観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
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「忠臣蔵」あーっバッタモンが…

2007年08月13日 | 映画・ドラマ
 何事も無く観終えた第一枚目。浅野内匠頭(沢村一樹)が切腹して、嫌が上にも気分は大盛り上がり。涙ぽろぽろでなりふり構わず第二枚目。ガガガガの大音響と共にビデオが割れまくり。第三枚目~最終話すべてシュールな画面で終了。
 肩が床まで落ちちゃった。
 翌日再挑戦。なんとか五枚目と最終話だけは観ることが出来た。まあ、浅野内匠頭の刃傷と討ち入りが見られればそれで「忠臣蔵」ではあるが。
 これまで一体何人の俳優さんが演じてきたか…しかし、松平健の大石内蔵助は圧勝だった。風格、気品、勝る者無し。
 でもね、内蔵助さん。討ち入りの時は束髪でなければ兜はかぶれなかったのでは? それと、大高源五(石丸健二郎)が宝井其角(高橋長英)に道ばたで羽織をもらうシーンがあるが、宝井其角よ、いつどこに隠しもってたんだ。包み一つ持ってなかったじゃん。
 それとまあ、これは史実ではないだろうが、討ち入りに参加しなかった人たちの苦悩。小山田庄左衛門(高知東生)は恋仲のお島(美保純)に刺し殺されるのだが、このシーン雪の中で美男美女が心中してっていい。またお島の着物が艶やかでなかなかいい場面が、一言申す。
 だから、氏素性の卑しい者は駄目なんだ。これが武家の女だったら、「ごぶんをお祈りします」って見送った後自害。これが日本人だー。
 現に矢頭右衛門七(冨田翔)の母親のなみ(萬田久子)はそうだった。
 そしてそしてまたもいいとこえを矢沢心が持って行った。出番は少ないが、「これぞ」のシーンを押さえ存在感を示した。(観てのお楽しみ)
 そんな訳で、最初と最後だけなので、藤田まこと、江守徹、池上季実子、石立鉄男などの脇を固めた役者なんか観てやしない。
 赤穂浪士は、堀部安兵衛(宇梶剛士)がやはり見せ場。そして赤埴源蔵(永島敏行)あたりがどの赤穂浪士でも見せ場を作るが、今回私は片岡源五右衛門の羽場裕一と岡野金右衛門の要潤を買いたい。
 敵役の吉良上野介(伊東四郎)も小憎らしいばかりの演技でとても「にん」なんて言ってた人には思えなかった。
 が、一国一城の主を庭先で、しかもその本懐遂げた忠義の武士をも庭先で腹を斬らせるとは…。浅野内匠頭の心中察するに余りある。
 遅くなったが浅野内匠頭(沢村一樹)。この人時代劇やらせるとはまる。
 ラストでは斬られ役ナンバーワンの副チャンが見せてくれます、東映の大立ち回り。
 最後になぜ「忠臣蔵」と言うか? これは「忠義の内蔵助」という意味です。
 いやー、やはり「忠臣蔵」と「白虎隊」は日本人の心だねぇ。
 因に本所松坂町の吉良邸跡は、いまや一坪ほど。討ち入りの頃はあの辺り一帯が吉良さんの屋敷だったのだろうが、平成の今、二つも相撲部屋があって、吉良さんの家の塀の脇ででぶが水遊びなんかしてやがる。平和になったなー。