・ムーア
監督 モルテン・ティルドゥム
出演 ベネディクト・カンバーバッチ/キーラ・ナイトレイ/マシュー・グード/ロリー・キニア/アレン・リーチ/マシュー・ビアード/チャールズ・ダンス/マーク・ストロング/アレックス・ロウザー/ジャック・バノン

第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ
第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリングはドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かすが……。

今回は伝記ドラマというのもあって、少しネタバレで、
でも、感想はほんのちょっとだけ。
先日のスティーヴン・ホーキング博士と、ほぼ30年しか違わない同じ英国の天才でありながら、
コチラのアラン・チューリングの人生を懸けたエニグマ解読のマシン作りの、
その功績に対する評価…―それが当時は仕方がないにしても
その後の余りに酷い人生…を思わずにいられない。ナゼ?!

プロローグは不思議な窃盗未遂事件―、なのだが、、
この時のあるシーンが、実はとても重要だった…―
これ以下は、寄宿学校の少年期のアランのエピソードと
ブレッチリー・パークで過ごした日々の回想で構成され、知られざる彼の秘密を解いていく。

1939年に27歳の天才数学者が英国政府の機密作戦に、自ら売り込むところから、
若き天才数学者アラン・チューリングの、天才ゆえの傲慢さ全開で始まり、
ドイツ軍の暗号機“エニグマ”攻略に、文字通り心血を注いでいく。
この時ブレッチリー・パークに集まるメンバーが、もう、英国イケメン紳士だらけ。


MI6のミンギス役のマーク・ストロング「ロックンローラ」「シャーロック・ホームズ
チャールズ・ダンス「タロットカード殺人事件」『ラヴェンダーの咲く庭で
リーダーのヒュー役はマシュー・グード「マッチポイント」「シングルマン」
マシュー・ビアード『ワン・デイ 23年のラブストーリー
アレン・リーチは私は見逃した「グランドピアノ 狙われた黒鍵」というよりも、
TVドラマ「ダウントン・アビー」のトム・ブランソンが印象的。
そして、、

この天才の秘密を解き明かす、少年期の2人。
天才故に孤立し、親にまで変わり者だと言われていたチューリングを救い、
彼に道標を与えて、強く生きる事を教えた友人の名は―…



戦争は多くのものを奪うけれど、
戦う人間は、戦いを終わらせるためにまた凄いものを生み出す。そしてそれは、
変わり者の天才によって成し遂げられた。――

今のコンピューターの概念を創造し「人工知能の父」と呼ばれた英雄に対し、当時の英国政府が取った措置は致し方ないとしても、
今では考えられない同性愛者への法と人権を踏みにじる措置に、
怒りと哀しみで胸が震える、、、。
カンバーバッチ演じる天才数学者の愛と軌跡に心を添わせて、
アラン・チューリングの不器用ながら仲間と触れ合い変わっていく姿と純粋さに打たれ、
42年の人生の終末にただ涙。
しばらくはリンゴをみると切なくなりそうです。

2001年(マンチェスター大学に隣接するサックビル・パークにベンチに座っている形の銅像が設置された。
この銅像はリンゴを持っている。リンゴは古来「禁じられた愛」の象徴であり、アイザック・ニュートンの万有引力の法則も思い起こさせるし、チューリングの死の状況も思い起こさせる。
また、台座には「計算機科学の父、数学者、論理学者、戦時中の暗号解読者、偏見の犠牲者と記されている。」
)wikiより抜粋

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8 コメント

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天才シリーズ(笑) (ituka)
2015-03-19 21:45:56
リンゴをかじると歯茎から血が出ませんか?
な~んて言ってる場合じゃないですね(笑)
早すぎる死はホルモン摂取によるものなのか
時代の波に翻弄されたチューリングが余りに切ないです。
ちなみに、チューリングとホーキングのどちらが伴侶として受け入れられますか?(爆)
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切なかったです (こに)
2015-03-20 08:06:59
面白かったですが、切ない映画でした。
wikiより抜粋の部分を読んで、また切なさが甦ってきます。
カンバーバッチさんに主演男優賞をあげたかったなぁ。
トラバお願いしますね♪
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itukaさん♪ (kira)
2015-03-20 21:46:52
そうそう確かに天才シリーズ!

そしてリンゴを齧ると血が出ませんか?ぢゃなくて
白雪姫の毒入りリンゴは、青酸カリだったのかあーー!?
とか、
アダムとイヴのリンゴとか、
アップル社のマークとか、終盤は
脳内ぐるぐるでしたよ~
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こにさん♪ (kira)
2015-03-26 10:51:29
観ている時よりも
最後のテロップが流れてからの方が、より切なく、
余韻の残る作品でしたね、、、
飄々としている役も、
こういう内に秘めた感情を表現する静かな役も
とても嵌るカンバーバッチの演技に引っ張られました~
トラコメ、ありがとうございます!
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こんにちは。 (sannkeneko)
2015-04-07 10:15:18
ミステリーかと思っていたのですがヒューマンドラマで後半は目が離せませんでした。
あれだけ折り合いの悪かった解読チームが彼の個性のひとつとして、
そのまま受け止めていてくれたのに・・・。
悲劇の天才ってこういう人のことを言うのでしょうねぇ・・・。
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sannkenekoさん♪ (kira)
2015-04-09 12:30:34
お久しぶりです☆
コメントも有難うございます♪

そうそう、ミステリーというよりヒューマンドラマで、
でも私的にはこれは長~いラブストーリーでした!
唯一人の愛する人を追い求めた人生。。。
かじりかけのリンゴは、、抗議のメッセージだったように感じました~
返信する
数学の天才 (iina)
2015-08-23 10:31:51
コンピューターの概念を創造し「人工知能の父」と呼ばれた英雄の映画を観たかったですが、生憎と見逃してしまいました。

演算の初歩は、つまみを掛ける数に応じて前方にグルグルまわしたり手前にまわした原始的機械を操作したことが
ありますが、われわれは凄い時代を生きています。

「グッド・ウィル・ハンティング」は、大学の掲示板に出題された数学の問題を、清掃員がコッソリと黒板に解く天才を
扱っていました。^^
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/eecce6404f58b11043bc4c61245eb778

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iinaさん♪ (kira)
2015-08-26 21:28:28
この作品はもっと難しく、難解な場面が多かったらドウシヨウカシラ~?
と、理数系ダメな私はちょっと心配でしたが、
仰る通り、今の私たちの生活にコンピューターは当たり前のように根付いていて、
その天才たちの物語をまたこうして垣間見る事が出来る・・・
本当に凄い時代に生きてますね~。

そうそう、グッド・ウィル・ハンテイング、昨年観なおしたのに感想書けずでした。
カンバーバッチはオスカー貰ってもいい演技だったのになあ・・・
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