きんぴらにっき 

ジュリーと猫と日々のこと・・

象の鼻テラスにて「夢二」 つづき

2019-10-02 23:47:00 | ジュリー 映画

10月に入って二日目。

・・10月、だよね??

と疑いたくなるような暑さが続いていますが。


一昨日「夢二」を観てきましたが、昨日10月1日から池袋の新文芸坐で「『太陽を盗んだ男』公開(1979.10.6)40周年記念 長谷川和彦、はるか彗星のごとく。」というゴジ監督映画作品特集が始まっております!

「太陽を盗んだ男」上映は明日3日~7日の間毎日。「青春の殺人者」と二本立てです。

これもぜひ大スクリーンで観なくちゃ でございますー。

東京近郊でのジュリーライブが1回もない10月ですが、スクリーンのジュリーに逢いに行ってしまいましょう

ジュリ~~ぃ

 

 

ということで・・夢二 in象の鼻テラス、続きですー。

 

映画上映間近、夕暮れから宵に向かう象の鼻。

 


ゆっくりと照明が落ちて・・スクリーンにはセピア色のタイトル。

 

そのスクリーンの向こうにはすっかり暗くなった海辺ときらきらの夜景なんとも浪漫チックでございます。

映画は・・清順監督の映像美があふれて ました。

鮮やかな色使い、美しい着物を入れ替わる女たち、不気味で妖艶、不可思議な物語にすっかり引きこまれ、心地よく幻惑されました。

寝てしまったわけではないですよー。(ちょっと危ない時あったけど、お椅子がただの丸椅子で不安定だったから緊張感が保てましたし

スクリーンで観る夢二は二回目。

やはり、映画はスクリーンで観るのが最高家のモニターで見るのとは全然違うんだなぁー。

単に私の集中力の問題?というところもありますが、こと夢二のように映像の美しさが命の映画はその魅力が大きく増します。

今回はスクリーンの向こう窓の外の夜の輝きもその効果を上げてくれたみたいあの空間がほんとに綺麗でした。

(難をいえば・・ちょっと後方の席からなにかを食べる音が「カリッカリッ」とけっこう明瞭に聞こえてきて ふっと現実に引き戻されちゃった。飲み食べ自由の鑑賞会だから仕方ないのですけどね

・・でも、とにかくなにより!ジュリー夢二の色香に酔ってしまったよ~

正体のつかめない夢のようにふわりと軽く、子供っぽくもあり狡さもあり屈託がなく、激しくもあり繊細でもあり、卑猥でいて高貴、そしてともかく艶やか。

姿形の美しさとともに やはりあのお声の魅力も大きいですわ。

「沢田研二があれほどやってくれるとは」と、清順監督に言わしめた夢二


 

はう~~ジュリィ~~


ラストは淡谷のり子歌唱の「宵待ち草」・・短くも美しい夢が終わりました。

 終了・・拍手が沸きました。

 

実行委員の男性登場、開口一番

「沢田研二さん・・ジュリ~、かっこよかったですねぇー

あまりに勢い込んでおっしゃるからちょっと苦笑い~

いやもうそれ当然のことですしー。

 この時点ですでに時刻は21時をすっかり回ってましたが、ここで映画評論家様登場。(お名前は失念しました)

テーブルとイス、お水までセッティングされて本格的講義の雰囲気?

この方清順監督と何度かお話しされたこともあるそうです。

なのでお話はほぼ「清順論」と言えたかもしれません。

基本的にかなりまじめなお話をじっくり語ってくださったのですが‥印象に残ってるところをかいつまんで書くと・・

清順監督は、エログロナンセンスの江戸時代がお好きであった。

近世でそれに近い時代と言えばわずか15年で終わってしまった大正時代がそれであって、明治や昭和・平成はお好きではなかったであろう。

江戸の文化「粋」。

清順監督作品は見るものに物語への感情移入をさせない、そこが粋に通ずる。

説明するような映画なんて粋ではない。

理解させるのが映画ではないってことらしいです。

これってジュリーも曲についての「説明なんてしないのがいいのよ」っておっしゃてましたね。

「なんなんだ?」とそれぞれが感じて考えればいいんだって。

清順監督は「沢田研二は、感情がひとつもないから素晴らしい!」とおっしゃったそうな。

もちろんこれは最大の賛辞。

中身のなさ、空っぽの部分。これはスターにしか持ちえない大きな要素なのだと。

(・・これに通じるのはほかにトシちゃんも・田原俊彦とおっしゃってたけど、そうなんですかね?トシちゃんはジュリーさんみたいになりたい、って言ってはいたけどね。通ずるものがあったとは!)

そう、ジュリーは無色透明あらゆる色彩になれる人、という話を以前ジュリ友様と話したことがあったなぁ。

無色ゆえに歌う曲ごとに、演じるドラマ、映画、お芝居ごとに実に様々な色と輝きを見せる人。

空っぽというのはその人が内包する空間・許容量の大きさということですよね。

アクションや表情は一瞬で見せるもの、そこから映画のリアルが生まれるのだとい監督の信念からも頭で考えてきたものとか常識にとらわれたゆえの計算されたものはいらんってことで。

ジュリーはその点がすごくすぐれてらしたということです。

反対に、玉三郎という方はとても理知的・分析的な理系脳のかたでなかなか苦労されたそうな。

映画初登場のゴジさんも(いちいち「新人」ていうテロップがつく)清順流の脚本・演出にかなり困惑されたようで、「夢二のひみつ」という映画メーキングビデオのなかで出番待ちの間に

「あれはあれで意味が通じるのかな?」と、困り顔でジュリーに相談してる(ジュリーはけっこうあっけらかんとお答えになってるのが萌え)のも興味深いところです。

  

 

ジュリーと清順監督はウマが合ったのかなー。

カポネ、夢二、ピストルオペラとお仕事してますね。

ジュリーとお仕事された方はみんなジュリーに惚れるのだと思うけど。

  

 

・・で、評論家様、けっこう乗ってお話されてたので時間が当初予定よりオーバー!

(その他の清順作品についてもいろいろ述べられてたけど‥省略)

すでに22時になろうというところでようやく終了!

遠方から来てるジュリーファンはばたばたと帰り支度!

(アンケートに「またジュリ映画をお願いします!」と書くのは急いでいても忘れずに書いてきました)

・・と、帰りがけにまたもおみやげいただいちゃいました。

 

石川県七尾産のちくわに加賀揚げ~。

これ金沢にいたころけっこう買ってました。美味しいよ~

 

素敵な映画見て、美味しいものいただいて。なんて太っ腹な映画祭。 

横浜みなと映画祭さま、ありがとうございました~

さすがジュリー様の「俺の街」

ぜひぜひまたジュリー映画上映をよろしくお願いします~

 

 

美しい夢二カードもおみやげ

素敵チケットとともに想い出の小箱にしまいますー

 

 

大慌ての後編終了~。

で、

明日は「太陽を盗んだ男」行ってまいります!

 

コメント
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