観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「うそうそ」。今年最高傑作の娯楽時代劇

2008年12月01日 | 映画・ドラマ
 「しゃばけ」シリーズ第2弾は、日本橋の大店の若だんな・一太郎(手越祐也)が箱根に湯治に出掛ける。佐助=犬神(高杉亘)と、仁吉=白沢(谷原章介)に守られて、腹違いの兄の松之助(岡田義徳)と出掛けるのだが、不振な空気を感じ取った、佐助と仁吉の姿が見当たらず、何とも不安な頼りない兄弟2人の道中に…。
 誘拐事件、天狗の襲撃、謎の少女の出現と、雲行きはどんどん怪しくなっていく。
 「しゃばけ」より、面白かった分、不自然さも生じ、一太郎に嫉妬しる不女神様には守り役の天狗が付いているのに、なんで独ぼっちなのか? とか、現世(江戸)に生を表してるし、会話も出来るんだから、なぜ独ぼっちなのか? 父親の土神様(古谷一行)となぜ交流しなかったのか? 最後は2人仲良くなるし。なぜ土神様は一太郎に災いの元にもなる朝顔の種を渡したのか? 一太郎を湯治に出せと言った祖母(十朱幸代)が全く一太郎を助けないのか? とか。
 それに、箱根まで一緒に付いて来た妖たちが、いつの間にか江戸の店に戻ってるし。
 しかし、手越祐也の若だんなは可愛いし、話しが面白いから、気にしない、気にしない。鳴家(小せえ鬼)がもの凄くキューとで、このマスコット欲しいと思ったのは私だけだろうか?
 鈴彦姫(早乙女太一)が男装で、おとぼけやってたのは新しいけど、助走の方がいいね。屏風のぞき(宮迫博之)もいい味出してる。母親(真矢みき)、父親(岸部一徳)。妖を含め、姫神が嫉妬するのも分からなくもない、微笑ましい環境だ。身体が弱い、生と言った面を抜けば、羨ましい限りの環境。でも、身体が資本。一太郎の苦悩も分かるよね。こんな設定ができる作者の才能に完敗。乾杯。
 何はともあれ、2008年を締めるに(私的に)相応しい、娯楽時代劇。続編が続々と出来ることを願う。1年1回ペースは寂しいので、季節ごとにお願いしまーす。